Presentation is loading. Please wait.

Presentation is loading. Please wait.

自然の放電現象であるオーロラについての 理解とオーロラ電力の将来的な実用性

Similar presentations


Presentation on theme: "自然の放電現象であるオーロラについての 理解とオーロラ電力の将来的な実用性"— Presentation transcript:

1 自然の放電現象であるオーロラについての 理解とオーロラ電力の将来的な実用性
指導教員  梶原 寿了 卒業研究生 神内 剛志

2 はじめに なぜオーロラを取り上げたのか? オーロラはどれ程のエネルギーをもっているのか? はじめに 私たちの日常では電気を使わない日はない。
 私たちの日常では電気を使わない日はない。 普段の日常生活からはじまって、文化、産業、経済などあらゆる物事の全ては電気エネルギーによって機能していると言っても過言ではない。しかしそれらの電気エネルギーは人工的に作られたものばかりである。そこで少し視点を変えて、自然界に存在する電気エネルギーの最たるものを考えると、オーロラではないだろうか。オーロラは極地の空一面を彩る自然界のプラズマ現象である。オーロラが発光しているときのエネルギーを電力に換算すると、100万メガワットほどの出力をもっていることとなり、これは日本とアメリカの全電力をまかなえる電力である。しかもときには、約100億キロワットも出力することがある。この大電力を将来的に使用できないかと言う視点で、オーロラ全般を勉強しながら、考察する。

3 オーロラとは? 名前の由来と大きさ オーロラの光 オーロラとは? 名前の由来と大きさ
 オーロラと言う名前は、ギリシア神話に登場する夜明けの女神”アウロラ”に由来し、日本語では『極光(きょっこう)』と言う。オーロラの基本的な形はカーテン状であり、東西の長さは数千km、幅はわずか500mである。下端の高さは100kmで、上端は輝度(光源の明るさを表す単位)が弱い時は300km、強い時には500km以上となる。この高さは、スペースシャトルが飛んでいる位置よりも高い。スペースシャトルは200〜500kmの高さを飛ぶので、オーロラの中を飛行することもある。また、ジェット機が飛ぶ高さが約1万メートルなので、その10倍もの高さである。ジェット機がこの高度を飛行する理由は、この高さが気象現象のおきる限界だからである。このことより、オーロラは気象現象には関係がないと言える。 オーロラの光  オーロラの光とは、秒速数百キロメートルという速さで地球にやってくる『太陽風(たいようふう)』が、地球の大気と衝突したときに発生する光である。

4 オーロラ発電機 オーロラ発電機の構造 発電力と効率 発電機の効率は太陽風の速度に比例し、太陽風磁場の強度の2乗に比例する。
発電力=20×(太陽風の速さ)×(太陽風磁場の強さ)2×sin4(θ/2)  発電機の効率は太陽風の速度に比例し、太陽風磁場の強度の2乗に比例する。 オーロラ発電機 オーロラ発電機の構造  オーロラは放電現象なので、その電気を発生させる発電機が必要である。では、オーロラ電力を発生させる発電機は、どのようなものなのかを述べていく。  太陽風とは陽子と電子からなる荷電粒子のガス、すなわちプラズマである。よって電気伝導体であるといえる。太陽から発生し宇宙空間を流れてきた太陽風は、彗星の形をした磁気圏の頭の外壁にぶつかってから、磁気圏尾の外壁に沿って流れる。(左図を参照)  一方、太陽風の磁力線とオーロラの環で囲まれた領域に根を持つ磁力線は、この磁気圏の外壁を通して連結している。したがって、磁気圏の外側に沿って流れる太陽風は、この連結している磁力線を横切って流れることになる。太陽風磁場の磁力線が磁気圏尾の外壁で南向きの方向を持っているとき、磁気圏の磁場と結合し、太陽風プラズマ(電気伝導体の流体)がこの結合した磁場を横切って動くことによって、起電力が発生する。  次に、私たちが思い描く発電機には電線が繋がっている。では、オーロラ発電機にも電線はあるのであろうか?その回答は次のようになる。電線は電流を運ぶためのものである。また、電流は電子の運動によって運ばれる。すなわち、電子の動きを説明できれば、電線に置き換えることができる。電子は磁気圏のような磁場をもった希薄なプラズマの中では、一本の磁力線のまわりを螺旋状にしか運動できない。すなわち、磁力線の一本一本が電線の役割を果たすというわけである。その電線に沿って放電がおきる。(右図は電流の流れを示したものである) 発電力と効率はどのように算出されるのか?  オーロラが暗くなったり、明るくなったりするのは、オーロラ発電機の出力の変動によって起こる。この出力を決める物理量は、太陽風の速さ、太陽風磁場の強さ、北の方向から測られた磁場の方向の角度、この三つの量が重要である。この三つを用いてオーロラ発電機の発電量を決めるのである。その式は 発電力=20×(太陽風の速さ)×(太陽風磁場の強さ)2×sin4(θ/2) である。この式で、太陽風の速さの単位はkm/秒、磁場の強さの単位はナノテスラである。太陽風の磁場が南に向いているとき発電力は最高であるが、磁場が北を向いている場合、発電力はゼロに近い。すなわち、この三つの物理量の増減によって電力は100万メガワット〜100億キロワットの間でたえまなく変化するということである。また、発電機の効率は太陽風の速度に比例し、太陽風磁場の強度の2乗に比例する。発電機の効率が高い程、発生する電圧と電流は高く強くなり、その結果オーロラは輝きをより一層増すことになる。

5 オーロラ発電機の構造 オーロラ発電機の構造
 オーロラは放電現象なので、その電気を発生させる発電機が必要である。発電機とは、磁場の中で電気伝導体(例えば銅線)を動かせば電流が生じるという原理からなっている。では、オーロラ電力を発生させる発電機は、どのようなものなのかを述べていく。  太陽風とは陽子と電子からなる荷電粒子のガス、すなわちプラズマである。よって電気伝導体であるといえる。太陽から発生し宇宙空間を流れてきた太陽風は、彗星の形をした磁気圏の頭の外壁にぶつかってから、磁気圏尾の外壁に沿って流れる。(左図を参照)  一方、太陽風の磁力線とオーロラの環で囲まれた領域に根を持つ磁力線は、この磁気圏の外壁を通して連結している。したがって、磁気圏の外側に沿って流れる太陽風は、この連結している磁力線を横切って流れることになる。太陽風磁場の磁力線が磁気圏尾の外壁で南向きの方向を持っているとき、磁気圏の磁場と結合し、太陽風プラズマ(電気伝導体の流体)がこの結合した磁場を横切って動くことによって、起電力が発生する。  次に、私たちが思い描く発電機には電線が繋がっている。では、オーロラ発電機にも電線はあるのであろうか?その回答は次のようになる。電線は電流を運ぶためのものである。また、電流は電子の運動によって運ばれる。すなわち、電子の動きを説明できれば、電線に置き換えることができる。電子は磁気圏のような磁場をもった希薄なプラズマの中では、一本の磁力線のまわりを螺旋状にしか運動できない。すなわち、磁力線の一本一本が電線の役割を果たすというわけである。その電線に沿って放電がおきる。(右図は電流の流れを示したものである)

6 オーロラの実用性 オーロラ電力の膨大なクリーンエネルギーは、どのようにして実用化することができるのか? オーロラ電力の実用性
 宇宙太陽発電所(SPSと言う)は宇宙空間で超大型の太陽電池パネルを広げ、太陽光発電によって得られる電力を、マイクロ波に変換して地球や宇宙都市の受電所に送電する。受電所ではレクテナと呼ばれる受電アンテナでマイクロ波から直流電力に戻す。百万キロワット級原子力発電所の10基分の電力を供給できる1000万kW級のSPSも可能である。  この、電力を、マイクロ波に変換し、レクテナに送電するシステムをオーロラに応用すると考えると、例として二つずつメリットとデメリットをあげる。一つ目のメリットは電力量である。先にも述べたが、オーロラの電力は100万〜100億キロワットもの大電力である。これは理想的なSPSよりもはるかに大きい。二つ目のメリットは、地球の夜側では常にオーロラが発生しているということである。これはより多くの電力を定期的に供給できることになる。次はデメリットである。一つ目は、天気の問題である。これは、地球上の雲が衛星とレクテナの間を覆ってしまうと効率が著しく落ちてしまうことが容易に考えられる。二つ目は、オーロラの壮麗さを損なうということである。せっかく美しいオーロラに巡り会っても大きな静止衛星が見えると、その美しさも半減してしまう。以上のように、数々のメリット、デメリットがある。 しかしながら、このオーロラ電力の実用化は、新しいエネルギー源として魅力的なものである。なぜなら、電気エネルギーの需要は先進国でもなお上昇中であるのに、発電量の大きな増加が期待できないからである。化石燃料発電は酸性雨、温暖化ガス放出などのため、これ以上の増大は望めない。しかも、33年に迫った石油資源の枯渇限界も近づいている。一方、原子力発電もその放射性物質の安全管理、放射性廃棄物の処理や立地問題などを抱え大幅な伸びは期待できない。地熱発電、風力発電、地上設置の太陽電池発電などの新型エネルギー源は大型の基幹エネルギー源にはなり得ない。そこで、オーロラ電力の膨大なクリーンエネルギーが大型基幹電力供給源となり得る。

7 SPSを応用し、オーロラ電力を実用するシステムの予想図
左図は、東西に広がるオーロラにパネルが付いた静止衛星を打ち上げ電力を取り出す方法である。 右図は、オーロラを包むコロニーのような静止衛星を打ち上げ、その中をオーロラ電流が流れることにより電力を取り出す方法である。

8 結果 オーロラは天気のような地球規模の現象ではなく様々な宇宙現象が重なり合っていることがわかった。また、オーロラ電力の莫大なエネルギーは、現在の地球エネルギー問題の観点から見て、大きな魅力を感じるものであることがわかった。 結果  本研究を行うことによって、オーロラ発生のメカニズムがだいたい理解することができた。オーロラが発生するまでには様々な宇宙現象が重なり合っている。すなわち、宇宙の変化を知る一つの手段であるということがわかる。このメカニズムを理解することは惑星に住む私たちにとって大きな重要性を帯びている。  また、オーロラは電力にして約100億キロワットもの大電力放電であり、しかも、公害の心配がない、クリーンエネルギーである。SPSをオーロラに応用することができれば、この大電力を実用化することができる。このオーロラ電力の実用性は、現在の地球エネルギー問題の観点から見て、必要性に長けることがいえる。

9 SPSシステムとレクテナの技術的問題、エリアで発生する熱エネルギーの自然環境への問題など、問題点が多い。
今後の課題 SPSシステムとレクテナの技術的問題、エリアで発生する熱エネルギーの自然環境への問題など、問題点が多い。 課題  今後の課題として、宇宙と地球を送受信するSPSとレクテナの技術的問題、そのエリアで発生する熱エネルギーの自然環境への問題、コスト面での問題などがある。また、もっと技術が発達すれば、考えもつかない方法でオーロラ電力を利用できるかもしれない。  しかしながら、エネルギー問題に直面し、新しいエネルギーを求め各分野で日夜研究が行われている昨今、この宇宙に広がる莫大なエネルギーを実用化できれば将来的に私たちの暮らしの助けになるといえるだろう。


Download ppt "自然の放電現象であるオーロラについての 理解とオーロラ電力の将来的な実用性"

Similar presentations


Ads by Google