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事案検証と再発防止に対する 奈良県産婦人科医会の取り組み 元奈良県産婦人科医会会長 平野 貞治 第39回日本産婦人科医会学術集会

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1 事案検証と再発防止に対する 奈良県産婦人科医会の取り組み 元奈良県産婦人科医会会長 平野 貞治 第39回日本産婦人科医会学術集会
シンポジウム「周産期医療再生」 事案検証と再発防止に対する      奈良県産婦人科医会の取り組み 元奈良県産婦人科医会会長      平野 貞治

2 奈良県 ・人口 約140万人 ・分娩数 約11,000件/年 ・人口の約90%は北西部に 集中 :分娩施設 県立奈良 (地域周産期センター)
   県立奈良 (地域周産期センター)  近大奈良 (小児外科)   天理よろづ (小児循環器)     奈良医大 (総合周産期センター) 橋本市 (和歌山県) 奈良県 ・人口 約140万人 ・分娩数 約11,000件/年 ・人口の約90%は北西部に    集中  新宮市 (和歌山県)

3 奈良県で発生した周産期救急事案 問題点 ・奈良県内で収容できなかった ・搬送先決定までに多くの時間がかかった ・平成18年
分娩中の妊婦が意識障害 搬送先の大阪府内の病院で脳内出血判明、母体死亡 ・平成19年 未受診妊婦が性器出血、下腹部痛 大阪府内の病院へ搬送中に死産 問題点 ・奈良県内で収容できなかった ・搬送先決定までに多くの時間がかかった

4 対 応 策 ・高次周産期医療施設の充実 ・産婦人科一次救急体制の整備 ・消防と医療機関の連携円滑化
対 応 策 ・高次周産期医療施設の充実 ・産婦人科一次救急体制の整備 ・消防と医療機関の連携円滑化 ・ハイリスク妊婦搬送コーディネーターの配置 ・周産期医療に関わる人材の確保 ・妊婦健診の公費助成の増額

5 毎年約25%の症例は県外施設に収容されていた NICU病床の増床が必要
事案発生前の母体搬送収容状況 収容先 収容不可の理由 産科病床満床    3.6% 京都 1.3% 兵庫 0.4% 大阪          21% 奈良県内   77% NICU病床満床    96.3% 毎年約25%の症例は県外施設に収容されていた NICU病床の増床が必要

6 高次医療施設の充実 病床数の推移 ・平成20年:奈良医大にMFICUを新設、NICU・GCUを増床し、 総合周産期母子医療センターに認可
         総合周産期母子医療センターに認可 ・平成21年:県立奈良病院にGCU新設、地域周産期センターに認可 病床数の推移 MFICU NICU GCU 平成18年 奈良医大 15 6 県立奈良 1 9 1 1 24 6 6 平成23年 奈良医大 6 18 10 県立奈良 1 9 6 7 27 16 (床)

7 母体搬送の収容状況の推移 地域周産期母子 センター設置 総合周産期母子 センター設置 (例) (%) 300 30 275 23% 22%
224 225 204 192 200 185 20 13% 100 10 7% 4% 31 44 46 42 9 22 H18 H19 H20 H21 H22 H23 :県外搬送症例 :県内収容症例 :県外搬送率

8 搬送先決定までの照会回数 ・改善前 ・改善後 最高照会回数:7回 最高照会回数:4回 3回 4回 13例(3.4%) 5回以上 2回
26例(8.1%) 4回 3回 16例(5.0%) 14例(3.7%) 3例(0.8%) 25例(7.8%) 1回 49例(12.8%) 2回 27例(8.4%) 320例 383例 1回 0回 0回 75例(23.4%) 151例(47.2%) 304例(88.8%) 最高照会回数:7回 最高照会回数:4回 (奈良医大への依頼症例)

9 搬送先決定までの所要時間 ・改善前 ・改善後 最高所要時間:140分 最高所要時間:45分 60分以上 30~60分 10~30分
24例(6.3%) 30~60分 27例(8.4%) 49例(12.8%) 65例(20.3%) 320例 383例 10~30分 10分未満 78例(24.4%) 10分未満 149例(46.6%) 310例(80.9%) 最高所要時間:140分 最高所要時間:45分 (奈良医大への依頼症例)

10 収容不可の理由 改善傾向ではあるものの、依然としてNICU病床は 不足している。 ・改善前 ・改善後 NICU満床 NICU満床
産科重症患者対応中 3例(1.9%) NICU満床+産科満床 産科満床 産科満床 産科重症患者対応中 2例(1.2%) 2例 (1.2%) 1例(2.1%) 1例(2.1%) 162例 48例 NICU満床 NICU満床 155例(95.7%) 46例(95.8%) (奈良医大への依頼症例) 改善傾向ではあるものの、依然としてNICU病床は 不足している。

11 産婦人科一次救急 目標 ・常時、複数の施設で対応できる ・高次医療機関に一次救急症例が集中しない 県内に2ヶ所の実施施設を確保する
 ・常時、複数の施設で対応できる  ・高次医療機関に一次救急症例が集中しない 北部 県内に2ヶ所の実施施設を確保する  ことを目指す(奈良県が主体) 北部 中南部 中南部 病  院:4施設 診療所:9施設 が協力している :病院 :診療所

12 産婦人科一次救急の実績 奈良医大における産婦人科一次救急症例の受診数 280例/年 14 例/年 当直医の負担軽減 主な疾患 切迫流産
(例) 主な疾患 500 切迫流産 月経時痛 下腹部痛 緊急避妊 異所性妊娠 H 20 H 21 H 22 H 23 (年) 奈良医大における産婦人科一次救急症例の受診数 280例/年 14 例/年 当直医の負担軽減

13 産婦人科一次救急チェックリスト 自由記載 名前 年 月 日生 才 住所 連絡先 かかりつけ医の有無 あり 無 帰省・旅行中
名前              年   月  日生    才 住所            連絡先 かかりつけ医の有無   あり   無   帰省・旅行中     かかりつけ医がある場合はかかりつけ医に連絡してください 意識レベル  清明  ぼんやり  うつろ  なし 主訴    腹痛 (下腹部   上腹部)    性器出血 (あり   なし)    おりもの  (あり   なし)    外陰部の異常  (痛み  かゆみ  外傷  その他)    月経の異常   (過多  痛み  遅れ)   妊娠  (あり  なし  不明)         (   週    か月  予定日          )   既往分娩歴  (初産婦  経産婦)    既往歴 (                            ) 自由記載

14 産婦人科一次救急連絡先 あり なし、不明 妊 娠 症 状 かかりつけ医 連絡先 下腹部痛 性器出血 帯下 外陰部痛 外陰部掻痒感
妊 娠 症 状 かかりつけ医 連絡先 あり あ  り かかりつけ医 下腹部痛 性器出血 帯下  外陰部痛 外陰部掻痒感  外陰部外傷  など な  し 一次輪番施設(産婦人科) ありも受診不可 一次輪番施設(産婦人科) あ  り かかりつけ医 な し 感冒 嘔吐 下痢 便秘  上腹部痛  など 一次輪番施設(産婦人科) ありも受診不可 一次輪番施設(産婦人科) あ  り かかりつけ医 眼科・耳鼻科・皮膚科・ 歯科疾患 な  し 専門科 ありも受診不可 専門科 なし、不明 不正出血 帯下 外陰部痛  外陰部掻痒感  外陰外傷 過多月経 月経時痛  緊急避妊 レイプ など あ  り かかりつけ医 な  し 一次輪番施設(産婦人科) ありも受診不可 一次輪番施設(産婦人科) あ  り かかりつけ医 下 腹 部 痛 な  し 一般救急 ありも受診不可 一般救急

15 奈良県における母体搬送システム ハイリスク妊婦搬送コーディネーターの配置 ・照会は各施設の担当医(夜間・休日は当直医)が行っている
北部 県立奈良病院 医療施設 照会 照会 中南部 照会 奈良医大 他府県施設 照会 近大奈良病院 ・ 天理よろづ病院 ・照会は各施設の担当医(夜間・休日は当直医)が行っている ・大部分は所要時間30分以内、照会回数2~3回以内であるが、           所要時間≧1時間:13件/年           照会回数≧5回 : 9件/年     のこともある 当直医の負担大 ハイリスク妊婦搬送コーディネーターの配置 (現在は中止)

16 経済的負担が軽減し、未受診妊婦の減少が期待される
妊婦健診に対する公費負担の拡充 未受診の主な理由 経済的理由 40% 多忙、面倒だった 36% 気付かなかった 14% 妊婦健診にかかる費用 約12万円 以前 現在 公費負担 2万円 9万円 自己負担 10万円 3万円 経済的負担が軽減し、未受診妊婦の減少が期待される

17 周産期医療に関わる人材の確保 医 師 ・周産期医療に関わる医師への手当て新設 分娩手当、 分娩直後新生児緊急医療業務手当
医  師 ・周産期医療に関わる医師への手当て新設     分娩手当、 分娩直後新生児緊急医療業務手当 ・周産期医療を目指す学生、研修医への奨学金制度     奈良県医師確保修学研修資金 ・地域枠などによる医学部入学定員の拡大     緊急医師確保特別入学枠、地域枠 助産師・看護師 ・待遇、福利厚生の改善 ・周産期部門への増員 ・スキルアップのための支援体制充実      メディカルバースセンター H19 H24 産科 23名 42 名 NICU 39名 53名

18 今後の課題 ・高次周産期医療施設の増床(特にNICU) ・産婦人科二次救急施設の設置 ・ハイリスク妊婦搬送コーディネーターの再配置 ・周産期医療に関わる人員の確保

19 ま と め 不幸な事案がきっかけであったが、行政と共に奈良県 産婦人科医会が中心となり周産期救急医療の再生に取
 不幸な事案がきっかけであったが、行政と共に奈良県 産婦人科医会が中心となり周産期救急医療の再生に取 り組んできたところ、一定の成果をあげることができた。  しかし、依然として県外施設への搬送症例もあり、今後 さらなる充実に努める必要がある。


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