高度生物処理法(BBS)実証実験結果報告書概要版

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高度生物処理法(BBS)実証実験結果報告書概要版 1.菌体数試験結果 2.悪臭調査結果及び抑制対応策 3.水質の状況について  ・ SVI 固液分離性について  ・ 窒素と水温の関係について  ・ 窒素除去率等 4.脱水ケーキ発生量等 大成企業株式会社  東京都府中市八幡町2丁目7番2号 Tel:042-352-6868          Fax:042-352-6872

1.菌体数試験結果 ※バチルス菌の優占化:108~109/ml

2.悪臭調査結果及び抑制対応策 悪臭調査結果 硫化水素計による 1.水処理系における反応槽及び返送汚泥の臭気は改善さ 悪臭調査結果 硫化水素計による 調査場所:重力濃縮槽----生汚泥引抜時 単位:PPM   1.水処理系における反応槽及び返送汚泥の臭気は改善さ れています。(バチルス菌の優占化による効果:包括委託業 者様から聴取)また、悪臭発生カ所の洗い出しを行い、 平成23年8月に施設改善を図っております。 2.汚泥処理系における悪臭発生工程 ①最初沈殿池(バチルス菌の優占化した活性汚泥を混合) ②重力濃縮槽(施設改善等により改善:左記データ参照) ③汚泥混合槽 ④汚泥貯留槽 ⑤脱水ケーキ (バチルス菌の優占化した活性汚泥が①~⑤の汚泥処理工  程に沿って巡ることにより徐々に改善されていきます。  -----平成23年9月1日のバチルス菌菌体数試験結果  で菌体数は2.0*109個/mlとなっており、バチルス菌の能力が向上しています。 3.悪臭発生を抑制するための対応策 ①MLSSを2500mg/lまで上昇させる必要があります。 ②汚泥をフレッシュな状況のまま処理することが悪臭発 生の抑制につながることから、汚泥を滞留させない管理 をする必要があります。

3.水質の状況について (1)SVI 固液分離性について 水処理系 A系及びB系の比較 B-2系のMLSS濃度及び返送率について 1.H22.12-H23.5月平均     MLSS:2443mg/l  返送率:44.0%   2.H23.6-H23.9月平均   MLSS:2015mg/l  返送率:32.0%    8月  :1870 mg/l 返送率:34.0% 9月 :1850 mg/l 返送率:34.0% ※6月23日、B-1系の使用を開始 ※8月 大潮による海水の流入   バチルス菌の優占化の機能を発揮するためには施設整備の実施を含めMLSS濃度及び返送率を当初の2500 mg/l、40%に近づけた運転管理が望まれます。 (現状の諸状況から2200~2300 mg/l とします。) ※MLSSの濃度が上昇することにより、活性汚泥中の悪臭抑制機能の高いバチルス菌の量が増加し、悪臭抑制対応力が増します。 

3.水質の状況について (2)窒素と水温の関係   窒素については、水温が低下するとともに活性汚泥の能力も低下することにより、放流窒素濃度が上昇することが一般的でありますが、実証実験後半に入りますと、水温が低下し始めているにもかかわらず、窒素除去は進んでおり、10mg/l以下となり始めております。今後も活性剤を投入することにより、窒素が安定して処理できることになります。

3.水質の状況について (3)窒素除去率等  右上図 A系と比較して、バチルス菌の優占化による汚水処理法を採用している右下図 B系の水質安定が見て取れます。また、上図のように、通常でありますと水温の低下とともに、窒素の除去率も低下しますが、水温の低下にもかかわらず、除去率は安定化しております。

4.脱水ケーキ発生量等   給泥濃度の安定化が見て取れ、それとともに脱水ケーキ発生量の安定化しております。汚泥処理も容易になっていくものと考えております。   ※バチルス菌には汚泥凝集効果及び腐敗抑制効果があります。