UML入門 UML PRESS vol.1 より 時松誠治 2003年5月19日.

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1 UML入門 UML PRESS vol.1 より 時松誠治 2003年5月19日

2 UMLとは Unified Modeling Language OMG（Object Management Group)が標準化
オブジェクト指向分析、設計においてシステムをモデル化する（記法）図法を規定したビジュアル言語（モデリング言語） 用途 自分の考えを整理 チーム開発でのコミュニケーション ユーザや顧客との対話

3 UMLのダイアグラム ユースケース図 アクティビティ図 状態図 クラス図 相互作用図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図 シーケンス図
コラボレーション図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図

4 開発プロセスとUML（１） UMLは開発プロセスとは独立 開発プロセス ウォーターフォール型 反復型 アジャイル型
RUP（Rational Unified Process） アジャイル型 XP（eXtreme Programming） UMLは開発プロセスとは独立

5 開発プロセスと UML（２） 分析フェーズ 設計フェーズ 実装フェーズ UMLを見ながらコーディング ユースケース図を中心に要求を分析、定義
クラス図で問題領域の概念をモデル化 アクティビティ図、状態図、シーケンス図、コラボレーション図を用いて補助 設計フェーズ クラス図を中心に論理的な設計モデルの構築 コンポーネント図、配置図を用いて物理アーキテクチャを記述 実装フェーズ UMLを見ながらコーディング

6 使用例（勤怠システム） 社員の出退社時間を管理するシステム 社員は出退社処理のみ行うことが可能 総務の人は勤怠変更入力を行うことが可能
次期開発で遅刻、早退の理由を入力する機能を追加予定

7 UMLのダイアグラム ユースケース図 アクティビティ図 状態図 クラス図 相互作用図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図 シーケンス図
コラボレーション図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図

8 ユースケース図 図の要素 システムの使用機能 (ユースケース)と、外部環境(アクタ)との関連を表す図 ユースケース アクタ ノート
システムの使用機能に名前を付けたもの アクタ システムの外部でシステムと相互作用を行うもの ノート モデルに影響を与えない要素（コメント）

9 勤怠システムユースケース図 ノート 要訂正 ステレオタイプ アクタ 汎化

10 UMLのダイアグラム ユースケース図 アクティビティ図 状態図 クラス図 相互作用図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図 シーケンス図
コラボレーション図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図

11 アクティビティ図 図の要素 関連する複数の業務や処理を順序立てて配置したもの（フローチャート） アクティビティ 開始状態 終了状態 分岐
ガード

12 勤怠入力システムのアクティビティ図 開始状態 ガード 終了状態 分岐 アクティビティ

13 アクティビティ図のその他の要素 図の要素 同期バー レーン 制御の分割や同期した結合を示す
振る舞いの責任範囲を分けるために図を縦に分割する実線

14 勤怠システム開発ワークフローのアクティビティ図
レーン名 レーン 同期バー

15 UMLのダイアグラム ユースケース図 アクティビティ図 状態図 クラス図 相互作用図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図 シーケンス図
コラボレーション図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図

16 状態図 図の要素 ひとつのオブジェクトの状態変化を表す図 状態 状態遷移 ただし、粒度はさまざま 名前 変数 関数 オブジェクトがとる状態
ある状態から他の状態への移行

17 勤怠入力システムの状態図 状態遷移 状態

18 UMLのダイアグラム ユースケース図 アクティビティ図 状態図 クラス図 相互作用図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図 シーケンス図
コラボレーション図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図

19 クラス図 モデルの時間的な振る舞いを含まない静的構造を表す図 図の要素 クラス 関連 特殊な関連 集約・コンポジション 依存関係 汎化 実現

20 勤怠入力クラス図

21 クラス 可視性 三つの区間 他のクラスからのアクセスを規制 クラス名 属性 操作 クラスの例 可視性一覧 表記 意味 + public #
protected - private ~ package 勤怠入力コントローラ + ログイン()：void + 出社()：void + 退社()：void + ログアウト()：void クラスの例 可視性一覧

22 関連 クラス間の何らかのつながりを表す 矢印 多重度 ロール 関連の方向を表現 関連に参加するオブジェクトの数的関係を表現 役割を示す
関連の例

23 特殊な関連 集約 コンポジション いずれも全体-部分の関係 コンポジションは集約より強い関係 集約の例

24 依存関係 相手の変更によって影響を受ける関係 データベースラッパークラスの仕様変更によって データベース操作クラスも変更しなければならない
依存関係の例

25 汎化 属性・操作・関連を引き継ぐ JAVA、C++等における継承に相当する 汎化の例

26 勤怠入力ボタンリスナインターフェイスをもとに勤怠入力コントローラクラスを実現
操作のインターフェイスを引き継ぐ JAVAのinterfaceに相当 勤怠入力ボタンリスナインターフェイスをもとに勤怠入力コントローラクラスを実現 実現の例

27 UMLの拡張メカニズム ステレオタイプ 制約

28 ステレオタイプ 要素のもっている特徴を表現する Interfaceステレオタイプにより、振る舞いのみを定義したクラスであることを明示
ステレオタイプの例 Interfaceステレオタイプにより、振る舞いのみを定義したクラスであることを明示

29 制約 一定の規則を持つ場合を明示 年月日をキーとして整列した形でデータを 持つことを表現 制約の例

30 モデルの管理 パッケージ クラスやコンポーネントをグループ化したもの パッケージの例:クラスのパッケージ パッケージ クラス
ユーザーインターフェース 勤怠入力ボタンリスナ 勤怠入力システム 勤怠入力コントローラ 勤務時間データ データベース操作 データベース データベースラッパー

31 UMLのダイアグラム ユースケース図 アクティビティ図 状態図 クラス図 相互作用図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図 シーケンス図
コラボレーション図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図

32 相互作用図 オブジェクト間の相互作用を表現 シーケンス図 コラボレーション図 クラスを実体化したもの

33 シーケンス図 あるシナリオに沿ったオブジェクト間のメッセージのやり取りを時系列に沿って表現 コラボレーション図と同種の内容を表現
シーケンス図の特色 活性区間とライフライン

34 シーケンス図の要素 図の要素 オブジェクト ライフライン 活性区間 メッセージ オブジェクトの生存期間 オブジェクトに制御が移ったことを示す
矢印の形で同期と非同期を表現 リターン 返り値を記述したいケースで用いる

35 シーケンス図の例

36 コラボレーション図 あるシナリオに沿ったオブジェクト間のメッセージのやり取りを、接続関係に着目して表現 シーケンス図と同種の内容を表現
コラボレーション図の特色 オブジェクト間の関係をわかりやすく表現できる

37 コラボレーション図の要素 図の要素 リンク クラス図における関連 メッセージ 順序番号をつける

38 コラボレーション図の例

39 UMLのダイアグラム ユースケース図 アクティビティ図 状態図 クラス図 相互作用図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図 シーケンス図
コラボレーション図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図

40 オブジェクト図 オブジェクトのある時点のスナップショット メッセージのないコラボレーション図 属性値を明示することもできる

41 UMLのダイアグラム ユースケース図 アクティビティ図 状態図 クラス図 相互作用図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図 シーケンス図
コラボレーション図 オブジェクト図 コンポｰネント図 配置図

42 コンポーネント図 実装段階での要素(コンポーネント)間の関係を表現 コンポーネント ソースコードやランタイム/実行ファイルなど
コンポーネント図の例

43 配置図 ハードウェアとコンポーネントの関係を表現 コンポーネント図の例

44 まとめ UMLとはオブジェクト指向のモデリング言語 UMLは開発プロセスとは独立 UMLでは９つの図を描ける
実際に多用されるのは、ユースケース図、クラス図、シーケンス図