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化学物質の リスクアセスメント 平成28年7月 環境安全衛生管理室.

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1 化学物質の リスクアセスメント 平成28年7月 環境安全衛生管理室

2 内容 化学物質のリスクアセスメントとは? 名大における化学物質リスクアセスメントの進め方 化学物質リスクアセスメントの方法の例

3 内容 化学物質のリスクアセスメントとは? 名大における化学物質リスクアセスメントの進め方 化学物質リスクアセスメントの方法の例

4 化学物質のリスクアセスメント 法的背景 労働安全衛生法の改正(厚生労働省) 化学物質のリスクアセスメントの義務化
指定された化学物質(640物質) 平成28年6月1日から施行 大学も該当

5 化学物質のリスクアセスメントとは? ハザード 特定 リスク 見積り リスク低減対策実施
化学物質やそれを含む混合物の持つ 危険性や有害性を特定する リスク 見積り それによる作業者への危険または健康障害を生じるおそれの程度を見積もる リスク低減対策実施 リスクの低減対策を検討・実施する

6 ハザードの特定 化学物質の危険有害性 例:1,2-ジクロロプロパン 爆発・火災等の物理的危険性 化学物質の腐食性等による眼や皮膚への障害
化学物質の毒性による急性および慢性の健康障害 (化学物質の毒性等による環境汚染) 例:1,2-ジクロロプロパン ヒトに対し発がん性あり 皮膚刺激性や目への強い刺激 引火性液体(消防法危険物第4類第1石油類) ハザードの特定は漏れがないように! 印刷工場における胆管がんで注目されたが、皮膚や眼への刺激性や引火性があることも忘れてはならない

7 ハザードは同じだが、リスクは大きく異なる
リスクの見積り その化学物質を取り扱う作業方法、作業環境等を 考慮し、作業者へのリスクを見積もる 例: 1,2-ジクロロプロパン(DCP) 印刷会社 換気の不十分な屋内の作業場で、 大量のDCPを取り扱う 大学等での実験室 ドラフトチャンバー内で、 少量のDCPを取り扱う ハザードは同じだが、リスクは大きく異なる

8 【リスク】= 【ハザード】 × 【発生の確率】
リスクの見積り 【リスク】= 【ハザード】 × 【発生の確率】 対応すべき リスク (要対策実施) 最優先で対応 すべきリスク (通常、対策済み) 許容可能な (通常、対策しない) ハザード 発生頻度

9 過去の事故事例から 化学物質によるリスクを考える

10 大学における実験等での主な死亡・重傷事故 (化学物質関係;2008年以降)
発生年 大学 表題 被害 概要 法規制等 2008 UCLA t-ブチルリチウムの発火 研究員1名 全身火傷で死亡 t-BuLiを注射器で採取時、体に浴び発火 【危】3類 岡山 理科大 金属ナトリウムの爆発 院生1名、左手指(複数)損失 化学実験時、薬品を入れたガラス容器が破裂 2010 東京 農工大 アジ化ナトリウムの爆発 院生1名 両手/顔 ガラス容器が破裂 【危】5類 2011 東工大 院生3名火傷(顔など)うち1名重傷 実験使用ナトリウムの後処理時 首都大学東京 過酢酸の爆発 学生1名 ガラス破片で重傷 酢酸と過酸化水素水を混合 (【危】6類) 2014 九州大 薬品容器の破裂(アジ化物) 研究員1名、両手指(複数)切断 グローブボックス内で実験中 東大 化学実験中に爆発・火災 学生1名、火傷・ガラス破片で重傷 詳細不明 (廃液処理中) 混合物のため不明 消防法による危険物の規制はきわめて重要! 後処理時や廃棄物処理時も! 【危】 消防法危険物

11 名大における最近の主な 火災・爆発・破裂事故(化学物質関係)
発生日 概要 法規制等 2013 実験で水素化リチウムアルミニウムを秤量中に発火 【危】3類 実験室で廃金属ナトリウムを水で処理しようとして爆発 2014 実験中、ヘキサンを含んだ紙で油を清掃時に引火。軽度の火傷 【危】4類 乾燥器内でシクロヘキサン溶液を加熱し、発火。周囲に引火 多数の不要試薬をごみ箱に廃棄し、発火 【危】3類などを含む 廃リチウムをエタノールで処理中に発火。周辺の紙類に引火。消火器で消火するも、リチウムは燃え尽きるまで消えず 二硫化炭素を浸した紙で石英管を清掃中に出火し、近くの緩衝材に引火 廃金属リチウムの入ったビーカーを実験用流し台に置き、水が入り爆発・引火 2015 実験後のパラジウム炭素をごみ箱に廃棄し、出火(2件) 消防法による危険物および廃棄物処理!

12 名大における最近の 化学物質による薬傷事故(主なもの)
発生日 概要 法規制等 2013 実験で2-ビニルピリジンを使用中に、使い捨て手袋から浸透し、指を薬傷。翌日、指全体が腫れあがり、医療機関を受診 重篤な皮ふの薬傷(GHS) 【危】4類 実験でn-オクチルアミンを使用中に、手袋から浸透し、薬傷。翌日、水ぶくれになり、医療機関を受診 実験で使用した10%ふっ化水素酸を含む溶液を廃液タンクに廃棄したところ、少ししてから黄褐色のガスが噴出し、実験者等がばく露した。火傷様の痛み、視界不良などが生じた 特化物、毒物 2014 ガラス細管の洗浄のため、濃硫酸をピペットで入れたところ、勢いが強すぎ、濃硫酸が飛散し、首に火傷を負った 特化物、劇物 テトラヒドロフラン(THF)の入った洗浄ビンからTHFが噴出し、保護メガネの隙間から右目に入った。医療機関受診 眼に対する重篤な損傷(GHS) 有機溶剤、【危】4類 2015 実験中、チューブに細胞とフェノールを入れ、針で抽出しようとした際、針が折れフェノールが顔にかかった。医療機関受診 薬傷(腐食性など) ぴったり対応した法規制がない GHSの分類が最も適切!

13 リスク低減措置の検討および実施 高 低 法令に定められた事項の実施 危険性・有害性の高い化学物質等の リスク低減措置の優先順位
使用中止、代替化 リスク低減措置の優先順位 可能な限り高い優先順位の 低減措置を実施する 反応プロセス等運転条件の変更 化学物質等の形状の変更 死亡、後遺障害、重篤な 疾病のおそれがあり、 低減措置の実施に時間 を要するときは 暫定的措置を直ちに実施 工学的・衛生工学的対策 (設備の密閉化・・・局所排気装置) 管理的対策 (マニュアル整備、立ち入り禁止措置等) 条件変更:温度、圧力、取扱量 工学的対策:ドラフト使用、グローブボックス 管理的対策:一人実験禁止、周りに可燃物を置かない、消火器を確認する 保護具の使用 出典:国立大学協会編「安全教育に関する教材 第11回」より

14 わが身を守るためには、保護具の着用は必須!
大学の実験における保護具着用の重要性 研究では新規性がもっとも重要 (何が起こるかわからない) 実験者は勉強途上の学生 (経験等が不足しておりミスの可能性が大) 1つの実験室内で異なった種類の実験を実施 (もらい事故の可能性あり) わが身を守るためには、保護具の着用は必須!

15 内容 化学物質のリスクアセスメントとは? 名大における化学物質リスクアセスメントの進め方 化学物質リスクアセスメントの方法の例

16 名大の規定 名大化学物質等安全管理規程 リスクアセスメント実施(第10条) 具体的方法は規定していない (リスクアセスメント)
第10条 化学物質管理責任者は,自らが担当する教育研究における化学物質取扱いの安全を担保するためにリスクアセスメントを実施し,結果を部局の長及び担当の理事等に報告しなければならない。 2 リスクアセスメントの実施等に関し必要な事項は,別に定める。 (以下略)

17 名大での化学物質 リスクアセスメントの進め方(1)
対象化学物質 すべての化学物質 化学物質:原則としてMaCS-NUに登録するもの (それ以外でもリスクの大きいものは含む) 新規物質を使用ごとに実施 (使用条件等が大きく変わった場合は再度実施) 実施者および実施時期 実験者本人が実験計画時、あるいは実験前に実施 実験者が学生の場合、実施内容を指導教員が確認

18 該当化学物質 対象物質(640物質) 大学の実験室等では不十分! 名大においては、640物質に限定せず リスクアセスメントを実施する
アセトン、アンモニア、エタノール、塩化水素、クロロホルム、 硝酸、ジクロロメタン、水酸化ナトリウム、トルエン、ヘキサン、 ホルムアルデヒド、メタノール、硫酸 大学の実験室等では不十分! 本学でも火災・爆発が発生している金属ナトリウム・リチウム、 パラジウム炭素などは640物質に含まれていない 名大においては、640物質に限定せず リスクアセスメントを実施する

19 名大での化学物質 リスクアセスメントの進め方(2)
実施方法 実験等の性質に応じた適切な方法を採用すれば良い 少なくとも以下の化学物質の危険有害性を考慮すること (1) 爆発・火災等の物理的危険性 (2) 化学物質の腐食性等による眼や皮膚への障害 (3) 化学物質の毒性による急性および慢性の健康障害 リスクアセスメント実施記録の保管(3年)

20 名大での化学物質 リスクアセスメントの進め方(3)
「実験」に限定しない → 化学物質が関係するすべての作業 (例)試薬やサンプルの廃棄作業   化学物質を用いた清掃等の作業 実験条件が大きく変わった場合、再度実施する スケールアップ 取扱い温度の大きな変化(より高温での取り扱い)

21 内容 化学物質のリスクアセスメントとは? 名大における化学物質リスクアセスメントの進め方 化学物質リスクアセスメントの方法の例

22 名大方式(提案) 1つの化学物質:A4のチェックシート1枚 使用する化学物質(1物質)のハザードを理解する
最低限実施すべき安全対策を理解・実施する 化学の専攻でなくとも、実施可能 関連法規制の概要も理解できる 関連HP:

23 名大方式の手順(概要) 化学物質のハザード情報を入手 チェックリストによりハザードを整理し、対策を確認・実施 必要に応じ、さらに対策を実施
試薬ビンの表示 SDSの確認 法規制情報:MaCSからも入手可能 チェックリストによりハザードを整理し、対策を確認・実施 (1) 混合物(廃液等)または不明物質による危険 (2) 爆発および火災などの物理的危険 (3) 眼・皮ふへの腐食性等 (4) 健康障害リスク(急性毒性、慢性毒性) (5) 毒物・劇物のリスク(急性毒性など) 必要に応じ、さらに対策を実施 指導教員等に対策を確認 専門書、文献等の調査

24 名大 化学物質リスクアセスメントシート 基本的なリスク低減措置 ハザードの 概要 廃棄物処理 消防法危険物 腐食性物質 (GHS)
名大 化学物質リスクアセスメントシート ハザードの 概要 基本的なリスク低減措置 廃棄物処理 消防法危険物 腐食性物質 (GHS) 有機溶剤/特定化学物質 (安衛法) 毒物/劇物 (毒劇法)

25 名大 化学物質リスクアセスメントシート メタノール H 名大太郎 サンプルをメタノールに50℃で溶解する

26 試薬ビンのラベル 危険有害情報 GHSマーク 劇物(毒劇法) 消防法危険物 ・可燃性 ・急性毒性(低)、皮膚刺激性 ・呼吸器感作性
■取扱注意事項 1.取扱作業場所には、局所排気装置を設けてください。 2.容器から出し入れするときは、こぼれないようにして下さい。 3.取扱い中は出来るだけ皮膚にふれないようにし、必要に応じ防毒マスク又は送気マスク、保護手袋等を着用してください。 4.取扱後は、手洗いを十分に行ってください。 5.一定の場所を定めて貯蔵して下さい。  (労働安全衛生法による) ■危険有害情報 ・引火性の高い液体及び蒸気 ・強い眼刺激 ・飲み込むと有害のおそれ ・生殖能又は胎児への悪影響のおそれ ・臓器への障害 ・呼吸器への刺激のおそれ ・眠気及びめまいのおそれ  ・長期又は反復暴露による臓器の障害 危険有害情報 GHSマーク  ・可燃性  ・急性毒性(低)、皮膚刺激性  ・呼吸器感作性 劇物(毒劇法) 消防法危険物

27 SDS調査 主なSDS提供サイト 最低限、以下を見る 留意点 厚労省「職場のあんぜんサイト」 → GHS対応モデルSDS情報
日本試薬協会MSDS検索(メーカー別検索) 最低限、以下を見る 危険有害性の要約(GHS情報) 物理的および化学的性質 適用法令 留意点 SDSはできれば複数調べる(内容が相違している場合がある) できるだけ新しい日付のものを調べる

28 SDSの例(メタノール) 引火性 慢性毒性 数値が小さいほどハザードが大きい 急性毒性や眼・皮膚腐食性など

29 GHS絵表示 出典:厚労省、職場のあんぜんサイトより

30 SDSの例(メタノール)

31 SDSの例(メタノール)

32 名大 化学物質リスクアセスメントシート × × × × メタノール 65 11 H28.5.23 名大太郎
名大 化学物質リスクアセスメントシート メタノール 65 11 H 名大太郎 サンプルをメタノールに50℃で溶解する ドラフト内で作業し、周囲に電気器具・可燃物を置かない × × × ×

33 その他の方法(日本で公開されているもの)
分類 標題 主な特徴 無償で公開されている手法 福井大学の 化学物質RAシステム 健康障害リスクが主だが、爆発・火災リスクも評価可能 コントロールバンディング(厚労省) 健康障害リスクのみを対象 厚労省「化学物質による爆発・火災等のリスクアセスメント入門ガイドブック」 チェックリスト方式による爆発・火災リスクの評価 (網羅的で有用だが、どちらかというと産業界向け) RA用ソフトウエア (有償) 某社 その中でいくつかの手法が選べる

34 他のチェックリスト例 出典:インペリアル大学 Dept. Safety Handbook

35 まとめ 化学物質の使用時にリスクアセスメントを必ず実施する
リスクアセスメントは以下のステップからなる (1) ハザードの特定 (2) リスクの見積り (3) リスク低減対策の検討・実施 化学物質の危険有害性 (1) 火災・爆発 (2) 目や皮膚への傷害 (3) 健康障害(急性、慢性) 実施時の留意点 メインの実験だけでなく、廃棄物処理等についても行う 実験前に実験者(学生等)が行い、管理者が確認する そのための1つの方式(名大方式)を提示した どういった手法を使うかは自由だが、モレがないように! 大学における過去の事故事例では (1)および(2)が非常に多い


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