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聖マリアンナ医科大学救命救急医学教室 今西 博治

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1 聖マリアンナ医科大学救命救急医学教室 今西 博治
Enteral omega-3 fatty acid supplementation in adult patients with acute respiratory distress syndrome: a systematic review of randomized controlled trials with meta-analysis and trial sequential analysis 聖マリアンナ医科大学救命救急医学教室 今西 博治

2 背景 ARDSは1967年に提唱された急性呼吸窮迫症候群に対する概念。
両側の肺浸潤影 心源性肺水腫が否定されている 高濃度の酸素を投与しても低酸素血症が遷延 ARDSの診断基準(AECC定義)は、1994年に制定され広く普及していきました。

3 感度は高いが特異度は低い。 急性の定義が明らかでない。1日なのか、1週間なのか、1ヵ月なのか。 P/F比はPEEPやFIO2によって変動するのに、これを考慮に入れないのは病態を正しく反映しない。 近年の肺動脈カテーテルの使用頻度は激減しており、肺動脈楔入圧の測定を必要とする診断法にはそぐわない。 心不全や輸液過多が背景にあっても、危険因子の曝露があればARDSは発症し得る。 逆に、ARDSの危険因子がなくても、他の原因による重篤な低酸素血症がARDSに含まれてしまう恐れがある。 ALIという概念が誤解され、ARDSではないので軽症、とされてしまう。

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5 背景 医学の最近の進歩にもかかわらず、ARDSは依然として30%の高い死亡率を示す。米国では、毎年74500人がARDSで死亡している。
SCCMとASPENはARDSの治療におけるω3脂肪酸の使用をグレードA推奨としている。 これはPontes-Arrudaらが行ったメタ分析の結果、ω3脂肪酸とclinolenic酸(GLA)と経腸補給が死亡リスクの大幅な削減、人工呼吸器装着期間、ICU滞在期間が短縮したを示した事に起因する。

6 背景 しかしPontes-Arrudaらが行ったメタ分析はサンプルサイズが小さく、プロトコルごとの分析である。なおかつ最近の無作為化比較試験(RCT)は相反する結果を報告されている。 今回ARDSの成人患者におけるω3脂肪酸の臨床的有効性及び安全性を調査した。

7 方法 研究デザイン: 7つのランダム化比較試験を抽出し、評価を行った。 対象:成人患者のARDS患者(49〜66歳)955人。
介入:コントロール(高脂肪もしくは低脂肪組成)またはプラセボ介入と比較して、ω3脂肪酸の経腸補給をおこなった。 アウトカム指標:Primary Outcomeを28日目死亡率。Secondary Outcomeとして人工呼吸器離脱期間、ICU離脱期間、および有害事象を検証した。 メインは20%減少したかどうかを評価

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9 Primary Outcome 全7RCTにおいてω3脂肪酸の使用によって28日死亡率を大幅に(20%以上)改善させる事はなかった(RR 0.90)。

10 TSAによる評価

11 Secondary Outcome ω3脂肪酸使用によって、PaO2/ FiO2が有意に4日目と7日目で増加したが、人工呼吸器装着期間、ICU滞在期間の短縮は認められなかった。(Pontes-Arrudaらの試験では認められた)

12 有害事象の結果

13 議論 今回の結果はPontes-Arrudaらの研究と結果が一致しなかった理由 ①試験の数が異なった(7:3)
②Pontes-Arrudaらの研究では2つの試験でITT解析を行わなかった ③TSAを行った ④コントロールとして低脂肪組成やプラセボも使用していた(Pontes-Arrudaらの研究は高脂肪のみ) 実際に対照群の死亡率は低脂質組成またはプラセボを用いた試験では13.2〜20.4%であったのに対して、高脂肪組成を用いて試験における対照群の死亡率は、12.5〜54.0%であった。

14 議論 ARDSの死亡率は、過去20年の間に減少している。
死亡率の減少は、肺保護換気、 prone position、適切な補液管理、早期の抗生物質などの患者の管理の改善の結果であった可能性がある。

15 議論 PaO2/FiO2比率の改善は28日死亡率、人工呼吸器離脱期間、ICU離脱期間に影響しない可能性がある。
ω3脂肪酸の使用において重篤な副作用はなく、使用の安全性は高いと考えられる。

16 議論 一つ一つの試験にはコントロールとして使用する組成や、ARDSの管理方法、治療のプロトコルに違いがあった。
プロトコルの違いはバイアスを高める可能性がある。

17 結論 今回の結果は、ω3脂肪酸の使用によって28日死亡率を大幅に(20%以上)改善させる事はなかった。
SCCMとASPENはARDSの治療におけるω3脂肪酸の使用をグレードA推奨としているが、今回の結果に基づけば推奨する事はできない。


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