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Published byありおき はかまや Modified 約 7 年前
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Ceramides Contained in LDL Are Elevated in Type 2 Diabetes and Promote Inflammation and Skeletal Muscle Insulin Resistance Diabetes 62:401–410, 2013 J. Boon, A. J. Hoy, R. Stark, R. D. Brown, R. C. Meex, D. C. Henstridge, S. Schenk, P. J. Meikle, J. F. Horowitz, B. A. Kingwell, C. R. Bruce, and M. J. Watt LDLに含まれるセラミドはⅡ型糖尿病によって増加し、 炎症や骨格筋のインスリン抵抗性を促進する。 2015/07/27 M1 眞野 僚
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リポタンパク質粒子の代謝 HDL VLDL LDL ストライヤ-生化学より引用 まず初めに、リポタンパク質の紹介
血液中において水に不溶な脂質を、吸収部位や合成部位から使用部位へ運搬するための複合体粒子です。 粒子の外側には親水性のリン脂質や遊離コレステロール,アポリポタンパク質が、粒子の内側には疎水性のコレステロールエステルや中性脂肪の脂質成分が粒子の大きさ、比重の違いにより、キロミクロン、VLDL、LDL、HDLの主要4分画に分類されています。 キロミクロン…小腸内で、TGの再合成が起こり、キロミクロンによって運ばれる。ApoB-48(脂肪粒を包む両親媒性の球状の殻)も構成成分として持つ。 VLDL…肝臓自身が使う以上のTGやコレステロールはVLDLが運ぶ。ApoB-100やApoEが安定化。 これらの内壁のTGは、毛細血管内壁のリパーゼによって加水分解してFFAになり、脂肪組織や末梢組織へ IDL…VLDLのレムナントで、Choesterに富む。肝臓で処理されるorリパーゼによってさらにTGを除き、LDLになる LDL…コレステロールを末梢組織に輸送、Choのde novo合成を調節する。 HDL…血漿中の遊離したChoはエステル化された後、肝臓に運搬される。 ストライヤ-生化学より引用
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しかし、血漿中の循環しているセラミドと肥満/糖尿病の関係性を明示した論文は存在しない。
背景と目的 ・組織に蓄積したセラミドが与える影響を調べた研究は数多くある。 ・肥満やⅡ型糖尿病モデルマウスやヒトにおいて、 血漿中のセラミド濃度も上昇することが報告された。(6.14) ・胃のバイパス手術(15)や生活習慣の改善(16)による 体重の減少は、血漿中のセラミドを減少させることも明らかになった。 しかし、血漿中の循環しているセラミドと肥満/糖尿病の関係性を明示した論文は存在しない。 LDL中のセラミドがⅡ型糖尿病で増加することで、骨格筋のインスリン抵抗性や炎症にどのような影響を与えるのか検討を行った。 6)Wang LP et al, Cell Metab, )Kasumov T et al, Diabetes, 2009 15)Gatmaitan P et al, Obesity )Monte SM et al, Hepatol Res, 2011
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(Supplementary Figure.1)
セラミドがリポタンパク質中にあるかどうか確認 血漿中のセラミドの98%が、VLDL、LDL、HDLに含まれることが分かった。
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Ⅱ型糖尿病が血漿中のセラミド量に与える影響
51%up Lean :インスリン感受性 Obese:インスリン感受性+肥満 T2DM:インスリン抵抗性+肥満 ①一晩絶食した3種類の被験者の血液を採取 ②血漿中のリポタンパク質をFPLCによって抽出 ③脂質を抽出し、放射標識したセラミドをシンチレーション測定器を用いて測定 Ⅱ型糖尿病発症時では、LDLのセラミドが上昇していた。
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(Supplementary Table.1)
OGTT:Oral glucose tolerance test 75gのブドウ糖を負荷し、2時間後の血糖値を測定して診断する. 糖尿病型と判断される基準は、2時間後の血糖値で200mg/dl以上 LDL-セラミドとLDL-コレステロールは相関しない。 Apo-b100(VLDLやLDLに含まれる、1粒子あたり1つ、LDLとLDLRとの結合)の割合がⅡ型糖尿病患者で多くなるかどうかはできなかった。 Plasma glucoseが7mmol/l以上かつ OGTTが11.1mmol/l以上をインスリン抵抗性と判断 *:vs Lean #:vs Obese LDLに含まれるコレステロール量は変わらない。
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LDL-ceramideとインスリン抵抗性の相関
HOMA-IR Homeostasis model assessment of insulin resistance インスリン抵抗性の指標となる。 日本人では、2.5以上がインスリン抵抗性が発症しているとされる。 r=0.43 P=0.01 LDLのセラミド量がⅡ型糖尿病患者では増加しているので、インスリン抵抗性に関わっているかもしれない。 HOMA-IR 1.空腹時の血中インスリン濃度μU/ml×空腹時血糖値mg/dl/405で求めます。2.インスリン抵抗性(感受性)を診る検査方法です。3.日本人では、2.5以上であればインスリン抵抗性(インスリンの効きが悪い)があるということになります。4.1.6未満が正常値です。5.この数値が高くなればなるほど、インスリン抵抗性が強く、高血糖となり、2型糖尿病になり易いとされます rは0.4以上で相関ありとされる 他の指標では、特に相関が認められなかった。
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Supplementary Table.2 食事の改善、運動によって、 12%体重が減少した IVGTT:静脈内耐糖試験
一晩絶食。(インスリノーマが疑われる場合には低血糖に注意) 投与直前に0分の採血。 50%ブドウ糖液で500mg/kgを30-45秒かけて静脈内投与。 投与後、1、5、10、20、30、45、60分後に採血。 評価 正常では60分以内に血糖が正常に復帰する。 正常に復帰しないものは耐糖能の低下、すなわち糖尿病と評価される。 そのような場合、90、120分後にも採血した方がよい。 正確な評価のためには半減期T1/2と1分当たりの減少率K値を求める。 X軸に時間、Y軸に対数目盛で血糖値をとる。1分値が1/2になる時間をT1/2として求める。 K値K=(0.693/T1/2)x100 K<1%/min 糖尿病 K>2%/min 正常 食事の改善、運動によって、 12%体重が減少した
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LDL-ceramideとインスリン感受性は負の相関を示すかもしれない。
体重減少による血漿中のセラミド量の変化 22%down LDL-ceramideとインスリン感受性は負の相関を示すかもしれない。 ①一晩絶食した3種類の被験者の血液を採取 ②血漿中のリポタンパク質をFPLCによって抽出 ③脂質を抽出し、放射標識したセラミドをシンチレーション測定器を用いて測定
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肝臓でのセラミド分泌は肥満やインスリン抵抗性で 上昇するのか?
①8週間低脂肪食or高脂肪食を与えた マウスから、肝臓を単離 ②セラミドの量を測定(タンパク質で補正) ・他の脂質(SM、リン脂質、 ジヒドロセラミド)は増加していない。 ・筋芽細胞や3T3-L1脂肪細胞では、 セラミド分泌は確認されなかった。 57%up 肝臓のセラミド分泌が肥満/インスリン抵抗性で上昇するのかを調べた。 8週間low or high fatの食事を与えたマウスから肝細胞を単離 57%の上昇が見られた。 他の脂質(SM、リン脂質、ジヒドロセラミド)は変化なし マウスでは、肝細胞のセラミド分泌と血漿のセラミドは相関している。しかも筋芽細胞や3T3-L1では検出不可 肥満型マウスにおいて、肝臓のセラミド分泌が増加していて、循環しているセラミドの源になっている。
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Fig.1のまとめ ・Ⅱ型糖尿病では、LDL中のセラミドが有意に増加した。 ・血漿中のセラミドの増加は、肝臓のセラミド合成の増加によるものである。
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Supplementary Figure.2 A:MSで測定→ApoB-100は分解されていない、LDLは酸化していない、LPSのコンタミがない、細胞毒性もない B:チオバルビツール酸 アルデヒドと結合するので、油脂の酸化度を測れる C:カスパーゼ3 細胞にアポトーシスを起こすシグナル伝達を構成する一群のシステインプロテアーゼ D:LDH(乳酸脱水素酵素) 通常は細胞膜を通過しないが、細胞膜が障害を受けると細胞外へ放出される E:LPSがTLR4に認識されるとシグナルが働き、JNKが活性化する
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(Supplementary Figure.3)
8週齢のC57B1/6マウス 51±2歳のヒト MSで測定 論文では、同じような特徴だと言っている。
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(Supplementary Table.3)
LDL or LDL-ceramideをマウスに静脈注射(2時間) 24時間後の血漿セラミドを分析
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LDL-ceramideの投与によって、骨格筋の糖取り込みが減少したことで、全身のクリアランスが減少した。
A,B共通 ①10週齢のC57BL/6Jマウス にLDL or LDL-ceramideを カテーテルで静脈投与(2時 間) ②マウスをケージに戻し、一晩 自由摂食(測定の4時間前 から絶食) ③2-[1-3H] DG 10 µCiと [U-14C] glucose 2 µCiを インスリン 0.5 U/kgとともに 静脈注射 ④2,5,10,15,20,30分後 の血液を採取 29%down クリアランス:排出の能力を示す指標 Quad:四頭筋 Gastroc:腓腹筋 Bのみ ⑤マウスを放血屠殺し、骨格筋の2-[1-3H] DG と2-[1-3H] DG6Pを測定 LDL-ceramideの投与によって、骨格筋の糖取り込みが減少したことで、全身のクリアランスが減少した。
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LDL-ceramideがインスリンシグナルに与える影響
インスリン投与直後の骨格筋の ライセートをウエスタンブロット Akt :インスリンの刺激により リン酸化され、糖取り込みを 促進する。 LDL-ceramideの投与によって、 Aktのリン酸化の割合が低下した。
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LDL-ceramideが骨格筋のセラミド組成、量に与える影響
をMSで分析 E:骨格筋の膜画分を 作成し、セラミド量を 測定 ・細胞膜が正しく取れているのかの確認 ・小胞体が混入していないかの確認 セラミドは疎水性だし、細胞内を自由に拡散しないし LDL-ceramideの投与によって、 D:セラミド組成に影響を与えなかった。 E:細胞膜上のセラミドは増加した。 F:骨格筋のクリアランスと細胞膜のセラミドが負の相関を持つ。
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LDL-ceramideが炎症に関わるシグナルに与える影響
インスリン投与直後の骨格筋の ライセートをウエスタンブロット JNK:リン酸化することで、 インスリンシグナルを阻害 IκBα:分解することで、NFκBが 活性化し、転写を促進する。 内在性のセラミドはIKKβ/JNKのシグナルを活性化する。 IκBαは分解の割合が減少したが、JNKはリン酸化を上昇させなかった。
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LDL-ceramideの投与によって、mRNA発現量、タンパク発現量どちらも上昇傾向が認められた。
G:外側広筋からDNAを抽出し、 RT-PCRでmRNAの発現量を測定 H:Milliplex Mouse Cytokine /chemokine 5-PLEX arrayを用いて 血漿中のサイトカインを測定 LDL-ceramideの投与によって、mRNA発現量、タンパク発現量どちらも上昇傾向が認められた。
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(Supplementary Figure.4)
A~D 他の臓器では、2DGの クリアランスに影響はない。 LDL-ceramideは骨格筋に特異的 E 肝臓のGlucose⇒Lipidの 脂質合成 [U-14C] glucoseを測定 LDL-ceramideは肝臓の脂質合成に影響を与えない。
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Fig.2のまとめ ・マウスを用いた実験では、 LDL-ceramideの投与によって、骨格筋のインスリン シグナルのみ特異的に阻害している。
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(Supplementary Figure.5)
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LDLが筋管細胞の糖取り込みに与える影響
①L6筋芽細胞にGLUT4-mycを遺伝子導入 ②筋管細胞に分化 ③LDL or LDL-ceramideを6時間、24時間添加 ④10 nM インスリンを20分刺激 ⑤1 mCi/mL 2-[1-3H] DGを20分添加 LDL-ceramideの24時間処理では、糖取り込みの有意な減少が確認された。
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LDLが筋管細胞の糖取り込みに与える影響
②ELISAにより、細胞膜上のGLUT4を検出 E:①先ほどと同様の処理を行う。 ②ウエスタンブロットにより、Aktのリン酸化の割合を算出 LDL-ceramideの24時間処理では、糖取り込みに関わるシグナル分子の移行、リン酸化の割合は減少した。
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LDLが筋管細胞の糖取り込みに与える影響
F:①先ほどと同様の処理を行う。 ②ウエスタンブロットにより、ERK、JNK、IκBαのリン酸化の割合を算出 LDL-ceramideの24時間処理では、糖取り込みの阻害に関わるシグナル分子のリン酸化には影響を与えない。
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Supplementary Figure.5 C LDL-ceramideの24時間処理では、肝臓の糖新生、脂肪細胞の糖取り込みに影響を与えない。 これは、Fig.2の動物実験と一致する。
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Fig.3のまとめ ・筋管細胞でも、動物実験と同様に LDL-ceramideの投与によって、糖取り込みが阻害される。
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筋管細胞のceramideがLDL由来かどうか確認
LDL-ceramideがちゃんと筋管細胞内に蓄積しているかどうか。 B:Cerで減少していない。 ①L6筋芽細胞にGLUT4-mycを遺伝子導入 ②筋管細胞に分化 ③LDL or LDL-ceramideを24時間添加 ④細胞を回収し、MSで分析 A:Cer 16:0、Cer 24:0のどちらも蓄積していた。 B:セラミドの増加はSMaseの活性化によるものではない。
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筋管細胞のceramideがLDL由来かどうか確認
Myriocin セラミドのde novo合成 阻害剤 ①L6筋芽細胞にGLUT4-mycを遺伝子導入 ②筋管細胞に分化 ③10 µMのミリオシンor LDL-R antibodyを1時間添加 ④LDL or LDL-ceramideを24時間添加 ⑤細胞を回収し、MSで分析 C:セラミドの増加は、de novo合成が促進したことによるものではない。 D:LDL-Rの阻害をしても、セラミドの取り込みは減少しなかった。
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Fig.4のまとめ ・LDL-ceramideは、LDL-Receptorを介さず蓄積している。
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血漿中のセラミドが、マクロファージの炎症を引き起こすのではないか?
これとFig.2Hの結果から… 血漿中のセラミドが、マクロファージの炎症を引き起こすのではないか? 炎症性サイトカインは、脂肪細胞、肝細胞(、筋肉)に属する免疫細胞から分泌される。 周辺の細胞の炎症やインスリン抵抗性を引き起こすかも 内在性のセラミドは炎症と密接に関わる(短鎖のセラミドはTLR4のリガンド) リピドA(リピド・エー、Lipid A)は、グラム陰性細菌の毒性の原因である内毒素(エンドトキシン)の構成成分である。リポ多糖(LPS, エンドトキシン)の3つの領域のうち一番奥の部分であり、その疎水性によってLPSを外膜に繋ぎ止めている Fig.2Hで炎症性サイトカインは上昇 ヒトの血漿TNF-α濃度と血漿セラミド濃度の関係
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マクロファージの炎症に関わるシグナルに与える影響
①RAW264.7に LDL,100 nM LDL-ceramide, 100 ng/ml LPS, 0.75mM パルミチン酸を 0.5, 4, 8,24時間添加 ②細胞を回収し、ウエスタンブロット LPS:リポ多糖 (TLR4のアクティベータ―) B:LDL-ceramideによる活性化は、取り込み(代謝)によるものであると示唆される。 C:LDL-ceramideによってNF-κBはすぐに活性化された。 JNKは4時間経つまで活性化しなかった⇒LDL-ceramideはTLRのリガンドによる活性ではなく、取り込まれる(代謝される)ことで活性化している可能性
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炎症性サイトカインの発現量に与える影響 炎症を促進するIL-6、TNF-αは上昇の傾向を示した。
①RAW264.7に LDL or LDL-ceramideを24時間添加 ②細胞を回収し、RT-PCRによりmRNA発現量を測定 炎症を促進するIL-6、TNF-αは上昇の傾向を示した。 また、炎症を抑制するIL-10は有意に減少した。
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炎症性サイトカインの分泌量に与える影響 LDL-ceramideの添加によって、炎症を促進するIL-6、TNF-αの分泌量が有意に増加した。
①RAW264.7に LDL or LDL-ceramideを24時間添加 ②培地を無添加培地に変更し、24時間培養 ③培地を回収し、ELISAにより分泌量を測定 LDL-ceramideの添加によって、炎症を促進するIL-6、TNF-αの分泌量が有意に増加した。
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セラミドの蓄積がLDL-ceramideによるものか確認
①RAW264.7に LDL or LDL-ceramideを24時間添加 ②細胞を回収し、脂質抽出 ③MSにより細胞内のセラミド蓄積量を測定 マクロファージにおいても、LDL-ceramideによってセラミドが取り込まれ蓄積していることが分かった。 マクロファージは効率的に脂肪酸やアテローム生成脂質を輸送する 内在性の脂質は肥満時に脂肪細胞のマクロファージに蓄積する スフィンゴミエリンの減少は見られなかった
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TLR4によるシグナル伝達の流れ Luke A. J. O’neill & Andrew G. B., Nature, 2007
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炎症のシグナルはTLR4を介して起こるのか確認
①MyD88、TRIFをノックアウトしたマクロ ファージ( MyD88-/-,Ticam-/-のトランス ジェニックマウスから単離した)に LDL,100 nM LDL-ceramide, 100 ng/ml LPSをそれぞれの時間で添加 ②ウエスタンブロットにより、IκBαの発現量、 JNKのリン酸化の割合を測定した。 MyD88-/-→MyD88をコード Ticam-/-→TRIFをコード どちらもTLR4の下流にあり、ノックアウトすることで、TLR4のシグナルを遮断する。 脂質が動かすシグナルと炎症の間の相互作用はTLR4を介して起こる。⇒循環セラミドもそうではないか? -/-→ホモでノックアウト G:NF-κBのシグナルは、TLR4に依存している。 H:JNKのリン酸化は、TLR4との結合ではなく、セラミドの蓄積が引き金である。
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まとめ ・LDLのセラミドは、肥満やインスリン抵抗性発症により 増加し、運動や食事療法により減少する。 ・LDLのセラミドは骨格筋の細胞膜に蓄積し、インスリン抵抗性を引き起こす。 また、マクロファージの炎症も引き起こす。 ①肝臓のセラミド産生を制限する ②リポタンパク質に貯蔵されるセラミドを減少する これらを目的とした戦略が、骨格筋における インスリン抵抗性を改善するかもしれない。
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セラミドのインスリン抵抗性のメカニズム Jose A. C. & Scott A. S. Cell Metab, 2012
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今回使用するLDLとLDL-ceramideの調製法
②0.5 mg/500 ulのLDL溶解液に6.25 mgの片栗粉を加えた。 ③液体窒素の中で砕く ④室温で8時間以上、遠心乾燥機で乾燥させる ・内因性のコレステロールの除去 ⑤1.5 mlのヘプタンを加える ⑥2分混ぜて、15分、4℃で冷却した ⑦⑥を3回繰り返す ⑧4℃、2000 rpm、10分遠心して、上清を取り除く ⑨⑤~⑧を計3回繰り返す ・セラミドを混合する ⑩C16:0,C24:0セラミドをヘプタンに溶かし、72℃で温める ⑪40度に冷やし、沈殿する前に⑨を加えて2分混ぜる (500 ulの⑨に対し0.4 mgのセラミド) ⑫-10℃で1時間インキュベート ⑬窒素ガスで徹底的に乾燥 セラミドは室温では溶けない 短鎖のセラミドは、①哺乳類の組織に少ない②水に不溶である③細胞内区画での非生理学的な再分配?④長鎖のセラミドと比較して異なるシグナル経路 LDLに24:0のセラミドを入れる(血漿中に最も多いから)また病原と考えられる16:0も導入
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・LDL-セラミドと片栗粉の分離 ⑭LDL-セラミドを1 mlの水和溶液に溶かした。 (0.12 M NaCl, 10 mM Tricine in DW) ⑮18時間以上、4℃でインキュベート ⑯4℃、2000rpm、10分遠心して、上清を別の容器に移す ⑰4℃、13000rpm、20分遠心して、上清を別の容器に移す ⑱⑰をもう一度繰り返す ⑲溶媒を窒素ガスで飛ばす ⑳使用濃度は、2 µg/ml
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(Supplementary Figure.6)(Fig.6BCのWB)
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Supplementary Figure.7
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MAPKのシグナルについて MAPK カスケードは真核生物の間で広く保存されているセリン/スレオニン プロテインキナーゼファミリーであり、細胞増殖や細胞分化、細胞遊走、細胞死のように多くの細胞のプログラムに関わっている。MAPK シグナルカスケードは3階層のモジュールから構成されている。MAPK は MAPK キナーゼ(MAPKKs)によってリン酸化、活性化され、その MAPKK は MAPKK キナーゼ(MAPKKKs)によってリン酸化、活性化される。MAPKKK は低分子量 G 蛋白ファミリーや他のプロテインキナーゼとの相互作用によって活性化され、MAPK モジュールは細胞表面の受容体や外部からの刺激と連携されている。
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