日本人学習者による英語音声の 韻律に関する研究 2007年 1月 27日 中村 静 匂坂研究室 B4
英語学習者発話に対する韻律自動評定を目指し、英語母語話者と学習者との時間制御差異に基づく韻律の客観評定について検討 研究概要・目的 母語話者 英語学習者発話に対する韻律自動評定を目指し、英語母語話者と学習者との時間制御差異に基づく韻律の客観評定について検討 This is good. 発話長差異 ( Σ|Ni – Ji| 2 )1/2 学習者
客観評定尺度分析の流れ 主観評定 主観評定値 学習者 英語音声 客観評定尺度の要因 音素アラインメント による時間長の計測 高い と 様々な発話単位区分 での時間長差異算出 高い 相関関係 の発見 客観評定尺度の要因 母語話者 英語音声
客観評定尺度分析の流れ 主観評定 主観評定値 学習者 英語音声 客観評定尺度の要因 音素アラインメント による時間長の計測 高い と 様々な発話単位区分 での時間長差異算出 高い 相関関係 の発見 客観評定尺度の要因 母語話者 英語音声
客観評定尺度分析の流れ 主観評定 主観評定値 学習者 英語音声 客観評定尺度の要因 音素アラインメント による時間長の計測 高い と 様々な発話単位区分 での時間長差異算出 高い 相関関係 の発見 客観評定尺度の要因 母語話者 英語音声
客観評定尺度分析の流れ 主観評定 主観評定値 学習者 英語音声 客観評定尺度の要因 音素アラインメント による時間長の計測 高い と 様々な発話単位区分 での時間長差異算出 高い 相関関係 の発見 客観評定尺度の要因 母語話者 英語音声
読み上げ文例 読み上げ文 グル ープ 文長 A SS Thank you. S Thank you very much. L Thank you very much for everything. LL Thank you very much for everything that you did for us. B I’m amused. I’m amused by the man. I’m amused by the man and his jokes. I’m amused by the man and his very funny jokes. :
文長による学習者の発話長比の変化 母語話者発話長1に対する学習者発話長比 遅い 速い 1.0 短い 長い 文長
文長による学習者の発話長比の変化 母語話者発話長1に対する学習者発話長比 遅い 速い 1.0 短い 長い 文長
文長による相関係数の相違 -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 相関係数 機能語 内容語 弱音節 強音節 弱勢母音 強勢母音 ■短い文SS ■長い文LL 相関係数 機能語 内容語 弱音節 強音節 弱勢母音 強勢母音 ポーズ
λ = ―― λ = ―――― 発話テンポ正規化 正規化特徴 テンポ パラメータλ 正規化時間長 S’J 発話長を 一律に伸縮 SJ SN λ = ―― SN S’J = λSJ 各音素毎の 伸縮特性を 考慮して伸縮 SJ - SN λ = ―――― ∑σi S’J = SJ + λσi (実測値時間長 学習者 : SJ 母語話者 : SN )
時間長正規化による相関係数の増加 相関係数 機能語 内容語 弱音節 強音節 弱勢母音 強勢母音 ポーズ -0.7 -0.6 ■一様伸縮 -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 ■一様伸縮 ■音素別伸縮 ■正規化なし 相関係数 機能語 内容語 弱音節 強音節 弱勢母音 強勢母音 ポーズ
まとめ 発話テンポの違いを考慮した時間制御差異に基づく 韻律の客観評定について検討した。 分析の結果、文長による学習者の発話テンポの違 い、音素種類による発話テンポ正規化音声区分長 を用いた差異測定の有効性が確認された。 今後は発話速度をはじめとする他の要因を組み合わせた客観評定のモデル化を進めてゆく。