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環境衛生(environmental hygiene)

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1 環境衛生(environmental hygiene)
① 飢餓と渇きからの自由 ② 苦痛,傷害又は疾病からの自由 ③ 恐怖及び苦悩からの自由 ④ 物理的,熱の不快さからの自由 ⑤ 正常な行動ができる自由 家畜の疾病予防と健康増進には、右の5つを基本理念とする動物福祉(Animal Welfare)が重要であるという考え方が欧米で広がっている。 日本では、環境省が所轄する「動物の愛護及び管理に関する法律」の下で「基本指針」および「産業動物の飼養及び保管に関する基準」が設けられている。 第一章 総則 (目的) 第一条  この法律は、動物の虐待及び遺棄の防止、動物の適正な取扱いその他動物の健康及び安全の保持等の動物の愛護に関する事項を定めて国民の間に動物を愛護する気風を招来し、生命尊重、友愛及び平和の情操の涵養に資するとともに、動物の管理に関する事項を定めて動物による人の生命、身体及び財産に対する侵害並びに生活環境の保全上の支障を防止し、もつて人と動物の共生する社会の実現を図ることを目的とする。 家庭動物、展示動物、実験動物および産業動物に分けて、法の2つの目的を達成するため、飼養及び保管に関する基準が設けられている。 環境省所轄であることから、その他の法律の所轄省庁との関係が難しい。 たとえば、家庭動物に関する狂犬病は、厚労省が犬等、農水省が家畜に関する予防法を所轄しており、この法律の適用範囲と一部重複する。インフルは?

2 産業動物の飼養及び保管に関する基準 第1 一般原則
第1 一般原則 管理者及び飼養者は、産業動物の生理、生態、習性等を理解し、かつ、産業等の利用に供する目的の達成に支障を及ぼさない範囲で適切な給餌及び給水、必要な健康の管理及びその動物の種類、習性等を考慮した環境を確保するとともに、責任をもってこれを保管し、産業動物による人の生命、身体又は財産に対する侵害及び人の生活環境の汚損を防止するように努めること。 第3 産業動物の衛生管理及び安全の保持 1 管理者及び飼養者は、産業動物の適正な飼養又は保管を行うため、産業動物の衛生 管理及び安全の保持に関する知識と技術を習得するように努めること。 2 管理者は、産業動物の飼養又は保管に当たっては、必要に応じて衛生管理及び安全の保持に必要な設備を設けるように努めること。 3 管理者及び飼養者は、産業動物の疾病の予防及び寄生虫の防除のため、日常の衛生管理に努めるとともに、疾病にかかり、又は負傷した産業動物に対しては、速やかに適切な措置を講じ、産業動物の衛生管理及び安全の保持に努めること。 4 管理者及び飼養者は、産業動物の使役等の利用に当たっては、産業動物の安全の保持に努めるとともに、産業動物に対する虐待を防止すること。 5 管理者及び飼養者は、その扱う動物種に応じて、飼養又は保管する産業動物の快適性に配慮した飼養及び保管に努めること。

3 以下、動物福祉および生活環境保全に絡む家畜衛生上の要点を概説する。
第5 危害防止 1 管理者は、産業動物からの疾病にかかることを予防するため、管理者及び飼養者の健康について必要な健康管理を行うように努めること。 2 管理者及び飼養者は、産業動物が施設から脱出しないように配慮すること。 3 管理者は、地震、火災等の非常災害が発生したときは、速やかに産業動物を保護し、及び産業動物による事故の防止に努めること。 第6 生活環境の保全 管理者及び飼養者は、産業動物の排せつ物の適切な処理、産業動物による騒音の防止等生活環境の保全に努めること。 飼育管理者は、複数の省庁が所轄する様々な法令を遵守する必要がある。たとえば、鳥インフルエンザが発生した場合の対応をみると、農場で発生した場合は農水省、食鳥処理場で見つかった場合は厚労省、野鳥で見つかった場合は環境省が対応している。発生動向調査もこの区分で行われているが、家庭で飼育している少数羽の家禽はペットとしての扱いではなく、産業動物の区分に入る。説する。 この法律の目的である動物福祉(Animal Welfare)のは、疾病予防において重要であることを学んできており、農家にとってはどの省庁が所轄する何法の適用を受けるかではなく、自らの生産性を高めて経営の安定化を図るために動物福祉を理解することが必要である。 以下、動物福祉および生活環境保全に絡む家畜衛生上の要点を概説する。

4 産業動物の種類、習性等を考慮した健康と環境の管理 射放熱量;R +対流・伝導放熱量;C +蒸泄熱;E=全放熱量;L
熱中症の予防 産熱量;M+熱負債;D= 射放熱量;R +対流・伝導放熱量;C +蒸泄熱;E=全放熱量;L L M E R+C Kcal/m2/hr 0℃ 10℃ 20℃ 30℃ 40℃ 熱産生を起こす因子: 基礎代謝、運動、食事、寒冷時に起こるふるえ、各種ホルモンの影響 D 熱出納モデル 熱負債;D: 産熱量と全放熱量の差 毛皮や羽毛に包まれた家畜では、低温障害よりも、暑熱環境で生じる熱中症が問題となる。皮膚の汗腺数をみると牛、羊、豚の順に少なくなり、鶏では汗腺がない。汗腺の多い牛でも、汗腺の発汗量が少なく汗の蒸発量は人間の約1/10程度しかない。高温環境では呼吸を早めることで、放熱量を増やしている。 細霧機:  細霧の気化熱による冷房効果を得る方法で、畜体を濡らして汗を補うとともに、畜舎全体の気温を下げる効果がある。「 噴霧(数秒)+休止時間(数分)」の間欠運転を行い、休止時間に畜舎を乾燥させるため送風器と併用する。 畜舎内の気温が30℃以上、湿度が70%以下で効果的である。(写真は細霧の効果を示す赤外線画像)

5 ① 太陽光を遮断: 屋根・壁を白色塗装、屋根にスプリンクラー、屋根裏の熱気を排出、緑のカーテン、畜舎周囲からの反射熱を抑える植樹(冬の防風にも役立つ)
② 送風と換気: 送風、換気が効率よく行えるよう送風機を配置 ③スダレ:  直射日光を遮るスダレ(防虫ネット)を風の吸入面に垂らし、少量の水を流す。吸入風の温度も下げる。 ④ 給水・給餌:  夏場は飲水量が増えるので新鮮な水を大量に供給。水温の低い井戸水が有利。 ⑤ 発熱に繋がる給餌を日中を避け、夜間や早朝に行う。 ⑥ 暑熱時に適温時に比較して10~20%増加するミネラル要求量を確保。 ⑦ 飼育頭数を減らし、密度を下げる。 ⑧ 毛刈りして放熱を促進する。

6 有害ガス: アンモニア 人 の 臭 覚 アンモニアは強い塩基性で刺激が強く、眼・皮膚・気道に対して腐食性を有する。水に溶け易く、高濃度で吸入すると、肺水腫を起すことがある。作業環境の許容濃度は、25ppm。 5~ 7ppm アンモニア臭を感じる 25~30ppm アンモニアを強く感じる 50~60ppm アンモニアに耐えられる限界 雛に及ぼす影響 10ppm 影響なし 20ppm以上 呼吸器病発生の原因 50ppm以上 眼疾発生(角膜炎、結膜炎) 75ppm以上 発育不良 健康を維持するにはタンパク質やアミノ酸を摂取しなければならない。しかし、体内で利用されるアミノ酸の量が足りていれば十分である。最も不足するアミノ酸が飼料蛋白の利用価値を決定し、それを制限アミノ酸という(育成豚ではリジン)。過剰となったアミノ酸は体内に蓄積せず、糖新生などに利用されるが、その際に有毒なアンモニアが発生し、体外に早く排出する必要が生じる。 組織で生じたアンモニアを直接血液で運ぶのは危険であり、組織で生じたアンモニアはグルタミンとして輸送される。 脱アミノ反応 グルタミン

7 魚はアンモニアをそのまま排泄するが、哺乳類では尿素、鳥類では尿酸に変える仕組みがある。
(H2N)2C=O 尿素 尿素回路 哺乳類は肝臓の尿素回路で水に溶ける尿素に変えて腎臓から多量の尿とともに排出する。 鳥は、卵内で発生し、飛ぶために多量の水を保てないため、アンモニアを尿毒症を起す尿素ではなく、水に溶けない尿酸に変える仕組みができた。鳥の糞の白い部分の正体は尿酸のかたまりで、水分含量は50%しかない。哺乳類で血中尿酸は針状結晶となり痛風を起す。 敷料中の尿酸(C5H4N4O3)1分子から微生物によって4分子のアンモニア(NH3)が生成される。すなわち、水分含量が高いと、細菌の働きによって多量のアンモニアが発生するので、乾燥した状態を維持する必要がある。ただし、乾燥しすぎると、ホコリが発生し、大腸菌症などの呼吸器障害を引き起こす。

8 鶏大腸菌症発生肉用鶏農家における生産性向上対策
出荷成績不良の一肉用鶏農家(開放鶏舎4棟、22,000 羽)において、生産性向上に向けて飼養環境の改善、疾病対策を中心に指導を行った。 3,4号鶏舎では、導入直後から大腸菌症による死亡羽数の増加が認められた。3号鶏舎においてはコクシジウム病による死亡が発生した。 アンモニア濃度は、10 日齢頃から鶏の呼吸器に影響を及ぼす可能性がある20ppm 以上に上昇し、16 日齢では50ppm 以上となったため、通常より早めの換気を指導することにより、飼養環境の改善に努めた

9 有害ガス: 悪臭物質 畜産に起因する苦情の全国的発生状況では、悪臭が大半を占めており、第2位の水質汚濁の2倍以上である。 「悪臭防止法」において悪臭物質が規制濃度とともに定められている。アンモニア、メチルメルカプタン、硫化水素、トリメチルアミン、プロピオン酸、酪酸、吉草酸 など22物質。糞尿や腐敗と関連する物質が多く、水産を含む食品加工場廃棄物への苦情も多い。

10 有害ガス: 生菌剤 健康な成獣の腸内細菌叢を初生雛に与えるとサルモネラの定着率を抑える効果がある。それに加えて、「アンモニア・硫化水素など悪臭物質を腸内で低減することによる飼育環境の改善」と「糞便の発酵を早めることによる悪臭物質の低減と堆肥化の促進」が図れる。 生菌剤がブロイラーの生産性に及ぼす影響 盲腸内容物中のC.perfringens 3週齢の盲腸内容物中のクロストリジウムは、対照区4.0logCFU/gに対して、枯草菌区及び枯草菌+フラクトオリゴ糖区は検出ず、7週齢でも同様の傾向だった。 腸内で有用菌が増える一方、悪臭の元となる腐敗物質を産出する有害菌が減少し、排泄物のにおいが圧倒的に少なくなることを示す。同様の成績は、別の生菌剤を用いた豚でも得られている。

11 糞尿処理: 事業規模拡大における最大の難関
糞尿処理: 事業規模拡大における最大の難関 糞尿分離 糞尿混合 堆肥化 焼却 農地還元 酪農肉用牛等 養鶏 液肥化 尿 浄化 放流 養豚等 酪農等 スラリー 液肥・堆肥化 家畜ふん尿の処理方法 浄化・放流が好ましいが、「水質汚濁防止法」に基づく排水規制が、総面積50m2以上の豚房、 200m2以上の牛房および 500m2以上の馬房に課せられている。 (1) 健康項目(全ての特定事業場が対象) アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物(硝酸性窒素等)など (2) 生活環境項目(1日当たり平均排出水量が50m3以上の特定事業) 生物化学的酸素要求量(BOD)又は化学的酸素要求量(COD) 浮遊物質量(SS) 大腸菌群数 窒素含有量 りん含有量 など これらの検査項目は「環境衛生学」を参照 「環境基本法」でヒトの健康に直接影響する健康項目と生活の快適さを損なう生活環境項目が定められている。

12 堆肥化による農地還元は、土壌のチッソ過多にある畜産地帯で限界になっている。地下水が飲用基準を超える事態となっており、浄水場に窒素除去装置を設置する自治体も生じている。海外から飼料を輸入して家畜の糞尿を出している現状を変えなければ改善しない。水田裏作で飼料作物を作るなど、土壌負荷を軽減する必要がある。 排水処理 原理: 汚水中の有機物を細菌やプランクトンに食べさせて微生物体に変え、それを沈殿させて除去する。 延べ耕地面積当たりの家畜糞尿窒素負荷量

13 未利用の「バイオマス」としての観点から、様々な利用方法が研究・開発されることが期待され、予算化されている。
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」による消極的規制から、「家畜排泄物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律(家畜排泄物法)」へと資源化による積極的利用へと変わってきた。 (目的) 第一条 この法律は、畜産業を営む者による家畜排せつ物の管理に関し必要な事項を定めるとともに、家畜排せつ物の処理の高度化を図るための施設の整備を計画的に促進する措置を講ずることにより、家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進を図り、もって畜産業の健全な発展に資することを目的とする。 (基本方針) 第七条 農林水産大臣は、家畜排せつ物の利用の促進を図るための基本方針を定めなければならない。 2 基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。 一 家畜排せつ物の利用の促進に関する基本的な方向 二 処理高度化施設(送風装置を備えたたい肥舎その他の家畜排せつ物の処理の高度化を図るための施設をいう)の整備に関する目標の設定に関する事項 三 家畜排せつ物の利用の促進に関する技術の向上に関する基本的事項 四 その他家畜排せつ物の利用の促進に関する重要事項 未利用の「バイオマス」としての観点から、様々な利用方法が研究・開発されることが期待され、予算化されている。


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