データベースとストレージ の最新動向 12.JUN.2014.

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データベースとストレージ の最新動向 12.JUN.2014

ストレージ・テクノロジーが注目される理由 ビッグ・データ モバイル、IoTなどから生まれるビッグーデータへの対応は現実的課題となっている ビジネス・スピード ビジネス・サイクルの加速、不確実性の拡大により、データ利用ニーズが大きく変化してきている TCO増大 TCO削減圧力が高まっている。この解決手段として仮想化への期待か高まっている フラッシュ・ストレージ インメモリー・データベース デュアル・フォーマット・データベース 重複排除 シンプロビジョニング 注目のストレージ・テクノロジー 従来テクノロジーでは限界

フラッシュ・ストレージ/半導体の進化から取り残されるHDD CPUは10年で100倍の性能 HDDはほとんど変わらず 10 倍 2000 2010 2020 100 IOのボトルネックで アプリケーションの 性能向上に限界

フラッシュ・ストレージ/半導体ストレージとその分類 フラッシュ・ストレージ 大容量HDD VNX サーバーサイド・フラッシュ (PCIeフラッシュ) オールフラッシュ・ストレージ・アレイ ハイブリッド・ストレージ・アレイ 独自コントローラを備えSATAなどのティスクI/F・ドライバをバイパスし、超高速 ストレージ・アレイをすべてフラッシュ・メモリーで構成 HDDまたはSSDなどのストレージ・アレイのキャッシュとしてフラッシュ・メモリーを使用

フラッシュ・ストレージ/性能比較と用途 仮想化 (サーバーやデスクトップ) データ分析 デーベース処理 メモリー速度に近いIO速度 SRAM キャッシュ DRAM ミリ秒(10-3) マイクロ秒(10-6) ナノ秒(10-9) 3桁の違い 百IOPS 数万IOPS 数百万IOPS メモリー速度に近いIO速度 仮想化 (サーバーやデスクトップ) データ分析 デーベース処理

高速接続: PCIe,InfiniBand,FCなど フラッシュ・ストレージ/提供される価値 大量アクセス+高速応答 フラッシュストレージによる対応 メモリー フラッシュ・ストレージ アレイ DBサーバー集約により台数の大幅削減 ソフトウェア・ライセンスの削減 メンテナンスの簡素化 高速接続: PCIe,InfiniBand,FCなど CPU 現状のHDDストレージによる対応 CPU メモリー 分散キャッシュ シャーディング 大規模分散処理 (NoSQL) HDD HDD HDD HDD HDD HDD HDD HDD HDD HDD サーバー台数増加 ライセンス増加 保守負担増大 HDD HDD HDD HDD HDD HDD HDD HDD HDD HDD

フラッシュ・ストレージ/ 普及の背景 大量アクセス+高速応答 フラッシュの容量当たり単価が高くHDDとの差がなかなか縮まらなかった。 フラッシュストレージの特性に起因する信頼性が問題視された。 HDDのIF(ATA,SATAなど)が普及しフラッシュの特性を活かした仕組みの普及が阻害されていた。 エラー訂正や障害対策の機能がソフトウェア、ファームウェアで対応できるようになり、書き換え回数上限や耐障害性の懸念がほぼ払拭 コンシューマー市場での普及により容量当たり単価が大きく低下(普及の基準とされていた「1GB当たり単価1ドル未満」を2012年に達成) 業務アプリケーションやDBのインメモリー技術などストレージ以外でも進化 高速 (HDDの1000倍) 高密度 (設置面積) 低消費電力

データをストレージに保存する際、重複部分を自動的に検出・削除する技術 重複排除(1) データをストレージに保存する際、重複部分を自動的に検出・削除する技術 新たに保存したデータをストレージ内の既存データと比較 重複部分を指定されたバイト数単位で調べる 重複部分があれば書き込まない ビジネス・ドキュメントを世代管理している場合、ほとんどが重複データ 社内メールにドキュメントのファイルを添付して複数の宛先に送信した場合、宛先の数だけ重複データ コスト・メリット: ストレージ導入の初期コスト削減 ストレージ容量のアップグレード間隔の拡大 管理メリット: ストレージ装置ごとに格納できるデータ量の増加 オンラインのデータ保存期間の長期化

重複排除(2) ストレージ容量を効率化する技術 A B A B A B C D C E C E D F A B E F 圧縮 頻繁にアクセスするデータを読み書きする場合、データの圧縮・復元によって性能が損なわれるおそれもある バックアップやアーカイブの用途ならばパフォーマンスの面でもほぼ問題はない 重複排除 頻繁にアクセスするデータでも性能は安定。 容量の削減率が高い(数分の一から数十/数百分の一) ファイル1 既存ファイル A B A B A B C D C E ファイル1と2として、ブロックに緋も付けて保存 C E 書き込むべき ブロックが、同じかどうかを比較 D F ファイル2 A B E F

使いもしない大量のディスクを購入、設置、動作させている シンプロビジョニング(1) ブロックレベルの仮想化は、物理ストレージの構成を仮想化し、論理ボリュームを構成できるが、容量は仮想化できない。 そのため、将来必要となる容量をあらかじめ用意しておく必要がある。 結果として、余分なストレージを購入し、稼動させておかなければならない。 10TB 10TB 実データ2TB 実データ2TB 10TB 未使用領域 8TB 未使用領域 8TB 物理ストレージ 論理ボリューム 新システム稼働時には、将来のデータ量増加を予想(容量設計)、数年後でも容量に余裕があるストレージ装置を用意。しかし、新システムの稼働当初は全容量の“一部”しか使われない。残りの膨大なディスク・スペースは、その時点では不要。 ストレージの導入後も、ストレージの使用率が50%を超えるようなことはあまりない。データが増加しようがしまいが,一般にストレージの使用率は,平均すると3割程度。 ボリューム容量を後から拡大するのは運用負荷がかかるため、“保険”として容量に余裕を持たせておくのが一般的 使いもしない大量のディスクを購入、設置、動作させている

シンプロビジョニング(2) 容量を仮想化 ボリュームの仮想化 一般的な仮想化 シンプロビジョニング 10TB 10TB 10TB 10TB 実データ 2TB 3TB 5TB 未使用領域 0TB 必要に応じて追加 論理ボリューム 物理ストレージ シンプロビジョニング 容量を仮想化 10TB 10TB 10TB 実データ 実データ 実データ 2TB 3TB 5TB 論理ボリューム 物理ストレージ 実データ 10TB 未使用領域 20TB 未使用でも割り当てた以上、全容量を用意しておく必要がある 30TB ボリュームの仮想化

ボリュームの“容量”を仮想化してキャパシティ・プランニング(容量設計)を不要とする技術 シンプロビジョニング(3) アプリケーションやユーザーからは、10TBのボリュームに見える。 実データが、2TBの場合は、物理ストレージは、2TB分用意すればいい。 実データが増大した場合、その増大分のみ物理ストレージを追加すればいい。 実データ 2TB 2TB 10TB 追加 2TB 2TB 物理ストレージ 論理ボリューム ボリュームの“容量”を仮想化してキャパシティ・プランニング(容量設計)を不要とする技術 仮想領域の容量が不足した場合だけ、物理ストレージを追加すればいい。 ストレージ使用量を予測する手間が省け、無駄なストレージの導入を防ぐことができる。 ストレージの容量設計を省略 ストレージの利用効率を向上 コスト削減と省電力

ストレージの仮想化との関係 容量の仮想化 ボリュームの仮想化 データ容量の削減 重複排除 論理ボリューム ストレージの仮想化 シンプロビジョニング ボリュームの仮想化 ストレージの仮想化 (ブロックレベルの仮想化) データ容量の削減 重複排除 物理ストレージ

Oracle TimeTen, Altibase インメモリー・データベース SAP HANA, IBM solidDB Oracle TimeTen, Altibase ・・・ DRAMなどの揮発性メモリーの 一次記憶(主記憶装置)に データを保持・処理 揮発性メモリー(DRAM) DBMS データ スナップ ショット ログ データ更新 定期的 セーフ ポイント ハードディスクなどの不揮発性媒体である 二次記憶(ストレージ)にリアルタイムで データの永続化を行わない リセットや電源が切断されても ログとスナップショットからデータを復元 ソフトウェアとして提供される場合と アプライアンスとして提供される場合

デュアル・フォーマット・データベース データ データ OLTP OLAP リアルタイム統合データベース DBMS In-Memory DB 業務トランザクション処理 OLTP (Online Transaction Processing) 頻繁にデータを追加・更新 分析・レポーティング処理 OLAP (Online Analytic Processing) 大量にデータを検索・集計 列単位で処理 行単位で処理 列指向 データベース (DWH) 行指向 データベース (一般的なRDB) 揮発性メモリー(DRAM) DBMS データ In-Memory DB 自動同期 データ ストレージ HANA SQL Server 2014 Database 12c リアルタイム統合データベース 基幹業務(ERP)+分析業務(BI)

ビッグ・データ + BIへの期待 頻度 Big Data  OLTP OLAP (DWH/BI) 企業活動のデジタル化範囲拡大 量

データベースとストレージの将来 HDD SSD DBMS 主記憶 キャッシュ ストレージ SSD HDD DBMS MRAM,ReRAM 2TB DRAM + 22TB SSD 600GB 高速HDDまたは3TB HDD 160 CPUコア InfiniBand HDD SSD 揮発性メモリー DRAM サーバーサイド・フラッシュ DBMS フラッシュ ストレージ・アレイ 新しいストレージ 不揮発性メモリー MRAM,ReRAM フラッシュ ストレージ アレイ 今後のシステム DBMS フラッシュ・コマンド不要で省電力 DBMSのデータ保持処理不要で軽量化 現行システム 主記憶 揮発性メモリー DRAM DBMS キャッシュ 揮発性メモリー DRAM データ保持のための書き込み(フラッシュコマンド)で大量の電力を消費 ストレージ SSD HDD