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工学院大学・新宿校舎の揺れと被害 久田嘉章・山下哲郎 (工学院大学建築学部) 大学棟 オフィス棟 大学棟 オフィス棟

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1 工学院大学・新宿校舎の揺れと被害 久田嘉章・山下哲郎 (工学院大学建築学部) 大学棟 オフィス棟 大学棟 オフィス棟
まず今回対象の建物である工学院大学新宿校舎の立地状況について説明します。 大学棟は新宿駅西口超高層ビル群の一角にある29階建て超高層建築です。 今回はこの建物を用いて研究を行っています。(くりっく) 久田嘉章・山下哲郎 (工学院大学建築学部)

2 工学院大学新宿校舎概要 ・東西コアを結ぶ25.6mの大スパン梁 ・ EW方向16階、21階にスーパーフレーム EW方向立面図 地震計設置階
29階 1階 8階 16階 22階 24階 EW方向立面図 地震計設置階 対象建築物である大学棟の概要です。大学棟の地上部はS造のブレース付きラーメン架構であり、構造的な特徴として東西端部にあるコアを結ぶ25.6mの大スパン梁が配置されています。また、長辺方向であるEW方向の16階、21階の階高が5mを超える中間階には、スーパーフレームが配置されています。主要部財の寸法はこのようになっています。部材位置は、軸組図の太線で示しています。 (くりっく) 太線はブレース位置 基準階伏図 軸組図(左Y14、右X2通り) 2

3 主な強震観測地震の一覧 2007年~2010年 観測地震波 (M3.8~7.6) 等、計37地震 東北地方太平洋沖地震 前・本・余震
(2011年3月9日~4月26日) (M5.0~9.0) 使用する主な観測地震の詳細です。 上の表が2007年から2010年までに観測された地震の主なものとなっており、 下が今回発生した東北地方太平洋沖地震の前震・本震・余震の代表的なものとなります。 今回は2007年から2010年までに観測された37地震波と前震・本震・余震について113地震波の、計150波形を使用します。(くりっく)     (東北地方太平洋沖地震発生前に観測された) 等、計113地震

4 観測波形 前・本・余震 NS EW 同じく、今回観測された前震・本震・余震の速度波形と対応するフーリエ振幅スペクトルです。
このフーリエスペクトルのグラフにも先ほどと同様に立体モデルの1次固有周期を示すと、 前震の卓越周期に関しては立体モデルの固有周期より小さい値となっていましたが、 本震、余震の卓越周期は立体モデルの固有周期より大きなものとなっていました。 NS EW

5 屋上階の最大速度振幅と1次固有周期 311本震後 311本震前 固有周期の伸びを確認
NS 311本震における固有周期(秒) 311本震後 対数近似曲線 対数近似曲線 311本震前 固有周期の伸びを確認 最大速度振幅の値が大きくなるにつれ、固有周期が長くなっており顕著な非線形特性を確認 EW 311本震後 次に、最大速度振幅と周期の関係性について調べます。 グラフは縦軸に周期、横軸に最大速度振幅をとっており、横軸は対数軸となっています。 グラフ上の青い点が本震前つまり2007年~2010年に観測された波形+前震の値をプロットしたもので、 赤い点が本震と本震後に観測された波形の値をプロットしたものとなります。(くりっく) このグラフのそれぞれについて近似曲線をとると本震発生後の周期の伸びというものを確認できます。 また、本震発生前後共に、最大速度振幅の値が大きくなるにつれ、周期が長くなっていることが見てとれます。(くりっく) 対数近似曲線 対数近似曲線 311本震前

6 2011年東日本大震災(本震) ー工学院大学・新宿校舎の加速度と変位波形ー
加速度(NS成分)                変位(NS成分) 29階:最大 291 gal (震度5.9) 最大 37.3 cm 22階:最大 154 gal 最大 31.3 cm 16階:最大 232 gal 最大 24.4 cm 8階:ノイズあり 1階:最大 97.0 gal               最大 8.2 cm B6階:最大 78.4 gal(震度4.4)              最大 11.3cm -100m:最大 50.0 gal(震度4.1)              最大 11.0cm

7 工学院大学新宿キャンパスでの揺れについて (最大加速度、最大速度、最大変位、計測震度)
大学棟 計測震度 NS NS NS EW EW EW cm/s2 cm/s cm オフィス棟 NS NS NS オフィス棟 EW EW EW 大学棟 cm/s2 cm/s cm

8 3次元立体フレーム・弾塑性モデル(311前) 柱 減衰 その他 解析ソフト 履歴特性 ・柱は塑性化しないと仮定 梁(材端バネモデル)
・全ての部材を合成梁として正負で異なる全塑性  モーメントを指針を元に算出 ※1 ・履歴特性はバイリニア形とし2次剛性は1次剛性の1/105 ブレース ・座屈を考慮した柴田-若林の履歴特性を使用 ・座屈荷重、座屈後安定耐力は、基準及び指針より算出※2,3 減衰 ・加振実験より減衰定数1%のレーリー減衰と仮定※4 その他 ・各階の床は剛床 ・パネルゾーンは剛域 ・柱脚の支持条件は固定 次に弾塑性モデルの概要を説明します。柱は塑性化しないものと仮定としています。 梁は全ての部材を合成梁として正負で異なる全塑性モーメントを算出しました。 梁の履歴特性はバイリニア形としています。ブレースは座屈を考慮した柴田・若林の履歴特性を使用しています。 減衰は既往の研究より、減衰定数1%のレーリー減衰と仮定しました。 また各階の床は剛床、パネルゾーンは剛域、柱脚の支持条件は固定と仮定しています。 解析ソフト ・SNAP 履歴特性 表 立体モデル固有周期 ※1:日本建築学会編:各種合成構造設計指針・同解説 ※2:日本建築学会編:鋼構造設計基準 ※3:日本建築学会編:鋼構造限界状態設計指針・同解説 ※4:島村賢太他:日本建築学会大会学術講演梗概集(中国)、構造Ⅱ、pp 8

9 時刻歴波形 解析結果と観測記録の比較例(29階)
時刻歴波形 解析結果と観測記録の比較例(29階) ※上からNS加速度、NS変位波形、EW加速度、EW変位 前震 加速度 EW方向 本震 加速度 EW方向 余震 加速度 EW方向 前震 変位 EW方向 本震 変位 EW方向 余震 変位 EW方向 こちらは29階の時刻歴波形を観測記録と解析結果で比較したものです。 左から前震、本震、余震となっており、上から、EW加速度、EW変位、NS加速度、NS変位となっております。 こちらも、前震については大きな誤差はなく、比較的良い結果を得られました。 本震、余震についてですが最大応答値の比較と同じく、EW方向では特に余震の誤差が大きいことが分かります。NS方向についても先程述べましたとおり本震の誤差が大きいことが分かります。また、NS方向の余震について、最大値は近い値になっていても、波形形状に大きな違いがあることが分かります。 繰り返しになりますが、本震、余震時、観測された周期が伸びていますが、このモデルでは考慮できていないことがこのずれの原因と考えられます。 前震 加速度 NS方向 本震 加速度 NS方向 余震 加速度 NS方向 前震 変位 NS方向 本震 変位 NS方向 余震 変位 NS方向 309三陸沖地震(M7.3) 本震(M9.0) 茨城沖地震(M7.4)

10 前震 本震 余震 各階最大応答値 解析結果と観測記録の比較 前震では対応した解析結果が、本震後は加速度を過大、変位を過小に評価する傾向有
各階最大応答値 解析結果と観測記録の比較 前震 前震 加速度  EW方向 前震 加速度  NS方向 前震 変位  EW方向 前震 変位  NS方向 本震 余震 本震 加速度  EW方向 本震 加速度  NS方向 本震 変位  EW方向 本震 変位  NS方向 解析結果ですが、ここで訂正があります。梗概の図3及び図5についてですが、観測記録の変位が絶対変位となっており、解析結果では相対変位となっているため、ずれが大きくなっております。本文の内容ついては変更はありませんが、図が間違っていることをご承知ください。 それでは発表に戻ります。こちらは各階加速度、変位の最大応答について、観測記録と解析結果を比較したものです。 左から前震、本震、余震となっており、上から、EW加速度、EW変位、NS加速度、NS変位となっております。 観測記録については地震計が正しく作動した階(EW方向1階、21階、25階、29階、NS方向は1階、16階、21階、25階、29階)を用い、その他の階については線形補間しています。 こちらを見ていただきますと、前震については概ね一致する結果が得られました。また、本震、余震についてですがEW方向では変位を過小評価する傾向にあり、特に余震の誤差が大きくなりました。NS方向では加速度を過大評価、変位を過小評価する傾向にあり、特に本震での誤差が大きくなりました。 この原因として、(クリック) その1でも述べましたように本震時には観測された周期が伸びていますが、このモデルでは考慮できていないことが原因と考えられます。 前震では対応した解析結果が、本震後は加速度を過大、変位を過小に評価する傾向有 余震 加速度  EW方向 余震 加速度  NS方向 余震 変位  EW方向 余震 変位  NS方向 10

11 2011年東日本大震災 ー工学院大学・新宿校舎の揺れと被害ー
Video コピー機の移動(25階)           室内の散乱(25階)  キャスター付き重い機器の移動(12階) 高層棟・中層棟のEJカバーの剥落(1階ホール)

12 ー工学院大学・新宿校舎の揺れと被害ー 倒壊しそうになった間仕切り壁(24階:固定していない室内の重い本棚が間仕切壁を押した)
天井の落下:28階 その他(14・21階など)        非常用エレベータの被害(復旧に約3週間) 注:写真は新宿西口地域の別の超高層建築

13 東北地方太平洋沖地震、想定東海・東南海連動型地震、首都直下(東京湾北西)地震による揺れの比較
311地震は、想定される首都圏直下地震や東海・東南海連動型地震よりも小さな応答 速度応答スペクトル(減衰5%)(cm/s) 首都直下地震 NS方向 東海・東南海地震 311本震 揺れの比較 周期(s) 東海・東南海地震の地震動(大成建設より)

14 まとめ ○工学院大学新宿校舎(29階S造)の揺れと被害
 ・311本震は微動・小地震レベルより1割程度の固有周期の増大(固有周期に振幅依存性あり)  ・本震後に周期が増大(2次部材などの剛性低下?)  ・本震では高層階/地階に対して加速度・変位とも3~4倍程度まで振幅増大、震度は地階の4~5弱から高層階の5強~6弱(但し、2次モード影響有)  ・微動・小地震に対応した振動モデルも改善の必要有  ・主な被害:構造被害無し、天井落下、キャスター付什器の移動、間仕切り壁の変形、エレベータケーブルの絡み、(高層階だけでなく中層階でも)  ・その他、アンケート震度調査、西口超高層を対象とした被害・対応のアンケート・ヒアリング調査あり ○想定東海・東南海地震、首都直下地震では2~3倍程度の揺れの可能性あり


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