シミュレーション論Ⅰ 第 7 回 待ち行列のシミュレーション(2). 第 6 回のレポート(解答例) 乱数表より乱数を記入し、到着間隔・サービス時間にした がってグラフを作成する 例) 最大待ち人数:2人 最大待ち時間:5分 平均待ち時間:3分.

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シミュレーション論Ⅰ 第 7 回 待ち行列のシミュレーション(2)

第 6 回のレポート(解答例) 乱数表より乱数を記入し、到着間隔・サービス時間にした がってグラフを作成する 例) 最大待ち人数:2人 最大待ち時間:5分 平均待ち時間:3分

今回の内容 待ち行列グラフを作成し、待ち行列の状態を調べるシ ミュレーションを作成してみよう

待ち行列(復習) 待ち行列:切符の自動販売機やスーパーのレジなどの ように、客が順番にサービスを受けるために並ぶ行列 待ち行列の種類 定期到着、定期サービス:客の到着間隔、サービス時 間とも一定 ランダム到着、定期サービス:客の到着間隔はバラバ ラだが、サービスにかかる時間は一定 定期到着、ランダムサービス:客の到着間隔は一定だ が、サービスにかかる時間はバラバラ ランダム到着、ランダムサービス:客の到着時間、 サービス時間ともバラバラ

待ち行列グラフ(復習)

シミュレーションのモデル 乱数の値に応じて到着間隔、サービス時間を決定して表を 作成する。 到着間隔とサービス時間が以下の確率に従うと考えて、ラ ンダム到着・ランダムサービスの場合を考える。 ノートPCをお持ちでない方は別課題1をやって下さい

乱数を生成する 以下のような表を作成し、乱数の部分に =RAND() と記述する。 ただし1人目は乱数なし、到着間隔は 0 とする。 記述したら下へ人数分コピーしておく。 続いて、乱数の値に合わせて到着間隔とサービス時間を決定する。

到着間隔を生成する 乱数の値が 0 ~ 0.1 :到着間隔 1 分、 0.1 ~ 0.3 :到着間隔 2 分、 0.3 ~ 0.7 :到着間隔 3 分、 0.7 ~ 0.9 :到着間隔 4 分、 0.9 ~ 1 :到着間隔 5 分 到着間隔のセル( C3 )に以下の数式を入力する ( C 3セル) =IF(B3<0.1,1,IF(B3<0.3,2,IF(B3<0.7,3,IF(B3<0.9,4,5))))

サービス時間を生成する 乱数の値が 0 ~ 0.1 :サービス時間 1 分、 0.1 ~ 0.2 :サービス時間 2 分、 0.2 ~ 0.5 :サービス時間 3 分、 0.5 ~ 0.9 :サービ ス時間 4 分、 0.9 ~ 1 :サービス時間 5 分 サービス時間のセル( E2 )に以下の数式を入力 (E 2 セル) =IF(D2<0.1,1,IF(D2<0.2,2,IF(D2<0.5,3,IF(D2<0.9,4,5))))

到着間隔・サービス時間の表の完成 入力が終わったらそれぞれ下へ人数分だけコピーする と、以下のような表ができる。 注:数値は人によって異なります

グラフに必要なデータを計算する グラフの作成のために、各人の「到着時刻」、「サービス開始時 刻」、「サービス終了時刻」を計算する 到着時刻 = 前の人の到着時刻 + 到着間隔 サービス開始時刻 = MAX (前の人のサービス終了時刻、到着時 刻) サービス終了時刻 = サービス開始時刻 + サービス時間

到着時刻の計算 先ほどの表の右側に図のような表を追加する 1 人目の到着時刻とサービス開始時刻は 0 、サービス終了時刻は 1 人 目のサービス時間( =E2 )を入れておく 到着時刻 = 前の人の到着時刻 + 到着間隔 だから ( G3 セル) = G2 + C3

サービス開始時刻の計算 サービス開始時刻は、「前の人のサービス終了時刻」と「到着時 刻」の遅い方となる サービス開始時刻 = MAX( 前の人のサービス終了時刻、到着時刻 ) Excel の =MAX(a, b) を使うと大きい方の値を出してくれるので利 用する ( H3 セル)=MAX( I2, G3 )

サービス終了時刻の計算 サービス終了時刻 = サービス開始時刻 + サービス時間 ( I3 セル)= H3 + E3 できたら G2 ~ I2 セルを下へ人数分コピーする

グラフの準備 続いてグラフの作成をおこなう Excel のセルそのものをグラフの代わりとして使用する L ~ AM 列に以下のような枠を作成する(セルの横幅は適当に調 整) 上段は待ち行列の状態、下段は待ち行列の人数用のグラフとして 使う

状態を考える ある人の状態がどのようになっているか考えよう 状態の数は「4」 (1)到着前 現在時刻 < 到着時刻 (2)待っている状態 到着時刻 ≦ 現在時刻 < サービス開始時刻 (3)サービスを受けている状態 サービス開始時刻 ≦ 現在時刻 < サービス終了時刻 (4)サービス終了済み サービス終了時刻 < 現在時刻

Excel 上での表現 4つの状態をそれぞれ “” 、 “ 待 ” 、 “ サ ” 、 “” で表すように IF 関数を利 用してみよう 現在時刻<到着時刻 なら “” (ダブルコーテーション2つ、中 身なし) それ以外で 現在時刻<サービス開始時刻 なら “ 待 ” それ以外で 現在時刻<サービス終了時刻 なら “ サ ” それ以外なら “” IF 関数を使って ( M2 セル) =IF(M$7<$G2,"",IF(M$7<$H2," 待 ",IF(M$7<$I2," サ ","")))

Excel 上での表現(2) ( M2 セル) =IF(M$7<$G2,"",IF(M$7<$H2," 待 ",IF(M$7<$I2," サ ",""))) ※ 現在時刻は「 M7 セル」から右へ順に使用する ※ 縦・横にコピーすることを考えて絶対参照 $ を使う ※ $ が前についているアルファベット、数字は縦横にコピーしても変化しない

Excel 上での表現(3) 右( AL 列まで)・下( 6 行まで)へ M2 セルをコピーする うまくいっていれば下記のような状態になる

待ち人数グラフの作成 続いて待ち人数のグラフを作成する 待ち人数は、「縦列での ” 待 ” の数」になる Excel の COUNTIF 関数 を使って ” 待 ” の数を集計するとよい COUNTIF 関数・・・条件に合致するセルの数の合計を出す “ 待 ” が縦に2つ並んでいるので待ち人数は2

Excel 上での表現 COUNTIF 関数で縦の ” 待 ” の数を集計し、 L 列( 1 ~ 5 )の数値がそれ 以下ならセルに L 列の数字を、それ以外なら ”” を記入する ( M9 セル) =IF($L9<=COUNTIF(M$2:M$6," 待 "),$L9,"")

Excel 上での表現(2) できたら左右・上下にコピー うまくいっていれば下記のようになるはず F9 キーを何度か押して確認してみよう

セルに色をつける セルに色をつけるには「条件付書式」を使う 待ち行列のグラフ部分を選択し、「書式」メニューから「条件付 き書式」を選択

セルに色をつける(2) 「セルの値が」「次の値に等しい」を選び、 =“ 待 ” 」とする 「書式(F)」のボタンを押し、「フォント」タブからフォント の色を赤にし、「パターン」タブから赤を選ぶ

セルに色をつける(3) 以下のような状態になる 「追加」ボタンを押し、条件 2 で「セルの値が」「次の値に等し い」「 =“ サ ” 」とし、フォントの色とパターンを青にしておく

待ち行列グラフ部分の完成 図のようになっていれば成功 続いて待ち人数グラフにも色をつける

待ち人数グラフの作成(1) 待ち人数のグラフ部分を選択し、「書式」メニューから「条件付 き書式」を選択

待ち人数グラフの作成(2) 「セルの値が」「次の値に等しくない」を選び、 =“” 」とする 「書式(F)」のボタンを押し、「フォント」タブからフォント の色を緑にし、「パターン」タブから緑を選ぶ

完成 以下のようなグラフができていれば完成 F9 キーを押してグラフが変わることを確かめよう

第7回のレポート グラフから最大待ち時間、平均待ち時間、最大待ち人数を計算する 部分を作成し、それぞれの数式を記入して提出 注:計算部分は以下のように AP 列の 1 ~ 6 行目のセルに作成 AN 列に待ち時間を計算する部分を作ること ノート PC のない人はプリントの課題1の⑪~⑭と課題2の解答を記 入して提出 次回はノートパソコンを使用します。 しっかり充電したうえで持参してください(ノート PC をお持ちでな い場合はなくても構いません)