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Published byせいごろう おおはし Modified 約 8 年前
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学童の呼気中一酸化窒素濃度測定に 影響を与える諸因子の検討 高見暁 (1) 、望月博之 (2) 、荒川浩一 (3) 、坂井貴胤 (1) (1) 新潟県厚生連新潟医療センター (2) 東海大学医学部専門診療系小児科学 (3) 群馬大学大学院医学系研究科小児科学分野
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気道炎症のモニタリング ・気管支粘膜生検 小児において ・気管支肺胞洗浄液検査 ・誘発喀痰検査 ⇒侵襲的 ・血中 ECP 、 LT ・高感度 CRP ⇒やや侵襲的 ・呼気中 NO ・尿中 LT ・呼気凝集液検査 ⇒非侵襲的
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生物活性をもった最も小さな物質のひとつ。 呼吸器をはじめとして循環器・脳血管など の種々の臓器に存在。その作用に関しては 不明な点が多い。 呼気中一酸化窒素 (exhaled NO;eNO) は主に 気道上皮細胞で産生される。 一酸化窒素 ( NO;nitric oxide ) ● ●
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気管支喘息の患者では eNO が有意に上昇し ている。 喘息では NO 合成酵素の発現が増強しており、 TNF-α などの炎症性サイトカインにより NO 合成酵素が活性化される。 喘息の診断や治療効果判定、発症・再発の 予測に有用である可能性が高い。 気管支喘息と eNO ● ● ●
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診断: eNO 測定を用いてより適切な診断 (Smith AD et al:Am J Respir Crit Care Med 169:473-478,2004) 治療効果判定: ステロイド治療により eNO 値低下 (Kharitonov SA et al:Am J Respr Crit Care Med 153:454-457,1996) 再発予測:吸入ステロイド中止後の eNO 高値 → 再発 (Pijnenburg MW et al:Thorax 60:215-218,2005) 発症予測:健常者の eNO 高値群 → 喘鳴出現 (Olin AC et al:Am J Respir Crit Care Med 181:324-327,2010) 気管支喘息診療における eNO 測定の活用の可能 性 ● ● ● ●
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eNO 測定に影響を及ぼす可能性のある因子 ・年齢 ・性別 ・呼吸機能検査 ・気道径 ・飲食物 ・アルコール ・日内変動 ・喫煙 ・感染 ・低酸素血症 ・運動 ・薬剤 ・アトピー素因 ・各種肺疾患 小児において加齢で上昇 男性で高値、女性で生理・妊娠中で低下 繰り返しスパイロメトリーを行うと低下 気道閉塞や気管支拡張剤投与で変動 硝酸塩含有食物(レタスなど)の摂取で上昇 水、カフェインの摂取で変動 飲酒で低下 有り?無し? 喫煙で低下 上・下気道感染で上昇 肺水腫など低酸素状態で低下 運動で低下 ステロイド剤や LT 受容体拮抗薬で低下 アトピー素因で上昇 気管支拡張症で上昇、肺高血圧症で低下 (ATS/ERS Am J Respir Crit Care Med 171:912-930;2005)
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対象 群馬県 S 市の T 小学校にて、保護者の同意が得られた児童 211名 (男:女=109:102、平均年齢 9.8歳) ・アンケート調査 ・ eNO 濃度測定( off-line 法) 21 名(平均 10.0 歳) 男:女= 14 : 7 喘息あり 鼻炎あり 20 名(平均 9.9 歳) 男:女= 10 : 10 喘息単独 40 名(平均 9.9 歳) 男:女= 17 : 23 鼻炎単独 130 名(平均 9.8 歳) 男:女= 68 : 62 喘息なし 鼻炎なし
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呼気中 NO の測定 ( NO 測定: Sievers 280 ) ( on-line 法)
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【 eNO 濃度測定 /Off-line 法】 呼気の流量を 50ml/sec 、圧を 22cmH 2 O とし、最初の 5 秒間の呼気を捨てて 5 秒後からの呼気をアルミ バック中に回収し eNO 値を測定した。
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212040130 200 100 0 喘息 (+) 鼻炎 (-) 喘息 (+) 鼻炎 (+) 喘息 (-) 鼻炎 (+) 喘息 (-) 鼻炎 (-) (人)(人) (ppb) eNO * P<0.05 ** P<0.001 * * ** 小学生における喘息・鼻炎の有無と eNO 濃度
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健常児における身長と eNO 濃度 n=130
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11-12 ( 才 ) 10-119-108-97-86-7 (ppb) P<0.001 健常児の年齢別の eNO 濃度 100 80 60 40 20 0 eNO
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6268 女子男子 70 60 50 40 30 20 10 0 (ppb) (人)(人) eNO 健常児における性別と eNO 濃度
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561163 無し 2 人以上 1人1人 70 60 50 40 30 20 10 0 (ppb) (人)(人) 家族内喫煙者 eNO P=0.036 健常児における家族内喫煙者の有無と eNO 濃度
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eNO 測定に影響を及ぼす可能性のある因子 ・年齢 ・性別 ・呼吸機能検査 ・気道径 ・飲食物 ・アルコール ・日内変動 ・喫煙 ・感染 ・低酸素血症 ・運動 ・薬剤 ・アトピー素因 ・各種肺疾患 小児において加齢で上昇 男性で高値、女性で生理・妊娠中で低下 繰り返しスパイロメトリーを行うと低下 気道閉塞や気管支拡張剤投与で変動 硝酸塩含有食物(レタスなど)の摂取で上昇 水、カフェインの摂取で変動 飲酒で低下 有り?無し? 喫煙で低下 上・下気道感染で上昇 肺水腫など低酸素状態で低下 運動で低下 ステロイド剤や LT 受容体拮抗薬で低下 アトピー素因で上昇 気管支拡張症で上昇、肺高血圧症で低下 (ATS/ERS Am J Respir Crit Care Med 171:912-930;2005)
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携帯型 eNO 測定器
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eNO 濃度測定方法は、非侵襲的であり、簡便 であるため、小児においても十分実施可能な 検査である。 eNO 濃度測定による気道炎症の評価により、 喘息の病態の検討や治療効果の判定に有用で ある可能性が高いが、 eNO は、身長・年齢、 鼻炎等の合併などによる影響を受けるため、 測定時にはその認識が必要である。 まとめ ● ●
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