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同時性両側自然気胸に対する 一期的手術の1治験例

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Presentation on theme: "同時性両側自然気胸に対する 一期的手術の1治験例"— Presentation transcript:

1 同時性両側自然気胸に対する 一期的手術の1治験例
松弘会 三愛病院 外科  佐藤政弥,篠塚 規,林 良輔,済陽輝久 虎の門病院 呼吸器外科部長  河野 匡

2 症 例 19歳男性 身長177 ㎝,体重53 ㎏. 06/10/16 右自然気胸のため他院入院. トロッカーカテーテル挿入され,保存的治療.
症 例 19歳男性  身長177 ㎝,体重53 ㎏. 06/10/16  右自然気胸のため他院入院.           トロッカーカテーテル挿入され,保存的治療. 06/10/20  手術すすめられるも一旦退院.   06/10/21  友人と釣に出かけ,左胸の痛みと呼吸苦が        出現し,救急要請.

3 現場所見 搬入時所見 意識:清明 呼吸:36/分(浅) 脈拍:120/分(整) 血圧:170/100mmHg SpO2:80%
意識:Ⅰ- 3         苦悶様 呼吸:頻・浅   レントゲン室直行

4 搬入時胸部X-P 両側肺虚脱著明 Collapsed rate: 右 65 %(Ⅲ度) レントゲン撮影後眼球上転
     右 65 %(Ⅲ度)       左 56 %(Ⅲ度) レントゲン撮影後眼球上転 レントゲン室でドレナージ

5 救急処置後胸部X-P 救急処置(レントゲン室) アスピレーションキット使用 両側第5肋間
2日後右アスピレーションキットのドレーンを16Frトロッカーカテーテルに入れ替えた

6 胸部CT

7 手 術 1 全身麻酔,分離肺換気下 まず,トロッカーカテーテルが挿入されている右側臥位とし,左から手術を行なった.
手 術 1 全身麻酔,分離肺換気下 まず,トロッカーカテーテルが挿入されている右側臥位とし,左から手術を行なった. bullaはS1+2,a+bに3ヶ所みられ,end-staplerにて部分切除,stapler on staplerの部分とstapler lineの両端を4-0 PDS-Ⅱにて補強20Fr drain挿入し閉創. 体位を左側臥位とし,右も同様に手術を行なった.   bullaは中葉に1個と上葉は肺尖に4ヵ所と前面に   3箇所みられ肺尖部は切除し,他は縫縮した. 手術時間:1時間58分 ・ 全身麻酔,分離肺換気下 ・ まず,トロッカーカテーテル挿入されている右側臥位とし ・ 超低体温循環停止、逆行性脳灌流法下に上行弓部置換術施行

8 手 術 2 術後胸部x-p 切除標本

9 術後経過 1POD:両側air leak (-) にてwater sealに 4POD:両側肺虚脱遺残 するもdrain clamp
軽快退院とした

10 退院後経過 退院後初診(術後14日目)ではまだ拡張不十分で,術後のfree airを認めた
再診時(術後21日目)では両肺とも十分拡張していた.

11 当院における自然気胸手術 期間:02年1月~06年12月 5年間 症例:41例 男性;38例 女性; 3例 年齢:16~83歳
       5年間 症例:41例 男性;38例         女性; 3例 年齢:16~83歳       (平均31.3歳) 左右:右一側性 ;26例      左一側性 ;14例      同時性両側;1例      異時性両側;0例 初発・再発:初発;24例 再発;18例   同時性両側の本症例は      右;再発,左;初発 手術時間:一側40例        平均 66.6分 同時性両側性一期的手術:        1 時間 58分 術後在院日数:2~17日         平均 6.3日

12 両側同時性自然気胸 両側自然気胸の発生頻度は10~20% 両側同時性自然気胸の発生頻度は1~5% 当院:2.4% (41例中1例)
両側同時性の両側初発は10.0~58.4%,一側再発は33.3~90.0% 本症例は左初発,右再発 両側性の手術後の再発率は35.7%,一側性は5% 本症例は術後2ヶ月目の12月29日胸痛を自覚し来院 再発は認めませんでした

13 結 語 両側同時性自然気胸に対する一期的手術を経験した.
結 語 両側同時性自然気胸に対する一期的手術を経験した. 両側同時性は虚脱軽度のものが多く,来院が早いため,生命危機に陥る症例は少ないとされているが,本症例は,両側Ⅲ度の重症例であ   ったが,搬入から診断,緊急処置まで迅速に行なうことができ,後遺症等もなく,手術を施行し,軽快退院することができた. 両側自然気胸の再発率は,一側性より高く,本症例も術後2ヶ月目に胸痛を自覚して来院しており,外来でも注意深い経過観察が必要とおもわれた.


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