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ガス壊疽を主徴とする反芻動物を 中心とする急性致死性の土壌病

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Presentation on theme: "ガス壊疽を主徴とする反芻動物を 中心とする急性致死性の土壌病"— Presentation transcript:

1 ガス壊疽を主徴とする反芻動物を 中心とする急性致死性の土壌病
気腫疽・悪性水腫 ガス壊疽を主徴とする反芻動物を 中心とする急性致死性の土壌病

2 気腫疽(届出伝染病) 土壌中の芽胞が飲水あるいは牧草を介して、反芻動物に感染するガス壊疽を主徴とする疾患。
急性敗血症を起こし、発症した動物は死亡する。

3 気腫疽菌 気腫疽菌(Clostridium chauvoei)はClostridium属の桿菌で、グラム陽性の偏性嫌気性菌である。
端在性(稀に中央)で卵円形の芽胞を形成し、芽胞は菌体より膨隆するため形状がスプーン状またはレモン状を呈する。 周毛性の鞭毛を形成し、活発な運動性を示すが莢膜は形成しない。 分離初期には固形培地上で培地表面全体に広がる傾向にある(swarming)。 血液寒天上の集落は扁平で、周辺が隆起し、ボタン状を呈し、中等度の溶血(β溶血性)を示す。 芽胞を形成して、熱、乾燥、消毒薬などに強い抵抗性を示し、長期間生存する。 本菌は世界中の土壌に分布し、温暖な地方に汚染地帯を形成する。

4 細菌の溶血 溶血性が異なる3種類の細菌を含んだ溶液で、血液寒天培地上にそれぞれ文字を描き、その後37℃で一晩培養したもの。
(左)α型:不完全透明で緑変、溶血帯が狭い。 (中央)β型:完全透明で溶血帯が広い。 (右)γ型:(非溶血)。

5 腫脹部はその後、中央が冷感を帯び、無痛性で圧すると捻発音が認められる。
気腫疽の症状 一般に散発的な発生が多く、栄養が十分な6ヶ月齢から3歳の若牛が罹患しやすい。 突然40℃~42℃の発熱から始まり、仙骨、肩甲、胸部、大腿部などに腫脹が認められる。 腫脹は急速に広がり、冷性または熱性で浮腫性である。 腫脹部はその後、中央が冷感を帯び、無痛性で圧すると捻発音が認められる。 局所リンパ節は、腫脹し充血、疼痛があり、運動機能障害を起こし跛行を呈する。 経過は激烈で、発病後12~24時間以内で死亡する

6 気腫疽の病変 鼻孔から血液を混じた泡沫様物の排出があり、病変部皮下組織に暗赤色の出血性膠様浸潤、ガス泡形成、酪酸臭、暗赤色の浸出液を認める。
脾臓の腫大 筋肉の暗赤色化 鼻孔から血液を混じた泡沫様物の排出があり、病変部皮下組織に暗赤色の出血性膠様浸潤、ガス泡形成、酪酸臭、暗赤色の浸出液を認める。 体表リンパ節は充血、出血、水腫性腫大を示し、肝臓、脾臓および腎臓はスポンジ様となり、脆弱、腐敗性変化を示す。 肺の間質性水腫および充血、出血、小腸の限局性充血が認められる。 胸腔や腹腔には血様液が貯留する。

7 悪性水腫菌 悪性水腫菌(Clostridium septicum)は形態的にC.chauvoeiと極めて類似するグラム陽性の大型桿菌である。
芽胞は卵円形で偏在性に形成され、菌体よりやや膨隆する。 寒天平板上の集落は不規則で、中央はわずかに隆起し、周辺は樹根状を呈し、狭い溶血環を形成する。 感染動物の肝臓のスタンプ標本では長連鎖ないし、フィラメントを形成し、他のクロストリジウム菌属との鑑別点となる。

8 悪性水腫の症状 創傷部分は最初は熱性の浮腫で、疼痛を示し、患部が急に大きく広がる。 浮腫部の皮膚は壊死に陥り、冷感、無痛性となる。
創傷部からは血様の漿液が滲出される。 食欲は減退もしくは消失し、歩行困難を示し、動けなくなり、横臥が恒常的となる。 呼吸困難を示し、心拍動が弱まる。 最初の症状が認められて、1~4日の経過で死亡する。

9 悪性水腫の病変 一般に感染部位に隣接の広範囲な部位にわたり、出血性、浮腫性の腫脹が広がり皮下組織に及ぶ。
皮下のガス発生 スポンジ様の肝臓 腎臓の混濁変性 一般に感染部位に隣接の広範囲な部位にわたり、出血性、浮腫性の腫脹が広がり皮下組織に及ぶ。 出血性、浮腫性の腫脹はさらに筋間筋膜に沿って広がり、筋肉は暗赤色となる。 肝臓は気腫性で、腎臓は混濁変性、包膜下気泡、心臓は充出血、心嚢水は多量で血様である。 胸腔および腹腔には多量の血様液が貯留する。 リンパ節は腫大、出血性、水腫性を示す。 急性の死亡例では天然孔からの出血を認めることがある。

10 気腫疽の診断 死体検査または臨床検査および疫学調査(主に聞き取り)から気腫疽が疑われた場合は直ちに直接塗抹により菌体の存在を確認する。
芽胞形成、無莢膜の中型桿菌が確認できたら病変部のスタンプ標本を用いて蛍光抗体(FA)法により特異蛍光を確認する。 気腫疽であれば直接塗抹標本における菌形とFAでほぼ診断ができる。 パールテスト C. Chauvoeiの蛍光抗体 C. septicumの蛍光抗体

11 気腫疽の診断法 ℃ Hours after inoculation
レビーゲル染色 メチレンブルー染色 ギムザ染色 患部の筋肉,体表リンパ節,末梢血,頸静脈血の直接塗抹標本をレビーゲル染色,メチレンブルー染色,またはギムザ染色し鏡検を行い、単在または2連鎖の芽胞形成,無莢膜の桿菌を確認する。 C.septicumとの鑑別が最も重要で、直接あるいは間接蛍光抗体法が広く野外で応用されている。 病変部の3%塩化カルシウム水溶液乳剤をモルモットやマウスの筋肉内に接種すると、1~2日で死亡する。 死亡動物の肝臓表面のスタンプ標本を作製しGiemsa染色し、短在あるいは短連鎖した桿菌を確認する。 病変部から菌を嫌気培養により分離を行い、同定し確定診断を行う。 Result of clinical progress This is the movement of the temperature. On the third day Appetite was lost and the body temperature had risen more than 41℃. Mucopurulent nasal discharge started on the fourth day. On the fifth day, watery and hemorrhagic severe diarrhea was observed and fever decreased. Symptoms were getting severe. So we sampled the Spleen and Lymph nodes after euthanasia to obtain the passage materials. Hours after inoculation

12 悪性水腫の診断 Clostridium septicum Clostridium chauvoei
悪性水腫は臨床や剖検所見で単一菌種を決定することが困難である。 気腫疽との鑑別や炭疽、エンテロトキセミア、硝酸塩中毒などとの鑑別も重要となる。 菌分離や同定などの細菌学的診断が重要である。 感染動物の肝臓のスタンプ標本では菌体が長連鎖ないしはフィラメントを形成するので他のクロストリジウム菌属との鑑別が可能である。 C.chauvoeiとの鑑別は蛍光抗体法による抗原鑑別かあるいはサッカロースの分解性の違いによる。 ガス壊疽菌属群のフラジェリン遺伝子を標的としたマルチプレックスPCRは簡便な診断法として期待できる。

13 エンテロトキセミア Clostridium perfringensの毒素による腸管の壊死性および出血性病変を主徴とする急性致死性疾病

14 ウエルシュ菌 Clostridium perfringensはウエルシュ菌と呼ばれ、芽胞形成能を有するグラム陽性の大型桿菌であるが運動性はない。 グルコース、マルトース、ラクトース、シュークロースを分解するが、サリシンを分解せず、レシチナーゼを産生しゼラチンを水解するが、凝固血清を液化しない。 牛ではA~E型菌全てで発生報告があるが、豚はC型菌によるものが多い。 羊では、C型およびD型によるものが多く、特にD型は飼料の多給や急な変更に伴い発生する。

15 エンテロトキセミアの症状 突然死することが多い。 最初は衰弱、腹痛を示し、次いで震え、出血性の下痢、四肢の麻痺を起こす。
挙動不安となり食欲消失し、発熱がみられる。 粘膜はチアノーゼを呈し、呼吸促迫、横臥、痙攣発作の後死亡する。 稀に慢性経過を示す牛や豚が認められ、それらは間欠的、持続的な下痢を呈する。

16 エンテロトキセミアの病変 死亡動物は十二指腸・回腸粘膜の壊死、落屑を伴う出血性の炎症を認める。
小腸内容物は剥離組織片や半流動状血液粘液が充満し、悪臭ガスも充満している。 腹部リンパ節の腫脹、出血、浮腫を認める。 肺、心外膜の点状出血認め、肝臓は退色を伴う変性を呈する。

17 エンテロトキセミアの診断・予防 病変部からのClostridium perfringensの分離を行う。
小腸内容を卵黄液を加えたカナマイシン加CW寒天培地に接種し嫌気培養すると、レシチナーゼ反応により培地の黄変を伴う乳白色の円形集落を形成する。 A型菌は腸内細菌叢の一員でもあるので、菌数が多いこと(105/g以上)、分離菌が有毒株であること、さらに腸管内に毒素を証明できることを診断の目安とする。 ホルマリン不活化菌液や沈降トキソイドが予防に有効とされる。 我が国では牛クロストリジウム感染症5種混合トキソイドにA型菌α毒素が含まれたものが使用されている。 病気の経過が早いので治療は困難である。


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