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新しい創傷治療 -「消毒とガーゼ」の撲滅を目指して-

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1 新しい創傷治療 -「消毒とガーゼ」の撲滅を目指して-
石岡第一病院 傷の治療センター  夏井 睦

2 11月12日 11月10日

3 傷を消毒する医者 傷をガーゼで覆う医者 傷を乾かす医者 あんたは19世紀の医者か?

4 皮膚欠損創の治り方 表皮 表皮細胞の移動,分裂 深い皮膚欠損創 肉芽 真皮 毛孔 浅い皮膚欠損創

5 毛孔・汗管が創面に 残っているか? 肉芽が 創面を覆う No 毛孔・汗管から皮膚が再生 Yes 周辺から 皮膚再生

6 熱傷で皮膚が欠損 毛孔の皮膚細胞を 増殖して皮膚を再生 細胞培養の原理と同じ 5日後 培養には 培養液が 必要 細胞は 乾燥すると死滅する

7 傷が治るためには 培養液が必要 創面は乾かしてはいけない 傷を乾かすと治らない! 7

8 傷のジュクジュクは何? 最強の組織培養液! 細胞成長因子(Growth Factor, サイトカイン) さまざまな細胞が産生している
種々の細胞の 分裂を促進し, 活性化する。 最強の組織培養液!

9 人体実験! ガムテープの[貼付⇒剥離]を40回繰り返して皮膚を破壊。 これを二分し,それぞれ乾燥,湿潤状態にする

10 皮膚破壊後 健常な皮膚(60倍)

11 乾燥7日後 湿潤7日後

12 閉鎖すれば細胞培養が進み, 創はすぐに治る
湿潤療法の意味          創面を閉鎖 湿潤環境 閉鎖すれば細胞培養が進み, 創はすぐに治る 創面 細胞成長因子

13 創面を乾燥させない 創面に固着しない 傷を速やかに治す 創面を乾燥させる 創面に固着する 傷の治癒を妨害する

14 ガーゼとは何か? 1870年頃,細菌は乾燥状態では増殖しないことがわかる。 それなら,傷表面を乾かせば細菌が増えず,感染しなくなるのでは?
・・・・ と考えた19世紀の医者がいた

15 創面を乾燥させ, 創上皮化を ストップさせる
ガーゼは「創面を乾燥させる」 創面を乾燥させ, 創上皮化を ストップさせる ・乾くと創面に固着 ・剥がす時に痛い ・剥がすと血が出る ガーゼを張って剥がすと 傷が深くなる

16 ガーゼを張る医者は 19世紀のサディスト医者!
患者(他人)の痛みは 医者は痛くない! 自分の傷は痛い 患者のガーゼを剥がしても医者は痛くない ガーゼを張る医者は 19世紀のサディスト医者!

17 創傷被覆材の種類 -外傷治療に有用なもの-

18 (デュオアクティブ®,カラヤヘッシブ® など )
ハイドロコロイド ドレッシング (デュオアクティブ®,カラヤヘッシブ® など ) 創面を覆う部分が 溶けてゲル状にな る。固着しない。 防水性に優れてい る。 皮膚色が透けるの で目立たない。

19 (カルトスタット® ,ソーブサン® ,アルゴダーム®など)
アルギン酸塩 ドレッシング (カルトスタット® ,ソーブサン® ,アルゴダーム®など) コンブから抽出されたアルギン酸塩を不織布にしたもの。 浸出液を吸収してゲル化。 表面はフィルムドレッシングで密封する。 強力な止血作用

20 創傷被覆材:使用のTips 皮膚欠損創,褥瘡の病名があれば医療材料として使用分を保険請求できる。処置料も請求できる。
挫創,擦過創,熱傷では通らない。 連続2週間しか使用できない。 デュオアクティブは1枚分請求し,処置で残ったものを患者さんに渡して,毎日自分で交換して貰う。

21 創傷被覆材の短所 連続2週間しか使えない。 10×10cmで1,000~1,500円と高価。
5枚以上使用すると査定されることが多い(県によって異なる)。

22 創傷被覆材に必要な機能 創面に固着しないこと 創面を乾かさないこと ある程度,吸水力があること

23 創傷被覆材の代用品 プラスモイスト 穴あきポリ袋+紙オムツ ガーゼに透明フィルムを貼付 食品包装用ラップ 白色ワセリンの頻回塗布

24 プラスモイスト®(瑞光メディカル)

25 プラスモイストの特徴 被覆材と同等の治療効果がある 創に固着しない 創を乾燥させない 吸収力があり,周囲の皮膚の浸軟が起こりにくい
保険請求はできない 安価 (A4大で\1,000)

26 プラスモイストが有効な症例 擦過創,皮膚損傷,熱傷 挫滅を伴う縫合創 膿痂疹(とびひ) 乳児湿疹,湿疹 帯状疱疹の水疱
PEG入口部,気管切開部 創外固定器ピン刺入部

27 プラスモイストP 瑞光メディカル(株) 調剤薬局・院内薬局で販売。 処方箋なしで購入できる。 安価!
ネットで個人向け販売開始

28 OpWT(穴あきポリ袋+紙オムツ) 紙オムツをポリ袋に入れ,口を閉じる。 紙オムツ(平オムツ)を三等分したもの
台所三角コーナー用穴あきポリ袋 紙オムツをポリ袋に入れ,口を閉じる。

29 この面を創に直接当てる オムツの 背面疎水性シート 穴あきポリ袋 オムツの吸水層 創に固着しない 背面シートがあり創面が乾燥しない
周囲の皮膚が過湿潤になりにくい 黄色期褥創でも使える 29

30 OpWT(穴あきポリ袋+紙オムツ) 慢性創 (褥創,慢性下腿潰瘍,糖尿病潰瘍など) 面積の大きな皮膚欠損創(術後創離開など)
在宅での褥創治療 高齢者施設での外傷治療

31 ガーゼに透明フィルムを貼付 傷よりやや大きなフィルムをガーゼに貼付 フィルム側を直接傷に当てる。 創は乾燥せず,滲出液はガーゼが吸収 ガーゼ

32 食品包装用ラップ 広範な擦過創,熱傷,日焼けに最適。貼付直後から痛みが軽くなる。 滲出液が多い場合は,ラップの上にガーゼをあてて包帯を巻く。
ラップに白色ワセリンを塗布すると,鎮痛効果がより強くなる。 柔らかくて薄いラップほど痛くない。 ポリエチレンは人体無害。

33 白色ワセリン頻回塗布 乾燥するのを防ぐために何度でも繰り返し塗布する。 頭部挫創,口唇挫創,眼瞼挫創,肛門周囲の潰瘍治療に最適。
「口唇挫創⇒口内炎軟膏」 「眼瞼挫創⇒眼軟膏」で代用可能

34 白色ワセリンとは? 原油を精製して得られる鎖状飽和炭化水素(CnH2n+2)で,n=16~20の混合物 分子量280前後
常温では反応性に乏しく安定している 抗原性を有しない。

35 黄色ワセリンと白色ワセリン 不純物が多いものが黄色ワセリン,少ないものが白色ワセリン,さらに純度が高いものがプロペト(眼軟膏の基剤)
「鉱物油は皮膚によくない」というのは不純物の多い黄色ワセリンを使っていた時代の話。 高純度のものは人体に無害で,眼軟膏,口内炎軟膏の基剤に使われる。

36 傷に塗ってもよい塗り薬は? クリーム:界面活性剤を含み,傷にも皮膚にも使ってはいけない。 油性基剤:創面や皮膚に塗布しても無害。
クリームは不透明。 油性基剤(ワセリン)は半透明。

37 被覆材・治療材料の使い分け アルギン酸塩被覆材 ハイドロコロイド被覆材 OpWT(もっとも安価) プラスモイスト 受傷直後? No Yes
顔面,指尖部? No アルギン酸塩被覆材 Yes ハイドロコロイド被覆材 Yes 慢性創? 広範? No OpWT(もっとも安価) Yes プラスモイスト No

38 治療の実際 38

39 擦過創・挫創の治療 土砂汚染? アルギン酸を貼付し フィルム材で密封 NO 局所麻酔下に ブラッシング YES
翌日全て除去し 創部と皮膚を洗浄 顔面? デュオアクティブ YES プラスモイスト NO

40 受傷時の状態 受傷翌日の状態

41 受傷5日後 41

42 9日目 5日目 42

43 アルギン酸塩で被覆 受傷5日目 受傷時 43

44 フィルム材で覆っていない フィルム材で覆っている 44

45 キシロカインゼリーを塗布しフィルム・ ラップで密封
異物が付着している創の局麻 小児? 面積広範? NO キシロカインゼリーを塗布しフィルム・ ラップで密封 YES YES キシロカインEで局麻 NO 5分間放置する ブラッシングなど

46 14日後の状態 受傷2日後の状態

47 翌日の状態 受傷直後の状態

48 膝蓋部挫創 キシロカインゼリーを塗布 フィルム材で密封

49 この後,アルギン酸貼付 ブラッシング中

50 翌日の状態 翌日よりプラスモイストに

51 頭皮内擦過創・挫創の治療 白色ワセリンの頻回塗布が有効。 塗布回数は創の状態に応じて,適宜変える。
出血がある場合は圧迫止血し,その後にワセリン塗布。

52 口唇挫創・眼瞼挫創の治療 口唇の場合は口内炎軟膏,眼瞼の場合は眼軟膏を頻回に塗布させる。 口内炎軟膏,眼軟膏の基剤は高純度のワセリン。
塗布回数は創部が乾燥しないように,季節・気候によって決める。

53 肛門部,外陰部の潰瘍 白色ワセリンの頻回塗布。
紙オムツ(生理用ナプキン)の患部が当たる部分にフィルム材を貼付。患部にワセリンを塗布して,このオムツを当てる。 排便などで汚れたら取り替える。

54 裂創の治療 創周囲の汚れを拭き取る。創内洗浄は不要。 創内が汚染されている場合は,局所麻酔下に洗浄,ブラッシング,デブリードマン。
創内も創周囲も消毒は不要。 局所麻酔は創面から針を刺入。 縫合の手袋は未滅菌でよい。

55 局所麻酔のコツ 痛みの少ない局所麻酔 キシロカインは血管拡張薬。指の麻酔以外はエピネフリン入りを使用してよい。 細い針でゆっくりと麻酔。
創面から注射し,皮膚を刺さない

56 裂創の治療 2 創が深い場合は開放式ドレーンを創口より挿入して留置。 血腫予防のために圧迫。 手指の場合は,患肢挙上するように説明。
裂創の治療 2 創が深い場合は開放式ドレーンを創口より挿入して留置。 血腫予防のために圧迫。 手指の場合は,患肢挙上するように説明。 翌日は必ず診察。 圧痛,発赤などがあったら迷わずに抜糸して開放する。

57 裂創の治療 3 縫合糸: 顔面では5-0か6-0,その他の部位は5-0か4-0のモノフィラメント・ナイロン糸
裂創の治療 3 縫合糸: 顔面では5-0か6-0,その他の部位は5-0か4-0のモノフィラメント・ナイロン糸 抜糸時期: 顔面:4,5日頃,それ以外は6,7日目頃 抜糸後: 瘢痕の開大を防ぐために傷に直角に絆創膏を貼る。毎日張り替え,3ヶ月続ける。

58 顔面裂傷の治療 マットレス縫合は絶対にしない。 深い裂創でも表面を細かく合わせ,圧迫するだけできれいに治る。
縫合の技術がなければ無理に縫合を行わない。テーピングと圧迫だけでも裂創は治療できる。

59 2週間後

60 5日後

61 小児の顔面裂創はテーピングで 血腫予防のために必ず圧迫する 圧迫止血する 61

62 翌日からの処置 圧迫した絆創膏,ガーゼを除去し,傷を寄せた絆創膏を傷が開かないように丁寧に剥がす。 きれいに洗う。
圧痛,出血がなければほぼ大丈夫。 再度テーピングと圧迫。 これを2~3日続ける。

63 外科医でなくても治療できる。 治療が痛くない。 親の評判が良い。 処置の時に押えつける必要がない。 4日後の状態 63

64 小児の頭皮裂傷 裂傷 毛髪をまとめる 毛髪 上下の毛髪を交差させて創縁を閉じる

65 ヘアドライヤーを 数分間接着剤に あてて乾燥
上下(左右)の 毛髪を交差して 創を閉じる ヘアドライヤーを 数分間接着剤に あてて乾燥 ノベクタンスプレー(瞬間接着剤)を 毛髪に噴霧(塗布) 噴霧⇒乾燥を 3~5回繰り返し 強固に固定する

66

67 その後の処置 出血がなければドレッシングは不要。 翌日診察し,異常がなければその日の夜から洗髪可能。 以後は通院不要。

68 指の麻酔 MP関節掌側の手掌指節皮線正中。 キシロカイン(エピネフリンなし):1.5~2.0ml 深さは皮下脂肪層。 注射後,3分以上待つ。
掌側全体,背側遠位部が麻酔される。

69 縫合前の止血

70 小児の手・指裂傷 アルギン酸塩被覆材とフィルム材を貼付。 2歳女児。傘の金具で手掌裂傷。

71 ハイドロコロイド貼付 45日後 翌日

72 指尖部損傷 消毒,創洗浄は不要。創が汚染されている場合は,局所麻酔をして洗浄,ブラッシング。 アルギン酸塩被覆材を貼付してフィルム材で密封。
患肢挙上 抗生剤は通常不要。

73 電動カンナによる指尖部損傷 翌日の状態 受傷時の状態 73

74 42日目 28日目 11日目 74

75 プラスモイストで指尖部ドレッシング

76

77 母指指尖部損傷

78 2日後 9日後 16日後

79 35日後 初診時

80

81 25日後 6日後

82 31日後

83 爪甲剥離 直ちにアルギン酸で被覆 初診時 83

84 84

85 7日目 14日目 被覆材を貼付

86 爪下血腫 局所麻酔下に爪半月部の爪甲に18G針で穴を開け,鋏で穴を拡げる。 3-0ナイロン糸3~5本を爪下の近位方向に挿入。
ナイロン糸を絆創膏固定。 プラスモイストで被覆し血液を吸収。

87

88

89 前腕部全層皮膚欠損 30代女性。 作業中の事故で前腕遠位尺側に8×5センチの全層皮膚欠損受傷。
初診時はアルギン酸塩被覆材貼付。その後はプラスモイスト貼付。

90 5日後 27日後

91 70日後 49日後

92 104日後 83日後

93 140日後 初診時

94 下腿の広範囲皮膚壊死 80代女性。 10日前に左下腿外側を打撲し血腫形成。皮膚の損傷なし。
3日前から皮膚が暗紫色となり,昨日から皮膚壊死に。 初診時,直ちに壊死皮膚を切除し,「穴あきポリ袋+紙おむつ」で被覆。 通院は1週間に一度。

95 デブリードマン後 5日後

96 35日後 64日後 19日後

97 103日後 89日後

98 19日後 手術終了時

99 25日後 27日後 22日後

100 41日後 62日後 34日後

101 111日後 146日後 90日後 この頃退院

102 プレートが露出している ドレナージが効いている 感染しない プレートが露出していると安全

103 動物咬傷 牙が入った傷? 皮膚欠損あり? NO 脂肪に達する? YES プラスモイストで被覆 NO NO 局麻後にデブリ, アルギン酸塩貼付
ナイロン糸ドレナージプラスモイスト被覆 YES 翌日炎症なし? NO YES

104 3-0ナイロン糸5本

105 2ヵ月後

106 犬咬傷による手背の広範囲皮膚欠損 3日後 受傷時 106

107 患部を安静にせずよく使うよう指導 11日後 17日後 田植えをしたい 107

108 42日後でほぼ治癒。 関節拘縮なし。 24日後 108

109 一日一度交換。 創面,創周囲の皮膚を充分に洗浄
熱傷の局所治療 水疱あり? ワセリン塗布ラップで被覆 NO 水疱膜除去 YES 翌日除去,洗浄 水疱あり? プラスモイストで被覆 NO 水疱膜除去 YES 一日一度交換。 創面,創周囲の皮膚を充分に洗浄

110 創周囲の皮膚を 十分に洗浄し, 汗疹・膿痂疹の発生を予防
ラップのみでの熱傷治療 季節は寒冷? 一日一度の交換 YES 一日数回の交換 NO 創周囲の皮膚を 十分に洗浄し, 汗疹・膿痂疹の発生を予防

111 大学病院で植皮が必要と診断

112 4日後 16日後

113 113

114 3日目。洗っても痛くない。 114

115 22日目 7日目 115

116 36日目 47日目 116

117 角化が完了した上皮 まだ角化していない上皮 40日目 34日目

118 手熱傷のドレッシング プラスモイストに母指が通る穴をあけて,半分に折る。

119

120

121

122 低温熱傷の治療 受傷直後(初診時)には変化がなく,1週間目頃,突然皮膚が壊死することが多い。 初期から湿潤治療をしても,皮膚壊死は防げない。
壊死が起きたら直ちに壊死組織を切除 その後は湿潤治療で自然に上皮化させる

123 初診時 プラスモイストで被覆 16日後

124 デブリードマン 直後 デブリードマン 4日後 デブリードマン 20日後

125 デブリードマン 34日後 デブリードマン 48日後 デブリードマン 56日後

126 熱傷,外傷に使っていけない軟膏 ゲーベンクリーム(基剤がクリーム) オルセノン軟膏(基剤がクリーム) ユーパスタ(基材が高浸透圧,消毒薬)
カデックス軟膏(基材が高浸透圧,消毒薬) アクトシン軟膏(基材が高浸透圧多糖体) ブロメライン軟膏(同 上) イソジンゲル(消毒薬) オロナインH軟膏(クリーム+消毒薬) 126

127 消毒+軟膏ガーゼ 痛みを与える 傷を深くする 植皮手術 ケロイド 経口摂取困難 安静を強制 関節拘縮 補液 リハビリ

128 プラスモイスト,ラップ 痛みがない 傷を速く治す 植皮手術不要 ケロイド 発生なし 普通に飲食 普通に運動 補液不要 運動障害 なし

129 人体実験:ゲーベン連日塗布 3日後 5日後 7日後 9日後

130 術後創の離開・感染 縫合糸を抜去して十分に開放する。 創部と創周囲の皮膚はシャワーで洗う。
滲出液・膿汁が多い場合は紙オムツを直に貼付,少なくなってきたら「穴あきポリ袋+紙おむつ」で被覆。 非吸収性の筋膜縫合糸は術後3週を経過したら抜去可能。

131 術後縫合創離開の治療 初診時(術後14日目)。前日に全抜糸している。 筋膜縫合糸を抜糸した。 入浴後,「穴あきポリ袋+紙おむつ」で被覆。

132 術後36日目 術後42日目 術後15日目。退院となり週2回の外来通院へ。

133 術後118日目 術後84日目 中心部を除いて上皮化した。 術後70日目

134 陥入爪の治療 爪の湾曲と爪周囲炎の発症は無関係 深爪したから爪周囲炎が起きた 爪が伸びきってしまえば感染も痛みも治まる
爪ヤスリとテーピングで根治可能。

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142 テーピング終了時の状態

143 接触性皮膚炎の治療例 70代男性 4ヶ月前から両側下腿の湿疹で皮膚科医院通院。軟膏治療を受けているが治らない。
白色ワセリンを塗布したプラスモイストで被覆。数分で痒みが止まった。

144 2日後 7日後 初診時

145 痒い 掻いてしまう 掻くと 皮膚が傷つく 傷が治れば痒みは止まる? 145

146 手荒れ,主婦手湿疹の治療 小さじ半分の白色ワセリンを手に取り,指,手掌,手背に時間をかけて揉み込む。
乾いたペーパータオルなどでべたつきをふき取る(車のワックスがけの要領)。 一日に数回,手のワックスがけ 146

147 女児の手荒れの例 初診時 13日後

148 初診時 13日後

149 尿素クリームは乾燥肌に最悪 クリーム 尿 素 角質のケラチンと水素結合 界面活性剤 細胞膜を破壊する薬剤! ケラチンの構造が変化
尿 素 界面活性剤 角質のケラチンと水素結合 細胞膜を破壊する薬剤! ケラチンの構造が変化 傷を深くする 正常な角質(皮膚)を破壊!

150 尿素クリームは ヒビ・アカギレ,乾燥肌を悪化させる
正常皮膚 角化層損傷皮膚 150

151 尿素クリームは肌荒れを悪化させる 尿素クリーム:20時間後 ワセリン: 20時間後

152 膿痂疹(とびひ)の治療 患部をシャワーでよく洗い,膿瘍を潰す。 プラスモイストを貼付し,一日に一回交換する。 抗生剤内服
消毒,抗菌剤入り軟膏は意味がない 亜鉛華軟膏に治療効果なし

153 水イボの治療 スピール膏を水疱の大きさに切って貼り,さらに絆創膏で固定。 スピール膏は一日一回張り替える。
3日目頃,スピール膏と一緒に水疱が取れる。 その後はデュオアクティブ,プラスモイストを貼付して上皮化を待つ。

154 石岡第一病院の褥瘡治療フローチャート 褥瘡あり 発赤のみ? 一日一回の観察 除圧・マットレス 黒色壊死と高度の発赤あり? No
フィルム材貼付 Yes OpWT No 傷センターに連絡 Yes

155 創感染とは何か? なぜ傷は化膿するのか?

156 この褥瘡は化膿している? 化膿している Infection 化膿していない Colonization

157 創感染の診断 疼痛・発赤あり 創感染の極期 治療が必要 発赤はあるが疼痛なし 創感染は治癒しつつある 疼痛・発赤なし 傷があるだけ
感染創ではない (Colonization)

158 創面と黄色ブドウ球菌 創面への黄色ブドウ球菌定着は自然現象 創面からMRSAが検出されるのは病的状態ではない

159 なぜ細菌が創面にいるのか 皮膚 皮膚常在菌 細菌のコロニー 傷ができる

160 皮膚上の細菌 皮膚常在菌 表皮ブドウ球菌など 皮膚が唯一の生活の場 通過菌 黄色ブドウ球菌など 皮膚は本来の生活の場でない

161 皮膚常在菌 (Propionibacterium属など)
皮膚常在菌と通過菌の違い 皮膚常在菌 (Propionibacterium属など) 通過菌 (黄色ブドウ球菌など) 栄養源 皮脂のみ 皮脂は 利用できない 皮脂があると 増殖が速くなる 増殖が ストップする 生存に 至適なpH 弱酸性 中性 酸素を 必要とするか 嫌気性菌 好気性菌

162 皮 脂 皮脂腺 Propionibacterium属 パルミチン酸,ステアリン酸などを産生           (pH=5.0~5.5) 他の皮膚常在菌  ・栄養源として利用  ・増殖促進因子 黄色ブドウ球菌  ・利用できない  ・増殖阻止因子

163 皮膚と細菌 皮膚常在菌は皮膚に最高度 に適応した生物である 皮膚常在菌以外の細菌は 皮膚で増殖できない

164 皮膚に傷ができる 浸出液(=pH7.4) 好気性 皮脂がない 創面は 弱酸性⇒中性 創面は 常在菌の生存に適さない環境 黄色ブドウ球菌に適した環境

165 創面(肉芽)にMRSA単独コロニーができる
病原菌などが 傷に入り込めない MRSAは 危険な細菌なのか?

166 MRSAは分裂が遅い 2個に分裂するのに要する時間 黄色ブドウ球菌 : 40分 MRSA :120分 多剤耐性MRSA :210分

167 時間 黄ブ菌 多剤耐性MRSA 1 4時間後 64 2 8時間後 4,096 4 12時間後 262,144 8 16時間後
1 4時間後 64 2 8時間後 4,096 4 12時間後 262,144 8 16時間後 16,777,216 16

168 抗生剤分解酵素を獲得 耐性菌になる 新たな遺伝子が必要 遺伝子複写に 時間がかかる ゲノムサイズが大きくなる 分裂が遅くなる

169 地球は細菌に満ちている 南極地下300メートルの氷中で増殖する細菌がいる。 人間の致死量の2000倍の放射線でも死なない細菌がいる。
硫酸,鉄,銅,アルミニウム,パラチオン,有機水銀,除草剤,青酸ソーダ,DDT,有機農薬を分解する細菌もいる。 どんな環境にも適応して生存できる。

170 細菌に生きられない環境はない 無菌の創面は存在しない 創面は無菌にできない 地下5,000mの岩石中で生活する菌
380℃,600気圧の硫化水素中で生きる菌 濃硫酸,青酸カリ,PCB,ダイオキシンを分解して栄養源とする菌もいる 無菌の創面は存在しない 創面は無菌にできない

171 ≠ (=Infection) (=Colonization) ★ Infection →患者に有害な状態
創面に 細菌はいても 炎症なし (=Colonization) 創が 感染している (=Infection) ★ Infection →患者に有害な状態 ★ Colonization →患者に無害な状態

172 Infectionは治療対象 Colonizationは治療対象でない     ⇒培養しない,放置する Infection Colonization

173 創面のMRSAを消すには? 傷を治す 正常皮膚に戻る 皮脂あり pH 5.5 MRSAは 増殖できない 皮膚常在菌は 増殖できる。

174 Colonizationは放置 細菌がいるから傷が治らない・・・でない。 創面の細菌は人間に害を及ぼしていない。
消毒しても無菌にならない。菌種が変わるだけ。

175 MRSAのみ消そうとすると! 抗生剤投与,創消毒 MRSA 緑膿菌 Candida セラチア その他の菌

176 創面や肉芽のMRSA 傷が治らないからMRSAがいる。 傷を治せないから医者だからMRSAが消せない。 MRSAがいるから傷が治らない

177 傷に細菌がいれば化膿するのか? 細菌が創面にいるのに 感染していない! 裂肛患者に敗血症は発生しているか?
口腔内熱傷で化膿した患者はいるか? 細菌が創面にいるのに 感染していない!

178 創感染はなぜ起きる? 細菌単独で創感染は起こせるか →10万個/組織1gの細菌数が必要 →現実にはほとんどない
細菌単独で創感染は起こせるか   →10万個/組織1gの細菌数が必要      →現実にはほとんどない 創内に感染源があると・・・   →200個/1gの細菌で感染する      →現実の感染はほとんどこれ

179 良 い 子 グ レ た 起 炎 菌 感 染 源* 創 感 染 + = 悪い連中と付き合う + =
起 炎 菌 感 染 源* 創 感 染 *血腫,溜まったリンパ液,壊死組織,縫合糸,異物 良 い 子 悪い連中と付き合う グ レ た

180 創感染を防ぐには・・・? デブリードマン& ドレナージ 消毒しても感染源は除去されない 創面から感染源を除去する。 細菌はいても構わない。
  →消毒に感染予防効果はない

181 血腫があれば, 傷がなくても感染が起こる 下腿を打撲 多少腫れているが傷がないので放置 10日後に突然, 発熱と下腿の痛みが!

182 傷がなくても化膿した!

183 細菌にとって血腫は 栄養豊富なシェルター!
血腫があると感染する理由 循環から孤立し,栄養に富んでいる。 抗生剤は血腫内に届かない。 免疫細胞も血腫内に入れない 細菌にとって血腫は 栄養豊富なシェルター!

184 傷を消毒しても 滅菌物で覆っても 防げない感染がある
細菌はどこから入ったのか? 下腿に傷がないのに血腫に感染した 感染起炎菌は どこから入った? 侵入経路は 血行性では? 傷を消毒しても 滅菌物で覆っても 防げない感染がある

185 血行性にも細菌が侵入するなら 消毒と無菌操作では裂創,挫創,熱傷,術後創の創感染は防げない。
術中の細菌侵入を阻止しても術後創感染は防げない。 術後創感染予防とは細菌の培地(血腫など)を作らないこと。 消毒と無菌操作による感染予防には限界がある。

186 細菌の蛋白質と 人体の蛋白質を 区別しているわけでない
消毒薬とは何か? 消毒薬は 蛋白質を破壊 して殺菌する 細菌の蛋白質と 人体の蛋白質を 区別しているわけでない 人体細胞と細菌 どちらが強い?

187 人体細胞と細菌の構造の違い 細胞質 細胞膜 細胞壁 莢膜 人体細胞 細 菌

188 消毒で人体細胞は死に 細菌は生き残る (例:Burkholderia cepacia )
傷を消毒すればするほど, 傷は深くなり,化膿する。

189 絆創膏で皮膚破壊⇒消毒 絆創膏を30回張って剥がす 正常皮膚:60倍

190 5日間イソジン消毒 コントロール:正常皮膚

191 消毒薬は無害でも安全でもない クロルヘキシジン(ヒビテン® ,ヘキザック®)でアナフィラキシーショックから呼吸停止が起きている。
家庭消毒用クロルヘキシジン(マキロン® )の誤飲で死亡事故が起きている。死亡率が高い。 ポビドンヨード(イソジン®)は接触性皮膚炎を起こす率が高い。

192 皮膚常在菌 常在菌が皮膚を埋め尽くす 他の細菌が皮膚から侵入できない 皮脂が唯一のエネルギー源 皮脂は他の細菌にとっては増殖抑制因子
弱酸性環境で活発に増殖 皮膚にもっとも適応した生物 常在菌が皮膚を埋め尽くす 他の細菌が皮膚から侵入できない

193 人間と常在菌は共生体 皮膚常在菌 人 間 住処と食料を提供 病原菌の侵入を防ぐ

194 共生関係 人間は皮膚常在菌に最適の環境とエネルギー源(皮脂)を提供する。 皮膚常在菌は病原菌の侵入を防ぐ。
皮膚常在菌は人間の皮膚に最高度に適応し,皮膚でなければ生きられない。 皮膚常在菌が消えると皮膚から病原菌が侵入する。

195 皮膚と細菌 皮膚とは 多種類の常在菌が共存する生態系 生態系が保たれていれば病原菌は侵入できない 皮膚(手)にいるのは病原菌だけではない。

196 通過菌 (病原を持つものもある) 皮膚常在菌 (日和見感染以外病原性なし) 毛孔 196

197 水で洗浄(物理的除菌) 通過菌 表皮ブドウ球菌

198 常在菌は元に戻り,通過菌のみ除去できる

199 消毒(化学的除菌) 通過菌 表皮ブドウ球菌

200 消毒薬で皮膚が障害される 通過菌(病原菌)が進入 できるようになる 皮膚が正常でないため,皮膚常在菌叢が生息できない

201 洗いすぎて手が荒れると? 手を頻回に 消毒液で洗う 黄色ブドウ球菌 に最適の状態 皮膚が荒れ, 正常でなくなる 手が黄ブ菌の 住処に!
中性で皮脂の ない皮膚に変化 菌がいるから 消毒除菌?

202 院内感染対策の本質は? 患者間の共有物(医師・看護師の手,回診車,白衣など)を汚染しない。 手洗い前にワセリンでワックスがけで手荒れを防ぐ。
汚れた部分に直接手を触れないようにするか,ディスポ手袋を嵌めて触れる。

203 弱酸性ビオレは安全でない 乾燥肌,アトピー性皮膚炎? 弱酸性でも 界面活性剤は 皮脂を洗い流す 皮膚常在菌が 生存できなくなる
皮膚が乾燥する 細菌感染が起こる 乾燥肌,アトピー性皮膚炎?

204 皮膚の過度の消毒・洗浄は 自分の皮膚の病原菌を増やし, 患者の感染を増やす
過ぎたるは猶及ばざるが如し

205 消毒,是か非か 器具や機械は消毒薬やオートクレーブ,熱湯で滅菌する。
人体(皮膚や創面)は洗浄して細菌を洗い流す。 人体に熱湯や消毒薬は使わない。

206 欧米では,糖尿病のインスリン注射は 衣服の上から刺すのが常識!
その消毒は不要だ! 腹膜透析(CAPD)チューブ刺入部の消毒 脳室ドレーン,胸腔ドレーン,腹腔ドレーン刺入部の消毒 CVカテーテル刺入部の消毒 創外固定器のピン刺入部の消毒 欧米では,糖尿病のインスリン注射は 衣服の上から刺すのが常識!

207 執刀部位は執刀前に十分に 洗浄すれば通過菌を除去でき, 術後創感染予防になる
執刀前の皮膚消毒は? 皮膚常在菌は皮脂がなく中性の環境(=腹腔,胸腔,骨髄など)では増殖できない 通過菌にはこの環境で増殖できるものがいる 執刀部位は執刀前に十分に 洗浄すれば通過菌を除去でき, 術後創感染予防になる

208 皮膚常在菌に 守られているのも 健常人と同じ
易感染性の場合は? 皮膚の構造は 易感染性患者も健常人も同じ 皮膚常在菌に 守られているのも 健常人と同じ 易感染性だからこそ常在菌叢を乱してはいけない。 皮膚や創部の消毒は自殺行為では?

209 術後創感染を防ぐには 真皮直下からの出血を電気メスでしつこく止血しない。 血腫,死腔を作らないよう,適切なド レナージと圧迫。
皮膚縫合前に創内を消毒しない。 術後の消毒をしない。 209

210 縫合前に創内を消毒しない! 深部感染・骨髄炎が発生 筋膜縫合後に創内 (脂肪組織)を消毒 脂肪組織が 損傷される 創が離開する
創面に細菌が 定着する 消毒などにより 傷が深くなる 深部感染・骨髄炎が発生

211 三輪書店 光文社新書

212 この講演で使用したスライドは 皆様に進呈します。
無断使用・無断改変, コピー配布大歓迎! スライドファイルは ronbun-pdf/slide からダウンロードできます。 212


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