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Journal of Investigative Dermatology (2015) 135, 2842–2851

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1 Journal of Investigative Dermatology (2015) 135, 2842–2851
James A Roper, Rosalind C Williamson, Blandine Bally, Christopher A M Cowell, Rebecca Brooks1, Phil Stephens, Andrew J Harrison and Mark D Bass, Ultrasonic Stimulation of Mouse Skin Reverses the Healing Delays in Diabetes and Aging by Activation of Rac1 超音波刺激はRac1を活性化しマウス皮膚における糖尿病や 老化由来の創傷治癒遅延を正常化する 2015/12/14 M1 柴田真衣

2 創傷治癒遅延 創傷治癒が正常に進まない状態。 糖尿病、老化、肥満、喫煙などが原因になる1)と考えられており、 現代、効率的な治療法に対する需要がより高まっている。 創傷治癒遅延の処理法としては対症療法(感染の防止)が一般的だが より根本的な処理法に関してはほとんど確立されていない。 筆者らは、線維芽細胞に着目して、創傷治癒遅延の改善法を探索した。 創傷治癒の流れ 炎症 線維芽細胞依存的な 傷の収縮 上皮形成 血管新生 1)Galiano RD et al.,2007

3 Rac1と創傷治癒シグナル経路 創傷部では、フィブロネクチンがマクロファージや血管上皮から蓄積 し、 線維芽細胞表面のα5β1-インテグリンやシンデカン-4(Sdc4)に 認識され、低分子量Gタンパク質Rac1の活性化が起こると考えられてい る。 Rac1は種々の細胞で移動に関する役割を担っている。 ・Sdc-4のKOや、線維芽細胞特異的なRac1のKO→創傷治癒の抑制2) ・フィブロネクチンの局所的処理やRac1の過剰発現→創傷治癒の促進3) 不活性型 GDP Rac1 α5β1-インテグリン フィブロネクチン GEFs Sdc4 GTP Rac1 活性型 2)Bass et al., J Chel Biol., 2007 3)Echtermeyer et al., J Clin Invent., 2001

4 背景と目的 ・筆者らは線維芽細胞とRac1に着目した新しい創傷治癒遅延の処理法と して、超音波処理を提案しようとしている。 ・先行研究で、超音波処理がマウス由来線維芽細胞(MEFs)のRac1を、 Sdc4非依存的に活性化することが見出された4)。 →Rac1を活性化させることにより、創傷治癒遅延の改善が期待された。 また、Rac1の活性化に関与する別の経路が存在すると考えられた。 そこで筆者らは、 ①種々の創傷治癒遅延モデルマウスにたいして超音波処理が与える影響 を調べること ②Rac1が活性化されるメカニズムとして、Sdc4非依存的な経路を想定 し、それと創傷治癒遅延との関わりを見出すこと を目的とした。 4)Mahoeny et al., J Biol Chem., 2009

5 超音波処理による創傷治癒遅延モデルマウスの遅延改善効果
①NODマウス(Ⅰ型糖尿病モデル)…他マウスはC57BL/6J ②18週齢マウス(老化モデル)…他マウスは12週齢 ③Sdc4⁻/⁻マウス(Rac1活性化シグナル欠損モデル) それぞれのマウスの皮膚をパンチ切除し創傷作成(深さ4mm) ↓ 毎日 (1)超音波処理(20分, 30 mW, 1.5 MHz ,1 kHz) (2)傷の画像解析 創傷処理後72時間目 (3)創傷部の免疫染色(FSP、F4/80)による細胞浸潤量の評価

6 超音波処理はNODマウスの創傷治癒遅延を改善する
a,b:傷の面積の相対値 c:かさぶたの治癒率 g:傷部の線維芽細胞量 i:傷部のマクロファージ量

7 超音波処理は老化マウスの創傷治癒遅延を改善する
d,e:傷の面積の相対値 f:かさぶたの治癒率 h:傷部の線維芽細胞量 j:傷部のマクロファージ量

8 超音波処理はSdc4⁻/⁻マウスの創傷治癒遅延を改善する
k,l:傷の面積の相対値 m:かさぶたの治癒率 n:傷部の線維芽細胞量  →超音波処理は、創傷治癒遅延モデルマウスの遅延を改善した。 →HAに特異的に AA放出量の増加が 認められた。 この作用は他サイ ズのHAの添加によ りキャンセルされ なかった。

9 創傷治癒遅延モデルマウスの線維芽細胞の 移動能解析
真皮中では、コラーゲンやフィブロネクチンの繊維が線維芽細胞の 移動を補助すると考えられている。 In vitroでそのような物質の存在下での線維芽細胞の移動量を調べた。 (線維芽細胞の移動能が高いほど、創傷時に集まる線維芽細胞が多く なり、創傷治癒に貢献すると考えられる。) ①MEFs(マウス線維芽細胞) ②Sdc4⁻/⁻MEFs ③ヒト慢性足潰瘍由来線維芽細胞 線維芽細胞由来のcell-derived matrixに①~③を点で播き、 4時間後から、20時間後までの間、10分毎に撮影、画像解析した。 “Speed”…移動量/時間(µm/分) “Persistence”…(直線移動量/合計移動量)1に近いほど移動効率がよい

10 創傷治癒遅延モデルマウスの線維芽細胞の 移動能解析 wild type MEFsのデータ
a:超音波処理無し、有りの各移動例 b: speed c: persistence →超音波処理はWild Typeの線維芽細胞移動能に影響を与えなかった。

11 創傷治癒遅延モデルマウスの線維芽細胞の 移動能解析 d~f:Sdc4⁻/⁻ MEFs g~i:ヒト慢性足潰瘍由来線維芽細胞
→超音波処理により創傷治癒遅延モデルの線維芽細胞移動能が改善した。

12 Rac1を活性化させる新規メカニズムの検討
創傷治癒において重要なRac1は、Sdc4を介して活性化される しかし、Sdc4が存在しない場合でも超音波処理がRac1を活性化させること が先行研究で分かっている そこで、Sdc4を介さない別経路の存在を仮定して、以下の実験を行った。 ①Rac1活性の測定 ②GEFs関連因子の活性測定 ③PAK活性の測定 ④CaMKⅡ活性の測定 MEFsの播種 → 超音波処理 →                  不活性型 GDP Rac1 α5β1-インテグリン フィブロネクチン GEFs Sdc4 GTP Rac1 活性型

13 Rac1を活性化させる新規メカニズムの検討
Rac1の活性をeffector pull-down assayで評価 →Vav2とDock180のKDは超音波に対するレスポンスに影響しなかった。

14 Rac1を活性化させる新規メカニズムの検討
Rac1の活性をeffector pull-down assayで評価 →超音波処理によるRac1の活性化はTiam1依存的であることが  示唆された。

15 Rac1を活性化させる新規メカニズムの検討
細胞内におけるPAKのリン酸化をELISAを用いて評価 →Vav2とDock180のKDは超音波に対するレスポンスに影響しなかった。

16 Rac1を活性化させる新規メカニズムの検討
細胞内におけるPAKのリン酸化をELISAを用いて評価 PAK:p21活性化キナーゼ、Rac1の下流に存在 →超音波処理によるPAKの活性化はTiam1依存的であることが示唆された。

17 Tiam1の活性化メカニズムの検討 細胞内におけるPAKのリン酸化をELISAを用いて評価
CaMKⅡ:カルシウム/カルモジュリン依存性タンパク質キナーゼ KN93:CaMKⅡのインヒビター →超音波処理によるPAKのリン酸化はCaMKⅡ依存的であると考えられた。

18 CaMKⅡの活性化メカニズムの検討 →Ca2+の流入がPAK活性化にとって重要と考えられた。
細胞内におけるPAKのリン酸化をELISAを用いて評価 Thapsigargin:Ca2+の小胞体への取り込みを阻害 BAPTA:細胞外Ca2+のキレート化 BAPTA-AM:全てのCa2+のキレート化 →Ca2+の流入がPAK活性化にとって重要と考えられた。

19 Ca2+によるPAK活性化メカニズムの検討
細胞内におけるPAKのリン酸化をELISAを用いて評価 Thapsigargin:Ca2+の小胞体への取り込みを阻害 BAPTA:細胞外Ca2+のキレート化 BAPTA-AM:全てのCa2+のキレート化 超音波処理はせずに、   フィブロネクチンのコートさ れたウェルに播いて、Sdc4と 反応させた。 →Ca2+の流入が阻害されていても、フィブロネクチン依存的なシグナルに よるPAKの活性化はキャンセルされなかった。(BAPTA-AMを除く)

20 創傷治癒遅延改善のシグナルはRac1依存的である
Wild Type マウス 皮膚をパンチ切除(深さ4mm) 創傷部にEHT(Rac1インヒビター) 含有ゲルを塗布 毎日 (1)超音波処理(20分, 30 mW, 1.5 MHz ,1 kHz) (2)傷の画像解析 →Rac1の阻害により、創傷治癒が遅延した。 超音波処理の効果が有意ながら比較的弱いことから、創傷治癒遅延の 改善にはRac1が重要と考えられた。

21 超音波処理はCaMKⅡ依存的経路を活性化させる
Wild Type マウス 皮膚をパンチ切除(深さ4mm) 創傷部にKN93 (CaMKⅡインヒビター) 含有ゲルを塗布 毎日 (1)超音波処理(20分, 30 mW, 1.5 MHz ,1 kHz) (2)傷の画像解析 →KN93によるCaMKⅡの阻害は   Wild Typeのマウスの創傷治癒に  影響を与えなかった。

22 超音波処理はCaMKⅡ依存的経路を活性化させる
Sdc4-/-マウス d:cのデータを基にした傷の修復率(/日) →SdcのKOとCaMKⅡの阻害によ り超音波処理による創傷治癒遅延が キャンセルされた。 →超音波処理はCaMKⅡ依存的経路 を介して創傷治癒遅延を改善する

23 まとめ ・超音波処理が皮膚の創傷治癒遅延 を改善することを始めて見出した。
既知の経路 新しい経路 ・超音波処理が皮膚の創傷治癒遅延 を改善することを始めて見出した。 ・超音波処理は、Sdc4非依存的な Ca2+/CamKⅡ/Tiam1/Rac1経路を 活性化し、Sdc4依存的な既知の経路 の働きが弱くなった時に、その機能 を補完し、創傷治癒遅延を改善させ る作用があると考えられた。 →超音波処理が創傷治癒遅延の新し い治療法となる可能性を提示した。 ➡創傷治癒

24 Fig. S1: Rescue of defective healing in diabetic and aged mice
Fig. S1: Rescue of defective healing in diabetic and aged mice. 4-mm full-thickness punch  wounds on Diabetic (NOD) (A+B) and 18-month old (C+D) mice were subjected to daily ultrasound or sham treatments. Skin sections were prepared at 72 hours post-wounding and stained for fibroblast-specific protein (FSP) (A+C) or macrophages (F4/80) (B+D). Positively stained fibroblasts and macrophages in brown with haematoxylin counterstain in blue. Quantification of cell number shown in Fig.1G-J. Data are representative of 6 fields of view from each of 4 wounds per condition.

25 Fig. S1: Rescue of defective healing in diabetic and aged mice
Fig. S1: Rescue of defective healing in diabetic and aged mice. 4-mm full- thickness punch wounds on Diabetic (NOD) (A+B) and 18-month old (C+D) mice were subjected to daily ultrasound or sham treatments. Skin sections were prepared at 72 hours post-wounding and stained for fibroblast-specific protein (FSP) (A+C) or macrophages (F4/80) (B+D). Positively stained  fibroblasts and macrophages in brown with haematoxylin counterstain in blue. Quantification of cell number shown in Fig.1G-J. Data are representative of 6 fields of view from each of 4 wounds per condition.

26 Fig. S2: Effect of ultrasound on syndecan-4-knockout and wild-type mice.
4-mm full-thickness punch wounds on Sdc4 -/- (A-B) or wild-type (C-G) mice were subjected to daily ultrasound or sham treatments and wound closure was recorded. Skin sections were prepared at 72 hours post-wounding and stained for fibroblast- specific protein (FSP) (A+E) or macrophages (F4/80) (B+F). Positively stained fibroblasts and macrophages in brown with haematoxylin counterstain in blue. (C) Daily macroscopic images and measurements of wound area were acquired until the wound was healed. Quantification of panel (A) is shown in Fig. 1N. Data are representative of 12 wounds in 6 mice per condition.

27 Fig. S2: Effect of ultrasound on syndecan-4-knockout and wild-type mice.

28 Fig. S3: Cdc42 is not activated by ultrasonic stimulation
Fig. S3: Cdc42 is not activated by ultrasonic stimulation. MEFs were spread on the integrin-binding fragment of fibronectin, stimulated with ultrasound and analyzed at the appropriate time from the start of stimulation. (A) Rac1 activity measured by effector pull-down assay at 30 minutes after the start of stimulation with ultrasound at intensities of 30, 15, 6, 2 and 0 mW/cm2. (B) Cdc42 activity measured by effector pull-down assay. Error bars indicate s.e.m., n=4 per condition. Significance tested by paired T-test, comparing 15, 6, 2 and 0 mW/cm2 to maximum intensity (30 mW/cm2), *=p<0.05.

29 ゼミ\jid2015224x2.mov ゼミ\jid2015224x3.mov


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