Presentation is loading. Please wait.

Presentation is loading. Please wait.

労働と看護の質向上のための データベース事業 2017年度 評価指標に関する説明会

Similar presentations


Presentation on theme: "労働と看護の質向上のための データベース事業 2017年度 評価指標に関する説明会"— Presentation transcript:

1 労働と看護の質向上のための データベース事業 2017年度 評価指標に関する説明会
労働と看護の質向上のための データベース事業 年度 評価指標に関する説明会 公益社団法人 日本看護協会

2 本日のプログラム 11:00 開会挨拶 11:10 事業概要・評価指標データの収集・入力 12:00 昼休憩(70分)
11:00 開会挨拶    11:10 事業概要・評価指標データの収集・入力 12:00 昼休憩(70分)  13:10 評価指標データの入力      ベンチマーク結果の見方      評価指標の定義      DiNQLの活用      政策実現に向けた取り組み 15:40 質疑応答 16:00 閉会

3 (前後比較・他者比較・ベンチマーク評価)
医療の質・看護の質とは 医療の質とは「個々の患者と地域住民のための医療サービスが、どの程度 望ましい結果をもたらしたか、現時点の専門知識に合致する度合い」(Institute of Medicine,1990) 期待 (目指す姿) 「どの程度」→「測ってみないと分からない・評価できない」 ギャップ(課題) どのように「質」を測り、評価するのか? どのように「質の向上」を判断するのか? 現状 【ポイント】 ・DiNQL事業は「看護の質向上」を目的としており、DiNQL事業に参加する目的も、同じく「看護の質向上」を目指しているからだと思います。 そこで、まず最初にDiNQL事業に参加するにあたり、「医療の質・看護の質」の定義を改めて確認しておくことが重要です。(日常的に医療・看護の質という言葉を使いますが、意外とその定義は即答できないものです。) ・「医療の質」とは、その時代・その当時の最新の専門知識・エビデンスに基づいて期待される成果(目指す姿)に、どの程度、現時点で到達できているかをもって、判断されます。 ここで重要なことは、「どの程度」合致しているか、ということです。 「どの程度」とは、測ってみないと判断できません。 共通の「ものさし」を使って測定しなければ、「質が高い」とは判断できません。 ・院内で共通の「ものさし」を使うこともありますが、他病院も含めて評価するためには、他病院とも共通の「ものさし」が必要になります。それが「評価指標」です。 前後比較をするにも、他者比較をするにも、「共通の評価指標」が必要になります。 ・「測定しなくては、マネジメントできない!」という言葉があります。看護の質を測り、目指す姿と現状とのギャップがどの程度かを理解し、そのギャップを埋める努力をしない限り、質向上には結びつきません。質向上への取り組みの最初の一歩が「質を測る」ことになります。 No Measurement,      No Management   (測定しなくては、      マネジメントはできない!) 共通の「ものさし」=評価指標 を使って、比較し、評価する。 (前後比較・他者比較・ベンチマーク評価) 引用:Institute of Medicine:米国医療の質委員会/医学研究所著:医療の質 谷間を超えて21世紀システムへ,日本評論社,2002 を基に作成 公益社団法人 日本看護協会 3

4 労働と看護の質向上のためのデータベース事業
DiNQL事業の目的 労働と看護の質向上のためのデータベース事業 デ   ィ  ン  ク  ル ディンキー 看護職が健康で安心して働き続けられる環境整備と看護の質 向上を目指し 看護実践をデータ化することで、看護管理者のマネジメント を支援し、看護実践の強化を図る 政策提言のためのエビデンスとしてデータを有効活用 し、看護政策の実現を目指す 【ポイント】 ・日本看護協会は、全国の病院を対象にした「労働と看護の質」ベンチマーク評価を行うために、全国共通の「労働と看護の質」評価指標を策定し、DiNQL事業を開始しました。 ・DiNQL事業は、看護職が健康で安心して働き続けられる環境整備と看護の質向上を目指し、2つの目的を掲げています。 1つ目は「看護実践をデータ化することで、看護管理者のマネジメントを支援し、看護実践の強化を図る」こと。 2つ目は、職能団体として、「政策提言のためのエビデンスとしてデータを有効活用し、看護政策の実現を目指す」こと。 ・「看護」の質を高めるためには、私たち看護職の「労働」環境の整備も大切です。「労働」と「看護」の質は、車の両輪のようなものですから、あえて、事業名称を「労働と看護の質」としました。 公益社団法人 日本看護協会 4

5 データマネジメント データに基づく 看護管理、質改善を! 看護実践の強化をはかるためには、意図的に収集したデータから
 マネジメント上の課題を見出し、課題に取り組み、その結果を  データで確認する「データマネジメント」が重要。 看護管理者にはどのようなデータがマネジメントに意味のある  情報となりうるかを吟味し、収集したデータを統合的に分析する  分析的思考力とデータに基づいた課題解決能力が求められる。 質の改善活動には、 データ(看護の可視化)が必要! 【ポイント】 ・DiNQL事業では、「データマネジメント」を重視しており、データに基づく看護管理、質の改善活動を目指しています。 ・データがなくては、PDCAサイクルを回すための現状分析も、評価もできません。 とはいえ、やみくもにデータを集め、大量のデータがあっても、有効活用はできません。 ・問題意識をしっかりと持ち、意図的に収集したデータからマネジメント上の課題を見出し、課題に取り組み、その結果を確認すること、つまり、データマネジメントが重要です。 データに基づく 看護管理、質改善を! 公益社団法人 日本看護協会 5

6 DiNQL事業の概要 病棟マネジメントの改善、看護実践の強化に結びつけることが期待される。 データ入力 ベンチマーク
インターネット経由で全国の病院から労働と看護の質評価指標データ(人員配置や労働時間、看護実践の内容、患者アウトカム等)を収集し、同規模・同機能を 備える病院や病棟と比較したベンチマーク評価を行う。 データを入力すると、すぐにグラフや結果が表示されるため、他施設との違いや  自施設の強みと弱みを把握し、経年的な変化をデータで確認しながら、 病棟マネジメントの改善、看護実践の強化に結びつけることが期待される。 看護実践の 改善(変革) データ入力 看護実践の 改善策を検討 構造 【ポイント】 ・DiNQL事業は、インターネット経由で全国の病院から評価指標データを収集し、ベンチマーク評価をフィードバックします。すべてはITシステム上で行われます。 改善成果を評価 過程 結果 ベンチマーク 目標を設定 ベンチマーク結果により 他施設との違いを把握 DiNQLデータベース 公益社団法人 日本看護協会 6 6 公益社団法人 日本看護協会

7 DiNQLでは、労働環境の改善と看護の質向上のための取り組みとして、
看護の質向上にむけた、7つのステップ DiNQLでは、労働環境の改善と看護の質向上のための取り組みとして、 7つのステップを提案しています。 本日の主な説明範囲 【ポイント】 ・DiNQL事業では、労働環境の改善と看護の質向上のための取り組みとして、7つのステップに分けて説明・提案をしています。詳細は、参加病院に郵送している「労働と看護の質ベンチマーク評価 (DiNQL)を活用しよう! (マネジメント冊子)」を参照ください。 この冊子は、初めてDiNQL事業に参加された年の5月中旬に、参加病棟数分を郵送しています。各病棟1冊ありますし、ITシステムの「ヘルプ」画面からダウンロードすることもできます。 ・本PPT資料は、7つのステップのうち、主に「1:評価指標の理解」と「2:データ収集・入力」について説明しています。 まずは 「データの蓄積」が大切! ステップ3以降のベンチマーク結果の活用については、 主に11月の「DiNQL大会」で扱います。 公益社団法人 日本看護協会 7 公益社団法人 日本看護協会 7

8 労働と看護の質の評価指標 必須項目は11項目のみ。 参加病院・病棟ごとに、10のカテゴリー (合計170項目)から任意に選択可能です。
2017年度から新規追加された評価指標項目は、システム改修が終了した7月1日より入力できる予定です。 4~6月分のデータを収集される場合は、7月以降に、新システムに入力してください。 他の項目は現在のシステムに入力していただければ大丈夫です(新システムに移行されます)。 必須項目は11項目のみ。 参加病院・病棟ごとに、10のカテゴリー  (合計170項目)から任意に選択可能です。 病院・病棟情報 43項目 労働状況 30項目 看護職情報 21項目 患者情報 13項目 褥瘡 感染 11項目 転倒・転落 8項目 医療安全 10項目 精神病床 産科病棟 【ポイント】 ・2017年度の評価指標は、必須項目11項目、その他任意項目と合わせて170項目あります。内容によって10のカテゴリーに分かれています。 ・必須項目は入力しないとベンチマーク評価ができません。任意項目については、各病棟、各病院で自由に選択してください。 ・2017年度から「精神病床」「産科病棟」のカテゴリーが追加されました。その他、多少の変更項目も含めて、現在、ITシステムを改修しています。評価指標の説明書「データ入力の手引き」に「変更は2017年7月~」と記載されている項目については、7月1日の新システムで入力できるようになります。それまでは入力できませんので、 「変更は2017年7月~」と記載されている項目については、 4月から6月のデータを収集している場合、7月1日以降に、まとめて入力してください。 「変更は2017年7月~」と記載されていない項目については、現在のITシステムに入力して大丈夫です。そのまま、7月1日以降の新システムにデータが自動で反映されます。 NEW! NEW! 必須項目(11項目): 病院機能(特定機能病院・地域医療支援病院・一般病院など)・算定している入院基本料(病床区分・病床機能も含む)・算定している特定入院料・稼働病床数・平均在院日数・病棟の診療科名称・看護要員数(実人数)・看護要員数(管理職を含む実人数)・看護要員の常勤換算数(非管理職)・在院患者延べ人数・入院実患者数 公益社団法人 日本看護協会 8

9 評価指標の枠組み ドナベディアンが提唱した医療の質評価の枠組み:「構造(ストラクチャー)」「過程(プロセス)」
「結果(アウトカム)」の側面から 看護の質や看護職の労働環境を表すと考えられる 項目を整理。 構造 <医療が提供される条件> 看護組織の情報・患者の情報 人員配置や労働時間等の状況、 看護職の背景や、患者の重症度など 過程 <医療がどのようにして提供されたのか> 看護実践の内容 アセスメント実施率、研修参加率など 結果 <提供された医療に起因する個人や集団における変化> 看護実践の結果 褥瘡、感染、転倒・転落、誤薬の発生率 構造 過程 結果 【ポイント】 ・DiNQL事業の評価指標は、「構造」「過程」「結果」の3つの視点から整理されています。 ・「構造」とは、看護組織や患者情報など、医療が提供される条件。 ・「過程」とは、医療がどのように提供されたのか、看護実践の内容。 ・「結果」とは、看護実践の結果としての患者アウトカム。 DiNQL事業では、全国のどこの病院でもデータ収集できることを前提にしており、「結果」としての患者アウトカムは「褥瘡」「感染」「転倒・転落」「誤薬」の4つを採用しています。 公益社団法人 日本看護協会

10 「構造」 「過程」 「結果」の3つの視点から評価
「構造」「過程」「結果」は連鎖関係にあります。 「結果」だけではなく、結果に影響を及ぼす「構造」「過程」もしっかりと評価し、それぞれに目標値を掲げて、改善していきましょう。 褥瘡に関する 構造 褥瘡に関する 過程 「看護組織の状況」 ●100床あたりの常勤換算看護職員数 ●皮膚・排泄ケア認定看護師割合 ●臨床経験年数 ●褥瘡ケアに関する総研修時間 ●体圧分散用具の使用基準の有無 など 「患者」の状況 ●褥瘡の危険因子を有する患者割合 ●既に褥瘡を有していた患者割合 ●褥瘡ハイリスク患者の割合 ●75歳以上の患者割合 ●重症度、医療・看護必要度 ●手術件数割合 ●緊急入院件数割合 ●身体抑制率 ●平均在院日数  など 「看護実践」の質 ●褥瘡ケアに関する研修への参加者割合 ●褥瘡予防ケアの実施内容 ●褥瘡リスクアセスメント ●褥瘡に関する危険因子の評価の実施割合 ●褥瘡リスクがある患者の体圧分散用具の  使用割合 ●骨突出部の体圧測定を実施した割合 褥瘡に関する 結果 「看護実践の結果」の質 ●褥瘡推定発生率 ●新規発生した褥瘡の改善率 ●入院時に既に有していた褥瘡の改善率 【ポイント】 ・「構造」「過程」「結果」はそれぞれ密接な連鎖関係にあります。 ・例えば、褥瘡に関する「結果」として、褥瘡発生率や改善率をみるだけでは、なぜそのような結果になっているのか、背景や課題を理解することはできません。 褥瘡のリスクアセスメントはできていたのか、必要な対処方法を実施できていたのかなど、「過程」としての看護実践の内容をみることも必要です。 また、十分な看護実践を行いたくても、必要十分な職員数がいなければ、難しいことも現実です。褥瘡のリスク要因を多く持っている患者さんが多い病棟では、必然的に褥瘡発生率が高くなることも考えられます。そこで、褥瘡に関する「構造」についても、把握しておくことが必要です。 ・ 「構造」「過程」「結果」の3つの視点から、多面的に現状を評価することが重要です。 公益社団法人 日本看護協会 10

11 評価の考え方 看護は病棟単位で管理されており、各病棟で看護職や患者の背景が異なります。よって、DiNQLの特徴として、病院全体の平均値ではなく、各病棟の状況を、月単位で評価します。 病棟ごとに、その月にケアを提供した看護職員に関するデータと、ケアを受けた患者に関するデータを扱います。 「7月に、 A病棟で働いていた看護職員が、A病棟に入院していた患者に看護を 提供した結果、その看護の質はどうだったのか」を定量化する考え方。 例えば、7月の半分以上休職しているB看護師は、7月データとしての 「看護職員数」から除外します。それは、7月1ヶ月間の病棟の看護の質をみるときに、 B看護師は半分以上関わっていないと考えるからです。 【ポイント】 ・DiNQL事業の特徴は、「各病棟」の状況を「月単位」で評価することです。 ・例えば病院団体等で実施しているQI事業は「病院単位」で評価しています。しかし、看護は病棟単位で組織もケア提供も管理されていますので、各病棟で看護職や患者の背景が異なります。よって、病院全体での平均値でのベンチマーク評価ではなく、病棟単位で評価できることが特徴です。 ・ 「各病棟」の状況を「月単位」で評価するということは、評価指標の考え方として「7月に、A病棟で働いていた看護職員が、A病棟に入院していた患者に看護を提供した結果、その看護の質はどうだったのか」というものになります。 よって、例えば7月の半分以上休職している看護師は、7月のデータとしての「看護職員数」からは除外します。 評価指標の定義を理解する際に「除外するのか、含むのか」を悩んだときには、「7月に、A病棟で働いていた看護職員が、A病棟に入院していた患者に看護を提供した結果、その看護の質はどうだったのか」という基本の考え方を思い出すと、わかりやすいかと思います。 そのほか、「構造(ストラクチャー)」に関する情報として、病院全体の状況や診療報酬の算定状況に関するデータも扱います。 11 公益社団法人 日本看護協会

12 評価指標データの収集について ●データ収集・入力の範囲について ●データ収集・入力の頻度について ●データ収集の体制について
●評価指標の説明書「データ入力の手引き」

13 ベンチマーク結果を参照できなくなりますのでご注意ください。
データ収集・入力の範囲について 入力項目は自由に選択していただいて構いませんが、 以下の11項目は必ず入力してください(必須項目) 病院単位 画面グループ 項目名 病院・病棟情報 2.病院機能 5.病院の稼働病床数 看護職情報 4.常勤看護職員数 病棟単位 画面グループ 項目名 病院・病棟情報 3.算定している入院基本料 (病床区分・病床機能も含む) 5.病棟の稼働病床数 7.平均在院日数 14.病棟の診療科名称 15.算定している特定入院料 看護職情報 1.看護要員数(実人数) 2.看護要員の常勤換算数 患者情報 1.在院患者延べ人数 2.入院実患者数 必須項目を入れないと、 ベンチマーク結果を参照できなくなりますのでご注意ください。 【ポイント】 ・必須項目11項目は入力しないと、ベンチマーク評価結果をみることができません。 入力の際には、項目によって入力担当者を決めていることが多いと思います。他の項目が入力されていても、必須項目が未入力の場合はベンチマーク評価がみられない状況になりますので、忘れないように、一番最初に必須項目を入力しておくことをお勧めします。 これらの必須項目は ベンチマーク評価の比較対象を 絞り込む際の条件です。 (次ページ参照) 13 公益社団法人 日本看護協会

14 データ収集・入力の範囲について 病院単位で選択できる項目 病棟単位で選択できる項目 ●病床機能 ●設置主体 ●病床区分 ●病院機能
ベンチマーク評価では、比較したい病院や病棟の絞り込み条件を自由に選ぶ ことができます。 病院単位で選択できる項目 ●設置主体   (国・都道府県や市町村・公的医療機関・    社会保険関係団体・医療法人・学校法人など) ●病院機能   (特定機能病院・地域医療支援病院・一般病院、    DPC群別など) ●稼働病床数   (500床以上・400~499床・300~399床・    200~299床・100~199床・99床以下) ●都市区分(大都市・地方都市・過疎地域) 病棟単位で選択できる項目 ●病床機能  (高度急性期機能・急性期機能・回復期機能・慢性期機能・    該当せず) ●病床区分  (一般病床・療養病床・感染症病床・結核病床・精神病床) ●入院基本料   (7対1・10対1・13対1・15対1・18対1・20対1・    25対1・30対1) ●病棟の診療科   (内科系・外科系・内科と外科の混合病棟・各診療科、    単科病棟、混合病棟 など) ●平均在院日数   (10日未満・10~14日未満・14~18日未満・18日~21     日未満・21~28日未満・28~61日未満・61~91日未     満など) ●特定入院料   (特定集中治療室管理料・緩和ケア病棟入院料・    地域包括ケア病棟入院料など) ●100床あたりの常勤看護職員数 【ポイント】 ・必須項目11項目は、ベンチマーク評価を行う際の、比較する病院・病棟の絞り込み条件になっています。これらの条件も自由に選ぶことができます。 ICUや地域包括ケア病棟、 緩和ケア病棟に限定して比較 したい場合は「特定入院料」で絞り込みましょう。 公益社団法人 日本看護協会 14

15 データがないので、課題が特定できません。
データ収集・入力の範囲について 病院・病棟ごとに、課題は異なります。 DiNQLでは、170項目の評価指標の中から参加病棟の課題に  合わせて、扱う評価指標項目を任意に選択できます。 例えば、「褥瘡」と「転倒・転落」に取り組む場合には、「感染」や 「医療安全」の評価指標項目については、データ収集およびデータ入力は 行わなくても構いません。 ただしDiNQLでは構造・過程・結果の3つの視点を大切にしていますので、「転倒・転落」に取り組む場合、「転倒・転落」に関する評価指標の多くを 入力し、多角的な視点で評価することを オススメしています。 【ポイント】 ・任意項目については、各病棟、各病院で入力する項目を自由に選択できます。月単位で入力項目を変えることもできます。ただし、ある1カ月分しか入力されていない項目の場合は、時系列に表示する折れ線グラフでは評価できなくなります。 ・「構造」「過程」「結果」の3つの視点で評価することが大切ですので、例えば、「転倒・転落」について評価する際には、「転倒・転落」に関する項目については、多くの項目を入力することをお勧めします。入力していない項目が多いと、 「転倒・転落」に関するレーダーチャートや「かんたんダッシュボード」などで表示される項目が少なくなり、評価がわかりにくくなります。 ・例えば、「転倒・転落」についてどの項目を入力すればよいかを知りたい場合は、「かんたんダッシュボード」で表示される項目を参照すると、わかりやすいかと思います。 例えば、「転倒・転落発生率」のみデータを入力した場合、発生率が高いことは分かりますが、その背景として、危険因子評価を実施できていなかったのか、それとも転倒・ 転落予防に関する研修への参加が不十分だったのか・・・ データがないので、課題が特定できません。 公益社団法人 日本看護協会 15

16 データ収集・入力の頻度について データ入力の例 10 12 16 14 11 DiNQL事業は4月~翌3月を1年度として扱いますので、
2017年4~6月・7~9月・10~12月・2018年1~3月の 4つの四半期で、それぞれ少なくとも1回(各1ヶ月分)の入力を お薦めしています(計4回以上の入力) ※入力頻度は各病院様で決めていただいて結構です。 毎月入力される病院もあれば、年に1回入力される病院もあります。 ベンチマークは、毎月および四半期単位での評価が可能です。 例:7月~9月の3カ月分の評価結果は、平均値を 用いてベンチマーク評価を行います。毎月入力している場合は、毎月のベンチマーク評価も可能です。 データ入力の例 四半期 7月 8月 9月 3ヵ月平均値 例1)四半期に1度の入力:各四半期のうち、どの月でも可 未入力 10 例2)四半期に2度の入力:各四半期のうち、どの2ヶ月でも可 12 16 14 例3)毎月入力 11 【ポイント】 ・データ収集・入力する月は、各病棟、各病院で自由に選択できます。毎月データを入力する病院もあれば、年に1回のみ入力する病院もあります。DiNQL事業に初めて参加された年は年に1回のみの入力もありますが、慣れてくることで、2年目以降は毎月データ入力を行う病院が増えてきます。 ・時系列にデータを評価していくことが大切ですので、DiNQL事業では少なくとも年に4回の入力をお勧めしています。 ・DiNQL事業では「4~6月」「7~9月」「10~12月」「1~3月」の4つの四半期で、入力締め日を設けています。それぞれの四半期で1回入力する病院もあれば、連続して「7~9月」を入力する病院もあります。入力する月については、自分たちの運用しやすい方法で決めましょう。 全体的には11月のデータ入力件数がもっとも多い状況です。 公益社団法人 日本看護協会 16

17 締め日を過ぎても入力・修正できるところがポイント!
データ収集・入力の頻度について DiNQLのシステムは、インターネットが通じるパソコンから24時間365日いつでも入力できます。各月のデータは各月の1日(ついたち)から入力できます。各四半期のデータについてのデータ入力の 締め切り日は、各四半期の最終月から1ヶ月半後までとなります。 例えば7月・8月・9月のデータは9月末の1ヶ月半後である11月15日まで入力できます。なお、締め日を過ぎても入力・修正が可能です。 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 締め日を過ぎても入力・修正できるところがポイント! 4~6月のデータ入力期間 8/15が締め日 7~9月のデータ入力期間 11/15が締め日 【ポイント】 ・各月の1日から、その月のデータを入力できます。前もって、未来のデータを入力することはできません。 ・DiNQL事業では「4~6月」「7~9月」「10~12月」「1~3月」の4つの四半期で、入力締め日を設けています。例えば、 「4~6月」のデータについては8月15日が締め日となっています。 ・しかし、入力ミスに後から気がつくことも多いですので、入力締め日を過ぎてもデータの入力と修正ができるようになっています。 ・多くの病院が入力締め日を目指して一気に入力してきますので、ベンチマーク評価は入力締め日を過ぎてから実施することをお勧めします。その方が入力データ件数が多くなりますので、比較できる病院・病棟数が多い状況になります。 10~12月のデータ入力期間 2/15が締め日 1~3月のデータ入力期間 5/15が締め日 17 公益社団法人 日本看護協会

18 データ収集・入力の頻度について 自分たちの病棟のベースライン(日常的な値)を把握するためには、毎月のデータ 入力が望ましいですが、四半期(3ヶ月)に 1度の入力でも大丈夫です。自分たちの ペースに合わせて、取り組みましょう。 看護実践の強化のためには、数値の変化を継続的に確認していくことが重要です。 また、改善に取り組む際にも自分達の取り組み成果を確認し、改善効果をモニタリングすることも重要です。 【ポイント】 ・PDCAサイクルを回して、質を評価し、改善活動に取り組むためには、時系列にデータをみていくことが大切です。無理のない範囲で構いませんが、極力、年に4回程度の入力を行うことをお勧めします。 ・院内でデータ収集の体制を整え、収集・入力のルールを確定できれば、年に数回の収集・入力を行うよりも、毎月のデータ収集・入力の方がルーティン業務として、取り組みやすくなる、という意見も多いです。たまに取り組むと、評価指標の定義を忘れているかと思います。 四半期に1度のデータ収集・入力よりも、毎月取り組んだ方が、 作業をルーチン化できるので、慣れれば楽だというご意見も多いです。 四半期に1度だと、評価指標の定義を再確認したり、 入力方法を忘れてしまったりと、逆に煩雑になることも。。。 公益社団法人 日本看護協会 18

19 データ収集の体制について ※マネジメント冊子 P.3
ヘルプ画面でダウンロードできます。 *新規参加病院には 5月中旬に 郵送します。 10のカテゴリー。必須11項目、その他任意項目合わせて                  計170項目の評価指標 項目ごとに、データを管理する部署が異なることが多くあります。 例えば、患者に関する情報は電子カルテ、職員の情報は人事システム、その他IT化されていないデータなど、皆様の病院ではそれぞれのデータをどこの部署が管理していますか? データ収集で、とても重要になるのが   院内の体制作りです。 病院・病棟情報 43項目 労働状況 30項目 看護職情報 21項目 患者情報 13項目 褥瘡 感染 11項目 転倒・転落 8項目 医療安全 10項目 精神病床 産科病棟 【ポイント】 ・データ収集・入力を行う際に、非常に重要になるのが「院内の体制づくり」です。 院内の体制が整わないと、DiNQL事業を継続することは難しくなるといっても、過言ではありません。 ・DiNQL事業に初めて取り組む際には、最初の1年をかけて体制整備を行うぐらいの気持ちで、しっかりと体制を整えることが重要です。 データ収集・入力の負担を分散させるためには、複数のコアメンバーでチームを編成することが重要です。 そもそも、DiNQL事業の評価指標項目は、すべてを看護部門がもっているわけではありません。多くは医事課や情報システム部、人事部門など、事務部門が保有していることが多いです。DiNQL事業に取り組む際には、そのような他部門の協力をどれだけ得られるかがポイントになります。 19 公益社団法人 日本看護協会

20 DiNQLでは、大まかに以下の3つの役割があります。 作業漏れがなくなりスムーズに運用できます。 皆様同じIDとPWでログインが可能です。
データ収集の体制について  データ提出体制について     作業分担を予め決めておきましょう    DiNQLでは、大まかに以下の3つの役割があります。   データの準備(収集)を担当する人     データの入力を担当する人     データの確定(最終確認)を担当する人 作業分担を明らかにしておくことで、 作業漏れがなくなりスムーズに運用できます。 ※1病院1つのIDとPWです。 皆様同じIDとPWでログインが可能です。 【ポイント】 ・データ収集・入力を行う際の作業分担として、主に3つの役割に整理されます。 ・データ収集担当 ・データ入力担当 ・データの最終確認担当 1人ですべてを担当するのか、分担するのか。看護部がどこまで行い、各病棟看護師長がどこまで行うかなど、作業分担をあらかじめ整理することが必要です。 20 公益社団法人 日本看護協会

21 データ収集の体制について ※マネジメント冊子P.3
イメージ図 説明 集約型 病棟看護師長や認定看護師、医事課、人事、情報システム部などの各担当者がデータを収集し、その結果を看護部に提出します。 看護部は、参加病棟のすべての評価指標データを集約し、DiNQLのITシステムに一括入力します。 看護部での一括入力は看護部長や副看護部長等が行う場合と、事務職員が行う場合があります。また、すべての評価指標データを電子カルテ上で収集し、抽出する体制を整えている病院では、情報システム関連部門が一括入力しています。 分散型 病棟看護師長や認定看護師、医事課、人事、情報システム部などの各担当者がデータを収集し、それぞれがDiNQLのI Tシステムに入力します。 入力されたデータを看護部(もしくは担当部署)が最終確認し「確定」処理を行います。 チーム型 【集約型】と【分散型】のメリットを合わせたものになります。 病棟看護師長や認定看護師、医事課、人事、情報システム部などの各担当者がデータを収集し、入力ではチームとして一緒に確認し合いながら、DiNQLのIT システムに入力します。入力されたデータを看護部が最終確認し、「確定」処理を行う場合と、予め決められた担当者が「確定」処理までを行う場合があります。 確認・ 入力 収集 確認 収集 入力 【ポイント】 ・データ収集・入力の体制として、主に3つのパターンに整理されます。 ・集約型 ・分散型 ・チーム型 詳細は、参加病院に郵送している「労働と看護の質ベンチマーク評価 (DiNQL)を活用しよう! (マネジメント冊子)」を参照ください。 それぞれにメリット、デメリットがあります。 参加する病棟数が少ない場合は、「集約型」でも問題ありませんが、参加病棟数が多くなると看護部への集中的な負担が多くなりますので、「集約型」はお勧めできません。 確認 収集 入力 21 公益社団法人 日本看護協会

22 データ収集の体制について 「データ準備・入力・確定担当割り振り一覧表」資料 では、
各評価指標項目について、データ準備・入力・確定担当割り振りができるほか、 各評価指標のデータ収集方法も検討 できるようになっています。 各評価指標の収集について、 ●誰が収集するのか? ●データは院内に存在するのか? ●存在する場合に加工が必要か? ●院内に無い場合、どのようにデータ  収集するのか? といったポイントを整理できます。 是非ダウンロードしてお使いください! (エクセル形式)ヘルプ画面からダウンロードできます。 備考欄には、病院の状況に合わせて、ルールやコメントを入力すると便利です。 例)病院・病棟情報3「夜勤時間特別入院基本料の算定   あり」は、自院では該当しないためチェックしないこと。 例)褥瘡12「褥瘡が改善」は、DESIGN-Rが1点でも減れば    OK。人数にカウントすること。 【ポイント】 ・データ収集・入力の体制や役割分担については、1項目ごとに、それぞれ整理しておく必要があります。 ・その際に活用できる資料が「データ準備・入力・確定担当割り振り一覧表」です。 ITシステムの「ヘルプ」画面からダウンロードできます。 公益社団法人 日本看護協会 22

23 データ収集の体制について データを効率的に、精度高く収集するためには・・・
データ収集の体制について   欲しいデータが、欲しい定義で存在していますか? 入院患者数とは(定義) 「入院したその日のうちに退院もしくは死亡した患者数も、 入院患者数に含めるのか(DiNQLの定義) ? 含めないのか?」  院内での、データ抽出のルールも決めましょう 緊急入院(予定外)件数のデータ抽出 入院予約票に記載されている患者の数を、あとで入院実患者数から引き算するか? 予定入院とは、前日16時30分までにベッドコントロールされている患者とするか? 【ポイント】 ・データ収集・入力体制を整備する際には、DiNQL事業の定義で求められている内容と、院内にあるデータの定義が一致しているかを確認する必要があります。 ・例えば、「入院患者数」の定義は、院内では「入院したその日のうちに退院もしくは死亡した患者数は含めていない」ことがあります。しかし、DiNQL事業では、入院したその日のうちに退院もしくは死亡した患者数も含めています。1か月の合計人数でみると、結構な数字の違いになりますので、定義の中身が一致しているか、確認が必要です。 ・データ抽出のルールも院内で統一しておかないと、各病棟看護師長の解釈によって、定義の解釈がずれてしまい、データの精度が悪くなります。これらのルールや定義について、院内で統一した理解を図るために、DiNQL事業に初めて参加した年に院内のマニュアルを整備している病院も多くあります。 データを効率的に、精度高く収集するためには・・・ 他部署と協力し合い、評価指標の定義書をよく読み、ルールを決めて、チームとして活動することが重要。 公益社団法人 日本看護協会 23

24 評価指標の説明書「データ入力の手引き」 「データ入力の手引き」は、DiNQL評価指標の説明書です。 ダウンロード方法 手引きの構成
ITシステムの「ヘルプ画面」からダウンロードできます。 PDF形式とワード形式の2種類があります。 手引きの構成 「データ入力の手引き」の本体 (全253ページ)  印刷する場合は、「PDF形式」でダウン  ロードして、一気にすべてを印刷すること   がおすすめです。  パソコン上で見たい、追加で書き込みたい、  部分的に印刷したい場合は「ワード形式」  でのダウンロードがおすすめです。 pⅱには、「入力項目の説明ページのみか  た」を解説しています。 評価指標一覧(エクセル形式) 巻末資料Ⅰ:担当割り振り一覧 巻末資料Ⅱ:データ入力チェック表 巻末資料Ⅲ:用語集・様式9・様式13の3 <ワード形式の「データ入力の手引き」の項目検索> ①「表示」タブをクリックします ②「ナビゲーションウィンドウ」ボタンを押します 【ポイント】 ・評価指標の定義に関する説明書、「データ入力の手引き」は、DiNQL事業に参加するなかで、もっとも重要な資料です。(これは参加病院にのみ配布されており、一般公表されていないものです。) ・ITシステムの「ヘルプ画面」からダウンロードできますし、希望者には冊子形式での販売をしています(1冊1500円、送料込。必要な方はご連絡ください。) ・ワード形式でダウンロードし、各病院での「院内ルール」や「注意事項」を書き込んでいる病院も多くあります。 ③「読みたい指標」の項目ボタンを押すと、該当ページへ簡単に 移動するので、便利! 24 公益社団法人 日本看護協会 公益社団法人 日本看護協会 24

25 評価指標の説明書「データ入力の手引き」 各評価指標の定義書では、評価指標ごとに以下の内容が記載されています。 入力項目 算定式 入力単位
対象期間 入力の範囲 【ポイント】 ・評価指標の定義に関する説明書、「データ入力の手引き」は、項目ごとに「入力項目」「算定式」「入力単位」「対象期間」「入力の範囲」「エラーチェック項目」「昨年度参考値」「説明」が記載されています。 ・記載されている内容ではよくわからない場合など、担当部署にお問い合わせください。 エラーチェック項目 (昨年度参考値)中央値 説明 25 公益社団法人 日本看護協会

26 評価指標の説明書「データ入力の手引き」 2種類 入力単位 病院単位 病棟単位
病院全体の値を入力する項目。例えば、病院で看護職員数を計算する場合は、外来 や健診センター等に勤務する看護職員も含めて、すべてが対象となる。病院単位の 項目は、診療報酬に関する内容など、1年間でほとんど変化しない項目が多い。   項目例)「常勤看護職員に占める認定看護師の割合」「許可病床数」 病棟単位 DiNQL事業に参加している病棟単位で入力する項目。患者アウトカムに影響する  項目は、アウトカムと連動して、病棟単位でデータ収集を行う。データが変動する ため、四半期ごとにデータ収集が必要な項目が多い。 項目例) 「看護職員数」 「在院患者延べ人数」「転倒・転落発生率」「褥瘡新規発生率」「居宅復帰率」 【ポイント】 ・「入力単位」には、「病院単位」と「病棟単位」があります。その項目について、「病院全体の数値」を入力するのか、あるいは「病棟での数値」を入力するのかが違いいます。 例えば、稼働病床数など、「病院単位」と「病棟単位」の両方の入力を必要とする項目もあります。 *病院と病棟の両方のデータ入力を求める項目もあります。 その場合、入力単位に「病院・病棟」と記載されています。 公益社団法人 日本看護協会 26

27 「前回登録データ (コピー)」機能等を 使うと便利です
評価指標の説明書「データ入力の手引き」 対象期間 評価指標ごとに、データの対象期間を設定しています。             ※データを入力する月には、対象期間に関係なく毎回入力してください。 対象月の1ヶ月間 データを 入力する月には、 毎回入力 して下さい 「前回登録データ (コピー)」機能等を 使うと便利です データを入力する月には、その月の1カ月分のデータを収集して入力します。      項目例)「月間病床稼働率」「褥瘡推定発生率」 月単位での変化が稀な項目 初回入力時にデータを収集すれば、おおむね1年間データが変化しない 項目を「月単位での変化が稀な項目」として明記しています。     項目例)「算定している入院基本料」 自動的にはコピーされませんので、データを入力する月に、都度コピー  してください。 昨年度の1年間 【ポイント】 ・「対象期間」には、「対象月の1か月間」、「昨年度の1年間」、「対象月の1日(ついたり)時点」の状況を入力するパターンがあります。 ・よくある間違いとして、「昨年度の1年間」の状況を入力する項目については、最初に1回入力すれば、ITシステム上で自動的に毎月分、コピーされていくと理解されている場合がありますが、自動的にコピーはされません。 例えば、7月のデータとして、初めて「昨年度の1年間」の状況を入力した場合、次に8月のデータを入力する際にも、自分で再度入力する必要があります。その際、「前回登録データ」機能を使うと、ITシステム上で転記できますので、毎回手入力する手間が省けて便利です。 ・例えば「算定している入院基本料」など、月単位での変化が稀な項目についても、 ITシステム上で自動的にコピーはされませんので、自分で再度入力(もしくは、 「前回登録データ」機能を使った転記)をしてください。 前年度の4~3月の1年間の状況を集計して入力します。自動的にはコピー されませんので、データを入力する月に、都度コピーしてください。     項目例)「年間病床稼働率」 対象月の1日(ついたち) 対象月の1日(ついたち)のデータを収集して入力します。 項目例)「精神病床、 産科病棟の午前2時時点における、病棟に勤務する資格別医療職者数」 公益社団法人 日本看護協会 27

28 評価指標の説明書「データ入力の手引き」 入力項目 実際に収集するデータです。 収集したデータをITシステムに入力します。 算定式
算定式には分母と分子を用いますが、分母が別の評価指標になる場合もあります。(分母・分子が両方とも入力されてから、自動計算します) ITシステムの見た目 入力項目 【ポイント】 ・「入力項目」とは、ITシステム上に実際に入力する内容になります。ITシステム上で自動計算する項目もありますし、他項目で入力したデータを活用する項目もありますので、実際に入力する内容は「入力項目」で確認してください。 ・「算定式」とは、入力項目のデータを利用して、ITシステムが自動的に計算する内容です。 算定式で自動計算された結果 (緑色の背景) 28 公益社団法人 日本看護協会

29 評価指標の説明書「データ入力の手引き」 入力の範囲 エラーチェック項目
数値での入力の場合、予め桁数や小数点第何位までといった入力範囲が      決められています。エラーの原因になりますので、しっかりと確認しましょう。 例)「平均在院日数」は小数点第1位まで(小数点第2位を四捨五入)   「入院患者の重症度、医療・看護必要度平均値  B得点のうち   「危険行動」の平均値」は小数点第2位まで(小数点第3位を四捨五入) エラーチェック項目 【ポイント】 ・「入力の範囲」には、入力値の最小・最大の幅や、桁数、少数点第何位までか、などが記載されています。これらを間違えると、エラーの原因になるので、しっかりと手引きを確認しましょう。 ・「エラーチェック項目」には、ITシステム側でのエラーチェックの内容が記載されています。エラーがおきた際には、どこを修正すればよいかを見つけるためにも、しっかりと手引きを確認しましょう。 数値を入力する項目では、他の入力項目と値の大小を比較しているものがあります。 例えば、以下のような比較条件を設けており、データが登録されたタイミングで 自動的にチェックされる仕組みになっています。 自病棟の看護職員数 ≦ 病院全体の看護職員数 29 公益社団法人 日本看護協会

30 評価指標の説明書「データ入力の手引き」 (昨年度参考値)中央値
2016 年度事業の4~12 月の集計結果について、ラジオボタンやチェックボックスの割合や中央値を記載しています。すべての参加病院・病棟を対象に集計していますので、皆様のデータもおおよそ、この値に近い数値になります。 自病棟のデータが、この中央値と著しく異なっている場合は間違っている可能性もありますので、参考にしてください。 (※特定入院料を算定している場合や、一般病床以外の病床区分の場合には数値が大きく異なる可能性    もございます) 【ポイント】 ・「(昨年度参考値)中央値」には、昨年度の集計結果が例として記載されています。 おおよそ、この数値に近いものになると思いますので、自病棟のデータがこの値と大きく離れていないか、参考にしてください。 ・しかし、ICUなど、特定入院料を算定している場合や、一般病床以外の病床区分(例:療養病床、精神病床)の場合には、項目によっては数値が異なる可能性もありますので、ご注意ください。 公益社団法人 日本看護協会 30

31 評価指標の説明書「データ入力の手引き」 説明 【緊急(予定外)入院】 「緊急入院」とは予定外の入院を指します。
評価指標ごとに、データの定義を詳細に記載していますので、データ収集の前には、必ずお読みください。 例えば、「緊急入院件数」については以下のような説明が記載されています。 (一部抜粋) 【緊急(予定外)入院】 「緊急入院」とは予定外の入院を指します。 日勤帯での入院でも、予約なしでの入院は、緊急(予定外)入院と なります。 予定外に他病棟からの転入があった場合も、緊急(予定外)入院に 含みます。    例) 内科患者が緊急手術となり、外科病棟に転入した場合等 緊急入院の件数は、病棟の忙しさに影響すると考えますので、ベッドコントロールが目的だとしても、他病棟から予定外に転入してきた 患者を含みます。 【ポイント】 ・「説明」には、評価指標の定義について詳細に記載されています。データ収集の際には必ず「説明」をよく読んでください。 ・「説明」では分かりにくかった点などについては、各病院からのお問い合わせ内容とその回答を、Q&AとしてITシステム上に表示しています。そちらも参考にしてください。 公益社団法人 日本看護協会 31

32 評価指標の説明書に、病院独自の注意点を追記
入力項目 「重症度、医療・看護必要度に係る評価票」の種類 □一般病棟用       □一般病棟用(地域包括ケア病棟入院料) □一般病棟用(回復期リハビリテーション病棟入院料1) □ハイケアユニット用  □特定集中治療室用 A得点の平均値 (     )点 B得点の平均値 (     )点  B得点のうち「診療・療養上の指示が通じる」の平均値(   )点  B得点のうち「危険行動」の平均値         (   )点 C得点の平均値 (     )点 当院「看護必要度システム」から、各病棟で毎月の データを転記すること。 A得点、B得点、C得点の平均値は小数点以下第1位まで入力。「診療・療養上の指示が通じる」「危険行動」の平均値は小数点以下第2位まで入力することに注意! 各勤務帯で1日3回測定している場合、もっとも高い値を使用するのではなく、 合計点数を測定回数で割り算します。 【A得点とB得点の平均値の算出方法】 1ヶ月間に看護必要度を評価した全入院患者分の全評価分の得点の合計値を、全入院患者分の 評価回数の合計値で割った値 1日 2日 3日 4日 5日 ・・ 31日 合計 測定回数 A 患者a 2 1 5点 4回 患者b 3 11点 5回 患者c 4 9点 9 7 5 25点 14回 【ポイント】 ・評価指標の説明書に、病院独自のデータ収集ルールや注意事項などを追記している病院も多いです。(オレンジの吹き出し部分) A得点の平均値=   対象月の患者a・b・cの全評価分のA得点の合計                対象月に患者a・b・cが看護必要度A得点を評価した回数の合計        =25÷14=1.8 公益社団法人 日本看護協会 32

33 わかりにくい評価指標は、病院独自マニュアルを整備
褥瘡13. 既に有していた褥瘡の改善率 入力項目 既に褥瘡を有していた患者のうち、退院(転出)もしくは月末時点から 1週間前の評価がある患者数   ( A+B の合計 )人  (内訳)入院時・転入時に既に褥瘡を有していた患者のうち、      1週間前の評価がある患者数(  A   )人      先月以前に自病棟で発生した褥瘡を有していた患者のうち、      1週間前の評価がある患者数(  B   )人 既に褥瘡を有していた患者のうち、1週間前の評価から改善した患者数                        ( C+D の合計 )人      1週間前の評価から改善した患者数(  C   )人      1週間前の評価から改善した患者数(  D   )人 【ポイント】 ・特に、褥瘡に関する評価指標は、各病院でデータ収集方法が異なり、定義も分かりにくいかと思いますので、病院独自のマニュアルを整備することをおすすめします。 ・すべての項目についてマニュアルを作成するのは大変です。わかりにくい項目だけ、マニュアルを整備するとよいでしょう。 「入院時・転入時に既に褥瘡を有していた患者」とは、当院「褥瘡管理システム」で発生場所が「他院」 「転入」「在宅」になっている患者数の合計値になる。→ 発生場所:「他院」+「転入」+「在宅」 「先月以前に自病棟で発生した褥瘡を有していた患者」とは、「褥瘡管理システム」で新規発生日が先月 以前になっており、かつ、現時点でも褥瘡を有している患者数となる。 そのうち、当該月に退院もしくは転出した患者と、月末時点から直近の褥瘡評価日をみて、その評価日から1週間前程度の褥瘡評価日も、2つとも入力されている患者に絞る。→ AとBにそれぞれ入力する。 AとBの患者のうち、 「褥瘡管理システム」で直近(もしくは退院・転出時)の「転帰」が「改善」となっている患者数をCとDにそれぞれ入力する。 33 公益社団法人 日本看護協会

34 データ収集・入力体制の支援はしっかりと!
  ■看護部長が院長や事務長に説明・了承を得て、他部門も含めた協力体制の    整備を図りましょう。 院内への周知活動が重要!     ■データ収集・入力だけではなく、データ活用も含めたDiNQLチーム体制の構築を      図りましょう。 DiNQLチームを組織的な活動にすることがオススメ。   ■DiNQLチームに事務系の職員(医事課や医療情報システム部など)が入ると     データ収集が円滑に進みます (チームの一員にならずとも、窓口担当者は決めましょう!)   ■DiNQLチームメンバーの病棟師長が他病棟の師長をフォローする体制を     整えると、データ精度の向上、データ活用が期待できます。 例)DiNQLチームメンバー 例)DiNQLチームの位置付け 看護部長 看護副部長 病棟師長 認定看護師 医療情報 システム部 医事課 DiNQL チーム フォロー体制 リンクナース 主任 C病棟 D病棟 E病棟 F病棟 A病棟 B病棟 看護部 看護手順 マニュアル 委員会 褥瘡・スキンケア委員会 教育 委員会 看護の質QI 労働環境改善委員会 ゆくゆくは・・   委員会活動につなげていくのが理想的! 【ポイント】 ・DiNQL事業に取り組むには、データ収集・入力体制の整備が非常に重要になります。DiNQL事業に参加しても、データ収集・入力は各病棟看護師長にお任せ、というのではなく、しっかりと体制を整えることが、看護部に求められます。 ・DiNQL事業に参加する際には、必ず施設長(院長)の同意書を提出してもらっています。いわば、院内で公認された取り組みですので、看護部長として院長や事務長にしっかりと説明し、他部門にデータ収集への協力を依頼することがお勧めです。 ・多くの病院ではDiNQLチームを作り、そのメンバーを中心にDiNQL事業への取り組みを進めています。コアメンバーが、各病棟の看護師長をフォローする体制を整えると、円滑に進むといわれています。 ・DiNQL事業に取り組み数年が経つと、DiNQLチームを委員会活動として整備する病院もあります。 ゆくゆくは・・   主任・リンクナースが 活躍すると理想的! 公益社団法人 日本看護協会 34

35 DiNQLチームの活動例 DiNQLチーム活動は基本的に月1回
 (定義書を少しずつ読み合わせていく) DiNQLチームでデータ収集の工夫を考え、院内用マニュアル等を作成 5~6月は、毎週2回30分、病棟師長とともに評価指標の定義に関する勉強会 DiNQLチームで毎月、データ入力内容を確認。必要時、病棟師長へ修正依頼 DiNQLチームでベンチマーク評価結果の読み方、結果の効果的な伝え方、データ活用方法等を検討 院内への周知活動として「DiNQLニュース」発行 9月に病棟師長とともにデータ活用に関する勉強会(4~6月データのベンチ マーク評価結果をもとに議論) 病棟師長が困っていることをフォローし、データを一緒に読む 師長会で毎月1~2病棟ずつ、取り組み状況やDiNQLから わかったことを報告してもらう 中間評価を行い、年度末に成果発表会 【ポイント】 ・DiNQLチームの活動例を示します。多くの病院が、ここで示した内容と類似した活動をしています。 公益社団法人 日本看護協会 35

36 ■DiNQLの年間スケジュール(データ入力締め切り日など)を整理しておきま しょう
 しょう ■看護部の年間スケジュール(中間評価や目標管理発表会、目標面接など)に   DiNQLデータの活用場面をつくりましょう *下の雛型も「ヘルプ画面」にあります! 【ポイント】 ・DiNQL事業に参加する際には、年間スケジュールを整理することをお勧めします。 年間スケジュール例に示した通り、いつ、誰が、何をするのかを、事前に決めておくと、DiNQL事業の活用イメージがつくと思います。 ・DiNQL事業を活用していくためにも、看護部としての年間スケジュールにしっかりと組み入れることがお勧めです。 36 公益社団法人 日本看護協会

37 2年目 1年目 DiNQLの取り組み 「継続は力なり」 3年目 3年を目途にDiNQLの導入に ★BSCや目標管理への 活用
       活用 ★スタッフの意識づけ ★人材育成 ★物品購入・予算獲得   の交渉 ★人員配置の交渉 改善活動は1日にして成らず。 3年を目途にDiNQLの導入に 取り組んでみましょう! まずは体制づくりが重要!! 2年目 ★ベンチマーク    評価の見かたを理解 ★ベンチマーク評価の     活用方法を検討 ★評価指標定義の再確認(データ精度向上) 1年目 ★評価指標の定義を理解 ★データ収集・入力の体制整備 ★運用方法の確立 ★正確なデータ収集と入力(データ精度向上) 【ポイント】 ・DiNQL事業に参加して、1年目からデータを活用できる病院は少ないと思います。 3年をめどに、長期的な視点でDiNQL事業に取り組みましょう。 ・初めて参加する1年目は、評価指標の定義をしっかりと理解し、データ収集・入力の体制を整備することがゴールです。 ・2年目にはベンチマーク評価の見方を理解し、データ活用の方針を整備しましょう。データに強い病棟看護師長だけがデータを活用するのではなく、すべての参加病棟で、同じレベルで活用できるようになるためには、看護部全体でのデータ活用方針を整備することが大切です。 ・3年目にはDiNQL事業のデータを目標管理などに活用したり、スタッフの意識づけ、人材育成の機会、物品購入や予算獲得の交渉時の根拠データとして活用できると良いですね。 「3年でDiNQLを卒業」 ってわけではないからね!続けてね♪ 37 公益社団法人 日本看護協会

38 看護管理者のマネジメント能力の向上と看護の質向上
計画的な取り組み ・DiNQLの取り組みは3カ年計画ぐらいの気持ちで。 ■年度単位での取り組みと達成目標を明確にしましょう ■データマネジメントができる人材育成を図るためにも、まずは組織体制を      整え、次にBSCや目標管理にDiNQLデータを活用する環境を意識的      に整えましょう <DiNQL事業への参加目的> 看護管理者のマネジメント能力の向上と看護の質向上                                   1年目:5病棟参加 2年目:全病棟参加 3年目:組織定着へ ・看護部全体に DiNQLの意義、参加 目的を伝達 ・データ収集、入力に   向けた組織体制づくり ・プロイジェクトチームの 立ち上げ、役割分担 ・当院でのDiNQL  マニュアルづくり ・データ入力精度の 向上支援 ・データ活用に向けた 支援体制の強化 ・師長会で「DiNQL データを活用した  病棟の強み・弱み  発表会」を開催 ・病棟看護師長の データ分析、 データ活 用能力の強化支援 ・師長から主任、リンク ナースへと、能力強化 対象を拡大(主任会 議でDiNQLを説明) 【ポイント】 ・3年計画での、DiNQL事業への取り組み例を示します。自分たちのペースで構いませんが、年度単位での取り組み内容と達成目標を明確にしておくことが大切です。 公益社団法人 日本看護協会 38

39 評価指標データの入力について ●ITシステムのご紹介 ●2種類のデータ入力方法 ・入力画面 ・CSVアップロード ●エラーについて
 ・ログイン/ログアウト  ・お知らせ、ヘルプ  ・問い合わせ ●2種類のデータ入力方法  ・入力画面  ・CSVアップロード ●エラーについて ●練習環境のご紹介

40 DiNQLのITシステムをご利用頂く際には 以下は推奨環境“外“ですので、ご利用は避けてください。
インターネットエクスプローラー11 をご利用ください 以下は推奨環境“外“ですので、ご利用は避けてください。 Google ChromeやFirefox、Safari等のブラウザ Windows以外のOS (mac、iPad、Android系タブレット、Linux系OSなど) ※Windows10をご利用の際にも  インターネットエクスプローラーをご利用ください。  Microsoft Edgeでは、正しく表示されません。 ※Windows10 、Chromeをご利用の際の注意点は、  ヘルプ画面の「ワンポイント」に掲載しています。 ※Office(ワード、エクセル、パワーポイント)は、  Office2007以降をご利用ください。  (※マクロ等はMac版のOfficeでは動作しませんのでご注意ください) 【ポイント】 ・ITシステムを利用する際の環境について、いくつかの制限がありますのでご注意ください。 ・画面表示がおかしい、入力したいがなぜかできないなど、うまくいかない場合は、推奨環境になっているか否かを確認してください。 公益社団法人 日本看護協会 40

41 1台のパソコンで複数のDiNQL画面を利用しないようにしてください。 ★複数の画面で利用すると、予期せぬエラーの発生原因となります
避けていただきたい操作について 1台のパソコンで複数のDiNQL画面を利用しないようにしてください。 Dマークが並んでいたら、 複数開いている状態です。 ★複数の画面で利用すると、予期せぬエラーの発生原因となります 画面上のボタンは連打しないでください。 【ポイント】 ・ITシステムを利用する際に、避けていただきたい操作がありますので、ご注意ください。 ・特に、1台のパソコンで複数のDiNQL画面を開いて利用しないようにご注意ください。 ブラウザの「戻る」ボタンは使わないでください。 ログイン画面以外をブックマークしないでください。 公益社団法人 日本看護協会 41

42 ユーザIDとパスワードは病院ごとに1つです。 院内の各部署も同じIDとパスワードを利用します。
ログインについて    ①ログインについて ユーザIDとパスワードは病院ごとに1つです。 院内の各部署も同じIDとパスワードを利用します。 ★複数人が同時にログインできます。 *IDとパスワードはEメールで送付済み。 書面は5月末に郵送予定。 【ポイント】 ・ITシステムへログインするユーザIDとパスワードは、1病院1つです。複数のデータ入力者がいると思いますが、同じユーザIDとパスワードを利用して、ログインしてください。複数人が同時にログインできます。 ・初めてDiNQL事業に参加される病院に対し、すでにユーザIDとパスワードをメールで送信しています。メールが届いてない病院がありましたら、お問い合わせください。なお、書面でも、5月中旬までには看護部宛に郵送しますので、ご確認ください。 練習環境も、本番用と同じIDとパスワードでアクセスすることができます。 公益社団法人 日本看護協会 42

43 ログインについて https://dinql.nurse.or.jp ①ログインについて
ログインについて    ①ログインについて ●IDとパスワードが分からなくなったら?➡ 担当部署までお問い合わせください。 ●URLが分からなくなったら?➡ 日本看護協会のホームページからどうぞ。 日本看護協会のホームページ 右側のボタンから 「労働と看護の質 データベース(DiNQL)事業」 をクリック 中略 【ポイント】 ・ITシステムへログインする際のURLが分からなくなった場合など、日本看護協会のホームページから、DiNQLバナーをクリックすると、ログイン画面に進みます。 DiNQLのページ 最下部のバナーをクリック! 公益社団法人 日本看護協会 43

44 ログアウトについて 離席する際には、入力途中のデータを 下書き、もしくは登録してからログアウトしてください。
120分以上、放置されると自動的にログアウトし、 入力途中のデータは破棄されます。 ログアウトボタンは 画面右上 【ポイント】 ・ITシステムでは、120分以上放置されると、自動的にログアウトします。その際、入力途中のデータは破棄されますので、離籍する際には、入力途中のデータを「下書き」もしくは「登録」しておくことをお勧めします。 ・「登録」しても、後から上書き修正できますので、「下書き」ではなく、「登録」ボタンをクリックしても大丈夫です。 下書き・登録ボタンは データ入力画面の最下部 公益社団法人 日本看護協会 44

45 お知らせについて お知らせ画面:日本看護協会からの連絡や資料を確認 ヘルプ画面 データ入力用 エクセルテンプレートのダウンロード
(データ入力の方法は後ほど) ヘルプ画面 【ポイント】 ・日本看護協会からの連絡や最新の配布資料については「お知らせ画面」に掲載します。しかし、お知らせ画面に掲載できる内容は限られますので、過去の配布資料も含めた、資料類の一式は、すべて「ヘルプ」画面からダウンロードできます。 ・データ入力用のエクセルテンプレートのダウンロードは「お知らせ画面」から行います。 説明会、ワークショップなどのご案内や、データ分析結果の掲載など 日本看護協会からのお知らせ内容の確認と 資料ダウンロードができます。 練習用の画面ではなく、本番用の「お知らせ」が 最新情報です。 公益社団法人 日本看護協会 45

46 マニュアルや説明動画・お役立ちツールのほか、
「ヘルプ」ボタンを押してみよう マニュアルや説明動画・お役立ちツールのほか、 こまった時の対処方法も掲載! “看護の質向上にむけた7つのステップ”(P8参照)に 沿ったメニュー構成になっています。 クリックすると、それぞれのページが表示されます。 各ステップに必要な資料やツール、ワンポイントアドバイスをご用意しています。 また、データ分析結果や事業報告書も掲載しています。 【ポイント】 ・マニュアルやITシステムの使い方説明動画、お役立ちツールなどの資料類の一式、データ分析結果等は、すべて「ヘルプ」画面からダウンロードできます。 ・困ったときの対処方法や、ベンチマーク評価の比較対象条件の設定方法などの資料も掲載しています。 ・多くの情報が「ヘルプ画面」にありますので、ぜひ、「ヘルプ画面」をみてください。 適宜、内容を更新していますので、時折アクセスしてみると、情報が増えているかと思います。 公益社団法人 日本看護協会 46

47  ヘルプ画面 データ入力手引きやツールなど、各種資料のダウンロードは、ボタンが用意されていますので、クリックして資料をダウンロードしてください。 使い方は動画説明もあります。 動画は画面に再生ボタンが表示され、そのまま見ることができます。 【ポイント】 ・「ヘルプ」画面の使い方を示します。 ・院内でDiNQL事業を説明する際に活用できる資料やITシステムの使い方動画など、豊富な資料がありますので、ぜひご活用ください。 水色のボックスは、タイトルをクリックすると中身が確認できます。 公益社団法人 日本看護協会 47

48 日本看護協会への問い合わせ方法について ヘルプを見ても分からないことがあったら.. ①問い合わせ画面に移動しましょう
評価指標に関することやシステムの操作に関することなど、 お問い合わせ内容とその回答をQ&A形式で公開しています。 同様の問い合わせがあるか、ご確認ください。 新たにお問い合わせを入力していただくことができます。 ①問い合わせ画面に移動しましょう 「問い合わせ」をクリック 【ポイント】 ・評価指標やITシステム、DiNQL事業の運用や活用方法など、わからないことがあれば、ITシステムの「問い合わせ」機能を活用して、日本看護協会へ問い合わせることができます。 ・日本看護協会では翌日を目途に回答します。「問い合わせ」機能では、質問と回答内容を確認することができます。問い合わせ欄に入力していただいたメールアドレス宛てにも、回答をメール送信します。 ・「問い合わせ」画面では、自分の病院が行った問い合わせ内容以外に、すべての参加病院に公開されている内容も確認することができます。 ・多くの病院で共通した内容であったり、広く公開した方がよい内容の場合は、Q&A形式で参加病院全体に公開します。質問した病院の名前が公表されることはありません。また、公開する際には質問内容の文章を日本看護協会側で編集しますので、個別的な内容がそのまま原文通り、公表されるわけではありません。ご安心ください。 公益社団法人 日本看護協会 48

49 問い合わせ画面の内容は、CSV形式のデータでダウンロード できます。
日本看護協会への問い合わせ方法について ②問い合わせ一覧を見ましょう  自病院:自病院からの問い合わせの場合には   「●」が表示されます。  種別/画面グループ(項目):「指標」「操作」 「運用」「その他」の種別が表示されます。  「指標」の場合には、該当の画面グループと  項目名から検索できます。  問い合わせ日/回答日:上段に問い合わせ日、  下段に回答日が表示されます。  問い合わせ内容/回答内容:上段に問い合わせ  内容、下段に回答内容が表示されます。  関連資料:回答の補足として資料が添付される  場合には、「Download」と表示されます。  クリックすると資料がダウンロードできます ので、回答内容と合わせてご確認ください。 1 2 2 3 4 5 1 3 4 知りたいことと、似たような質問がないか、探してみよう! 【ポイント】 ・わからないことがあったら、似たような質問が公表されていないか、確認してみましょう。 ・「問い合わせ」機能を使うのではなく、電話での問い合わせにも対応しています。 特にITシステムの使い方等は、お互いに画面を確認して、操作しながらの方が分かりやすいと思いますので、ITシステムにログインした状態で電話をかけていただくことをお勧めします。 5 問い合わせ画面の内容は、CSV形式のデータでダウンロード できます。 49 公益社団法人 日本看護協会

50 入力も病棟単位です。 データの入力について ベンチマーク評価は病棟ごとに比較しますので、 登録したデータを何度でも修正していただけます。
病院全体の値だけでベンチマーク評価を行うと、各病棟による違いが見えなくなってしまいます。 DiNQLでは客観的に各病棟の現状を把握し、改善活動につなげるためにも病棟間比較を大切にしています。 DiNQLでは 登録したデータを何度でも修正していただけます。 入力時にエラーが出ても、いつでも修正できますので まずはシステムを使ってみてください。 ※ベンチマーク評価では最新(修正後)のデータを利用します。 データの入力時に、間違いのないように気を付けることは もちろん必要ですが、間違ったデータはそのままにせず、 修正してベンチマーク精度を向上させることも重要です。 【ポイント】 ・DiNQL事業は病棟単位でデータを入力します。「登録」ボタンを押した後も、何度でも修正できます。入力時のエラーは修正するようにしてください。 公益社団法人 日本看護協会 50

51 2種類のデータ入力方法 DiNQLでは、2種類のデータ入力方法を用意しています。
どちらを利用しても構いません。併用する際のポイントは後述します。 1 ITシステムの入力画面を利用する方法   ⇒評価指標の定義を見ながら入力。自動計算結果もすぐに確認できる。 2 エクセルテンプレートを利用してデータをアップロードする方法   ⇒全病棟分のデータを一括で入力。    病棟のパソコンがインターネットがつながっていなくても利用可能。    (院内に1台、インターネットに接続できるパソコンがあれば利用できます) データ入力画面 エクセルテンプレート 【ポイント】 ・データ入力方法には2種類あります。 ・直接、ITシステムの入力画面に入力する方法 ・エクセルテンプレートを利用して、csvデータをアップロードする方法 公益社団法人 日本看護協会 51

52 2種類のデータ入力方法 入力画面を使って データを入力する方法 エクセルテンプレートを利用して データをアップロードする方法
評価指標の説明を見ながら入力できる 自動計算の項目はその場で結果を参照できる 前回登録データのコピーが簡単 複数の画面グループのデータを入れる場合でも、1つの画面内で入力できる インターネットに繋がるパソコンが病棟や各部署に無い場合でも登録できる 全病棟分をまとめて入力する場合に便利(特に、看護部でまとめて入力する場合や、専門 看護師・認定看護師、事務部門など複数の病棟をまとめて入力する時に便利) 各病棟のデータを俯瞰して見ることができる 全病棟のデータが一覧で参照できるので入力間違いに気付きやすい 【ポイント】 ・それぞれの入力方法の特徴を理解し、使いやすい方法を選ぶとよいでしょう。2つの方法を併用することもできます。 <直接、ITシステムの入力画面に入力する方法> 自動計算の項目はその場で結果を参照できます。エラーメッセージもその場ですぐに表示されます。 ただし、1病棟ずつ、10カテゴリーの内容別に画面を開く必要がありますので、参加病棟数が多い病院の場合には労力がかかるかと思います。 <エクセルテンプレートを利用して、csvデータをアップロードする方法> 1つの画面内で、全病棟分、全データを入力することができますので、参加病棟数が多い病院にはお勧めです。 すべてのデータを一覧表でみることができるため、入力ミスにも気が付きやすくなります。 ただし、データをITシステムに取り込まないと、エラー表示や自動計算が実施されません。 52 公益社団法人 日本看護協会

53 評価指標データの入力画面:入力したい病棟を選択
①ログイン後、入力したい年度と月を選び「検索」ボタンをクリック。 入力したい「画面グループ(転倒・転落)」をクリックして、入力画面に進みます。 ②データを入力したい病棟や入力項目、   ステータスを絞り込むことができます。 年度と月だけでも検索可能です。 【ポイント】 ・<直接、ITシステムの入力画面に入力する方法>について説明します。 ・ログイン後に、入力したい年度と月を選び「検索」ボタンをクリックします。該当する年度・月で、病棟一覧が表示されますので、入力したい病棟を選択してください。 あるいは、年度・月以外に入力したい病棟だけを選び「検索」ボタンをクリックすることで、1つの病棟だけを画面上に表示させることもできます。 ・ログイン時、自動的に現在の年度と月が表示されていますので、過去のデータを入力する際には修正が必要です。 ・入力状況を示すものとして、「ステータス」が表示されます。「未入力」・「下書き」・「登録済み」・「確定済み」と4種類あります。年4回のデータ入力締め日を過ぎると、すべての病院・病棟のデータが「確定済み」に自動変更されます。 ③各病棟のデータ入力状況(未入力・下書き・登録済み・確定済み)が分かります。 毎月1日に、その月のデータ入力 画面が自動作成されます。 (例:6月データは6月1日から入力できます。) 53 公益社団法人 日本看護協会

54 褥瘡に関するデータ入力画面:データを入力
未入力 ①当てはまる項目をクリックします。 下書き 登録済 確定済 エラー ②評価指標のタイトルをクリックすると、 定義に関する解説が 表示されます。 【ポイント】 ・例えば、褥瘡に関するデータ入力画面について説明します。 ・ITシステム側での自動計算項目は背景が緑色になっていますので、データを入力後、「登録」ボタンを押すことで、自動計算されます。 ・評価指標のタイトルをクリックすると、右側に項目の定義に関する説明が表示されますので、内容を確認しながら入力することができます。 ③危険因子を有する患者数を入力してから「登録」ボタンを押すと、 自動的に入院患者に対する危険因子 保有患者の割合を計算します。自動計算の部分は、背景色が緑色になっています。 公益社団法人 日本看護協会 54

55 ◎ - × ▲ システム上のデータ管理方法(入力ステータス) ※データ入力は、四半期ごとに締切を設けています。
説明 誰が 入力? データの 修正 他医療機関との比較 データ グラフ 未入力 まだ何もデータを 入れていない状態 × 下書き 入力途中などのデータを 保存している状態 各画面の担当者 登録済 画面グループごとに 担当者による入力が 完了した状態 確定済 画面に表示した期間内の 全画面グループのデータが 確定された状態 責任者 【ポイント】 ・入力ステータスについて説明します。 ・「未入力」とは、まだ何もデータが入力されていない状態です。 ・「下書き」とは、途中まで入力したデータを保存している状態です。途中入力を想定していますので、ベンチマーク評価をみることはできません。 ・「登録済み」になると、ベンチマーク評価の一部をみることができます。 ・「確定済み」になると、ベンチマーク評価のすべてをみることができます。 ・「下書き」以上であれば、データの修正はいつでも可能です。 ※データ入力は、四半期ごとに締切を設けています。  締切までに、データを「登録済」にしてください。 55 公益社団法人 日本看護協会

56 データのステータスとベンチマーク結果の見え方
「登録済」と「確定済」ではベンチマーク結果の見え方が 異なります。 自病棟がベンチマーク 結果を表示した場合 他病院がベンチマーク 結果を表示した場合 他病院の画面上は、あなたの施設の 「登録済」データは 表示されない 自病棟のデータは「登録済」でも  表示される ステータス 「登録済」 「確定済」データは 自病棟でも 他病院でも 表示される 【ポイント】 ・「登録済み」と「確定済み」の違いについて説明します。 ・「登録済み」では、まだデータを確定していない状態ですので、ベンチマーク評価をみた際に、自分の病棟は結果が表示されますが、他の病院がログインした際には、自分の病棟は表示されません。 入力したデータが、他の病院の値から大きく外れていないかを確認し、入力ミスのようであれば、修正してください。 ・「確定済み」になると、他の病院がログインした際にも、自分の病棟の値が表示されるようになります。 ・「登録済み」のままにしておいても、データ入力締め日を過ぎると、ITシステム側で自動的に「確定済み」に変更します。 ステータス 「確定済」 56 公益社団法人 日本看護協会

57 データ入力での注意点 「この画面グループは病院のデータ入力も必要です。病院の入力 ステータスは「未入力」です。」等と表示される場合
「この画面グループは病院のデータ入力も必要です。病院の入力  ステータスは「未入力」です。」等と表示される場合  →「病院単位」の評価指標項目がありますので、忘れずに入力してください。入力対象で「病院」を選択すると入力できます。 「病院」を選択してください。 入力画面が「病院単位」に切り替わります。 【ポイント】 ・例えば、褥瘡については「病院単位」と「病棟単位」の項目が混在しています。各病棟のデータを入力するだけではなく、忘れずに「病院単位」のデータも入力してください。 ・「病院単位」のデータをまだ入力していない場合は、画面の上に「病院の入力ステータスは未入力です」と表示されます。 ・直接、ITシステムの画面上から入力する場合は、画面を病棟単位で切り替えますので、病院単位のデータ入力を忘れやすくなります。ご注意ください。 例えば、「褥瘡 1.褥瘡ケアに関する総研修時間」は病院単位の入力です。 また、「褥瘡 2.褥瘡ケアに関する研修への年間延べ参加者の割合」は 病院単位・病棟単位のどちらにも入力します。 公益社団法人 日本看護協会 57

58 データ入力を楽にするために 使い方マニュアル P.20
データ入力を楽にするために   使い方マニュアル P.20 DiNQLでは年間の平均在院日数や、稼動病床数など、年間を通して値が変わらない 項目であっても、毎月(もしくは四半期に1度)入力する必要があります。 (1年に1回だけ入力しておけばOKというわけではありません) そのような場合、前回入力した値を簡単にコピーできます(例えば、4月にデータを登録しておけば、5月のデータには4月のデータを再利用できます) コピーした値は入力欄の背景がオレンジ色に変わります。 操作方法は、「前回登録データ」ボタンをクリックするだけ。 コピーされるのは、今現在、開いている画面に表示された項目のみです。 【ポイント】 ・データ入力を少しでも楽にする方法をいくつか紹介します。 ・評価指標には、稼働病床数など、月単位ではあまり変化しない項目があります。その場合は、「前回登録データ」ボタンをクリックすることで、前回入力した値を簡単にコピーすることができます。 ・前回入力したデータをコピーすると、入力欄の背景がオレンジ色になっていますので、コピーしたデータと、自分で入力したデータの違いが分かります。 入力されていない項目にだけコピーされます。 公益社団法人 日本看護協会 58

59 データ入力を楽にするために 使い方マニュアル P.20
データ入力を楽にするために   使い方マニュアル P.20 ワンポイント 前回登録データ呼び出し機能について (具体的な使い方例 その1) 自病棟の「病院・病棟情報」を入力する場合を例に説明します。 まずは、「平均在院日数」や「病床稼動率」など、毎月変化する数値だけを入力します。入力を終えた後で『前回登録データ』をクリックすると、入力していない入院基本料や病床数といった、毎月の変化がない(少ない)項目のデータだけがコピーされ、全体的に入力が完了します。 ※入力が終わったら、最後に『登録』ボタンを押してください。 毎月の変化がない項目は未入力にしておきます。 【ポイント】 ・「前回登録データ」の使い方として2種類あります。 ・1つ目は、一部の項目だけを、部分的にコピーする方法です。まだ入力されていない、未入力の項目欄だけに前回登録データがコピーされます。 ・例えば、毎月変化する項目だけを先に入力しておき、その後「前回登録データ」のボタンをクリックすると、未入力の項目欄だけに、前回データがコピーされます。 つまり、ほぼ月単位では変化が少ない項目について、前回データがコピーされます。 ・入力が終わったら、最後に「登録」ボタンをクリックしてください。画面上にデータが入力されていても、「登録」ボタンをクリックしないと、実際には「登録」状態にはなっていませんのでご注意ください。 毎月変化するデータだけを 手入力してから、 『前回登録データ』をクリック 未入力だった項目も簡単に入力が終わります。また、コピーされた項目だけ、背景色が変わるので分かりやすい! 公益社団法人 日本看護協会 59

60 データ入力を楽にするために 使い方マニュアル P.20
データ入力を楽にするために   使い方マニュアル P.20 ワンポイント 前回登録データ呼び出し機能について (具体的な使い方例 その2) 自病棟の「病院・病棟情報」を入力する場合を例に説明します。 まず最初に『前回登録データ』ボタンをクリックして、全部の項目をコピーしてしまいます。後は、毎月変化する項目だけを上書きします。 ※画面を開いたら1回で入力してしまうのがオススメです。  全項目にデータが入った状態になりますので、一旦、画面を閉じて、  後から入力しようとすると、どこまで入力したか判断が付きづらいです。 すべて未入力の状態で『前回登録データ』を クリック 【ポイント】 ・2つ目は、すべての項目について前回登録データを一括コピーする方法です。 (本PPT資料では、画像が前頁と同じものになっており、申し訳ございません。説明文は正しいですので、ご容赦ください。) ・まだ何も入力していない状態で、最初に「前回登録データ」のボタンをクリックすると、すべての項目について前回データがコピーされます。その後、前回データと変化している項目だけ、上書きで修正します。 ・前回データですべて上書きコピーされますので、途中まで手入力していたにも関わらず、前回登録データを一括コピーすると、すでに入力していた項目もすべて上書き修正されます。 ・すべての項目について、前回登録データを一括コピーすると、すべての項目の背景がオレンジ色になっています。よって、必要項目について上書き修正する場合は、一気に修正し終えることをお勧めします。途中まで修正し、一旦画面を閉じてしまうと、後から入力しようと立ち上げた際、背景色がすべて同じですので、どこまで修正したかの判断がつきにくくなります。 すべての項目にコピーされますので、毎月変化する項目だけ上書きします。 公益社団法人 日本看護協会 60

61 『下書き』や『登録済』はコピーされません。コピーしたい場合には前ページで紹介した各画面での『前回登録データ』をご利用ください。
データ入力を楽にするために   使い方マニュアル P.21 ワンポイント 全病棟分のデータをまとめてコピーすることもできます。 「前回登録データ」機能では、全病棟のデータをまとめてコピーする機能もご用意しています。 (※コピーされるのは、データが未入力となっている画面グループのみです。    コピーされると、『下書き』として登録されます) 例えば、毎月初めに担当者が全データを一括コピーしておき、各入力担当者は必要なデータだけを上書きするといった運用が可能となります。 『一括コピー』ボタン 『未入力』の画面だけコピーされます。 『下書き』や『登録済』はコピーされません。コピーしたい場合には前ページで紹介した各画面での『前回登録データ』をご利用ください。 【ポイント】 ・今までに説明した、2種類の「前回登録データ」の使い方は、たとえば、病棟ごとに、「褥瘡」の画面グループのデータを入力する方法でした。 病棟ごとにコピーしますので、参加病棟数が多いと、何度も同じ操作を繰り返すことになります。そこで、全病棟分のデータをまとめてコピーする方法を説明します。 ・データ入力画面の左上に「一括コピー」ボタンがあります。「一括コピー」ボタンをクリックすると、データが未入力となっている画面グループについて全病棟分をまとめてコピーします。 例えば、毎月看護部で全病棟分のデータを前回登録データで一括コピーしておき、その後、各項目のデータ入力担当者が必要な項目だけ上書き修正するなどの運用が考えられます。 公益社団法人 日本看護協会 61

62 CSVアップロード機能とは、使い慣れたエクセルを使って DiNQLのデータをまとめて入力できる機能です
エクセルで入力したデータが、DiNQLのITシステムに反映されます。 手順は次のページ以降でご説明します。 【ポイント】 ・次に、<エクセルテンプレートを利用して、csvデータをアップロードする方法> について説明します。 ・多くの参加病棟がある場合や、一括して全病棟の全データを登録したい場合などにお勧めです。手順が多くてやや複雑かと思いますが、慣れるととても便利な入力方法です。 公益社団法人 日本看護協会 62

63 CSVアップロード機能について CSVファイル エクセルテンプレート
       データを羅列しているだけなので、そのままだと非常に見づらいです。 エクセルテンプレート:上記のCSVファイルをエクセルで使いやすくするためのファイルです。            データを参照したり、入力する際には、このテンプレートを利用します。            テンプレートだけでは、データは何も入っていませんので、            上記のCSVファイルと組み合わせて使います。 CSVファイル エクセルテンプレート CSVファイルを見やすくするためのファイルです。全病棟のデータを俯瞰して見ることができます。 【ポイント】 ・CSVアップロード機能では、エクセルテンプレートとCSVファイルの2つを使用します。 ・データを入力したり、参照する際にはエクセルテンプレートを使用しますが、ITシステムにデータをアップロードする際にはCSVファイルを使用します。 入力されたデータが 羅列されます。 そのままだと見づらい エクセルテンプレートは入力用の雛型なので、最初はあなたの病棟に関する情報が表示されません。 63 公益社団法人 日本看護協会

64 入っていない状態です。④の操作が終わると、病棟の情報が表示されます。
CSVアップロード機能について  使い方マニュアル P.28 ①お知らせ画面から エクセルテンプレート をダウンロード ③エクセルテンプレートを開く ※最初はあなたの病棟のデータが 入っていない状態です。④の操作が終わると、病棟の情報が表示されます。 ⑥エクセルテンプレート にて CSVファイルを出力 ※ITシステムが読み込めるデータは、 CSVファイルのデータです。 エクセルテンプレートのままだと読み込め ないので、CSVファイルに変換します。 ⑤エクセルテンプレート にすべての データを入力する ②データ入力TOP画面からCSVファイルをダウンロード ⑦データ入力TOP画面で CSVファイルをアップロード ④エクセルテンプレートでCSVファイルを取り込む 【ポイント】 ・CSVアップロード機能の使用手順を説明します。最初はわかりにくいかと思いますので、「ヘルプ画面」の説明動画もご活用ください。 ※エクセルテンプレートとCSVファイルはダウンロードする画面が異なりますので ご注意ください。 詳しくは使い方マニュアルと、 ヘルプ画面の説明動画をご参照ください。 公益社団法人 日本看護協会 64

65 CSVアップロード機能について CSVアップロード時には、以下の2通りの登録方法があります。
①エクセルテンプレートに入力された、すべてのデータをシステムに登録。  ◆利用シーン:看護部などがデータを一括で登録する場合に便利です。 ②エクセルテンプレートに入力したデータのみシステムに登録。  ◆利用シーン:各担当者が自分の担当するデータのみを登録する時に便利。               例えば皮膚・排泄ケア認定看護師が、全病棟の褥瘡データを登録する際には、      自分がエクセルテンプレートに入力したデータだけが登録されるので、     他の担当者のデータを上書きしてしまうことがありません。 【ポイント】 ・CSVファイルをアップロードする際には、2通りの登録方法があります。 ・エクセルテンプレートに入力された、すべてのデータをシステムに登録する方法。 ・エクセルテンプレートに入力された、一部のデータのみシステムに登録する方法。 ・たとえば、看護部などがすべてのデータを一括登録する際には、エクセルテンプレートに全病棟の、すべての項目を入力し、1回で登録することができます。 ・あるいは、皮膚・排泄ケアの認定看護師が褥瘡のデータ入力を担当している場合に、全病棟の、褥瘡に関する項目だけをエクセルテンプレートに入力し、その項目だけをITシステムにアップロードして、登録することもできます。すでに他の担当者が入力していたデータを上書き修正してしまうリスクを抑えることができます。 エクセルテンプレートで 上記の①②どちらの方法で登録するか 選べます。 公益社団法人 日本看護協会 65

66 CSVアップロードでも前回入力した値を簡単にコピーできます 月ごとに変わる平均在院日数や患者数だけを書き換えます。
データ入力を楽にするために   使い方マニュアル P.21 ワンポイント CSVアップロードでも前回入力した値を簡単にコピーできます CSVアップロードの場合には『前回登録データ』ボタンはありませんが、 エクセルテンプレート上で、月を変えるだけで、前月のデータをそのまま利用できます。 あとは、月ごとに変わる項目だけを上書きして、アップロード処理すれば完了です。 月を変更(手入力) 【ポイント】 ・CSVファイルには「前回登録データ」ボタンはありませんが、CSVファイルのアップロード登録でも、前回入力した値をコピーすることができます。 ・前回の登録データをダウンロードし、月を変更するだけで、そのまま利用できます。上書き修正が必要な項目だけ修正し、再度アップロードすれば簡単に登録ができます。 ・直接画面に入力する方法と、CSVアップロードの方法のどちらを活用するか。どのようなコピーの方法を採用するかは、各病院のデータ収集・入力の体制や運用方法に応じて選択してください。なお、直接画面に入力する方法と、CSVアップロードの方法を組み合わせることも可能です。 月ごとに変わる平均在院日数や患者数だけを書き換えます。 公益社団法人 日本看護協会 66

67 CSVアップロード機能について 現在、お知らせ画面で入手できるエクセルテンプレートは、 2016年度版のバージョン(ver4.0)です。
バージョン4.0で入力できる評価指標項目は、2016年度版です。 2017年度版で追加・変更となった評価指標項目については 新バージョン(5.0)から入力可能です。 7月1日以降、 2017年度版 170項目の新バージョン(ver5.0)を提供します。 ※現行バージョン(ver4.0)をお使いの場合でも、 新バージョンへ(ver5.0)の移行は簡単です。 具体的な方法は新バージョン公開時にご案内いたしますが、 新バージョン公開までの間は、 現行バージョンでデータを収集しても問題ありません。 【ポイント】 ・2017年度より新規追加となった評価指標項目については、現在入力欄を作るべく、ITシステムの改修をおこなっています。7月1日以降に、新しいシステムを提供しますので、エクセルテンプレートも7月1日以降、新バージョンに変更します。 ・ただし、現行バージョンをお使いの場合でも、新バージョンへの移行は簡単ですので、現行バージョンで4月~6月のデータ収集・入力をおこなっても問題ありません。 ・ 2017年度より新規追加となった評価指標項目については、7月1日以降に入力してください。 公益社団法人 日本看護協会 67

68 データ入力画面では、登録時に入力された値のエラーチェックを行います。エラーがあった場合には内容が表示されます。
データ入力時のエラーについて データ入力画面では、登録時に入力された値のエラーチェックを行います。エラーがあった場合には内容が表示されます。 エラーがない場合 「登録しました。エラーの項目はありません。」と表示されます。 エラーがある場合 「登録しましたが、エラーの項目があります。」と表示されます。 【ポイント】 ・データ登録時にエラーがあった場合には、エラー表示がされます。 ・エラー項目名と、その原因が表示されますので、修正をお願いします。 エラーとなった項目と その原因が表示されます。 公益社団法人 日本看護協会 68

69 エラーになっても、基本的にデータは登録されていますが、 この場合には、データが登録されませんので、その場で修正してください。
データ入力時のエラーについて エラーになっても、基本的にデータは登録されていますが、 登録されないケースがあります。 この場合には、データが登録されませんので、その場で修正してください。 メッセージが赤字で表示された場合には、 画面内のすべての項目が登録されません! エラー エラーではないが登録されない項目  (例) 左図では、間違った値は許可病床数だけですが、正しく入力された稼動病床数や病床稼動率など、他の項目も全て登録されません(画面を切り替えると、破棄されてしまいます) 暫定対応…一旦、エラー画面に表示された項目の値だけを消してから、再度『登録』する。       →そうすることで、同じ画面グループ内の他項目が登録できます。        まずは、他項目を登録した後で、エラーになった項目を修正してください。 恒久対応…このエラーは入力された値の形式が異なることが原因です。例えば、稼動病床数に       アルファベット(例:ABC)が入力されていたり、小数点のデータが入力される       などが考えられます(少数点の項目でも小数点の桁数が異なるとエラーになります)  ※入力項目ごとのデータの形式は、データ入力の手引きでご確認ください。 【ポイント】 ・基本的には、データ登録時にエラーとなってもデータは登録されます。後でエラー原因を検討し、修正することができます。 しかし、その場で修正しないと、データの登録がされないケースのエラーがあります。 その場合は、エラーメッセージに赤字で表示されます。 ・赤字でエラーメッセージが表示されている場合、例えば褥瘡の1項目だけがエラーだったとしても、褥瘡に関するすべての項目が登録されません。 とりいそぎの暫定対応として、エラー画面に表示されたエラー項目のデータを消してから、再度「登録」ボタンをクリックすることで、他の項目は登録されます。 69 公益社団法人 日本看護協会

70 データ入力時のエラーについて 多くのエラーは、必須項目が入力されていないか、 値の大小関係がおかしいことが原因です。
必須項目が入力されていない。 (例)病院・病棟情報 5.稼動病床数 データ登録時のメッセージ 未入力時には「この項目は必ず入力してください」と表示されます。 必須項目は入力画面に (*必須)と表示されます。 【ポイント】 ・エラーの原因でもっとも多いのは、必須入力がまだ入力されていないことか、複数の項目を比べたときに、値の大小関係がおかしく、項目間での整合性が合わないことです。 ・必須入力11項目については、エラーを避けるためにも、一番最初に登録されることをお勧めします。 必須項目が未入力でも、登録はできますが、 ベンチマーク評価ができなくなりますので、必ず入力してください。 (データ入力の締切日前までに極力、入力しておいてください) 公益社団法人 日本看護協会 70

71 多くのエラーは、必須項目が入力されていないか、
データ入力時のエラーについて 多くのエラーは、必須項目が入力されていないか、 値の大小関係がおかしいことが原因です。 値の大小関係がおかしい。 (例)看護職情報 1. 看護要員数(実人数) データ登録時のメッセージ 助産師が1名のみだが、 そのうち助産師の管理職が2名いる。 →エラーになります。 「ここで入力された値が、エラーチェック対象項目の値と比較して大き過ぎる、もしくは小さ過ぎます。」と表示されます。 Q.どの項目と比較してエラーになっていますか? A.「データ入力の手引き」に「エラーチェック項目」として記載されています。 【ポイント】 ・値の大小関係としては、例えば病棟の看護職員数は、病院の看護職員数よりも少なくないと、整合性が合いません。 そのような複数項目間でのエラーチェック内容については、「データ入力の手引き」に記載していますので、エラーになった際には確認してください。 <ワンポイント> 入力画面では、タイトルをクリックすると、 画面の右側でエラーチェック項目が確認できますよ! 公益社団法人 日本看護協会 71

72 値の大小関係をチェックする時には、複数の項目が関係しています。
データ入力時のエラーについて 値の大小関係をチェックする時には、複数の項目が関係しています。 (例)看護職情報 2.看護要員の常勤換算数(非管理職) 看護要員の常勤換算数を入力する場合、入力画面は資格別に入力します。 【ポイント】 ・値の大小関係のエラーについて、「データ入力の手引き」を参考に修正したにも関わらず、まだエラー表示が出ていることがあります。 ・値の大小関係のエラーチェックでは、複数の項目が「芋づる式」に関連していることが原因です。 ・例えば、よくあるお問い合わせとして、「看護要員の常勤換算数」について説明します。 公益社団法人 日本看護協会 72

73 データ入力時のエラーについて (例)看護職情報 2.看護要員の常勤換算数(非管理職) 実人数 ≧ 常勤換算数 病院単位の数 ≧ 病棟単位の数
(例)看護職情報 2.看護要員の常勤換算数(非管理職) 看護要員の常勤換算数を病棟で入力する場合、特に多くの項目と関係しているため、 エラーになりやすいです。どのようなエラーチェックをしているか確認しましょう。 まずは、「2.看護要員の常勤換算数(非管理職)」に登録した看護師の常勤換算数が同じ病棟内の「1.看護要員数(実人数)」に登録された同資格の人数以下になる必要があります(これは、実人数1人の常勤換算数が1.0人を超えることが無いためです。例えば短時間勤務の方は0.8人などになりますが、時間外労働が多いからといって1.5人になるわけではありません。)             実人数 ≧ 常勤換算数 次に、病院全体の同資格の人数以下である必要があります。          病院単位の数 ≧ 病棟単位の数 ※エラーチェックをする際には、この2つの項目の値の大小をチェックをしています。 【ポイント】 ・エラーチェック内容として、看護要員の常勤換算数は、実人数以下である必要があります。 しかし、「常勤換算数」と「実人数」の2つの項目を比較した際に、どちらかのデータを間違えており、常勤換算数の方が実人数よりも多くなっていると、エラーになります。 ・また、病棟の人数を登録していますが、病院全体の人数以下である必要があります。 公益社団法人 日本看護協会 73

74 データ入力時のエラーについて 看護職情報 2.看護要員の常勤換算数(非管理職)でエラーになる例を見てみましょう。 (実人数 ≧ 常勤換算数)
看護職情報 2.看護要員の常勤換算数(非管理職)でエラーになる例を見てみましょう。 (実人数 ≧ 常勤換算数) 実人数が21人なのに、 常勤換算数が22.0人で登録されているのでエラーになります。 そうか、実人数を超えたからエラーになったのか、 私の病棟には短時間勤務の看護師もいるから、 常勤換算数を減らして。。。 あれ?実人数21人より少ない常勤換算数を入力したのに、 エラーが消えない?? 【ポイント】 ・常勤換算数が実人数よりも少なくなるように修正しても、まだエラー表示が出る場合があります。 常勤換算数を19.5人で登録したのに、エラーのまま。 次のページで解説します。 74 公益社団法人 日本看護協会

75 データ入力時のエラーについて 病院単位の数 ≧ 病棟単位の数 「病院」を選択 病棟のデータは問題ないが、病院単位のデータとも比較しますので、
【ポイント】 ・次に、「病院」単位で入力したデータを確認してください。病棟の人数は、病院全体の人数以下である必要があります。 病院単位の数 ≧ 病棟単位の数 病棟のデータは問題ないが、病院単位のデータとも比較しますので、 病院単位のデータが間違っていると、病棟側でエラーになります。 この例では、病院単位の数字が少なすぎるようですね。 公益社団法人 日本看護協会 75

76 データ入力時のエラーについて 原因 対応方法 計算結果で エラー 他項目と 比較で <エラー表示「赤色」と「ピンク色」の違い>
説明:例えば割合などを計算する際に、計算結果が100%を超えない項目であるにも    関わらず、130%という結果となった場合などにエラーとなります。 対応方法:データ入力の手引きにて算定式で用いる分母・分子の項目を確認し、      修正してください。 他項目と 比較で 説明:例えば病棟に所属する看護師の人数が、病院全体の看護師の人数を超える値が     入力されている場合などにエラーとなります。 対応方法:他の項目と比較した際に、値が大き過ぎるか、小さ過ぎる、      または比較対象の項目が未入力もしくは、「下書き」の可能性があります。      比較する対象は、データ入力の手引きにて「エラーチェック項目」として      記載されていますので、比較対象のデータをご確認ください。 ※エラーチェックの参照先データを入力・修正し、画面グループのステータスを「登録済」    か「確定済」にすると、関連する項目のエラーも自動的に解消されます。  <エラー表示「赤色」と「ピンク色」の違い> 入力した値を間違えているときは、「赤字」でエラー表示が出ます。 「他項目との比較でエラー」が出る項目のうち、参照先の項目が「下書き」「未入力」の場合には「ピンク字」で表示されます。ピンク字のエラーは参照先が入力され「登録済」以上のステータスになれば、自動的に解消されます。  いずれのエラーとなった場合も、ステータス表示は  で表示されます。 【ポイント】 ・エラーになる原因として、他に「計算結果でエラー」になる場合があります。計算結果で100%を超えない項目にも関わらず、計算すると130%になる場合などです。 「データ入力の手引き」に記載されている算定式を確認し、分母と分子を修正してください。 ・他に、エラーチェック項目でみている、比較対象の他項目が未入力、もしくは「下書き」の状態のために、エラーになる場合があります。この場合、ピンク字でエラー表示がされます。比較対象の他項目が入力されれば、自然とピンク字のエラーは解消されます。 ・「下書き」のままにして、「登録」を忘れているケースが多いですので、必ずデータを入力したら「登録」ボタンをクリックするようにしてください。「登録」しても、何度でも修正できますので、ご安心ください。 76

77 入力エラーを防ぐために ◆CSVアップロード機能のエクセルファイルを活用しながら、 すべての病棟のデータを一覧表で眺めてみましょう
評価指標の解釈によっては、違う値を収集し、入力してしまうことがあります。 同じ病院なのに、病棟によって、1桁も2桁も値が違うことも起こります。 慣れるまでは、すべての病棟の入力担当者が一緒に評価指標を確認し合いながら、 入力することも効果的です。エクセルファイルを活用し、入力した値を横一列で眺めてみると、入力ミスに気付きやすくなります。 ◆「データ入力の手引き」に記載された、中央値の参照 評価指標の定義に関する詳細な説明書「データ入力の手引き」には、すべての項目について、昨年度の試行事業結果である「中央値」を参考データとして記載してあります。 病棟のデータを入力する際には、昨年度の「中央値」と比較して、あまりにもかけ離れていないかを、ご確認ください。大きく違う場合は、定義を見直しましょう。 【ポイント】 ・エラーに気づく方法として、2つご紹介します。 ・1つの病棟の値だけをみても、なかなかエラーに気づきません。CSVアップロード機能のエクセルファイルを活用し、すべての病棟のデータを一覧表で眺めてみると、入力ミスに気付きやすくなります。 ・「データ入力の手引き」に記載された、昨年度参加病院の中央値と比較することもお勧めです。大きくかけ離れていないか、確認しましょう。 77 公益社団法人 日本看護協会

78 お薦めの入力順序 エラーが生じにくい入力順序 参照先となる頻度が高い項目
DiNQLの入力画面には、入力した値が参照先となる項目の値と比べて大きすぎないか、 あるいは小さすぎないかを自動でチェックする機能があるため、入力した値を間違えていなくても、参照先の項目が「入力」され、「登録済」か「確定済」以上のステータスで ないとピンク色でエラー表示が出ます。 正しい値を入力していれば、入力の途中段階でエラー表示が出たとしても、対象月のすべての画面グループのステータスが、「登録済」か「確定済」になった時点でエラー表示が消えます。 エラーが生じにくい入力順序 1.【病院・病棟単位】「病院・病棟情報」の項目を入力して、「登録済」にする。   *入力順序は、「病院単位」が先で次に「病棟単位」がおすすめです。 2.【病院・病棟単位】「看護職情報」の項目を入力して、「登録済」にする。 3.【病棟単位】「患者情報」の項目を入力して、「登録済」にする。 参照先となる頻度が高い項目 1.【病院単位】病院・病棟情報 「4.許可病床数」 2.【病棟・病棟単位】病院・病棟情報「5.稼働病床数」 3.【病院単位】看護職情報 「2.看護要員の常勤換算数」、「4.常勤看護職員数」 4.【病棟単位】看護職情報 「1.看護要員数」、「2.看護要員の常勤換算数」 5.【病棟単位】患者情報 「1.在院患者延べ人数」、「2.入院実患者数」 【ポイント】 ・エラーが生じにくい、お勧めのデータ入力順序をご紹介します。 ・ピンク色のエラー表示を避けるためには、「下書き」ではなく、「登録済み」か「確定済み」のステータスにすることです。データを入力後、「登録」ボタンをクリックすることをお勧めします。「登録」済みになっても、何回でも上書き修正できます。 ・赤字のエラー表示を避けるためには、データ入力の順序がポイントになります。 必須項目11項目や、「病院単位」のデータから先に入力し、「登録」済みにすることをお勧めします。 該当の病床区分が  ない場合は「0床」と入力してください。 78 公益社団法人 日本看護協会

79 練習環境のご紹介 DiNQLのITシステムの練習環境です。 エラーになるデータを入力していただいても問題ありません。
病棟・部署向けの研修用としてもご利用ください。 本番環境と同じID・PWでログイン可能です。 *制限事項* 練習環境では、「2017年度 4月 ~ 6月」の3ヶ月分のデータのみ入力が可能です。入力する際には上記3ヶ月分を選択してください。 正しいベンチマーク評価は本番環境をご利用ください。 新機能の開発時等にテスト環境として利用することがありますので、  テスト期間中はアクセスできなくなる場合があります。(利用時には事前にお知らせ画面でご案内します) 本番環境よりも処理速度が遅い場合があります。 (赤字の部分が本番環境と異なります) 【ポイント】 ・練習環境についてご紹介します。 ・ITシステムの使い方をいろいろと試したいという要望から、練習環境を提供しています。どのようなデータを入力しても問題ありませんので、お試し用としてご利用ください。 ・ただし、練習環境では「2017年度4月~6月」の3カ月分のデータのみ、入力が可能ですので、ご注意ください。 公益社団法人 日本看護協会 79

80 データ収集・入力の運用例

81 データ収集・入力の取り組み手順例 DiNQLチームを作りましょう。(看護部・病棟看護師長・事務部門・認定看護師等。特に、医事課や情報システム部、人事などの事務部門と 協力することが重要!) ② 170項目のデータのうち、どのデータを収集・入力するか を考えましょう。そのためにも、各データをどの部署が 保有しているかを整理します。 ③ 項目ごとに、データ収集の担当者・データ入力者・データ   の最終確認者を決めましょう。 ④ 項目ごとに、院内にあるデータとDiNQLデータの間で定義    や算定式に違いがないかを確認します。定義が異なる場合、  どのようにするかも決めましょう。院内にないデータについ  ては、新たに収集するか否かを決めます。新たに収集する際  には、誰が、どのように収集するかを決めます。 【ポイント】 ・データ収集・入力の運用イメージがつくように、具体的な取り組み手順の例をご紹介します。①から⑧のステップを示しましたが、データ収集・入力の体制整備がとても重要になります。 公益社団法人 日本看護協会 81

82 ⑤ データ収集方法を具体的に決めましょう。特に、病棟で収集 する項目(例:身体抑制を実施した延べ日数、体圧分散用具の使用患者数等)
⑤ データ収集方法を具体的に決めましょう。特に、病棟で収集    する項目(例:身体抑制を実施した延べ日数、体圧分散用具の使用患者数等)    は、どのように日々データ収集することがもっとも簡便かを    考えます。(DiNQLではデータ収集シートを用意しています。使いやすいよう   に、病棟の特徴に合わせてDiNQLシートを改良している病院も多くあります。) ⑥ データ収集・入力体制を決めましょう。(参加病棟数やメンバー   によって、集約型・分散型・チーム型のうち、運用しやすい方法を選びます。) ⑦ ITシステムへのデータ入力方法を決めましょう。(画面への     直接入力か、CSVファイルのアップロードか、両方を併用するか。) ⑧ 年間のデータ収集頻度、入力する月を決めましょう。  (データの変化を確認するためには、できれば3ヵ月に1回程度入力しましょう。   定期的にデータを収集し、病棟のベースライン値を知ることが重要です。     慣れてくれば同じ作業の繰り返しなので、毎月のデータ収集・入力の方が楽に   なります。慣れるまで、初年度と翌年度で入力回数を変えることや、入力できる   病棟から先にスタートを切る病院もあります。) 公益社団法人 日本看護協会 82

83 データ入力の運用例 ◆集約型の運用例 その1 看護部は、院内の共有フォルダに各部署用の エクセルテンプレートを用意します。
◆集約型の運用例 その1 看護部は、院内の共有フォルダに各部署用の   エクセルテンプレートを用意します。 DiNQLのデータ入力締切は四半期の最終月から1ヶ月半後 (例えば4~6月のデータ締切は8月15日)なので、   データ収集担当者は締切よりも、さらに2週間早めに、  自部署用のエクセルファイルにデータを入力します。 ③ 看護部は締切までに、各担当者が入力したデータを確認し、   最後にまとめてITシステムに登録します。   (CSVアップロード機能が便利です) 【ポイント】 ・データ収集・入力の運用方法は、各病院によってさまざまです。参加病棟数によっても異なりますし、もともと院内で他部署との連携がとりやすいか否か、ということによっても異なります。ご自分の病院で、無理なく継続できる運用方法を模索していきましょう。 ・ここでは集約型の運用例を示します。 公益社団法人 日本看護協会 83

84 データ入力の運用例 ◆分散型の運用例 ① 締切の2週間前を目途に、 各部署は担当する項目を入力します。
◆分散型の運用例  ① 締切の2週間前を目途に、   各部署は担当する項目を入力します。  (※各部署は、入力画面を利用した方法でも、CSVアップロードでも    どちらでも構いません。医事課、人事課、認定看護師など病院全体を    管理する部署はCSVアップロードの方が便利です) ② 看護部は、各部署が入力を終えた段階で、全病棟のデータ   をCSVダウンロードし、エクセルテンプレートで確認します。      (※エクセルテンプレートを利用すると、各病棟のデータを横並びで    確認できるので便利です) 【ポイント】 ・次に分散型の運用例を示します。 公益社団法人 日本看護協会 84

85 病院に合った、入力方法を! うちは、各担当者が画面に直接データ入力して、
「下書き」ボタンで保存しておくの。そのあと、DiNQLチームで最終確認をして「登録」ボタンを押しているわ。 うちは、CSVファイルをイントラネット上に置いておくの。各担当者がそれぞれCSVファイルに入力するので、 DiNQLチームで最終確認。副看護部長がアップロードしているわ。 うちは、データ収集の注意点を記載した形で、エクセルの入力シートをオリジナルで用意しているの。 病棟や担当ごとにエクセルシートを分けていて、最後にDiNQLチームで合体。そのあとCSVファイルにして、アップロードしているわ。 【ポイント】 ・多くの病院では、試行錯誤を繰り返しながら、データ収集・入力、そしてデータ活用の体制を整えています。 ・他病院の取り組み事例や工夫を知ると、大きなヒントにもなりますので、このような取り組み事例はDiNQLのワークショップなどで情報共有しています。 うちは、画面に直接入力する人と、CSVファイルでアップロードする人と、それぞれ自由。最終確認はDiNQLチームが担当なので、各自が入力後にCSVファイルをダウンロードして、ミスがないか確認しているわ。 85 公益社団法人 日本看護協会

86 ベンチマーク結果の見方について

87 ベンチマーク評価は他医療機関との比較のほか、
フィードバックについて *ベンチマーク画面の利用ナビを「ヘルプ」画面に掲載しています。比較対象の絞り方例を紹介しています。 ベンチマーク評価は他医療機関との比較のほか、    院内の他病棟との比較(院内比較)も可能です。 レーダーチャート 時系列推移 散布図 データ比較(表形式) 自病棟・中央値・最小値・最大値 CSVファイルの ダウンロード(1ヶ月単位・四半期単位) 【ポイント】 ・データ収集・入力を終えると、次はベンチマーク評価に移ります。 ・DiNQL事業では、他病院・他病棟と比較したベンチマーク評価をみることができますが、院内での病棟間比較もできます。 ・他病院と比較する前に、まずは院内比較を行い、自分たちの病院の中での違いを把握することをお勧めします。 87 公益社団法人 日本看護協会

88 ベンチマーク評価結果を見るためには ①データ入力締め日が過ぎたので ベンチマーク評価結果 ②まずは院内比較を見ましょう。
を見てみましょう ②まずは院内比較を見ましょう。 ※ITシステム上では1つのグラフに、 最大5病棟分しか表示できません。 5病棟以上を1つのグラフで表現したい 場合はCSVファイルでデータをダウンロードし、「院内比較ツール」を活用してください。 ③自病院(院内比較)を選択し、 CSV形式で全病棟分のデータを ダウンロード ④院内比較ツールに全病棟分のデータを取り込む  *院内比較ツールはヘルプ画面にあります。 ⑤他病院・他病棟比較 比較する対象病院を選択するために、比較対象条件を設定します。 ※対象条件を自分とすべて一致するように絞り込むと、対象相手が少なくなります。「労働環境」は病床規模等による違いが大きくなりますが、「看護の質」は病床規模等による違いはさほどありません。あまり条件を絞り込みすぎないようにしましょう。ただし「特定入院料の算定」については自病棟と揃えましょう。 【ポイント】 ・ベンチマーク評価をみるタイミングとしては、365日いつでも見ることができますが、データ件数の観点から、データ入力締め日の後をお勧めします。 データ入力締め日を目指して、多くの参加病棟がデータを入力しますので、締め日の後がデータ件数が多くなります。 締め日に間に合わなかった病棟も後日入力してきますし、入力ミスに気付いた病棟が修正してきますので、データ入力締め日の当日もしくは翌日よりも、多少あとの方がお勧めです。 88 公益社団法人 日本看護協会

89 ベンチマーク評価:比較対象条件を確認・選択
①ベンチマーク評価をみたいデータの「年度」「月」「病棟名」を選択してください。 次の項目を組み合わせて 比較する病院や病棟の 条件を選択できます。 病院 設置主体 病院機能 稼働病床数 都市区分 病棟 病床区分 病床機能 入院基本料 病棟の診療科 平均在院日数 特定入院料 100床あたりの 常勤換算看護職員数 ②あなたの病院・病棟と同じ条件は太字になっています。 ③病院の4項目(設置主体・病院機能・稼働病床数・都市区分)は全項目が最初から選択された状態になっています。 【ポイント】 ・他病院・他病棟とのベンチマーク評価をみる際には、比較対象を絞り込み条件を設定する必要があります。自分と類似した機能を持つ病棟と比較する、あるいは、あえて別機能と比較するなど、さまざまな条件を設定することができます。 ・ただし、多くの比較条件がありますので、すべてにおいて、完全に自分の病棟と一致している病棟を探そうとすると、比較対象数が少なくなります。何の項目について比較したいかを考え、比較条件を調整してください。 ・比較対象条件の絞り方については、「ヘルプ」画面に説明資料を用意していますので、ご参照ください。 ④項目の横に、現在入力されている データ数(病院数)が表示されていますので、絞り込みの参考にしてください。 ⑤比較対象から外したい項目があればチェックし・・・・ ⑥「この条件で比較」を   クリック 公益社団法人 日本看護協会 89

90 ベンチマーク評価:比較対象条件を確認・選択
⑨入力件数の読み方:参加521病院のうち、現在30病院が入力している。 選択件数の読み方:入力している295病棟のうち、選択条件にすべて合致したのは36病棟。 30/521 295/3984 10/30 36/295 5/12 ⑧設定した条件の病院数・病棟数を確認できます。 ⑦画面の上には設定した内容が表示されます。 ⑩設定した比較対象条件でのベンチマーク結果をみます。「レーダーチャート」「散布図」など、見たいグラフをクリックします。 【ポイント】 ・よく使う比較対象条件については、「お気に入りに保存」しておくと、毎回条件を設定する手間を省くことができます。 ⑪「お気に入りに保存」機能を使うと、よく使う比較 対象条件を病院・病棟単位で保存できます。 90 公益社団法人 日本看護協会

91 ベンチマーク評価:比較対象条件のお気に入り保存
⑬お気に入りとして登録した名称(例:ICU用)が表示されます。次回以降は、このプルダウンから選択すると、 設定した条件を簡単に呼び出せます。 ⑫「お気に入りに保存」ボタンをクリックして、表示されたウィンドウ画面で「お気に入りの保存」方法を設定してください。 【名前】  名称を入力して下さい。 (例:ICU用、内科用、院内共通等) 【共有】 「保存した病棟専用」 「院内で共有」から選択 【初期設定】 「なし」 「病院/病棟を切り替えたときに  最初に設定される」から選択 【登録モード】 「新しくお気に入りを作成する】 「既存のお気に入りを上書きする」 【ポイント】 ・参加病棟すべてが、同じ条件で他病院と比較する際には、「共通」の条件として、あらかじめ登録しておくとよいでしょう。 ・他に、ICUなど、特徴のある病棟として、病棟独自に設定する場合には自分の病棟用に保存しておくとよいでしょう。 公益社団法人 日本看護協会 91

92 ベンチマーク評価:グラフをみる 年度の選択 四半期・月の選択 病院/病棟の選択 レーダーチャート 時系列推移 散布図 ・すべて (※1)
・すべて (※1) ・褥瘡 ・感染[JANIS] ・感染[JHAIS/CDC] ・転倒・転落 ・医療安全 ・病棟状況 (※1) ※1…レーダーチャートのみ表示可能です。 ※2…感染は入力時に選択した定義   (JANIS、JHAIS/CDC)別に          グラフを用意しています。 四半期・月の選択 病院/病棟の選択 「病院」を選択した場合に見られるのは「各入力項目の比較」のみです。 比較する対象の選択 ・他病院(すべて) ・他病院(選択) ・自病院(院内比較) 【ポイント】 ・比較対象条件の設定ができたら、レーダーチャートや散布図など、みたいグラフを選択しましょう。 ・グラフ表示される項目は限られますが、DiNQLの評価指標項目すべてについて、ベンチマーク評価を「各入力項目の比較」で確認することができます。自分の病棟の値、中央値、最小値、最大値、データ件数が表示されます。 ・データをダウンロードすることもできますので、自分でグラフを作成したりする際に活用してください。 ダウンロード ベンチマーク結果をPDF形式、CSV形式でダウンロードできます。PDF形式の推移表は代表的な指標項目に限定しています。 各入力項目の比較 画面上で各項目の「自病棟の値」「中央値」「最小値」「最大値」「データ件数」が参照できます。 92 公益社団法人 日本看護協会

93 ベンチマーク評価:レーダーチャート ベンチマーク評価の対象として 設定した条件が表示されます。 印刷画面を表示
評価指標の定義に関する解説を確認できます。 【ポイント】 ・レーダーチャートは偏差値換算して表示されますので、全体の傾向をグラフで確認した後、グラフの下に表示される実際の値も確認しましょう。 偏差値換算したレーダーチャート以外に実際のデータとして、自施設の値と中央値・最小値・最大値を比較できます。

94 グラフの外側に向かうほど “良い”という意味。
レーダーチャートの見かた:多面的に捉える グラフの外側に向かうほど “良い”という意味。 *画面の下に「値が大きいほど外側」の項目、「値が小さいほど外側」の項目名称が 記載されています。 グラフの外側:褥瘡発生率が低い グラフの外側:新規褥瘡の 改善率が高い グラフの外側:入院時に既に 有していた褥瘡の改善率が高い グラフの外側:「ベッドを柵で囲み」のみを除外した「身体抑制率が低い グラフの外側:身体抑制率が低い グラフの外側:褥瘡に関する 研修への参加率が高い 【ポイント】 ・レーダーチャートは偏差値換算した値で表示されますので、読み方が多少難しいかもしれません。基本的にはグラフの外側に向かうほど、「良い」という意味を示します。 つまり、円が大きいほど好ましいことになります。 グラフの外側:褥瘡リスクのある患者の骨突出部の体圧測定を実施した割合が高い グラフの外側:入院患者の危険因子評価を実施した割合が高い グラフの外側:褥瘡リスクのある患者への体圧分散用具の使用割合が高い 94 公益社団法人 日本看護協会

95 「病棟状況」に 関するグラフは “良い”という
レーダーチャートの見かた:多面的に捉える 「病棟状況」に  関するグラフは “良い”という 定義が難しいため、 画面の下に記載 されている 「値が大きいほど 外側」の項目、「値が小さいほど外側」の項目名称を確認してください。 【ポイント】 ・病棟状況については、褥瘡などの患者アウトカムとは違い、何をもって「良い」と判断するかが難しいため、グラフの外側に向かうほど、「良い」という意味を示しているわけではありません。グラフの外側の意味については、グラフの下に表示されている説明書きを確認してください。 95 公益社団法人 日本看護協会

96 実際の数値については、レーダーチャートの下に表示される表で確認 しましょう。
レーダーチャートの見かた:目盛の見方 ■レーダーチャートでは、複数の単位をもつ項目を1つのグラフに表示させるために、 偏差値換算した結果で表示しています。最大1000‰(パーミル)で表す「転倒・ 転落発生率」と、最大100%(パーセント)で表す「危険因子評価の実施患者割合」 を同じグラフ上に表現するためには、偏差値換算が必要になります。 レーダーチャートは 視覚的に捉えるためのものです。 実際の数値については、レーダーチャートの下に表示される表で確認 しましょう。 【ポイント】 ・レーダーチャートは偏差値換算した値で表示されますので、読み方が多少難しいかもしれません。特に目盛の読み方などで戸惑うかと思いますので、本PPT資料の説明をご参照ください。 ■偏差値50と最上位との距離が離れていない項目(例:転倒・転落発生率)は、多くの   病棟で発生率が0‰で、中央値も1.6‰と低く、もっとも高い病棟でも6.1‰と、    病棟間のばらつきが小さい状況を示しています。逆に偏差値50と最上位との距離   が離れている項目(例:昨年度転倒・転落予防研修参加率)は中央値が14.3%に対し、   最上位が655.1%で、病棟間のばらつきが大きい状況を示しています(研修参加率 は、1人が同じ内容を複数回受講する場合は100%を超えます)。

97 ベンチマーク結果画面で表示される【対象なし】は計算式の分母が“0”の場合に
ベンチマーク結果画面で表示される【対象なし】は計算式の分母が“0”の場合に   表示され、【未入力】はデータが入力されていない場合に表示されます。 データが入力されていない場合には 【未入力】 計算結果が“0”の場合には、 “0”と表示 分母が“0”の場合には、 【対象なし】 【未入力】の項目はグラフに 表示できないので、レーダーチャートの中央に表示されます。 計算結果が“0”の場合には、 通常の計算結果ですので、他の数値と同じように偏差値換算されて 表示されます。 【対象なし】の項目はグラフに 表示できないので、レーダーチャートの中央に表示されます。 【ポイント】 ・レーダーチャートの読み方として、「未入力」の場合にどのように表示されるのか、あるいは、評価指標項目として自分の病棟では該当しない場合に、どのように表示されるのか、という質問が多くあります。自分の病棟では該当しない場合には「対象なし」という表現で、記載されます。 ・「未入力」の場合でも、「対象なし」の場合でも、レーダーチャート上は中央にグラフが落ち込んだ形で表示されます。 ・しかし、例えば褥瘡発生件数「0(ゼロ」件」など、意味のある「0(ゼロ」の場合には、偏差値換算されて、レーダーチャート上に表示されます。

98 ベンチマーク評価:時系列推移グラフなど ベンチマーク評価は、レーダーチャート以外にも 時系列で変化を確認できる『時系列推移グラフ』や
散布図 CSVデータ ダウンロード 【ポイント】 ・レーダーチャート以外にも、時系列の折れ線グラフや散布図があります。 ・CSV形式でデータをダウンロードすることもできます。 ベンチマーク評価は、レーダーチャート以外にも 時系列で変化を確認できる『時系列推移グラフ』や 看護職員数と患者アウトカムの関係がわかる『散布図』があります。 また、評価指標ごとに数値の比較が可能です。 CSV形式でのデータ出力機能もありますので、 ダウンロードしたデータを加工し、グラフを作成することもできます。

99 ベンチマーク評価:散布図 褥瘡推定発生率が高い 100床あたりの常勤看護職員数が同じ病棟に比べると、自分の病棟(赤■)の褥瘡推定発生率(新規の褥瘡発生率)はやや高い位置にある。青●は他病棟ひとつひとつを意味する。 【ポイント】 ・散布図では、例えば横軸に100床あたりの常勤看護職員数、縦軸に褥瘡推定発生率が表示されます。 ・患者アウトカムと職員数の関係を散布図で表現しています。 ・小さな青い●は、他病棟のそれぞれの値を示します。自分の病棟は赤い■で表示されています。 ・自分との病棟と同じ職員配置の病棟群で比較する際には、PPT資料のオレンジ枠部分のように、縦にみてください。 ・自分の病棟よりも少ない職員配置でも、良い成果を出している病棟の状況なども一目でわかります。 褥瘡推定発生率が低い 病棟における100床あたりの 常勤換算看護職員数が少ない 病棟における100床あたりの 常勤換算看護職員数が多い 99 公益社団法人 日本看護協会

100 ベンチマーク評価:院内での病棟間比較 ① 「自病院  (院内比較)」をチェックします。 ②院内比較したい病棟をチェック  ボックスで選びます。1つのグラフで5病棟まで 選択できます。参加病棟数が5病棟以下の場合は操作不要 です 。対象病棟を変更するときは、対象から除きたい病棟 のチェックを外してから、新たに選びなおして下さい。 ③結果を表示したい順に、病棟名を並び変えます。順序変更したい病棟の行をクリックすると「白」から「黄緑」に色がかわります。    や   を押すと、選択した病棟の行が入れ替わります。 例:病棟5の表示順を3番目に変更   すると、グラフで3番目に表示   されます。 ④「この条件で比較」 ボタンをクリック。 【ポイント】 ・院内の病棟間比較もできます。 ・ITシステム上では、5病棟分を1つのグラフに表示させることができます。5病棟以上の表示をすると、色や形から、グラフとして読みにくくなりますので、5病棟までに制限をかけています。 1つのグラフに表示する、最大5病棟までについては、どの病棟を表示するか、自由に選択することができます。 ⑤比較結果のグラフをみるためには、 「レーダーチャート」「時系列推移」  「散布図」「各入力項目の比較」から選びます。 公益社団法人 日本看護協会 100

101 ベンチマーク評価:院内での病棟間比較 ベンチマーク評価では、院内での病棟間比較も可能です。
【ポイント】 ・ITシステム上では、5病棟分を1つのグラフに表示させることができますが、たとえば10病棟分など、たとえ読みにくくなっても、もっと多くの病棟を一度にすべて表示したいという要望が多くありました。 ・そこで、「院内比較ツール」として、エクセルシートを提供しています。「ヘルプ」画面からダウンロードできます。 ・「院内比較ルール」を使うと、参加しているすべての病棟に関する様々なグラフや一覧表を簡単に作成することができます。 ベンチマーク評価では、院内での病棟間比較も可能です。 それぞれのグラフに、DiNQLに参加している病棟のデータが最大5病棟まで表示されます。5病棟以上が参加している場合は、比較したい病棟を5病棟ずつ選択して、 順次、表示・印刷することができます。(ITシステム上は最大5病棟まで) 一方、エクセルシートの「院内比較ツール」を使うと、 参加しているすべての病棟に関するグラフ表示が可能です。

102 お役立ちツール 「院内比較ツール」 「かんたんダッシュボード」 ITシステムでのベンチマーク比較のほか、
 ① 全病棟のデータを横並びで比較  ② 院内平均値を算出  ③ 参考値となるデータの表示  ④ 自院の過去データとの比較  ⑤ 全病棟分の時系列推移グラフの作成  ⑥ 全病棟分の散布図作成  ⑦ 全病棟分のレーダーチャート作成 「かんたんダッシュボード」 褥瘡、感染、転倒・転落、医療安全について、病棟単位に、データを構造・過程・結果に整理して確認できます。 【ポイント】 ・「院内比較ツール」以外にも、「かんたんダッシュボード」という便利なシートがあります。これらもすべて「ヘルプ」画面からダウンロードできます。 ・「かんたんダッシュボード」では、「構造」「過程」「結果」の視点から、関連する評価指標項目のベンチマーク結果を1枚で表示します。各病棟1枚になりますので、目標管理などで、印刷して活用する病院が多くあります。 ITシステムでのベンチマーク比較のほか、 ベンチマーク結果画面でダウンロードできるCSVファイルを活用するための、 お役立ちツールを用意しています。 ヘルプ画面に掲載していますので、ぜひご利用ください。 特に「かんたんダッシュボード」は目標管理で多くの病院が活用しています!

103 データ収集シートの活用 データ収集の負荷軽減のために、一部の入力項目については、エクセルのデータ収集シートを用意しています。
① 患者数チェック表 ② 重症度、医療・看護必要度チェック表 ③ 転棟・退院先チェック表 ④ 日数チェック表 (カテーテル使用や身体抑制など) 【ポイント】 ・「データ収集シート」も、「ヘルプ」画面からダウンロードできます。 ・電子カルテが導入されていない場合や、どうしても手作業で収集しなくてはいけない評価指標項目などについては、少しでもデータ収集の負荷が軽減されるようにと、「データ収集シート」を提供しています。 ・多くの参加病院が、それぞれ試行錯誤しながら作成したエクセルシートなどを参考につくっております。年々、機能を増やしていますので、ぜひご活用ください。 今年は、様式9を活用したデータ収集シートや、精神病床用のシートを新たに作りました。「ヘルプ」画面に掲載しておりますので、ぜひご活用ください。 ※利用は必須ではありません。データ収集シートを独自に使いやすく、アレンジしている病院もあります。 公益社団法人 日本看護協会 103

104 DiNQL事業 「お役立ち」資料やツール ☑データ準備・入力・確定担当割り振り一覧表(エクセル雛型) ☑スケジュールの管理(PPT雛型)
評価指標データの収集・入力 データ 入力体制づくり ☑データ準備・入力・確定担当割り振り一覧表(エクセル雛型) ☑スケジュールの管理(PPT雛型) ☑データ収集シート(エクセル雛型) ☑労働と看護の質ベンチマーク評価(DiNQL)を活用しよう! (マネジメント冊子)  データ 入力 ☑エラーが出にくい順序 ☑データ入力の手引き(評価指標の定義書) ☑使い方マニュアル「データ入力編」 データ活用・データによる質向上活動 院内データの比較 ☑使い方マニュアル「ベンチマーク編」 ☑院内比較ツール(エクセル分析ツール) 院外データ との比較 ☑ベンチマーク画面の利用ナビ ☑かんたんダッシュボード(エクセル分析ツール) 「構造」「過程」「結果」で整理 【ポイント】 ・「ヘルプ」画面には、多くの便利な資料が掲載されています。どの場面で使う資料なのか、少しでも分かりやすいようにと工夫しながら、「ヘルプ」画面を今年、リニューアルしました。ぜひ、一度、アクセスしてみてください。 データ の解釈 ☑目標と対応策の検討(PPT雛型) ☑強みと弱みの書き方例(PPT雛型) ヘルプ画面 「お役立ちツール」 からダウンロード  できます! 目標管理 ☑改善策、実施計画の立案と実行(PPT雛型) 104 公益社団法人 日本看護協会 公益社団法人 日本看護協会 104

105 評価指標の定義について

106 患者情報1,2 患者の「実人数」と「延べ人数」 「実人数」は、 「延べ人数」は、 患者情報2. 入院実患者数 患者情報1. 在院患者延べ人数
患者情報1,2 患者の「実人数」と「延べ人数」 「実人数」は、  「在院した患者の合計」なので、Aさんは実人数で1人 「延べ人数」は、 「毎日の在院患者人数の合計」なので、Aさんが10日入院していれば、延べ10人 患者情報2. 入院実患者数 「入院実患者数」とは、1ヶ月間に1回以上入院していたことがある患者の総数。 (Aさんが6月に2回入院してきた場合は、それぞれの入退院で1人と数え、合計で  実人数2人となります。) 患者情報1. 在院患者延べ人数 「在院患者延べ人数」とは、 1ヶ月間の、毎日の在院患者数の合計。 ポイント! 「患者情報2. 入院患者数」、「患者情報1.在院患者延べ人数」では、 ・院内の他病棟から転入(転棟)してきた患者を含みます。 ・入院したその日のうちに①死亡した患者、②転院した患者、③他病棟へ  転出(転棟)した患者数を含みます。 【ポイント】 ・「実人数」と「延べ人数」は多くの項目に共通する考え方です。 ・たとえば、患者Aさんが10日間入院した場合、「実人数」は「在院した患者の合計」なのでAさんの実人数は「1」人と数えます。「延べ人数」は「毎日の在院患者人数の合計」なので、Aさんの延べ人数は10人です。 ・「患者情報2入院実患者数」と「患者情報2 在院患者延べ人数」では、データを収集する病棟で、患者をケア提供を行った対象という観点からみています。そのため  ①院内の他の病棟から転入してきた患者を含む。  ② DiNQLでは、入院した日に①死亡した患者、②転院した患者、③他病棟へ転出    した患者を含む。 ・1ヶ月間の状況をみますので、「入院実患者数」と「在院患者延べ人数」、どちらの項目も月をまたいで入院している患者も数えます。 106 公益社団法人 日本看護協会

107 患者の実人数と延べ人数を数える項目例 ポイント! 入院実患者数が分母となる項目では、分子も実人数で数えます。
患者の延べ人数が分母となる項目では、分子も延べ人数を数えます。 【分子に実人数を入力する項目例】 ・転倒・転落5.転倒・転落に関する危険因子を評価した患者の割合   分子:1ヶ月間に転倒・転落に関する危険因子の評価を実施した患者数    分母:1ヶ月間の病棟の入院実患者数(患者情報2) *分母が実人数なので、1人の患者が1回の入院中に、複数回   危険因子の評価を実施した場合も「1」人と数えます。 【分母に延べ人数を入力する項目例】 ・転倒・転落7 . 転倒・転落発生率  分子:1ヶ月間に発生した転倒・転落件数    分母:1ヶ月間の病棟の在院患者延べ人数(患者情報1) *分母が在院患者延べ人数なので、1人の患者が1回の入院中に、 複数回、転倒・転落した場合は、それぞれ「1」件と数えます。 1ヶ月間に 患者Eさんに 評価を2回行っても 1人 5月1日 Eさんの 評価実施 5月15日 Eさんの 評価実施 患者Fさんが 5月中に2回 転倒・転落した場合は、2件 【ポイント】 ・患者の実人数が分母となる項目では、分子も実人数を入力し、患者の延べ人数が分母となる項目では、分子も延べ人数というように分子と分母の数え方を揃えます。 ・例えば、「転倒・転落に関する危険因子を評価した患者割合」という項目では、分母が1ヶ月間の入院実患者数であるため、1ヶ月間に、ある1人の患者に2回以上危険因子の評価をしても「1」人と数えます。 ・「転倒・転落発生率」という項目では、分母が1ヶ月間の在院患者延べ人数であるため、1ヶ月間に、ある1人の患者さんが何度も転倒した場合は、転倒した数だけ件数を数えます。 ・分母が入院実患者数や在院患者数の項目では、分子のみを入力すれば 「患者情報1 在院患者延べ人数」と「患者情報2 入院実患者数」に入力された 数値を用いて、 ITシステムが自動で割合を計算します。患者情報1,2を入力せずに、分子のみを入力すると、エラー表示が出ます。 5月10日 Fさん 転倒 5月15日 Fさん 転落 107 公益社団法人 日本看護協会

108 看護職員数の数え方には5種類あります ◆1ヶ月間の実人数 ◆ 1ヶ月間の延べ人数 ◆ 1ヶ月間の実人数に対する常勤換算数
 ・「看護職情報1. 看護要員数(実人数)」・・他 ◆ 1ヶ月間の延べ人数 ・「労働状況26. 患者1人1日あたり看護職員数(非管理職) 」 :1ヶ月間の看護職員延べ人数 ◆ 1ヶ月間の実人数に対する常勤換算数  ・「看護職情報2. 看護要員の常勤換算数(非管理職)」  ・「労働状況23. 夜勤従事看護職員看護職員(非管理職)の1人あたり月間平均 夜勤時間数」での夜勤従事看護職員数(常勤換算)         ◆ 1日あたりの実人数 ・「労働状況18. 勤務形態別の夜勤配置看護職員数」 夜勤配置看護職員数  ◆ 1日(ついたち)の実人数 ・「精神病床2. 精神病床の職員配置」資格別医療職者数  ・「産科病棟2. 看護要員の配置状況(非管理職・実人数)」:資格別看護要員数 5月は31日間、毎晩2人で 深夜勤を行ったので、 5月の夜勤配置 看護職員数は2人 【ポイント】 ・看護職員数の数え方には5種類あります。 ・最初の2つは、患者の数え方と同じく、「実人数」と「延べ人数」を数える項目です。 ・3つ目は、1ヶ月間の実人数に対する「常勤換算数」を数える項目です。 ・4つ目は、1日あたりの実人数  夜勤帯(午前2時時点)を日々何人で行っているかを入力する項目です。  一般病棟では2~4人程度 ・5つ目は、1日(ついたち)の実人数  2017年度追加項目。  日勤帯と夜勤帯の1日の配置状況をみるための項目です。 公益社団法人 日本看護協会 108

109 休職者:1ヶ月以上の休職期間を有し、かつ対象月の半月以上が休職期間の職員
看護職員数を数える項目例 ◆病院単位で入力する看護職情報の主な項目⇒休職者を含む。   4.常勤看護職員数(管理職を含む実人数)【必須項目】    2.看護要員の常勤換算数(非管理職) ◆病棟単位で入力する看護職情報の主な項目⇒休職者を含まない。   1.看護要員数(実人数)【必須項目】    2.看護要員の常勤換算数(非管理職)【必須項目】 ポイント! 病院単位での入力は、主に雇用している職員を把握する目的があるため休職者を含みます。病棟単位での入力は、ケア提供の担い手としての看護職員数を把握するため、休職者を含みません。 休職者:1ヶ月以上の休職期間を有し、かつ対象月の半月以上が休職期間の職員     例)看護師Aさんは、4月1日から5月20日まで休職し、21日から勤務。       休職期間が1か月以上であり、かつ5月の半分以上休んだため、       5月データでは、看護師Aさんを休職者とみなします。 【ポイント】 ・病院単位での看護職情報の入力は、雇用している職員を把握する目的から休職者を計上します。 ・病棟単位ではケア提供の担い手として看護職員数を把握するため、休職者を計上しません。 ・休職者の定義は、DiNQLのどの指標でも共通で、1ヶ月以上休職期間を有し、  かつデータを収集する月の半月以上が休職期間の職員は、休職者とみなします。 休職理由、休職形態(例:病気休暇・有給休暇)は問いません。 公益社団法人 日本看護協会 109

110 看護師として勤務している職員Bさんは、看護師 1人、保健師0人と数えます
看護職情報4.常勤看護職員数(管理職を含む実人数) 【病院単位】 手引き  p.102 入力項目 看護師 (実人数)(※必須)  (   )人                准看護師(実人数)(※必須)   (   )人 助産師 (実人数)(※必須)  (   )人 保健師 (実人数)(※必須)  (   )人 介護職員(実人数)(※必須)  (   )人 「常勤看護職員数」では、1ヶ月間の資格別の実人数を入力します。 ポイント1 病院全体の看護職員数を入力する項目です! ・外来・管理職・休職者・非常勤職員も、病院が雇用している職員はすべて実人数を  入力します。 ポイント2 DiNQLでの「常勤看護職員」は、非常勤職員を含みます! ・入院基本料を算定する際に届け出ている職員であれば、非常勤職員も数えます。 ポイント3 ・資格とは、実際に勤務している資格です!  (保有資格ではありません) 【ポイント】 ・①この項目では、病院全体で雇用している看護職員数を入力するため、所属、役職、休職中か否か、雇用形態を問わず、すべての職員数の実人数を入力します。 ・②DiNQLでは「常勤看護職員」に「非常勤職員」を含みます。診療報酬の入院基本料の届け出の際に記載している職員であれば、非常勤職員も数えます。 ・③資格とは、実際に勤務し、業務についている資格です。保有している資格ではないので、1人の職員につき、1資格となります。例えば、助産師は通常看護師資格を有していますが、助産業務に就いていれば、助産師のみで計上します。 保健師資格も持っているが、 看護師として勤務している職員Bさんは、看護師 1人、保健師0人と数えます この項目で入力された値から、病院の常勤看護職員数(看護師数、准看護師数、 助産師数、保健師数の合計)が算出され、「9.常勤看護職員に占める専門看護師の割合」「11.常勤看護職員に占める認定看護管理者の割合」等の項目の分母に使用されます。 公益社団法人 日本看護協会 110

111 看護職情報2.看護要員の常勤換算数(非管理職)【病院単位】
手引き  p.98 入力項目 看護師  (非管理職・常勤換算) (   )人                准看護師 (非管理職・常勤換算)  (   )人 看護補助者(非管理職・常勤換算)  (   )人 助産師  (非管理職・常勤換算) (   )人 保健師  (非管理職・常勤換算) (   )人 介護職員 (非管理職・常勤換算) (   )人 「看護要員の常勤換算数」では、1ヶ月間の資格別の常勤換算人数を入力します。 ポイント! 常勤換算:  ・フルタイム勤務者を1人とします。短時間勤務者は労働時間をフルタイム常勤職   員(正規職員)の所定労働時間から比例計算し、常勤職員の人数に換算します。     フルタイム勤務者の週あたり所定労働時間が40時間の場合、週あたり24時間の所定労働時間の       短時間勤務者は、24時間÷40時間で0.6人となる。 【ポイント】 ・常勤換算の方法は、診療報酬の入院基本料の届け出と同じです。 ・フルタイム勤務者は1人と数えます。勤務時間が短い職員は、フルタイム常勤職員の所定労働時間から比例計算し、フルタイム勤務者の人数に換算します。 例えば、短時間勤務の看護師Aさんが週あたり20時間の勤務を行っている場合、 病院のフルタイム勤務者の週あたりの所定労働時間が40時間であれば、ちょうど半分であり、0.5人。 ・看護補助者と介護職員の違い 診療報酬の入院基本料の算定で様式9等で「看護補助者」として届け出ている職員は、「看護補助者」として計上します。 看護補助者とは別に、介護職員の職務に就いている職員がいれば、「介護職員」 として計上します。 様式9の資料は、「入力の手引き」の巻末資料にあります。 ・常勤換算数は病棟単位での入力もあります。(違いは病院単位では休職者を含めるが、病棟単位では含めない。共通していることは、管理職を含めない。) 看護補助者と介護職員:  ・診療報酬の算定で様式9を用いて看護補助者と届け出ている職員は「看護補助者」   看護補助者とは別に介護職員の職務についている職員は「介護職員」  ・介護療養型医療施設では、介護給付の算定で介護職員として届け出ている職員は「介護職員」 看護要員の常勤換算数から病院の「100床あたりの常勤換算看護職員数 」を算出します。 計算には、「病院・病棟情報5.稼働病床数(病院単位)」を使用します。 公益社団法人 日本看護協会 111

112 「看護要員数(実人数)」では、 病棟における、1ヶ月間の資格別の雇用形態別実人数と管理職の実人数を入力します。
看護職情報1.看護要員数(実人数)【病棟単位】 手引き  p.95 ≪入力項目≫ 「看護要員数(実人数)」では、 病棟における、1ヶ月間の資格別の雇用形態別実人数と管理職の実人数を入力します。 ポイント! 対象月の病棟勤務の看護職員数を把握するための項目です。 ・休職者は除外します ・正規雇用職員:短時間勤務正職員   労働契約上、「短時間勤務正職員」として   契約している正規職員。  ※育児・介護休業法の育児短時間等の制度を     利用して短時間勤務となっている職員は     労働契約上、フルタイム勤務正職員です。 ・管理職  専ら看護管理に従事する者 ・他部署との兼務者  病棟単位の看護職の項目では計上します。 ・自病棟から他病棟へリリーフに出た職員  「労働状況」の勤務時間数等の考え方と整合性 を合わせるために、一時的に他病棟へリリーフに  出た職員は、当該病棟で計上します。 【ポイント】 ・看護職情報1では、看護要員の1ヶ月間の資格別の実人数を、雇用形態ごとに 計上し、さらに管理職の実人数も入力します。 ・病棟単位ですので、休職者は除外します。 ・「正規雇用職員:短時間勤務正職員」の人数を入力する項目があります。 労働契約上、「短時間勤務正職員」として契約している正規職員のことを指し、育児・介護休業法で育児短時間勤務の制度を利用している職員とは異なります。 ・管理職は、業務のうち8割以上、看護管理に従事する者であり、看護師長は管理職と想定しています。 ・病棟所属の看護職員が、外来等、他の部署でも勤務している場合であっても、 実人数を計上する項目なので、その職員が所属している病棟で計上します。 ・リリーフに出た職員は、短期間のリリーフであれば所属している病棟で数えます。 公益社団法人 日本看護協会 112

113 勤務時間数を数える項目の注意点 労働状況21 常勤看護職員時間外労働時間(非管理職) 労働状況20 看護要員の月間総勤務時間数(非管理職)
勤務時間数を数える項目は、3項目です。 労働状況21 常勤看護職員時間外労働時間(非管理職)       1ヶ月間の1人あたりの平均時間外労働時間(   )時間       【計算式】(分子)毎日の常勤看護職員の時間外労働時間数の1ヶ月分の合計値            (分母)常勤看護職員の実人数       ポイント!        ・非管理職の看護職員が対象です。(看護職情報3で自動計算された看護職員)       ・1人あたりの平均のため、常勤看護職員数で割った値を入力します。 労働状況20 看護要員の月間総勤務時間数(非管理職)  ⇒「基本診療料の施設基準等に係る届出書」様式9の          値から計算して算出可能 労働状況22 夜勤従事看護職員(非管理職)の月間総夜勤時間数        ⇒「基本診療料の施設基準等に係る届出書」様式9と          似ているが、「夜勤の定義が異なるため」          そのまま使うことはできない・・・          しかし、フォーマットを作り変えて         使用している病院もあります! 【ポイント】 ・勤務時間数を数える項目は3項目 ・「労働状況21 常勤看護職員時間外労働時間」では、非管理職の看護職員の時間外労働時間をすべて合計し、常勤看護職員数で割り、1ヶ月間の1人あたりの時間外労働時間数を入力します。入力の上限値100時間に設定しています。 ・「労働状況20.看護要員の月間総勤務時間数」は、入院基本料を届け出る際に使用する様式9を使用して算出可能です。 ・「労働状況22.夜勤従事看護職員の月間総夜勤時間数」も、様式9と似ていますが、診療報酬とDiNQLでは「夜勤」の定義が異なるため、そのまま使うことができません。 公益社団法人 日本看護協会 113

114 労働状況20.看護要員の月間総勤務時間数(非管理職)
手引き  p.73 入力項目 非管理職の看護要員の合計値:  看護師    月間の総勤務時間数(    )時間  准看護師   月間の総勤務時間数(    )時間  看護補助者  月間の総勤務時間数(    )時間  助産師    月間の総勤務時間数(    )時間  保健師    月間の総勤務時間数(    )時間 「看護要員の月間総勤務時間数」とは、病棟に勤務している、非管理職の、  資格別の1ヶ月間の総勤務時間数(延べ時間)を指します。 ポイント!  病棟での患者へのケア提供時間を把握するための項目です。          (よって、病棟に実際に勤務している人を指し、休職者は含みません!)  様式9から算出する方法  ・管理職を除外する。    ⇒様式9に記載した管理職の勤務時間数を除外する  ・非常勤職員、他部署との兼務者も計上する。    ⇒様式9に記載した「非常勤」の勤務時間数は削除しない  ・看護師、保健師、助産師の勤務時間を分けて計上する。    ⇒様式9では「看護師」の欄に保健師、助産師を合わせて計算しているため、     3職種の勤務時間をそれぞれ計上する 勤務時間として含む事項、勤務時間として含まない事項の考え方は様式9と同じ 【ポイント】 ・この項目では、病棟に勤務している非管理職の1ヶ月間の総勤務時間数を資格別に入力します。 ・病棟での患者へのケア提供時間を把握するための項目です。 ・勤務時間として含む事項、勤務時間として含まない事項(たとえば、休憩時間や 申し送りの考え方)は様式9と同じです。 ・様式9から算出する方法 ①非管理職の勤務時間数ですので、管理職の勤務時間数を除外します。 ②非常勤職員、他部署との兼務者も計上しますので、様式9に記載した 非常勤の勤務時間も削除しないで、計上します。 ③看護師、保健師、助産師の勤務時間数を分けて計上します。 ・様式9に入力したデータを使用して、「看護要員の月間総勤務時間数」を算出するツール(2017年度5月~)を公開していますので、ご利用ください。 ツールの使用は必須ではありません。 公益社団法人 日本看護協会 114

115 労働状況22と労働状況23 労働状況22. 労働状況23. 手引き p.76 夜勤従事看護職員(非管理職)の月間総夜勤時間数
入力項目 ①夜勤専従者の月間総夜勤時間数            (  )時間   →144時間を超えている夜勤専従者数(実人数)   (  )人 ②-a【7対1及び10対1入院基本料の病棟】  夜勤時間16時間未満の看護職員の月間総夜勤時間数  (  )時間 ②-b【7対1及び10対1入院基本料以外の病棟】 夜勤時間8時間未満の看護職員の月間総夜勤時間数   (  )時間 ③夜勤時間12時間以上の短時間正職員の月間総夜勤時間数(  )時間 ④ ①②③以外の夜勤従事看護職員の月間総夜勤時間数  (  )時間  ※④とは交代制で日勤・夜勤に従事する看護職員を指します 労働状況22と23は、一対となる項目です。 労働状況23. 夜勤従事看護職員(非管理職)の1人 あたり月平均夜勤時間数 入力項目 ①夜勤専従者数(常勤換算)             (    )人 ②-a【7対1及び10対1入院基本料の病棟】    夜勤時間16時間未満の看護職員数(常勤換算) (    )人 ②-b【7対1及び10対1入院基本料以外の病棟】 夜勤時間 8 時間未満の看護職員数(常勤換算) (    )人 ③夜勤時間12時間以上の短時間正職員数(常勤換算) (    )人 ④ ①②③以外の夜勤従事看護職員数(常勤換算)   (    )人  ※④とは交代制で日勤・夜勤に従事する看護職員を指します 算定式 看護職員(非管理職)の1人あたり月平均夜勤時間数=A÷B A:夜勤従事看護職員[非管理職]の月総夜勤時間数  (労働状況22 の ③ + ④) B:夜勤従事看護職員数[非管理職の常勤換算人数]  (労働状況23 の ③ + ④) 【ポイント】 ・「労働状況22・23」は、①から④の雇用形態別に、夜勤従事看護職員の夜勤時間数と常勤換算数を入力します。 ・「労働状況22」では、夜勤に従事した看護職員の1ヶ月間の総夜勤時間数、「労働状況23」では、夜勤に従事した看護職員の常勤換算数を入力します。 ・①から④の雇用形態は、①の夜勤専従者をはじめ、様々です。 ・「②-a」「②-b」「③」に書かれている「夜勤時間○○時間」は、「1回の夜勤あたりの時間数「ではなく、「1ヶ月間の総夜勤時間数」ですので、ほとんどの看護職員が ④に該当する病棟が多いと考えられます。 ポイント! ②-a 16時間未満、②-b 8時間未満、③12時間以上は「1回の夜勤あたりの夜勤時間数」ではなく「1ヶ月間の総夜勤時間数」です。多くの職員は「④ ①②③以外の夜勤従事 看護職員」に該当すると考えられます。  115 公益社団法人 日本看護協会

116 「様式9」と「労働状況22・23」とは、夜勤時間の定義が異なります!
労働状況22.23の算出ステップ、様式9との違い 手引き  p.76,80 【労働状況22,23の算出ステップ】   ステップ1 各看護職員が、①~④の 夜勤の雇用形態のうち、どの雇用形態に  あてはまるかを確認する。   ステップ2  ①から④の雇用形態にあてはまる看護職員の常勤換算数(労働状況23)を 算出する。   ステップ3   ①から④の雇用形態にあてはまる看護職員の月間総夜勤時間数(労働状況    22)を算出する。  「様式9」と「労働状況22・23」とは、夜勤時間の定義が異なります! DiNQLでは より実態に近い夜勤勤務の把握を重視して います! 診療報酬【様式9】 夜勤時間帯:22時~5時を含む連続した任意の16時間 DiNQL 夜勤時間帯:就業規則に定める勤務時間帯が22時~5時に       かかる勤務帯の実夜勤勤務時間       申し送りを「受ける」時間も「送る」時間も含みます。 【ポイント】 ・「労働状況22.23」を入力する際の手順 ・ステップ1 各看護職員が①~④の夜勤の雇用形態のうち、どの雇用形態にあてはまるかを確認します。 ・ステップ2 ①~④の雇用形態にあてはまる看護職員の常勤換算数を算出します。 ・ステップ3 ①~④の雇用形態にあてはまる看護職員の月間総夜勤時間数を 算出します。 ・「様式9」と「労働状況22.23」とは、夜勤時間の定義が異なります。1つ目の違いは、診療報酬では、夜勤時間帯を22時から5時を含む連続した任意の16時間と定義していますが、DiNQLでは、より実態に近い夜勤の勤務状況を把握する目的で、就業規則に定める勤務時間帯が22時から5時にかかる勤務帯の実夜勤勤務時間としている点です。 ・「22時から5時にかかる勤務帯」とは、勤務時間帯の一部でも22時から5時が含まれている勤務帯になりますので、たとえば、16時から0時までの8時間勤務の準夜勤の夜勤時間は22時から0時の2時間だけではなく、8時間を勤務時間として計上します。 116 公益社団法人 日本看護協会

117 労働状況22.23の1人あたり月平均夜勤時間数 手引き  p.76,80 「様式9」と「労働状況22・23」とは、雇用形態の条件や1人あたり月平均夜勤時間数の算出方法が異なります。 診療報酬【様式9】  ①夜勤専従者  ②夜勤時間16時間未満の看護職員/夜勤時間8時間未満の看護職員  ③夜勤時間12時間未満の短時間正職員  ④ ①②③以外の夜勤従事看護職員  看護職員1人あたり月平均夜勤時間数の算出は、④を使用します。 DiNQL  ①夜勤専従者  ②-a 夜勤時間16時間未満の看護職員/②-b 夜勤時間8時間未満の看護職員  ③夜勤時間12時間以上の短時間正職員  ④ ①②③以外の夜勤従事看護職員⇒ 月12時間未満の短時間勤務者は、                    ④に計上します。  看護職員 (非管理職)1人あたり月平均夜勤時間数は、③④を使用して算出し  様式9の考え方に近付けていますが、DiNQLでは、①~④をみて実態に即した夜勤  時間も把握しています。たとえば、労働状況25 患者1人1日あたり看護職員労働  時間では、 ①~④のすべての月間総夜勤時間数を使用して算出します。 【ポイント】 ・「様式9」と「労働状況22.23」との、2つ目の定義の違いは、雇用形態の条件です。 ・「様式9」では、「夜勤時間12時間未満の短時間正職員」としていますがDiNQLでは「夜勤時間12時間以上の短時間正職員」としています。DiNQLでは、「月12時間未満の短時間勤務者」は④に計上します。 ・「労働状況22.23」に入力された値から、1人あたり月平均夜勤時間数が算出され  ます。DiNQLでは③と④を使用して算出し、様式9の考え方に近づけていますが、 ①~④のすべてを見て、実態に即した夜勤時間の把握も行っており、「労働状況 25. 患者1人1日あたり看護職員労働時間」の算出などに使用しています。 117 公益社団法人 日本看護協会

118 患者情報4. 手術件数の割合 「手術患者」とは ただし、・輸血、・会陰切開及び縫合術(分娩時)、吸引娩出術などは含みません。
患者情報4. 手術件数の割合 手引き   p.129 入力項目 ①手術後に直接、病棟に帰室した手術患者の件数  (   )件                 ②ICUや他病棟から移動してきた手術患者の件数  (   )件 算定式 手術件数の割合=A÷B×100 A(分子):手術後に直接、病棟に帰室した手術患者の件数 + ICUや 他病棟から移動 してきた手術患者の件数(① + ②) B(分母):1ヶ月間の病棟の入院実患者数(患者情報2) ポイント! 「分母:1ヶ月間の病棟の入院実患者数(実人数)」のうち、何人が手術患者かという考え方です。 1.患者が1回の手術で複数個所の手術を同時に行った場合は1件としてください。  2.ただし、1人の患者が1ヶ月間に複数回の手術を受けた場合には、複数回すべてを   計上して下さい。⇒ここだけ、分母が実人数ですが、分子となる手術件数は複数回数えま   す。稀ですが、手術件数の割合が100%を超えることもありえます。 【ポイント】 ・手術件数割合は、分母が患者の実人数となっている項目であり、1ヶ月間に入院 していた患者のうち、何人が手術を受けたのかという考え方です。 ・患者が1回の手術で、複数箇所の手術を同時に行った場合も「1」と数えます。 ・患者実人数が分母の項目でありながら、唯一、1人の患者が再手術となるなどし、 1ヶ月間に複数回の手術を受けた場合には、複数回すべてを計上します。 ・手術患者とは、手術の当日もしくは、術後1日目に、あなたの病棟に戻ってきたあるいは移動してきた手術患者です。 ・また手術とは、診療報酬上で「手術料(Kコード)」を算定できる手術としますが病床機能報告制度に合わせて輸血・分娩時の会陰切開等は含みません。 ・手術患者が、手術室から直接、病棟に戻ってきた患者は、「①手術後に直接、病棟に帰室した手術患者の件数」に計上し、ICU等を経由して病棟に戻ってきた患者は「②ICUや他病棟から移動してきた手術患者の件数」に計上してください。 「手術患者」とは ・手術の当日もしくは術後一日目にあなたの病棟に戻ってきた、  あるいは 移動してきた手術患者 を指します。 ・診療報酬上で「手術料(Kコード)」を算定できる手術が対象です。  ただし、・輸血、・会陰切開及び縫合術(分娩時)、吸引娩出術などは含みません。              詳細は、「入力の手引き p130」をご参照ください。 118 公益社団法人 日本看護協会

119 患者情報9.身体抑制率 どのような患者に対して身体抑制を行うのか、明確なルールがある (文書化されている) ○あり ○なし
手引き  p.140 入力項目 どのような患者に対して身体抑制を行うのか、明確なルールがある (文書化されている)  ○あり  ○なし 1ヶ月間に身体抑制を実施した患者数(実人数) (   )人 1ヶ月間に身体抑制を実施した患者のうち、同意書を交わしている  患者数(実人数)               (   )人                  身体抑制を実施した延べ患者日数         (   )日 身体抑制を実施した延べ患者のうち、「自分で降りられないように、 ベッドを柵(サイドレール)で囲む」のみに該当した延べ患者日数                         (   )日       算定式 1ヶ月間に身体抑制を実施した患者のうち、同意書を交わしている患者割合 =A÷B×100 A:1ヶ月間に身体抑制を実施した患者のうち、同意書を交わしている患者数(実人数) B:1ヶ月間に身体抑制を実施した患者数(実人数) 身体抑制率=A÷C×100 「自分で降りられないように、ベッドを柵で囲む」のみに該当する患者を 除外した身体抑制率=(A-B)÷ C ×100 A:身体抑制を実施した延べ患者日数 B:身体抑制を実施した延べ患者のうち、「自分で降りられないように、ベッドを   柵(サイドレール)で囲む」のみに該当した延べ患者日数 C:1ヶ月間の病棟の在院患者延べ人数(患者情報1) 【ポイント】 ・身体抑制率には、1ヶ月間に身体抑制を実施した患者数の実人数と延べ人数を 入力する項目があり、1ヶ月間の在院患者延べ人数のうち、身体抑制を実施した 延べ患者数を身体抑制率として計算します。 119 公益社団法人 日本看護協会

120 患者情報9.身体抑制率 「身体抑制を実施した患者」とは 手引き p.140
・下記項目のうち1~9の項目の、いずれか1つでも該当する場合に身体抑制とします ・安全確保のための緊急やむを得ない患者であっても、身体抑制を実施した場合は  「身体抑制を実施した患者」に含みます ・1日のうち、短時間の「身体抑制」であっても「身体抑制を実施した患者」に含みます 1. 徘徊しないように、車椅子や椅子、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。 2. 転落しないように、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る。 3. 自分で降りられないように、ベッドを柵(サイドレール)で囲む。 4. 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、四肢をひも等で縛る。 5. 点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、または皮膚をかきむしらないように、 手指の機能を制限するミトン型の手袋等をつける。 6. 車いすからずり落ちたり、立ち上がったりしないように、Y字型拘束帯や腰ベルト、 車いすテーブルをつける。 7. 立ち上がる能力のある人の立ち上がりを妨げるような椅子を使用する。 8. 脱衣やおむつはずしを制限するために、介護衣(つなぎ服)を着せる。 9. 他人への迷惑行為を防ぐために、ベッドなどに体幹や四肢をひも等で縛る。 10. 行動を落ち着かせるために、向神経薬を過剰に服用させる。 11. 自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する。 【ポイント】 「身体抑制を実施した患者」の定義は、表内の1~9の項目のうち、いずれか1つでも該当する場合に身体抑制とします。 ・安全確保のために緊急やむを得ない患者であっても、身体抑制を実施した場合 は、身体抑制をした患者として数えます。 ・1日のうち、短時間の「身体抑制」であっても「身体抑制を実施した患者」に含みま す。 ・離職センター(クリップタイプ・マット)は抑制ではありません。 ・特にお問い合わせが多い項目は、「3.自分で降りられないように、ベッドを柵  (サイドレール)で囲む」、いわゆる「4点柵」についてです。  ①「自分で降りられないように」という点がポイントであり、「ベッド柵で囲っていて    も、患者が自分で降りられる」のであれば、抑制ではありません。    意識がない患者の場合は、自分の意思では降りようとしないため、身体抑制     ではない。  ②ベッドの片側を壁でふさぎ、もう片側をベッド柵を使用して2点柵を使用して    塞いだ場合も、自分で降りられない状況をつくっているため、抑制となります。  ③手術後、麻酔覚醒までの患者は、突如覚醒して自分で降りようとする可能性が    あるため、身体抑制として計上します。 厚生労働省「身体拘束ゼロへの手引き 高齢者ケアに関わるすべての人に」(2001.3)より引用 公益社団法人 日本看護協会 120

121 患者情報9.身体抑制率 入力項目 どのような患者に対して身体抑制を行うのか、明確なルールがある (文書化されている) ○あり ○なし
手引き  p.140 入力項目  どのような患者に対して身体抑制を行うのか、明確なルールがある  (文書化されている)  ○あり  ○なし   1ヶ月間に身体抑制を実施した患者数(実人数) (   )人   1ヶ月間に身体抑制を実施した患者のうち、同意書を交わしている    患者数(実人数)               (   )人                    身体抑制を実施した延べ患者日数         (   )日   身体抑制を実施した延べ患者のうち、「自分で降りられないように、   ベッドを柵(サイドレール)で囲む」のみに該当した延べ患者日数                         (   )日       算定式 1ヶ月間に身体抑制を実施した患者のうち、同意書を交わしている患者割合 =A÷B×100 A:1ヶ月間に身体抑制を実施した患者のうち、同意書を交わしている患者数(実人数) B:1ヶ月間に身体抑制を実施した患者数(実人数) 身体抑制率=A÷C×100 「自分で降りられないように、ベッドを柵で囲む」のみに該当する患者を 除外した身体抑制率=(A-B)÷ C ×100 A:身体抑制を実施した延べ患者日数 B:身体抑制を実施した延べ患者のうち、「自分で降りられないように、ベッドを   柵(サイドレール)で囲む」のみに該当した延べ患者日数 C:1ヶ月間の病棟の在院患者延べ人数(患者情報1) 身体抑制を実施した患者の定義1~9ののうち、「定義3  自分で降りられないようにベッドを柵で囲む」だけにあてはまる患者数を入力します。 【ポイント】 ・「手術後の麻酔患者への4点柵」は、特に急性期病棟では他の身体抑制と意味合いが異なるのではないか、自分の病棟では「手術後の麻酔患者への4点柵」以外の抑制を減らすための取り組みをしている、という意見を多数いただいたことを受けて、「身体抑制を実施した延べ患者のうち、『自分で降りられないようにベッドを柵で囲む』のみに該当した延べ患者日数」を除いた身体抑制率も追加しています。 公益社団法人 日本看護協会 121

122 患者情報11. ADLの変化 NEW! 入力 項目 ADLの評価に用いた基準 ○ADL区分 ○バーセルインデックス ○日常生活機能評価票
手引き  p.144 NEW! 入力 項目 ADLの評価に用いた基準  ○ADL区分   ○バーセルインデックス  ○日常生活機能評価票 退院患者(死亡患者を除く)のうち、  入院時及び退院時にADLを評価した患者数(実人数)  (  )人 上記患者のうち、  退院時のADLが入院時と比較して低下した患者数(実人数)(  )人 算定式 ADLが低下した患者割合=A÷B×100 A:Bの患者のうち、退院時のADLが入院時と比較して低下した患者数[実人数] B:退院患者(死亡患者を除く)のうち、入院時及び退院時にADLを評価した患者数[実人数]     3つのADLの評価基準のうち、いずれかを選択して、入院時と退院時のADL評価をします。バーセルインデックスの代わりに、DPCのADL評価を使用していただいても構いません。 入院時と退院時のADLを評価する患者は、当該病棟に1週間以上入院した患者です。 ・  「退院患者(死亡患者を除く)」は、他病棟へ転棟(転出)した患者や、他病院に転院した患者を含みます。 ・  院内の他病棟から当該病棟へ転棟(転入)してきた患者も含みますので、その場合、「入院時ADL」とは、    「転棟(転入)時のADL」を指します。 データ収集のポイント!    ①データを収集する月に退院した患者のうち、1週間以上入院した患者を確認    ②入院時と退院時、両方のADLを評価した患者数を確認    ③ ②の患者のうち、ADLが低下した患者数を確認 【ポイント】 ・ADLの変化は、退院患者のうち、入院時よりもADLが低下した患者の割合を入力する項目です。 ・ADLの評価基準は、「ADL区分」「バーセルインデックス」「日常生活機能評価票」のいずれを使用していただいても構いません。バーセルインデックスの代わりにDPCのADL評価を使用していただいても構いません。 ・対象は、当該病棟に1週間以上入院した患者です。 *「入力の手引き」に4月末に記載させていただいたため、印刷版は記載されておらず、大変申し訳ございません。 ・データ収集の手順  ①データを収集する月に退院した患者のうち、1週間以上入院した患者を確認  ②入院時と退院時、両方のADLを評価した患者数を確認し  ③ADLを評価した患者のうち、ADLが低下した患者を数えます。 公益社団法人 日本看護協会 122

123 入院期間が1週間以上→ADLを評価した患者
手引き  p.144 NEW! 【さつき病棟5月のADLの変化】 ADL区分を使用・・ADLが低下した患者は合計点数が高くなった患者 時間軸 4月 5月 6月 さつき 病棟 ICU 4/15 5/1 入院期間が1週間以上→ADLを評価した患者 点数が高くなったので→ADLが低下 入院時8点 退院時10点 Aさん 5/10 5/12 入院期間が1週間未満→ 評価した患者に計上しない 入院時12点 退院時10点 Bさん 入院期間は、転入時からの15日間で  あり、1週間以上→ADLを評価した患者 点数が低くなったので→ADLが向上 5/11 5/25 【ポイント】 ・さつき病棟の5月のADLの変化のデータを見ていきます。さつき病棟では、評価基準にADL区分を使用します。 ・Aさんは、入院期間が約2週間であり1週間を超えていますので、ADLを評価した 患者として数えます。さらに、入院時と比べて退院時の点数が高くなっていますの で、ADLが低下した患者です。 ・Bさんは、入院期間が3日間であり、1週間に満たないため、ADLを評価した患者に 計上しません。 ・Cさんは、さつき病棟からICUへ転出し、再びさつき病棟に戻ってきた患者さんです。DiNQLでは、病棟単位でデータをみるため、5月11日の「転入時」が 「入院時」になります。入院期間は5月11日からであり1週間以上経過しているため、ADLを評価した患者に数えます。5月11日のADLの点数と比較すると退院時はADLが向上していますので、「ADLが低下した患者」として数えません。 入院時4点 転入時20点 退院時10点 転出 Cさん Cさん 転入 さつき病棟の5月データ ADLを評価した患者数:2人  ADLが低下した患者数:1人 123 公益社団法人 日本看護協会

124 患者情報13 . 尿道カテーテル留置率・抜去率 NEW! ①1日(ついたち)0時時点に在棟していた患者数(実人数)( 12 )人
手引き  p.148 NEW! 入力 項目 ①1日(ついたち)0時時点に在棟していた患者数(実人数)( )人 ①のうち、1日(ついたち)0時時点に尿道留置カテーテルを  使用していた患者数(実人数)             (  4  )人 ②のうち、退院時、または月末時点までに  尿道留置カテーテルを抜去した患者数(実人数)    (  3 )人 算定式 1日(ついたち)0時時点の尿道カテーテル留置率=A÷B×100  A(分子):1日(ついたち)0時時点に尿道留置カテーテルを使用していた患者数[実人数] B(分母):1日(ついたち)0時時点に在棟していた患者数[実人数] 尿道留置カテーテル抜去率=A÷B×100 A(分子):退院時、または月末時点までに尿道留置カテーテルを抜去した患者数[実人数] B(分母):1日(ついたち)0時時点に尿道留置カテーテルを使用していた患者数[実人数] 【ふじ病棟:5月の尿道カテーテル留置率・抜去率】 5月月末までに抜去した患者数3人 【抜去率】3÷4×100=75.0% 5月1日0時時点 在棟患者数12人 【ポイント】 ・尿道留置カテーテル留置率・抜去率の項目では、データを収集する月の1日 (ついたち)0時時点に在棟していた患者数のうち、どれだけの割合でカテーテルを使用している患者がいて、その患者のうち、月末までに、何人の患者のカテーテルを抜去したかという割合をみる項目です。 尿道留置 カテーテル 使用患者数4人 【留置率】 4÷12×100  =33.3% 5月31日まで在棟 5月31日 まで在棟し、 カテーテルを 使用1人 5月中に抜去して退院2人 5月中に抜去 5月31日まで在棟1人 公益社団法人 日本看護協会 124

125 患者情報13 . 尿道カテーテル留置率・抜去率 【尿道留置カテーテルを使用していた患者】とは ①尿道カテーテル留置の絶対的な適応患者
  「②尿道カテーテル留置の相対的な適応患者」を指します。 手引き  p.148 NEW! ①尿道カテーテル留置の絶対的な適応患者 ・厳密な尿量測定が必要な場合:重症者、術後患者など ・尿による汚染を防ぐために局所管理が必要な場合:陰部の手術、仙骨部の皮弁術など ②尿道カテーテル留置の相対的な適応患者  上記①に含まれず、尿道カテーテル留置以外の排尿管理方法が検討できる場合を指す。 本人や家族の意思などにかかわらず、医学的に尿道カテーテル抜去が可能な患者をいう。 適切な排尿ケアを行うことで、カテーテル抜去または排尿自立ができる可能性がある。             ・平成28年度診療報酬改定「排尿自立指導料」に関する手引き一般社団法人 日本創傷・オストミー・失禁管理学会より引用                                                   【ポイント】 ・この項目は、排尿自立指導料との関連も見ていきますので、尿道留置カテーテルを使用した患者は、排尿自立指導料での定義と合わせ、尿道カテーテル留置の相対的な適応患者に限定しています。 ・ 「相対的な適応患者」とは、厳密な尿量測定が必要な重症者や術後患者や、尿による汚染を防ぐために局所管理が必要な患者を絶対的な適応患者に含まれず、尿道カテーテル留置以外の排尿管理方法ができる患者を指し、本人や家族の意思などにかかわらず、医学的に尿道カテーテル抜去が可能な患者をいいます。 ・そのため、1日(ついたち)時点では、手術後の厳密な尿量管理のためにカテーテルを留置していたが、同じ月の2日(ふつか)には、尿量管理が不要となり、相対的な適応患者へと移行した患者は、1日(ついたち)時点では絶対的な適応患者だったため、尿道留置カテーテルを使用していた患者として計上しません。 *「病院・病棟情報36.排尿自立指導料」との関連もみていますので、ここでの尿道留置カテーテルを使用していた   患者とは、診療報酬上での「排尿自立指導料」の対象患者である 「②尿道カテーテル留置の相対的な適応患者」と   そろえています。対象患者の定義は「排尿自立指導料」と統一しますが、算定の有無は問いません。 公益社団法人 日本看護協会 125

126 褥瘡の数値を入力する項目間のつながりの概要
褥瘡の数値を入力する項目間のつながりの概要  褥瘡6. 褥瘡に関する危険因子の評価の実施割合 褥瘡7.褥瘡に関する危険因子を有する、 あるいは既に褥瘡を有していた患者の割合  褥瘡9. 体圧分散用具の使用割合 褥瘡に関する危険因子を有する患者数3人 既に褥瘡を有していた患者数 入院実患者数のうち、危険因子を評価した患者数 9人 使用患者数  3人 入院時・ 転入時に既に褥瘡を 有していた患者数 1人 先月以前に 自病棟で 発生した 褥瘡を有していた患者数 2人 危険因子なし 褥瘡10.骨突出部の体圧測定の実施割合 危険因子あり 褥瘡あり 実施患者数  3人 褥瘡あり 危険因子あり:褥瘡あり 【ポイント】 ・褥瘡の項目では、数値を入力する項目が7つあり、それぞれ繋がっています。 ・まず、「褥瘡6」では、入院実患者数のうち、何人の患者に褥瘡の危険因子を評価したかという割合をみていきます。 ・次に「褥瘡7」では、褥瘡の「危険因子を有する患者数」と「既に褥瘡を有していた患者数」を計上します。 ・「褥瘡9」と「10」では、褥瘡7で数えた「危険因子を有する患者」と「既に褥瘡を有していた患者」のうち、何人の患者に体圧分散用具を使用し、何人の患者に骨突出部の体圧測定を実施したかという割合をみていきます。 ・そして、「褥瘡13」では、既に褥瘡を有していた患者のうち、何人の患者の褥瘡が 改善したかという割合をみていきます。 ・また、「褥瘡11」では、入院実患者数のうち何人の患者に新規の褥瘡が発生した かという割合をみます。「褥瘡12」では、褥瘡11で数えた新規褥瘡が発生した患者のうち、何人の患者の褥瘡が改善したかという割合をみていきます。 褥瘡13.既に有していた褥瘡の改善率   褥瘡11. 褥瘡推定発生率   褥瘡12.新規発生した褥瘡の改善率   入院時・転入時に 褥瘡を有していた 患者のうち、 改善した 患者数 1人 先月以前に自病棟で 発生した褥瘡を有して いた患者数 のうち改善した 患者数 2人 入院実患者数のうち、     新たに褥瘡を   生じた   患者数 1人 新規褥瘡が改善した 患者数 1人 126 公益社団法人 日本看護協会

127 褥瘡6.褥瘡に関する危険因子の評価の実施割合
手引き p.168 入力項目 1ヶ月間に褥瘡に関する危険因子の評価を実施した患者数(実人数)                            (   )人 算定式 褥瘡に関する危険因子の評価の実施割合=A÷B×100(%)  A(分子):1ヶ月間に褥瘡に関する危険因子の評価を実施した患者数(実人数)  B(分母):1ヶ月間の病棟の入院実患者数(実人数)(患者情報2) ポイント! 「分母:1ヶ月間の病棟の入院実患者数(実人数)」のうち、何人に危険因子の評価を実施したかという考え方です。 1.1ヶ月間に、1人の患者に対して2回以上、危険因子を評価していても「1」人と   数えます。⇒全患者に危険因子の評価を実施すると、実施割合は100%です。 2.月をまたいで入院している患者は、1日(ついたち)以降に危険因子を評価して   いれば「1」人と数えます。⇒入院時のみ全患者に危険因子の評価を実施して   いる病棟では、月をまたいで入院した患者に評価を実施していないことになる   ため、実施割合が100%になりません。 3. 転入してきた患者は、転出元の病棟で危険因子を評価していても、自分の病棟で   危険因子を評価した場合のみ「1」人と数えます。 【ポイント】 ・褥瘡の項目について、ひとつずつ見ていきます。 ・「褥瘡に関する危険因子の評価の実施割合」は、分母が1ヶ月間の病棟の入院 実患者数(実人数)」のうち、何人の患者に危険因子の評価を実施したかという割合をみます。 ・分母が実患者数ですので、1人の患者に2回、危険因子を評価していても 「1」人と数えます。 ・月をまたいで入院している患者については、1日(ついたち)以降に危険因子を 評価していれば「1」人と数えます。たとえば、5月のデータを収集するとします。分母となる1ヶ月間の入院実患者数には、4月から継続して入院している患者も含まれます。このような患者に対しては、4月の入院時に危険因子を評価していたとしても5月1日以降に評価していなければ、5月のデータでは危険因子を評価した患者として数えません。 ・DiNQLでは病棟単位でデータをみるため、他の病棟から転入してきた患者は、 転出元の病棟で褥瘡の危険因子を評価していても自分の病棟で新たに 自分の病棟で評価した場合のみ「1」人と数えます。 公益社団法人 日本看護協会 127

128 褥瘡7.褥瘡に関する危険因子を有する、あるいは
既に褥瘡を有していた患者の割合 手引き  p.159 入力項目 1ヶ月間に褥瘡に関する危険因子を有する患者数(実人数) (  )人        1ヶ月間に既に褥瘡を有していた患者数(実人数) (   )人 (内訳)入院時・転入時に既に褥瘡を有していた患者数   (  )人   先月以前に自病棟で発生した褥瘡を有していた患者数(  )人 算定式 褥瘡に関する危険因子を有する患者の割合=A÷D×100 既に褥瘡を有していた患者の割合=(B+C)÷D×100 (内訳)入院時・転入時に既に褥瘡を有していた患者の割合=B÷D×100     先月以前に自病棟で発生した褥瘡を有していた患者の割合=C÷D×100  A:1ヶ月間に褥瘡に関する危険因子を有する患者数[実人数]  B:入院時・転入時に既に褥瘡を有していた患者数[実人数]  C:先月以前に自病棟で発生した褥瘡を有していた患者数[実人数]  D:1ヶ月間の病棟の入院実患者数(患者情報2) 自動計算 ポイント! ・「既に褥瘡を有していた患者(Aさん)」が、「褥瘡 に関する危険因子を有する患者」にも該当する場合は、 「既に褥瘡を有していた患者」のみに計上してください。 ・「入院時・転入時に既に褥瘡を有していた患者数」と「先月以前に自病棟で発生した褥瘡を有していた患者数」は、「持ち込み(既に褥瘡を有していた)」、「自病棟で新規発生した褥瘡」かを判断します。 褥瘡対策における危険因子の評価項目 日常生活自立度J(1,2)、A(1,2)、B(1,2)、C(1,2) 基本的動作能力 (ベッド上 自力体位変換 (イス上坐位姿勢の保持、除圧) できる できない 病的骨突出 なし あり 間接拘縮 栄養状態低下 皮膚湿潤(多汗、尿失禁、便失禁) 浮腫(局所以外の部位) 【ポイント】 ・「褥瘡7」では、「褥瘡に関する危険因子を有する患者数」と「既に褥瘡を有していた患者数」を計上していきます。 ・ここでのポイントは、既に褥瘡を有している患者は、「褥瘡に関する危険因子」を 有していることが多いと思いますが、「既に褥瘡を有している患者数」で計上し、 「褥瘡に関する危険因子」を有する患者数では計上しません。 【褥瘡に関する危険因子を有する患者】 褥瘡対策における危険因子の評価項目に おいて、日常生活自立度がB1、B2またはC1、C2で、かつ基本的動作能力~浮腫(局所以外の部位)のうち、1つでも「できない」「あり」があった患者。 厚生労働省「障害老人の日常生活自立度(寝たきり度) 判定基準」( )より引用 公益社団法人 日本看護協会 128

129 退院または、月末時点から1週間前の評価がある患者数を分母として手入力
褥瘡13.既に有していた褥瘡の改善率  手引き  p.172 褥瘡7.褥瘡に関する危険因子を有する、あるいは既に褥瘡を有していた患者の割合  1ヶ月間に褥瘡に関する危険因子を有する患者数(実人数)  1ヶ月間に既に褥瘡を有していた患者数(実人数)  (内訳)・入院時・転入時に既に褥瘡を有していた患者数(実人数)       ・先月以前に自病棟で発生した褥瘡を有していた患者数(実人数) 入院期間が1週間未満の患者は、退院(転出) もしくは月末時点から 1週間前の評価がないことになるため、分子・ 分母ともに対象外です。 退院または、月末時点から1週間前の評価がある患者数を分母として手入力 褥瘡13.既に有していた褥瘡の改善率 【分子】入院時・転入時に既に褥瘡を有していた患者のうち、1週間前の評価から改善した患者数 【分母】入院時・転入時に既に褥瘡を有していた患者のうち、1週間前の評価がある患者数(実人数) 【分子】先月以前に自病棟で発生した褥瘡を有していた患者のうち、1週間前の評価から改善した患者数 【分母】先月以前に自病棟で発生した褥瘡を有していた患者のうち、1週間前の評価がある患者数(実人数) ポイント! ・「13.既に有していた褥瘡の改善率」は、「7.褥瘡に関する危険因子を有する、あるいは既に  褥瘡を有していた患者の割合」で計上した「入院時・転入時に既に褥瘡を有していた患者数」  と、「先月以前に自病棟で発生した褥瘡を有していた患者数」のうち、退院(転出)もしくは  月末時点から1週間前の評価がある患者について改善状況をみます。 (褥瘡の改善の評価は一週間単位での 評価が望ましい(日本褥瘡学会)ためです。) ・褥瘡が改善した患者は、退院(転出)もしくは月末時点のDESIGN-R®総得点の点数が、  1週間前の評価時と比較して、低下した患者です。褥瘡の評価日が毎週○曜日と固定されている病棟では、     褥瘡の改善を評価する日が、必ずしも退院日、転出日、および月末時点と一致していなくても構いません。 【ポイント】 ・「褥瘡13」では先程の褥瘡7で入力した 「入院時・転入時に既に褥瘡を有していた患者」と「先月以前に自病棟で 発生した褥瘡を有していた患者」のうち、何人の患者の褥瘡が改善したかをみていきます。 ・ここでのポイントは、いつ褥瘡の改善を評価するのかということです。褥瘡を有していた患者が退院した時、もしくは患者が月末まで入院していた場合には月末時点となります。また、退院時、もしくは月末時点から1週間前の状態と比較して、改善したか否かを判断していきます。 ・1週間という期限を決めている理由は  ・病棟間の転出・転入が頻回であると、それぞれの病棟での入院期間が非常に短くなり、数日での褥瘡の改善が困難であることから条件を揃えるために期間を定める必要があった。  ・日本褥瘡学会では、一週間ごとの褥瘡の評価を推奨している。 ・こうした理由から、「既に褥瘡を有していた患者」のうち、「退院時・もしくは月末時点から1週間前の評価がある患者数を分母としています。改善の評価日は、退院日や月末と一致していなくても構いません。また、ちょうど1週間前でなくて構いません。 ・1週間前からの改善の評価方法は、DESIGN-Rの総得点が1点でも減っていれば改善した患者として数えます。 129 公益社団法人 日本看護協会

130 褥瘡11.褥瘡推定発生率(新規発生率) 入力項目 DESIGN-R®分類別、新たに褥瘡を生じた患者数とDESIGN-R®の 総得点の平均
手引き  p.168 入力項目 DESIGN-R®分類別、新たに褥瘡を生じた患者数とDESIGN-R®の 総得点の平均 d1 (  )人 ⇒該当患者のDESIGN-R総得点の平均(  )点 d2 (  )人 ⇒該当患者のDESIGN-R総得点の平均(  )点 D3 (  )人 ⇒該当患者のDESIGN-R総得点の平均(  )点 D4 (  )人 ⇒該当患者のDESIGN-R総得点の平均(  )点 D5 (  )人 ⇒該当患者のDESIGN-R総得点の平均(  )点 U  (  )人 ⇒該当患者のDESIGN-R総得点の平均(  )点 算定式 褥瘡推定発生率=A÷B×100  A:1ヶ月間で新たに褥瘡を生じた患者数(DESIGN-R®分類別人数の合計)  B:1ヶ月間の病棟の入院実患者数(患者情報2) 【褥瘡の分類について】  DESIGN-R®分類に基づき、褥瘡の深さのレベル別に、新たに褥瘡を生じた患者数と、 DESIGN-R® 分類の総得点の平均を入力してください。 それぞれの深さのレベルに、新たに褥瘡を生じた患者がいない場合は「0人」と入力してください。なお、「0」人の場合の総得点は未入力としてください。 【DESIGN-R®総得点について】 深さがd1(持続する発赤)の場合でも、褥瘡を評価する項目「大きさ」では3点以上となります。そのため、下限値を3点に設定しています。DESIGN-R®総得点を算出する際「褥瘡の深さ」を 点数として加えないでください。発生時の総得点を入力してください。 【ポイント】 ・DiNQLの褥瘡推定発生率では、1ヶ月間の入院実患者数のうち、何人の患者に 褥瘡が発生したかを見ていきます。褥瘡学会とは定義や計算式が異なります。(褥瘡学会では一時点) ・1ヶ月間に褥瘡が発生した時点のDESIGN-Rの分類に基づいて、褥瘡の深さのレベル別に新たな褥瘡を生じた患者数を入力し、その深さに該当する患者のDESIGN-Rの総得点を入力します。総得点は、発生時の総得点を入力します。 ・深さがd1であっても、DESIGN-Rは3点以上となりますので、DESIGN-Rの総得点の  欄に2点未満の数値が入力されるとエラー表示が出ます。 ・それぞれの深さのレベルに、新たに褥瘡を生じた患者がいない場合は 「0」人と入力します。未入力のままですと、褥瘡件数を数えていないという意味になってしまいます。また、深さのレベル別の人数が「0」人のときには、総得点は計上しませんので、未入力のままとしてください。 ・分母が実患者数ですので、1人の患者に、1ヶ月間に複数の褥瘡が発生したときも、  1人と数えるため、複数の褥瘡のうち、より重症な褥瘡について、計上します。 公益社団法人 日本看護協会 130

131 褥瘡12.新規発生した褥瘡の改善率 11.褥瘡推定発生率 12.新規発生した褥瘡の改善率 ポイント! d1( )人 d2( )人
褥瘡12.新規発生した褥瘡の改善率  手引き  p.171 11.褥瘡推定発生率    d1(   )人    d2(   )人    D3(   )人    D4(   )人    D5(   )人    U (   )人 【分子】1ヶ月間で新たに褥瘡を生じた患者数 (DESIGN-R ®分類別人数の合計) 【分母】1ヶ月間の病棟の入院実患者数      (実人数)(患者情報1) 12.新規発生した褥瘡の改善率 【分子】1週間前の評価から改善した     患者数(実人数) 【分母】病棟で新たに褥瘡が生じた患者のうち、     退院(転出)もしくは月末時点から     1週間前の評価がある患者数(実人数) 1週間前の 評価が ある患者数を 分母に手入力 ポイント! ・「12.新規発生した褥瘡の改善率」は、「11.褥瘡推定発生率」で計上した「新たに褥瘡を   生じた患者数」のうち、退院(転出)もしくは月末時点から1週間前の評価がある患者に   ついて改善状況をみます。 (褥瘡の改善の評価は一週間単位での評価が望ましい(日本褥瘡学会)ためです。) ・褥瘡が改善した患者は、退院(転出)もしくは月末時点のDESIGN-R®総得点の点数が、      1週間前の評価時と比較して、低下した患者です。  褥瘡の評価日が毎週○曜日と固定されている病棟では、褥瘡の改善を評価する日が、必ずしも退院日、転出日、および月末時点と一致して  いなくても構いません。 【ポイント】 ・褥瘡12 新規発生した褥瘡の改善率では、褥瘡11で褥瘡が発生した患者のうち、 同じ月に、何人の患者が改善したかをみていきます。 ・この項目でも、「褥瘡13 既に有していた褥瘡の改善率」と同様に褥瘡の改善を評価する時点は、退院時もしくは月末時点となり、退院時もしくは月末時点から1週間前の評価記録がある患者数が分母となります。 ・改善の評価方法が、DESIGN-Rの総得点を用いる点も同じです。 131 公益社団法人 日本看護協会

132 精神病床・産科病棟での入力項目とベンチマーク結果
  2017年度より「精神病床」「産科病棟」の項目が追加されました!  「精神病床」「産科病棟」のカテゴリーを入力される場合も、必須項目や   必要に応じて「病院・病棟情報」「労働状況」「看護職情報」「患者情報」等も ご入力ください。 ベンチマーク結果 精神病床に関連した絞り込み条件   病院単位 B.病院機能 ☑ 精神科の救急医療体制               ☑ 常時対応型施設 ☑病院群輪番型施設 ☑身体合併症対応型施設   病棟単位 D.病床区分 ☑ 精神病床         G.診療科  ☑ 精神科        J.特定入院料 ☑ 精神科救急入院料 ☑精神科救急・合併症入院料               ☑児童・思春期精神科入院医療管理料               ☑精神療養病床入院料 産科病棟に関連した絞り込み条件   病院単位 周産期母子医療センター  ☑総合周産期母子医療センター                     ☑地域周産期母子医療センター   病棟単位 G.診療科   ☑ 産婦人科 ☑ 産科        J.特定入院料 ☑ 総合周産期特定集中治療室管理料母体・胎児     *「精神病床」「産科病棟」の項目のレーダーチャートは表示されません。    【ポイント】 ・精神病床・産科病棟でデータをご入力いただく場合も、必須項目や必要に応じて、「病院・病棟情報」などのデータもご入力ください。 ・精神病床同士、産科病棟同士でベンチマーク結果を見ることもできます。絞り込み条件の参考にしてください。 公益社団法人 日本看護協会 132

133 精神病床2. 患者の入院時の状況 NEW! 入力項目 【入院形態】【GAF尺度】共通のポイント! 【入院形態】
精神病床2. 患者の入院時の状況 手引き  p.224 NEW! 入力項目 【入院形態】 1ヶ月間の新規入院件数    (  ) 件     (内訳)措置入院件数     (   )件     医療保護入院件数     (   )件     任意入院件数       (   )件 【GAF尺度】 1ヶ月間の新規入院のうち、入院時のGAF尺度30以下の患者数 (  )人       算定式 新規入院件数に占める措置入院件数の割合=A÷B×100 A:措置入院件数[実人数]   B:1ヶ月間の新規入院件数[実人数] 新規入院件数に占める医療保護入院件数の割合=A÷B×100 A:医療保護入院件数[実人数] B:1ヶ月間の新規入院件数[実人数] 新規入院件数に占める任意入院件数の割合=A÷B×100 A:任意入院件数[実人数]   B:1ヶ月間の新規入院件数[実人数] 入院時GAF尺度30以下の患者割合=A÷B×100 A:GAF尺度30以下の患者数[実人数] B:1ヶ月間の新規入院件数[実人数] 緊急措置入院、応急入院、児童 福祉法に基づく施設への入院および 医療観察法による入院等患者は、 「1ヶ月間の新規入院件数」には 計上しますが、「入院形態」別の件数には計上しません。 【ポイント】 ・2017年度から新規追加した精神病床の指標についてです。 ・精神病床での項目にのみ「新規入院件数」という用語が出てきます。 DiNQLでの新規入院件数では、精神科への入院を意味していますので、院内の他の病棟から転入してきた患者については、他科からの入院であれば新規入院件数として数えます。院内に複数の精神科病棟がある場合、院内の他の精神科病棟から転院 してきた患者は、新規入院件数に含みません。 「新規」と付いていますが、初回の入院か否かは問いません。 ・【入院形態】の項目では、1ヶ月間の新規入院件数のうち、入院形態別の入院件数を入力します。 ・【GAF尺度】の項目では、新規入院件数のうち、入院時のGAF尺度が30以下の患者数を計上します。 【入院形態】【GAF尺度】共通のポイント! ・「1ヶ月間の新規入院件数」とは、精神科への入院を指しています。「1ヶ月間の新規入院   件数」には、他病棟(他科)から転棟してきた患者を含みます。 ・ 院内に複数の精神科病棟がある場合、「1ヶ月間の新規入院件数」には、他病棟(精神科)     から転棟してきた患者を含みません。 133 公益社団法人 日本看護協会

134 精神病床8. 自己管理に向けたケア NEW! 入力項目 1日(ついたち)0時時点の在院患者のうち、1日(ついたち)の服薬指示が
精神病床8. 自己管理に向けたケア 手引き  p.247 NEW! 入力項目 1日(ついたち)0時時点の在院患者のうち、1日(ついたち)の服薬指示が   出ていた患者数(実人数)               ( 14 )人 ①1日(ついたち)時点で、服薬を自己管理していた患者数(実人数) ( 9 ) 人     (内訳)1日(ついたち)時点で、自分の薬を1日分管理していた患者数 ( 4 )人     1日(ついたち)時点で、自分の薬を複数日管理していた患者数 ( 3 )人 1日(ついたち)時点で、自分の薬を複数日管理し、       さらに頓用薬も管理していた患者数 ( 2 )人 ②1日(ついたち)時点で、服薬を自己管理していなかった患者数(実人数) ( 5 ) 人 ②の患者のうち、看護職員による服薬管理に関する心理教育的な個別介入を   受けた患者(実人数)( 4 )人 ②の患者のうち、退院時または月末時点までに、  1日でも服薬を自己管理した患者数 (実人数)(  3 )人 算定式 服薬の自己管理実施率=A÷B×100 A:1日時点で、服薬を自己管理していた患者数[実人数] B:1日0時時点の在院患者のうち、1日(ついたち)の   服薬指示が出ていた患者数[実人数] 看護職員の服薬管理に関する心理教育的な個別介入率=A÷B×100 A:看護職員による服薬管理に関する心理教育的な個別介入を受けた患者数[実人数] B:1日(ついたち)時点で、服薬を自己管理していなかった患者数[実人数] 服薬の自己管理への移行率=A÷B×100 A:退院時または月末時点までに、1日でも服薬を自己管理した患者数[実人数] 「1日分管理していた患者数」とは、 1日(ついたち)に出されている薬のすべてを 自己管理している状況を指します。 例)朝・昼・夜分の薬剤のうち、昼分だけを 自己管理している場合は「自己管理して いなかった患者数」に該当。 例)4種類の薬剤のうち、2種類の薬剤のみを   いなかった患者数」に該当。 【ポイント】 ・精神病床の自己管理に向けたケアの項目では、データを収集する月の1日(ついたち)の患者の服薬の自己管理の状況などを入力します。 ・服薬の自己管理の状況として、「1日分管理していた患者数」等を入力します。 134 公益社団法人 日本看護協会

135 精神病床8. 自己管理に向けたケア NEW! 【つつじ病棟の5月データ】 3人 服薬の自己管理への移行率=
手引き  p.247 NEW! 【つつじ病棟の5月データ】 1日(ついたち)0時時点の在院患者のうち、 1日の服薬指示が出ていた患者数 14人 ②の患者のうち、退院時または月末時点までに、1日でも服薬を自己管理した患者数 3人 服薬の自己管理への移行率= 3÷5×100=60.0% 自分の薬を1日分 管理していた 患者数 4人 ①1日時点で、服薬を自己管理していた患者数 9人 服薬の自己管理実施率9÷14×100 =64.3% 自分の薬を複数日 管理していた 患者数 3人 看護職員の服薬管理に関する心理教育的な個別介入率=4÷5×100 =80.0% 自分の薬を複数日 管理し、さらに 頓用薬も管理 していた患者数 2人 服薬管理に関する心理教育的な教育を受けなかった患者1人 ②の患者のうち、   服薬管理に関する 心理教育的な教育を 受けた患者数 4人 【ポイント】 ・入力データの項目の流れを図示しています。 ②服薬を自己管理  していなかった  患者数 5人 公益社団法人 日本看護協会 135

136 精神病床11. 退院率・再入院率【病院単位】 NEW! 入力項目 退院率 のポイント! 再入院率 のポイント! 【退院率】
精神病床11. 退院率・再入院率【病院単位】 手引き  p.238 NEW! 入力項目 【退院率】 入院後3ヶ月時点の退院率  (  ) % 入院後1年時点の退院率   (  ) % 【退院後90日以内の再入院率】 対象月の1ヶ月間に、精神科に入院した患者数(実人数)   (   )人 上記患者のうち、対象月の入院日からさかのぼって90日以内に、自院の  精神科病棟から退院した患者数             (   )人          算定式 退院後90日以内の再入院率=A÷B×100 A:Bの患者のうち、対象月の入院日からさかのぼって90日以内に、自院の精神科病棟から   退院した患者数[実人数] B:対象月の1ヶ月間に、精神科に新規入院した患者数[実人数] 入院後3ヶ月時点の退院率=A÷B×100 A:昨年6月1ヶ月間に入院した患者のうち、  昨年6月~8月に退院した患者数の合計 B:昨年6月1ヶ月間に入院した患者数 退院率 のポイント! ・算出式は、「精神保健福祉資料(630調査)」の定義と合わせています。 ・6月30日時点のデータを集計し、同年中はどの月に入力する際も同じ値をコピーして入力して  ください。(例、2017年7月から2018年6月まで同じ値を入力します。) 【ポイント】 ・退院率・再入院率は病院単位で入力する項目です。 ・退院率は「630調査の定義」に合わせていますので、「630調査」で集計した値を入力します。 「630調査」は、年1回の調査ですので、DiNQLデータを入力する月には 同じ値を入力します。 ・再入院率は、院内の精神科病棟に対象月の1ヶ月間に新規入院した患者のうち、 入院日からさかのぼって90日以内に、院内の精神科病棟を退院していた患者の割合を算出します。 ・院内に複数の精神科病棟がある場合に、同じ精神科病棟に再入院するとは限らないため、病院単位で入力します。 ・90日を計算する際には、入院した当日は0日と数えます。 再入院率 のポイント! ・院内の精神科病棟に、対象月(例えば6月)に新規入院した患者のうち、対象月の入院日  (6月6日)からさかのぼって90日以内(3月8日以降)に、院内の精神科病棟を退院している  患者の割合を、退院後90日以内の再入院率とします。 ・90日以内を計算するに際し、入院した当日は0日と数えます。  136 公益社団法人 日本看護協会

137 産科病棟5. 新生児数 NEW! 【NICUやGCUが、他院であっても自院の病院であっても、別の病棟の場合】 入力項目
産科病棟5. 新生児数 手引き  p.247 NEW! 入力項目 1ヶ月間の新生児の入院実患者数(実人数)  (    )人 1ヶ月間に入院していた新生児の延べ人数   (    )人 この項目での「新生児」とは、保険診療の対象か否かは問いません。   保険診療の対象とならない新生児も含みます。 *「患者情報1.在院患者延べ人数」「患者情報2.入院実患者数」等では、厚生労働省の「厚生労働大臣の定める入院患者数の基準及び医師等の員数の基準並びに入院基本料の算定方法について」に合わせて、保険診療の対象とならない新生児を除いています。しかしながら、産科病棟における「保険適応とならない新生児」に対するケアの重要性も鑑み、産科病棟5では新生児を含めた人数を伺っています。 自病院で出生した新生児以外に、他病院で出生した後に転院してきた新生児も含みます。 「新生児」とは、生まれた日を日齢0日とし、生後28日未満とします。 【NICUやGCUが、他院であっても自院の病院であっても、別の病棟の場合】 貴院で出生し、すぐにNICU、GCUへ入院した新生児は計上しないでください。 産科病棟5 新生児数 患者情報1 在院患者延べ人数 患者情報2 入院実患者数 保険診療の対象となる 新生児    数える 保険診療の対象とならない新生児 × 数えない 【ポイント】 ・産科病棟5 の新生児数は、1ヶ月間の入院実患者数と、延べ人数の両方を数えます。ここでのポイントは、保険診療の対象となる新生児も、数えること。 ・自病院で出生した新生児だけでなく、他病院で出生した後に転院してきた新生児も含みます。 ・同じ病棟内にNICUやGCUがある場合は、NICUやGCUに入院している新生児数も計上します。 ・NICUが他の病棟にある場合や、別の病院のNICUに、出生直後にすぐに移動した新生児は計上しません。 公益社団法人 日本看護協会 137

138 産科病棟6. 分娩件数と分娩状況 NEW! 1件(母1人)と考えます。 1ヶ月間の分娩件数 ( )件
手引き  p.247 NEW! 入力 項目 1ヶ月間の分娩件数    (  )件  (内訳)初産婦の分娩件数(  )件  経産婦の分娩件数(  )件 1ヶ月間の帝王切開件数  (  )件  (内訳)予定帝王切開件数(  )件  緊急帝王切開件数(  )件 1ヶ月間の経膣分娩件数  (  )件  (内訳)妊娠37週未満の早産、妊娠42週0日以降の過期産の分娩件数                                                                 (  )件    器具(吸引・鉗子)を用いた分娩件数     (  )件    薬剤、器具による陣痛誘発・陣痛促進を行った分娩件数(  )件                         ポイント! ・分娩件数は、新生児側ではなく母体側の視点でみているので多胎児の場合も    1件(母1人)と考えます。 【ポイント】 ・分娩件数は、新生児側ではなく、母体側の視点で計上しますので、多胎児の場合も1件として数えます。 ・そのため、双胎児のうち1人は自然分娩、1人は帝王切開の場合は、帝王切開件数に「1」件と数えます。 ・たとえば、42週3日目に双胎児を吸引分娩で出産した場合は、過期産の分娩件数1件、器具を用いた分娩件数1件と数えます。 双胎児のうち1人のみ帝王切開 42週3日目に経膣分娩 過期産の 分娩件数 1件 器具を用いた Ⅰ児 自然分娩 Ⅱ児 帝王切開 Ⅰ児 吸引分娩 Ⅱ児 吸引分娩 帝王切開 件数1件 138 公益社団法人 日本看護協会

139 DiNQLの活用について

140 DiNQLへの取り組みポイント ◆データを入力するには他職種との連携が重要。 データ収集・入力体制の整備をしっかりと!
  データ収集・入力体制の整備をしっかりと! DiNQLは病院長の同意書提出をもって参加する事業。 看護部だけではなく、病院全体の取り組みにしていく。 ◆データについて、しっかりとディスカッションする場をつくる。(データをみる際には、評価指標の定義に関する理解が重要!) ◆データを可視化して、スタッフ全員・他職種と共有し、 ディスカッションすることの意義は大きい。 評価指標データの収集・入力 データ活用・データによる質向上活動 【ポイント】 ・データ収集・入力から、データ活用まで、DiNQL事業に取り組む際のポイントを整理します。 ・データ収集・入力の段階では、評価指標データを効率的に収集するために、データを保有している他部署との連携が重要になります。限られた人に負担が集中するのではなく、しっかりと役割分担を図ることが大切です。 また、評価指標の定義についても、データ精度を高めるためには、統一した解釈を持つことが重要です。DiNQLチームを立ち上げ、チームメンバーを中心に、各病棟看護師長をフォローするような体制を整備することがお勧めです。 ・データ活用の段階では、まずはベンチマーク評価の見方を理解し、そこから何を読むとることができるのか、データをもとにしたディスカッションの機会を設けることが大切です。 ・DiNQL事業 に参加することで、何かしらの「アドバイス」や「答え」が提示されるわけではありません。「人に魚を与えれば一日で食べてしまうが、人に釣りを教えれば一生食べていける」という格言があります。魚(答え)を得るのではなく、釣り(考え方やノウハウ)を身につけることがとても大切です。さらに言えば、現在は釣り(考え方やノウハウ)を学ぶのでは、もはや足りないのかもしれません。自分たち自身で釣り方を編み出すことが求められてくるような気がします。 DiNQL事業を通して、データの活用方法を身につけるためにも、データをもとにしたディスカッションの機会を院内で設けることはとても大きな意味があります。 公益社団法人 日本看護協会 140

141 DiNQLへの取り組みポイント ◆データという共通言語を共有することで、質向上の活動に
  全員を巻き込み、コミットメントを引き出すことができる。 ◆データをみるときはアウトカムだけではなく、構造・過程・結果 の視点から多面的にみると、強みと弱みが整理される。 課題や改善の糸口を見つけやすい。 ◆DiNQLの数字だけで看護の質の良しあしを判断するのでは なく、数字が意味することをどのように捉えるかが重要。 自分たちが大切にしている看護観や想いを振り返る。   データとストーリー(語り)の両方が大切。  【ポイント】 ・DiNQL事業では、データに基づく看護管理を推奨していますが、看護は必ずしも数字・データですべてを語れるわけではありません。 データの独り歩きとなるリスクもありますので、データの裏にある意味や状況も踏まえて、その数字・データを読み取ることが重要になります。 ・例えば、転倒・転落発生率が中央値より高くても、それが単純に「看護の質が低い」ということになりません。その病棟では、身体抑制をしない看護を目指している場合もあるでしょう。重要なことは、たとえ転倒発生件数が多少多くても、患者さんが転倒による怪我をしないことです。身体抑制率、転倒・転落発生率、転倒・転落による負傷率、それらを総合的に判断していくことが求められます。自分たちが大切にしている看護観を改めて振り返ってみましょう。 公益社団法人 日本看護協会 141

142 DiNQLへの取り組みポイント ◆目標管理の場合、現状分析や目標値の設定、評価の 場面で、分析ツールとしてDiNQLデータを活用できる。
合わせた、具体的な分析を。 ◆ベンチマーク評価の条件設定により、結果が異なることに 注意する。何をみたいのか、何を明らかにして、何を主張 したいのかによっても必要な条件は異なる。ただし、時系列 にデータをみていく時には同じ条件のもとで、変化を確認する。 ◆データに基づく質改善活動を、1つの病棟や看護部だけの   取り組みではなく、病院組織全体の大きな動きにしていく。 【ポイント】 ・DiNQL事業の活用方法として、もっとも身近なのは病棟の目標管理です。しかし、DiNQL事業の評価指標では、患者個人の情報は収集していませんので、詳細な状況がわからないこともあります。そのような場合は、DiNQL以外のデータも活用し、病棟の課題をさらに詳細に整理しましょう。 DiNQLのデータだけで、すべてがわかる、というわけではありません。各病院、各病棟によって、さまざまな事情があると思います。 ・DiNQL事業を通して、データに基づくマネジメント、質改善活動を進めていくことを、看護部だけの取り組みで終えるのではなく、病院全体の大きな動きにしていきましょう。 「看護部だけが、取り組んでいる」という見方になると、「看護部に課題がある、質が低いから、取り組んでいるのか。」という誤解を招く可能性もあります。 データ収集の段階で、他部署からの協力を得て取り組んでいるわけですから、ぜひ、データを活用する段階でも、広く病院にアピールし、大きな動きにつながることを願っています。 公益社団法人 日本看護協会 142

143 病院でのDiNQLデータ活用事例 <目標管理への活用> <スタッフへ意識づけ・人材育成に活用> <物品購入や人員配置の交渉に活用>
病棟の目標シートにDiNQLデータの入力欄を設定。DiNQLデータとDiNQL以外の  データ(経営指標やインシデントの詳細状況等)を組み合わせた分析・課題整理   を病棟看護師長に求める。課題達成に向けた行程表をもとに、看護部長と病棟看 護師長が面談。面談の時期はDiNQLデータの四半期の結果が出る時期に合わせる。 DiNQLで明らかになった課題に対する、質改善の取り組みをクリニカルパスに落  とし込んでいる。パスの成果を評価することで、PDCAサイクルを回している。 <スタッフへ意識づけ・人材育成に活用> 良い評価結果をステーション内に張り出したり、勤務表の裏に印刷し、職員の 日々の頑張りをデータをもとに褒めている。 マネジメントラダーに、データを活用したマネジメントを位置づけ、病棟看護師  長や主任の人材育成の機会として活用している。 看護職1人ひとりの日々の看護業務が、個人目標・病棟目標・看護部目標につな がることをDiNQLのデータで説明し、スタッフの動機づけを高めている。 <物品購入や人員配置の交渉に活用> 体圧分散マットレスの購入、e-learningシステム導入、研修費負担など、 など、     DiNQLの数字を活用して、院長と事務部長に交渉し、予算を獲得。 【ポイント】 ・DiNQLデータの活用事例を整理すると、「目標管理に活用」すること、「データマネジメントに関するスタッフの意識付け、人材育成の機会として活用」すること、「物品購入や人員配置の交渉データとして活用」することにまとめられます。 公益社団法人 日本看護協会 143

144 データ活用に向けて ■参考情報:各種冊子から情報を得る ■学会で情報を得る
冊子「労働と看護の質ベンチマーク評価(DiNQL)を活用しよう!」の 第2章には、ディンクルのデータ活用に関する解説を掲載していますので、 是非ご覧ください。   ★冊子は、初めて参加した病院・病棟様に郵送しています。ヘルプ画面にもPDF    形式で掲載しております。       *評価指標項目だけ、古いバージョンになっていますのでご注意ください。 日本看護協会機関誌「看護」臨時増刊号3月号(2017)は、1冊丸ごとDiNQL特集です。多くの活用事例が掲載されていますので、ご覧ください。 ■学会で情報を得る 2017年度は 8月の日本看護管理学会(横浜) 10月の日本看護学会‐看護管理‐(札幌)での 発表を予定しています。 【ポイント】 ・DiNQLデータの活用方法に関する情報として、参加病院に郵送している「労働と看護の質ベンチマーク評価を活用しよう!」の冊子もご活用ください。 (「ヘルプ」画面からダウンロードすることもできます。) ・また、日本看護協会機関誌「看護」臨時増刊号(2017年3月)にも具体的な活用事例が掲載されておりますので、ご参考になりましたら幸いです。 ・今年度は日本看護管理学会(横浜)、日本看護学会‐看護管理‐(札幌)でも、DiNQL関連の発表を予定しております。 ・今までに実施した、データ活用に関するワークショップで担当部署が発表したPPT資料も「ヘルプ」画面からダウンロードできます。この資料を活用しながら、院内での説明用資料を作成している病院も多くあります。 144 公益社団法人 日本看護協会

145 データ活用に向けて ■データ活用に関するワークショップ(本会主催、厚生労働省後援予定) ワークショップが、今年度から新しく生まれ変わります!
■データ活用に関するワークショップ(本会主催、厚生労働省後援予定)    で情報を得る     ワークショップが、今年度から新しく生まれ変わります! 看護部長・副部長向けワークショップ    9月25日(月) 大阪国際交流センタ-(200名)   10月31日(火) フクラシア品川   (200名) DiNQL大会2017 ~もっと知りたい ディンクルのこと~   11月13日(月) 大阪国際交流センタ-(500~700名)   11月24日(金) 東京ビッグサイト  (500~700名) ★ DiNQL大会2017では、シンポジウム、テーマ別グループワーク(事前申し込み)    口演・ポスターでの取り組み事例発表、なんでも相談コーナーなど、多彩なプログ ラムを企画しています。DiNQLに参加されていない病院の方にもご参加いただけ ます(グループワークのみ、DiNQL参加病院様限定)。   参加費:会員4000円、非会員6000円。取り組み事例の発表を近く募集いたします。   多くのご参加をお待ちしています♪ 【ポイント】 ・今年度のDiNQLデータの活用に関するワークショップは、内容や実施方法が刷新されます。 ・看護部長・副部長に限定したワークショップと、どなたでもご参加いただけるDiNQL大会の2種類になります。 ・DiNQL大会では、シンポジウムやテーマ別グループワーク、取り組み事例の発表などを予定しています。近く、取り組み事例をご発表いただける病院を募集いたします。多くの皆さまのご参加をお待ちしています。 145 公益社団法人 日本看護協会

146 政策実現に向けた取り組みについて

147 大規模な看護のデータベース構築を目指して
参加病院数がさらに増えれば、           日本の病院看護の実態を表すデータとして、各病院のベンチマーク評価でさらなる  有効活用ができる。 政策提言にDiNQLデータを活用することで、   説得力が増し、                      看護政策の実現につながる。 【ポイント】 ・DiNQL事業は、看護の質データベースとしては国内最大規模になっていますが、引き続き、大規模なデータベースとなるように参加病院を増やす努力をしてまいります。 ・大規模なデータベースになることで、日本の病院看護の実態を反映するデータとなり、各病院でのさらなる有効活用が期待されます。 ・また、職能団体として、政策提言にDiNQLデータを活用することで、説得力が増し、看護政策の実現につながります。 公益社団法人 日本看護協会

148 政策提言に向けたDiNQLデータの活用 認知症ケア加算1・2 看護職員夜間配置加算 ⇒DiNQLのデータ分析結果を活用し、施設基準への
⇒DiNQLで実施したWebアンケートの調査結果を活用し、  認知症ケア加算の新設に繋がりました。 看護職員夜間配置加算 ⇒DiNQLのデータ分析結果を活用し、施設基準への  勤務編成(シフト)に関する条件の追加に繋がりました。  DiNQLデータの分析結果は、各種学会での発表のほか、参加病院向けに随時公開しています。  また、全ての評価指標に関する集計結果は事業報告書として参加病院に公開しています。  <データ分析の一例> 褥瘡や転倒・転落、誤薬等の発生状況、認定看護師の配置との関連 常勤看護職員に占める臨床経験年数5年以上の看護職員割合と誤薬発生件数の関連 地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟の状況 超過勤務時間と他項目との関連   病床機能別の分析     【ポイント】 ・政策提言へのエビデンスとして、DiNQLデータには大きな期待が寄せられています。 ・平成28年度の診療報酬改定の際にも、DiNQLデータを活用することで、認知症ケア加算、看護職員夜間配置加算につながりました。データをもとに主張し、交渉していくことの重要性を実感しています。 148 公益社団法人 日本看護協会

149 国も注目:DiNQL事業 内閣府の「経済・財政再生計画 改革工程表(2015年6月)」
 → 「看護系データベースの参加・利活用の推進を支援する」 厚生労働省の「保健医療2035提言書(2015年6月) 」    → 「看護の質データベースの構築など、医学系専門分野以外       における質向上のための取組も推進すべきである。」 保健医療2035実行プラン H28年度 看護関係団体等が運営する看護関係データベースへの参加を 促す等の取組を支援 H29年度 看護関係団体等が運営する看護関係データベースについて、 集積データの検証等の取組を支援 H30年度 看護関係団体等が運営する看護関係データベースについて、 効果的なデータ利活用の検討等の取組を支援 長期的な 検討事項 得られたデータについて全国レベルで、より効果的に活用する 方策の検討 【ポイント】 ・DiNQL事業に対して、国も大きな期待を寄せています。 ・内閣府および厚生労働省として、看護の質データベースへの参加を促し、質向上のための取り組みを推進すべきと考え、3カ年にわたる、支援の工程表が作られています。 ・昨年度は、DiNQLのワークショップを厚生労働省が後援し、厚生労働省の担当官が挨拶をしております。今年度も引き続き、厚生労働省の支援がおこなわれます。 公益社団法人 日本看護協会 149

150 看護をデータで語ろう! 組織を動かそう! データによるマネジメントを!
 DiNQLを活用して         組織を変えよう! 看護をデータで語ろう! 組織を動かそう! データによるマネジメントを! DiNQLは日本看護協会とみなさまが一緒に   つくりあげていく事業です。 評価指標やシステムの使い方、データ活用方法 など、いつでもメールや電話で お問い合わせくださいね! 【ポイント】 ・DiNQL事業に初めて取り組むのは、決して、簡単なことではありません。 評価指標の定義を正しく理解し、データを収集・入力するには、労力が必要になります。 しかし、多くの参加病院がさまざまな工夫をし、その工夫をDiNQL参加病院全体で共有していくプロセスを経て、ずいぶんと、労力がかからなくなったと言われております。 ・むしろ、蓄積したDiNQLデータをどのように活用していくか。多くの参加病院の思いは、データ活用の段階にうつってきています。 ・DiNQL事業が、参加病院のみなさまに劇的な変化をもたらすものではありません。 DiNQL事業はひとつの道具ですから、道具を使って、みなさま自身が試行錯誤する、そのプロセスこそが、変化をもたらすプロセスです。 道具を手にして、変わるか、変らないか。その分かれ道は、みなさま自身です。 しかし、日本看護協会としてできることを精一杯行い、DiNQLに興味を持ってくださっているみなさま全員と共に、日本看護協会も変化していきたいと思っています。 DiNQL事業に関する質問、要望、期待など、いつでもご連絡ください。 公益社団法人 日本看護協会 150

151 参考資料

152 607病院 5,364病棟 全国の病院の約7.2%にあたる 2017年度 DiNQL事業参加病院 112病院 66病院 129病院 84病院
北海道・東北 66病院 関東・甲信越 148病院 東海・北陸 112病院 近畿 129病院 中国・四国 84病院 九州・沖縄 68病院 【ポイント】 ・2017年度のDiNQL事業参加病院数は、5月2日時点で、607病院5364病棟です。 今年度は新たに100病院のお申し込みがありました。 ※5月2日時点 公益社団法人 日本看護協会 152

153 都道府県別の参加状況(※5月2日時点) 全国581病院 全国607病院
もっとも多いのは大阪府60施設、次いで東京都52施設、愛知県47施設である。 新規参加病院がもっとも多いのは、東京都14施設、次いで埼玉県11施設、神奈川県8施設で ある。 全国607病院 全国581病院 【ポイント】 ・都道府県別の参加状況としては、もっとも多いのは大阪府、次いで東京都、愛知県になります。 公益社団法人 日本看護協会 公益社団法人 日本看護協会 153

154 都道府県別の病院数に占める参加割合(※5月2日時点)
平成29年1月末の病院数は8,439施設であり、都道府県別にみた病院数から各都道府県の参 加病院割合を計算した。607病院は全国の病院の7.19%に該当する。参加率10%を超えたの は11都道府県である。参加病院割合がもっとも高いのは島根県(23.5%)、次いで鳥取県 (18.2%)、石川県(14.9%)、愛知県(14.5%)、静岡県(12.7%)、奈良県(11.7%)、 大阪府(11.5%)、岐阜県(10.8%)、富山県(10.5%)、京都府(10.1%)、山梨県 (10.0%)である。 【ポイント】 ・都道府県によって、もともとの病院数が異なりますので、参加割合を示します。 ・参加割合としてもっとも多いのは島根県の23.5%です。 ・10%を超えるのは、島根県、鳥取県、石川県、愛知県、静岡県、奈良県、大阪府、岐阜県、富山県、京都府、山梨県になります。 平成29年1月末現在の全国の病院数は8,439施設(医療施設動態調査)であり、それらを都道府県別にみた病院数から、各都道府県の参加病院割合を計算した。 公益社団法人 日本看護協会 公益社団法人 日本看護協会 154 3

155 ご不明な点はいつでもご相談ください。 03-5778-8495 database@nurse.or.jp
病院で質問を取りまとめる必要はありません。 病棟から、事務部門から、どなたからでも構いません。 分からないことは早めに聞いて、早めに解決しましょう! <DiNQL事業 担当部署>  日本看護協会 医療政策部 看護情報課                【ポイント】 ・わかりにくいことがありましたら、評価指標のこと、ITシステムのこと、データ活用に関すること、配布資料に関すること、なんでもかまいませんので、ご連絡ください。 155 公益社団法人 日本看護協会


Download ppt "労働と看護の質向上のための データベース事業 2017年度 評価指標に関する説明会"

Similar presentations


Ads by Google