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ワクチン 2013 -風疹を中心に- 静岡県富士保健所 後藤 幹生.

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1 ワクチン 2013 -風疹を中心に- 静岡県富士保健所 後藤 幹生

2 本日お話させていただくこと 1.今春からのわが国の予防接種 2.昨春から風疹大流行中 3.来春やってくるかもしれないワクチン

3 本日お話させていただくこと 1.今春からのわが国の予防接種 2.昨春から風疹大流行中 3.来春やってくるかもしれないワクチン

4 1.その子が感染症にかかるのをふせぐ。 =個人防衛(防疫) 2.社会に感染症が流行するのをふせぐ。 =集団(社会)防衛(防疫)
予防接種の目的 1.その子が感染症にかかるのをふせぐ。    =個人防衛(防疫) 2.社会に感染症が流行するのをふせぐ。    =集団(社会)防衛(防疫) ⇒諸事情で予防接種ができない子ども達(人々)も、 感染症にかからずに済む社会を実現する。

5 定期(公費)化してほしい! 日本は予防接種の発展途上国 予防接種名 アメリカ合衆国 日本(2012) 三種混合(DPT) 定期 定期
予防接種名     アメリカ合衆国 日本(2012) 三種混合(DPT)  定期 定期 麻疹     定期(MMR) 定期(MR) 風疹     定期(MMR) 定期(MR) ポリオ     定期(不活化) 定期(不活化) インフルエンザ菌b型  定期 任意(公費) 肺炎球菌  定期 任意(公費) ヒトパピローマウイルス  定期 任意(公費) おたふくかぜ  定期(MMR) 任意 水痘  定期 任意 インフルエンザ  定期 任意(新型は公費) ロタウイルス  定期 任意 B型肝炎  定期 任意 A型肝炎  定期 任意 髄膜炎菌  定期 非実施 BCG  非実施 定期 日本脳炎  非実施 定期 定期(公費)化してほしい!

6 2013年4月の予防接種法の改正 予防接種名 2013年4月〜 2012年度 4種混合 定期A類 定期1類
予防接種名       2013年4月〜 2012年度 4種混合 定期A類 定期1類 麻疹    定期A類(MR) 定期1類(MR) 風疹    定期A類(MR) 定期1類(MR) 不活化単独ポリオ    定期A類 定期1類 インフルエンザ菌b型 定期A類 任意(公費) 肺炎球菌 定期A類 任意(公費) ヒトパピローマウイルス 定期A類 任意(公費) おたふくかぜ 任意 任意 水痘 任意 任意 インフルエンザ 任意 任意(新型は公費) ロタウイルス 任意 任意 B型肝炎 任意 任意 A型肝炎 任意 任意 髄膜炎菌 非実施 非実施 BCG 定期A類 定期1類 日本脳炎 定期A類 定期1類

7 どれが生ワクチンなのか 覚え方 麻疹(はしか) 風疹(ふうしん) ぉ多福(ムンプス) 経口ポリオ ◆ 生ワクチン
どれが生ワクチンなのか 覚え方 ◆ 生ワクチン = 名前が漢字2文字のワクチン、7種 麻疹(はしか)   風疹(ふうしん) 水痘(みずぼうそう)   結核(BCG) ぉ多福(ムンプス)   経口ポリオ ◆注 経口ロタも生ワクチンです。

8 日本小児科学会の予防接種スケジュール 3~4か月に 過密スケジュール

9 小児科学会の予防接種チェック表(1枚目)

10 小児科学会の予防接種チェック表(2枚目)

11 三重県小児科医会のスケジュール(同時接種OK)
月齢2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 回数 1週 2週 3週 4週 BCG 1 DPT-IPV 3 Hib PCV ロタ 2 uploads/98e f71ffb66eb32d4624b.ppt 受診回数は、4回。

12 三重県小児科医会のスケジュール(同時注射2種)
月齢2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月  5ヶ月 回数 1週 2週 3週 4週 BCG 1 DPT-IPV 3 Hib PCV ロタ 2 受診回数は、5回。

13 三重県小児科医会のスケジュール(同時注射NG)
月齢2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 回数 1週 2週 3週 4週 BCG 1 DPT-IPV 3 Hib PCV ロタ 2 受診回数は、10回。

14 VPDを知って、子どもを守ろうの会のスケジュール

15 同時接種とは 同時接種の定義(米国); ・2種類以上のワクチンを ・同一診察日に(日本では同一診察中に) ・異なった解剖学的部位に
 同時接種の定義(米国); ・2種類以上のワクチンを ・同一診察日に(日本では同一診察中に) ・異なった解剖学的部位に ・別々の注射器で接種する。  生ワクチンと不活化ワクチンを同時にうっても、 単独接種時と較べて、 ・免疫原性(免疫をつける力)は低下しない。 ・副反応も増加しない。  ※ 1つの注射器に複数のワクチンを混ぜてうつ(混注)と 免疫原性が低下することがあるので、行わない。

16 [H24年6月1日、不活化ポリオワクチン導入に関する質疑応答にて]
同時接種に関する厚生労働省の見解  医師が必要と認めた場合に限り、同時接種は可能である。  同時接種に用いるワクチンの種類や数は、医師の判断に任せている。 [H24年6月1日、不活化ポリオワクチン導入に関する質疑応答にて]

17 同時接種の安全性① (肺炎球菌ワクチン) DPT Hib N=136 58% 23% ポリオ 水痘 BCG 4% 2% 1% MR おたふく
日本脳炎 7% Hib 23% DPT 58% N=136 (%) 70 60 2剤同時接種 プレベナー単独接種 50 発現率 40 30 20 10 発熱 発赤 腫脹 腫脹 (>2.4cm) 硬結 硬結 (>2.4cm) 〔Prevenar slide set より〕

18 同時接種の安全性② (4種混合とHib) (%) クアトロバック テトラビック 接種部位の 副反応あり 接種部位以外の 副反応あり
〔クアトロバックとテトラビックの審議結果報告書 より〕

19 同時接種は本当に安全か? ワクチン接種による炎症性サイトカインの産生誘導 ワクチン接種によるIL-1βの産生量
① 3種混合 < ヒブ < 小児用肺炎球菌 <3種混合+ヒブ   <3種混合+小児用肺炎球菌     <ヒブ+小児用肺炎球菌       <3種混合+ヒブ+小児用肺炎球菌 ② 2歳以上の児 << 月齢9以下の児 ※ サイトカインが大量に産生されやすい体質の児が、月齢9以下で小児用肺炎球菌を含む同時接種を受けた場合、サイトカインストームによりインフルエンザ脳症のようになって死亡する可能性がある。 (北里生命科学研究所 所長 中山哲夫 氏)

20 肺炎球菌と他ワクチンを分けるスケジュール(案)
月齢2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月  5ヶ月 回数 1週 2週 3週 4週 BCG 1 DPT-IPV 3 Hib ●  PCV ロタ 2 ○  受診回数は、7回。

21 定期接種を受けられなかった子の機会確保 長期にわたる疾病等のため定期接種を受けられなかった者に対する機会の確保
○ 免疫の機能に支障を生じさせる重篤な疾病にかかっていたことなどの特別の事情により定期接種の機会を逃したと認められる者について、接種可能となった時から原則2年間、予防接種の機会を確保。 ○ 関係政省令を平成25年1月30日に公布し、同日施行。

22 接種対象年齢の特例措置の適用要件

23 長期にわたり療養を必要とする疾病 その1 悪性新生物 白血病 悪性リンパ腫 ランゲルハンス(細胞)組織球症
長期にわたり療養を必要とする疾病 その1 悪性新生物 白血病 悪性リンパ腫 ランゲルハンス(細胞)組織球症  (Histiocytosis X) 神経芽細胞腫 ウィルムス(Wilms)腫瘍 肝芽腫 網膜芽細胞腫 骨肉腫 横紋筋肉腫 ユーイング(Ewing)肉腫 末梢性神経外胚葉腫瘍 脳腫瘍 ※ 下線付き斜体赤字は、    比較的よくある疾患。 血液・免疫疾患 血球貪食リンパ組織球症 慢性活動性EBウイルス感染症 慢性GVHD(Graft Versus Host disease、  移植片対宿主病) 骨髄異形成症候群 再生不良性貧血 自己免疫性溶血性貧血 特発性血小板減少性紫斑病 先天性細胞性免疫不全症 無ガンマグロブリン血症 重症複合免疫不全症 バリアブル・イムノデフィシエンシー  (variableimmunodeficiency) ディジョージ(DiGeorge)症候群 ウィスコット・アルドリッチ(Wiskott-Aldrich)  症候群 後天性免疫不全症候群(AIDS、HIV感染症) 自己炎症性症候群

24 長期にわたり療養を必要とする疾病 その2 神経・筋疾患 ウェスト(West)症候群(点頭てんかん)
長期にわたり療養を必要とする疾病 その2 神経・筋疾患 ウェスト(West)症候群(点頭てんかん) レノックス・ガストウ(Lennox-Gastaut) 症候群 重症乳児ミオクロニーてんかん コントロール不良な「てんかん」 Werdnig Hoffmann病 先天性ミオパチー 先天性筋ジストロフィー ミトコンドリア病 ミニコア病 無痛無汗症 リー(Leigh)脳症 レット(Rett)症候群 脊髄小脳変性症 多発性硬化症 重症筋無力症 ギラン・バレー症候群 慢性炎症性脱髄性多発神経炎 ペルオキシソーム病 ライソゾーム病 亜急性硬化性全脳炎(SSPE) 結節性硬化症 神経線維腫症Ⅰ型  (レックリングハウゼン病) 神経線維腫症Ⅱ型

25 長期にわたり療養を必要とする疾病 その3 慢性消化器疾患 肝硬変 肝内胆管異形成症候群 肝内胆管閉鎖症 原発性硬化性胆管炎 先天性肝線維症
長期にわたり療養を必要とする疾病 その3 慢性消化器疾患 肝硬変 肝内胆管異形成症候群 肝内胆管閉鎖症 原発性硬化性胆管炎 先天性肝線維症 先天性胆道拡張症(先天性総胆管拡張症) 胆道閉鎖症(先天性胆道閉鎖症) 門脈圧亢進症 潰瘍性大腸炎 クローン病 自己免疫性肝炎 原発性胆汁性肝硬変 劇症肝炎 膵嚢胞線維症 慢性膵炎 慢性腎疾患 ネフローゼ症候群 巣状糸球体硬化症 慢性糸球体腎炎 急速進行性糸球体腎炎 グッドパスチャー(Goodpasture)症候群 バーター(Bartter)症候群 慢性呼吸器疾患 気管支喘息 慢性肺疾患 特発性間質性肺炎

26 長期にわたり療養を必要とする疾病 その4 慢性心疾患 期外収縮 心房又は心室の細動 心房又は心室の粗動 洞不全症候群
長期にわたり療養を必要とする疾病 その4 慢性心疾患 期外収縮 心房又は心室の細動 心房又は心室の粗動 洞不全症候群 ロマノ・ワルド(Romano-Ward)症候群 右室低形成症 心室中隔欠損症 心内膜床欠損症 心房中隔欠損症 単心室症 単心房症 動脈管開存症 肺静脈還流異常症 完全大血管転位症 三尖弁閉鎖症 大血管転位症 大動脈狭窄症 大動脈縮窄症 肺動脈閉鎖症 両大血管右室起始症 特発性肥大型心筋症 特発性拡張型心筋症 小児原発性肺高血圧症 高安病(大動脈炎症候群) 内分泌疾患 異所性副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)症候群 下垂体機能低下症 アジソン(Addison)病 クッシング(Cushing)症候群 女性化副腎腫瘍 先天性副腎皮質過形成 男性化副腎腫瘍 副腎形成不全 副腎腺腫

27 長期にわたり療養を必要とする疾病 その5 膠原病 シェーグレン(Sjogren)症候群 若年性関節リウマチ スチル(Still)病
長期にわたり療養を必要とする疾病 その5 膠原病 シェーグレン(Sjogren)症候群 若年性関節リウマチ スチル(Still)病 ベーチェット病 全身性エリテマトーデス 多発性筋炎・皮膚筋炎 サルコイドーシス 川崎病 アレルギー疾患 食物アレルギー 先天性代謝異常 高オルニチン血症-高アンモニア血症   -ホモシトルリン尿症症候群 先天性高乳酸血症 乳糖吸収不全症 ぶどう糖・ガラクトース吸収不全症 ウイルソン(Wilson)病  (セルロプラスミン欠乏症) メチルマロン酸血症 先天異常 先天奇形症候群 染色体異常

28 長期にわたり療養を必要とする疾病 その5 膠原病 シェーグレン(Sjogren)症候群 若年性関節リウマチ スチル(Still)病
長期にわたり療養を必要とする疾病 その5 膠原病 シェーグレン(Sjogren)症候群 若年性関節リウマチ スチル(Still)病 ベーチェット病 全身性エリテマトーデス 多発性筋炎・皮膚筋炎 サルコイドーシス 川崎病 アレルギー疾患 食物アレルギー 先天性代謝異常 高オルニチン血症-高アンモニア血症   -ホモシトルリン尿症症候群 先天性高乳酸血症 乳糖吸収不全症 ぶどう糖・ガラクトース吸収不全症 ウイルソン(Wilson)病  (セルロプラスミン欠乏症) メチルマロン酸血症 先天異常 先天奇形症候群 染色体異常 静岡県富士保健所 後藤幹生 

29 「今春からのわが国の予防接種」のまとめ 1.わが国の定期(公費)予防接種体制は、だいぶ追 いついてきたが、まだ先進国の中では遅れている。
2.乳児期前半の定期(公費)のワクチンの充実に  よって同時接種が必須となったが、その安全性の確 認には副反応報告の徹底とその検証が必要。 3.慢性疾患で接種を逃した子どもに接種機会が与 えられるようになったので、有効に活用したい。

30 本日お話させていただくこと 1.今春からのわが国の予防接種 2.昨春から風疹大流行中 3.来春やってくるかもしれないワクチン

31 最近5年間の風疹の累計報告数 (5月22日現在) 〔感染症発生動向調査2013年第20週速報グラフ より〕

32 最近3年間の週別性別の風疹患者報告数 〔病原微生物検出情報2013年4月号 より〕

33 2012年と2013年の風疹の週別報告数 (5月22日現在) 〔感染症発生動向調査2013年第20週速報グラフ より〕

34 2013年の風疹の都道府県別報告数 (5月22日現在) 〔感染症発生動向調査2013年第20週速報グラフ より〕

35 風疹の都道府県別報告数(100万人あたり) (5月22日現在) ※ 青と緑の数字は、 2011年度の MRワクチン第4期の 接種率(%)
72 74 (5月22日現在) 84 72 82 ※ 青と緑の数字は、    2011年度の  MRワクチン第4期の  接種率(%) 79 87 92 90 87 90 89 87 91 91 78 79 〔感染症発生動向調査2013年第20週速報グラフ より〕

36 2013年の年齢・接種歴・性別の風疹報告数 男性 (5月22日現在) 女性

37 2013年の年齢群別風疹累積報告数の割合 (5月22日現在) ※ 男性は、1位30歳代、同率2位20歳代と40歳代
※ 女性は、1位20歳代、同率2位30歳代と10歳代

38 年齢・性別の風疹HI抗体保有状況 男性 (2013年3月5日現在) 女性 〔病原微生物検出情報2013年4月号 より〕

39 風疹の定期予防接種制度の変遷 ※ 風疹抗体価が低い年齢は、 男性では23歳以上 女性では23~34歳 男子は接種無 男女とも接種1回
※ 風疹抗体価が低い年齢は、 男性では23歳以上 女性では23~34歳 〔病原微生物検出情報2013年4月号 より〕

40 先天性風疹症候群の報告症例(2000年~) 国立感染症研究所 ホームページ より 年 週 都道府県 性 母親のワクチン接種歴
母親の妊娠中の風しん罹患歴 2000年 26週 大阪府 2001年 29週 宮崎県 不明 2002年 50週 岡山県 あり 2003年 20週 広島県 2004年 9週 10週 東京都 15週 あり(母子手帳に記載) 17週 24週 40週 鹿児島県 あり(記憶のみ) 神奈川県 41週 熊本県 47週 長野県 52週 大分県 2005年 あり(インドでの感染) 愛知県 2009年 36週 あり(フィリピンでの感染) あり(詳細不明) 2011年 22週 群馬県 あり(ベトナムでの感染) 2012年 42週 兵庫県 46週 香川県 49週 埼玉県 2013年 2週 12週 16週 国立感染症研究所 ホームページ より

41 兵庫県での先天性風疹症候群2例 【症例1】 母;風疹ワクチン接種歴なし。前回妊娠時に風疹抗体陰性を指摘されていた。
母;風疹ワクチン接種歴なし。前回妊娠時に風疹抗体陰性を指摘されていた。    2012年3月、妊娠7週5日に発疹・発熱・リンパ節腫脹を認め、風疹と診断。 児;34週4日に胎児モニタリング異常を認め緊急帝王切開で出生。   在胎週数に比して低体重、一過性血小板減少、動脈管開存症、脳室拡大、    片側角膜混濁を認めた。   風疹IgM抗体指数は7.72。   日齢4に採取された咽頭ぬぐい液、尿で風疹ウイルスのPCR陽性。 【症例2】 母;風疹ワクチン接種歴あるも、前2回妊娠時に風疹抗体低値を認めていた。   2012年3月、妊娠5週時に発熱を1週間認めた。   妊娠10週時に風疹HI抗体高値(256倍)を認めていた。   妊娠34週時に胎児発育遅延および胎児先天性心疾患を指摘された。 児;37週6日出生。出生体重2,078gと低出生体重で大血管転位2型を認めた。   出生時より体幹の紫斑と血小板減少、片側先天性白内障を認めた。   出生時血清の風疹IgM抗体指数は9.38であった。   日齢5に採取された咽頭ぬぐい液、尿、血漿で風疹ウイルスのPCR陽性。 〔病原微生物検出情報2013年4月号 より〕

42 先天性風疹症候群の症状 3大症状は、①先天性心疾患、②難聴、③白内障 その他にも多彩な症状;
 3大症状は、①先天性心疾患、②難聴、③白内障  その他にも多彩な症状;  ・中枢神経;水頭症、小頭症、髄膜脳炎、精神発達遅滞  ・眼;白内障、網膜症、小眼球  ・耳;感音性難聴  ・歯;欠損等の異常  ・心血管系;動脈管開存症、心室中隔欠損症、          心房中隔欠損症、肺動脈弁狭窄症  ・腹部;肝脾腫  ・四肢;長管骨の骨端に骨透亮像  ・血液;血小板減少  ・その他;糖尿病、発育遅滞

43 ベトナムでの先天性風疹症候群の児 ※ ”ブルーベリーマフィン ベビー”と呼ばれる。 〔病原微生物検出情報2013年4月号 より〕

44 「昨春から風疹大流行中」のまとめ 1.昨年春頃から風疹が大流行中で、男性は20歳以 上、女性は20歳代が多い。このため先天性風疹症候 群の子どもも10例も生まれている。 2.この大流行は、過去の風疹の予防接種施策で   1回のみの接種だった世代が蓄積したためである。 3.風疹大流行を教訓として、今後の予防接種率のさ らなる向上と高率の維持を実現しなければならない。

45 本日お話させていただくこと 1.今春からのわが国の予防接種 2.昨春から風疹大流行中 3.来春やってくるかもしれないワクチン

46 予防接種法の一部を改正する法律案に対する附帯決議
1.水痘、おたふくかぜ、成人用肺炎球菌、B型肝炎の  ワクチンを定期接種の対象とすることについて検討し、 平成25年度末までに結論を得ること。 2.ロタウイルスのワクチンについては、定期接種の対 象とすること等について早期に結論を得るよう検討する こと。

47 水痘(水ぼうそう)の合併症 ・多いものは、肺炎、水痘疹へのA群溶連菌や黄色ブドウ 球菌の感染(とびひ) ・まれに、蜂窩織炎、化膿性リンパ節炎、劇症型A群溶連 菌感染症 ・中枢神経系;急性小脳失調症、髄膜炎、脳炎、横断性 脊髄炎 ・先天性水痘症候群;妊婦が妊娠初期に罹患すると、四肢 低形成、瘢痕性皮膚炎、眼球異常、精神発達遅滞等 ・新生児水痘;未治療だと死亡率約30% ・出血性(致死性)水痘;免疫抑制状態での水痘、 未治療だと死亡率7~17% 〔国立感染症研究所 水痘ワクチンに関するファクトシート より〕

48 水痘ワクチンの1年間の費用対効果の試算 任意接種 2回定期接種 定期化による効果 罹患者数 102.7万人 15.2万人 死亡者数 7人
2人 後遺症者数 0人 水痘 よる 医療費 120.7億円 19.3億円 -101.4億円 生産性損失 503.8億円 77.5億円 -426.3億円 予防 接種 23.2億円 159.6億円 +136.4億円 10.1億円 69.7億円 + 59.6億円 医療費の比較 +35.0億円 社会全体での比較 -331.7億円 〔国立感染症研究所 水痘ワクチン作業チーム報告書 より〕

49 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の合併症 ・中枢神経系;無菌性(ムンプス)髄膜炎(1~10%)、 脳炎(0.3~0.02%) ・ムンプス難聴;0.5~0.01%、片側性が多い ・思春期以降に初めて罹患すると、 精巣炎;20~40%、精巣萎縮を伴い精子数は減少 するが、不妊症の原因となることはまれ 卵巣炎;5% ・妊婦が妊娠初期に罹患すると、流産の危険率が高くなる が、催奇形性は報告されていない。 〔国立感染症研究所 おたふくかぜワクチンに関するファクトシート より〕

50 おたふくワクチンの1年間の費用対効果 任意接種 2回定期接種 定期化による効果 罹患者数 73.7万人 5.7万人 死亡者数 0人
後遺症者数(難聴) 700人 50人 おた ふく よる 医療費 89.8億円 6.7億円 -83.1億円 生産性損失 357.4億円 26.9億円 -330.5億円 予防 接種 20.9億円 128.2億円 +107.3億円 11.3億円 69.7億円 + 58.4億円 医療費の比較 +24.2億円 社会全体での比較 -247.9億円 〔国立感染症研究所 おたふくかぜワクチン作業チーム報告書 より〕

51 「来春くるかもしれないワクチン」のまとめ
1.水痘とおたふくかぜは、罹患者数が多く、中等症 から重症の合併症も実はまれではない。 2.特に、水痘に免疫不全状態の児が感染すること によって年間数例が亡くなっていることと、おたふく かぜによって年間数100人が不可逆的な難聴にな っていることは見過ごせない。 3.費用対効果の試算においても、両ワクチンの2回 の定期接種導入により、医療費は増加するが社会 全体の生産性の損失は大幅に減少する。

52 総まとめ 1.わが国の予防接種体制は、先進国の標準に追い ついてきたが、もうしばらく新規追加と混乱が続くと思 われる。
2.わが国の予防接種体制は、 予防医療の中で大き なウエイトを占めるようになったので、接種対象者及 び保護者、医療者、保健行政者の3者が予防接種を よく理解することが必要である。 3.医療専門職は、予防接種に関する最新知識の習 得に努め、接種対象者及び保護者に啓発し相談にの ることで、わが国の予防接種体制を適切に進めてい かなければならない。


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