第4章 LANとWAN 4.1 様々な通信サービス 4.2 伝送媒体 4.3 アクセスネットワーク 4.4 バックボーンネットワーク

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第4章 LANとWAN 4.1 様々な通信サービス 4.2 伝送媒体 4.3 アクセスネットワーク 4.4 バックボーンネットワーク
第7章 交換技術 7.1 交換機の機能と構成 7.2 ディジタル交換機 7.3 ATM交換設備 7.4 IPネットワーク交換技術
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2.6 スループットと伝送品質 以下の2つの点からデータ伝送を評価する ■スループット : データの実効転送速度
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第4章 LANとWAN 4.1 様々な通信サービス 4.2 伝送媒体 4.3 アクセスネットワーク 4.4 バックボーンネットワーク 第4章 LANとWAN 4.1 様々な通信サービス 4.2 伝送媒体 4.3 アクセスネットワーク 4.4 バックボーンネットワーク 4.5 LAN 4.6 インターネット技術 4.7 ネットワークの性能 4.8 ネットワークセキュリティ 4.9 電気通信事業法と電気通信サービス

4.1 様々な通信サービス (1)DDX DDX(Digital Data Exchange) 4.1 様々な通信サービス (1)DDX DDX(Digital Data Exchange) データ通信用として最初にサービスされたディジタル回線による交換網。 DDXには,以下の種類があった。 ① 回線交換網(DDX-C) 電話網のデータ通信をデジタル化したもの。 端末間に通信チャネルを設定し,通信が終わるまでチャネルを占有する。 物理的には中継部分で多重化されるが,論理的な伝送路は占有される。 ② パケット交換網(DDX-P) 送信データを一定の長さに区切り,ヘッダに宛先や順番等の情報を付加して, パケットとして送る。

パケット交換の特徴 ① パケットは,空いている伝送路を利用して送信されるので, 宛先が異なるパケットでも回線を共有することができ, ① パケットは,空いている伝送路を利用して送信されるので, 宛先が異なるパケットでも回線を共有することができ, 回線使用率を向上させることができる。 ② 伝送エラー等をチェックし,再送制御を行っているので 品質の高い伝送サービスを行うことが可能である。 ③ データ信号速度が遅いのでLAN間接続には向いていない。 ④ パケットの到着順序が乱れることがあり,受信側でバッファリングして 順番を復元するので,遅延時間が問題となる電話やテレビ会議等には 向かない。 ⑤ 伝送パケット量による従量制で課金されるため,接続時間が長く, データ量が少ないオンライントランザクション処理の通信に向いている。 

DDX-TP(第二種パケット交換サービス) 過去には,こんなサービスもあった。  加入電話網からパケット交換サービスを利用できるようにしたサービス。 ただし, それまでのアナログ回線を使用していたので, DDX-CやDDX-Pとは区別する必要がある。

(2)ISDN ISDN(Integrated Services Digital Network) 様々なサービスをひとつにまとめ,伝送・交換の全てをデジタル通信として 統合したネットワーク。サービス総合デジタル網とも呼ぶ。 ① 1回線で様々な端末を接続でき,同時に2台の端末を利用することができる。 ② ISDN用の端末の場合,DSUに直接接続する。 ③ ISDN用でない端末の場合,DSUと端末の間に ターミナルアダプタ(TA:Terminal Adapter)を介して接続する。

端末と網とのインターフェース 以下の2種類がある ① 基本インターフェース ② 1次群速度インターフェース

基本インターフェース 現状の電話線をそのまま使い, 情報チャネル(Bチャネル)と呼ばれる通信路を同時に2本使用し, 独立した1本の信号チャネル(Dチャネル)を用いるインターフェース。 トラフィックが比較的少ない事務所や家庭用に向いている。

1次群速度インターフェース 光ファイバケーブルに切り替え,企業の業務用通信路として用いる。 日本では基準伝送速度の0次群から5次群までの 6階層で多重化されている。 [0次群速度] 電話音声をPCMでデジタル符号化したときの 64 kbps [1次群速度] 北米と日本 : 1.544 Mbps 欧州 : 2.048 Mbps [2次群速度] 北米と日本 : 6.312 Mbps 欧州 : 8.448 Mbps 高速データ転送を行うときは,3本の高速チャネル(384 kbps)を 使うことができる。

(3)フレームリレー 高速デジタル回線における品質が高くなったことを利用して, 通信エラー等が起きても再送制御等を行わないことによって, Frame Relay 高速デジタル回線における品質が高くなったことを利用して, 通信エラー等が起きても再送制御等を行わないことによって, データ送信を高速化する方法 ① TU-Tで制定されたFMBS(Frame Mode Bearer Service)における 固定接続サービス。 ② フレームヘッダには,宛先識別のための識別子が付加される。 ③ フレームリレーで,コンピュータや通信機器に接続する場合, FRAD(Frame Assembly Disassembly)装置で変換して通信を行う。 ④ 交換接続サービスはフレームスイッチと呼ばれる。

フレームリレーの特徴 ① 通信処理はシンプルであり,最高1.5~2 Mbps の伝送速度が 提供される。 Frame Relay ① 通信処理はシンプルであり,最高1.5~2 Mbps の伝送速度が 提供される。 ② フレームリレー回線では,従来のデジタル専用線と異なり, トラフィック量の変化によって, データ伝送速度(スループット)が変化する。 ③ 最低速度を保証する認定情報速度(CIR:Committed Information Rate)を通信事業者と契約することができる。 ④ 高速であること,情報量に応じて課金される等のメリットから LAN間接続に向いている。

(3)xDSL xDSL(x Digital Subscriber Line) 音声通話に使用されない4kHz以上の高周波帯を使用してデータを転送し, 音声通話とデータ通信を共存させる高速ディジタル伝送方式の総称 [xDSL の種類] ① ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line) ② HDSL(High bit rate Digital Subscriber Line) ③ SDSL(Symmetric Digital Subscriber Line) ④ SHDSL(Single pair High speed Digital Subscriber Line) ⑤ VDSL(Very high rate Digital Subscriber Line) xDSL の中で,現在最も普及しているのは,上下非対称型のADSLである。

ADSLのバラエティ ① G.lite 局舎と加入者側にスプリッタ設置を必要としない。 ② RADSL(Rate Adaptive DSL) 変調方式として非標準のCAP(Carrierless Amplitude/Pulse Modulation) 方式を用いている。 RADSLは,各トーンの減衰度合いをリアルタイムに測定するときに使用される。

ADSLによる広帯域ディジタル信号伝送 (a) 広帯域ディジタル信号伝送サービス網としてのADSL利用  ADSLによる広帯域ディジタル信号伝送 (a) 広帯域ディジタル信号伝送サービス網としてのADSL利用 交換機 ビデオ信号 (~1.544 Mbps) ADSL 多重装置 映像 ADSL 多重装置 メタリック加入者ケーブル 映像情報 制御信号(16 kbps) 選択制御 電話/N-ISDN kbps) カスタマ・ コントロール (b) インターネットアクセス用としてのADSL利用 メタリック加入者ケーブル POTS スプリッタ POTS スプリッタ DSLAM パソコン 交換機 電話機 DSLAM:Digital Subscriber Line Access Multiplexer インターネット 電話網 通常の電話サービス(POTS : Plain Old Telephone Service)

ATM(Asynchronous Transfer Mode) (4)ATM ATM(Asynchronous Transfer Mode) ATM方式の交換機を利用して高速通信を行うサービス。 ① ATM交換機では,53バイトの固定長セルをハードウェア的にスイッチングして, 100Mbps以上の高速伝送が可能である。 ② ATMでは,フレームリレーと同じように,エラーセルの再送制御を行わず, ふくそう状態のときセルを破棄する。 ③ セル破棄の際,優先順位をつけることができる。

通信事業者の交換機と利用者宅を光ファイバを用いて結ぶアクセス回線の総称 (5)光アクセスシステム 通信事業者の交換機と利用者宅を光ファイバを用いて結ぶアクセス回線の総称 ① FTTH(Fiber to the Home) 利用者宅まで光ファイバを引き込む形態。 ② FTTC(Fiber to the Curb) 利用者宅の近くの道路の縁石(カーブ)付近まで光ファイバを設置し, ユーザ宅まではメタリックケーブルを使用する形態。 xDSLのひとつ,VDSLを利用するにはFTTCが実現されている必要がある。 ③ HFC(Hybrid Fiber Coax) CATV網で一般に用いられる方法。 利用者宅の近くまで光ファイバで配信し, 光電気変換装置で電気信号に変換した後,複数の同軸ケーブルに分岐させ, 利用者宅に同軸ケーブルを引き込む方式。 同軸ケーブルだけを使用したときの帯域は450MHz程度であるが, HFC化により750MHz程度まで拡大することができる.

光信号の分配方法 [PDS(PON)のバラエティ] ① イーポン(EPON:Ethernet Passive Optical Network) NTT東日本の「Bフレッツニューファミリタイプ」で使用されている。 ② ビーポン(BPON:Broadband Passive Optical Network) NTT西日本の「Bフレッツ・ファミリ100」で使用されている。

イーポン(EPON:Ethernet Passive Optical Network) EPON イーポン(EPON:Ethernet Passive Optical Network) NTT東日本の「Bフレッツニューファミリタイプ」で使用。 ① 局外スプリッタで最大4ユーザに分配されて利用者宅に分配。 ② 局側では8本ずつが局内スプリッタで束ねられ, 光信号伝送装置(OLT:Optical Line Terminal)内の OSU(Optical Subscriber Unit)に接続される.