ロータリー米山記念奨学事業 豆辞典 2013-14 年度版 公益財団法人 ロータリー米山記念奨学会
最大の民間奨学事業 年間700人 累計で17,545人 (N=17,545) ★豆辞典p5に対応 まず、ロータリー米山記念奨学事業について簡単にご説明します。 ロータリー米山記念奨学事業とは、日本の全ロータリアンが参加し、推進している事業で、日本で学ぶ外国人留学生へ奨学金を支給し、支援しています。 1年間に全国で約700人、これまでに121カ国から17,545人を支援しています。日本には、外国人留学生を対象とする民間奨学団体が129団体※1ありますが、米山はその中で最大の事業規模です。 今後、海外からより多くの留学生を呼び寄せようとしている日本の留学生政策※2にも大きく貢献しています。 ※1『我が国の留学生制度の概要(平成22年度版)』(文部科学省) ※2「留学生30万人計画」2008年に福田康夫首相(当時)が打ち出した、2020年を目途に海外からの留学生を30万人(現在約14万人)に増やすというもの。 (N=17,545)
日本の“心”を伝える 世話クラブ・カウンセラー制度 ★豆辞典p6に対応 米山の1番の特徴は、規模が大きいことではありません。 “世話クラブ・カウンセラー制度”によって、毎月(奨学生によっては毎週)、例会に参加し、ロータリアンと交流することにあります。 この交流こそが、ロータリーがめざす平和への第一歩です。 人は、人生のなかでさまざまな人と接しながら、学び、変わっていきます。ある人との出会いが、人生を変えることも多々あります。 米山奨学生は、たくさんの国の中から日本を選んで、専門知識を学びに来た、優秀な人材です。 将来の世界を支える彼らに、日本人の“心”、ロータリーが求める平和への願いを理解してもらう、大きな大きなチャンスです。 戦争や領土問題などによって、民間交流は時に途切れそうになったり、互いが不信に陥ることもあります。けれども、国民同士の友情なくして真の平和はありえません。 政治や国というフィルターのない、人と人との交流の積み重ねこそが、絆を少しずつ強くします。 <参考> ■ポール・ハリス 私は、ためらうことなく断言できます。世界平和は達成できる、と。さらに、友情、寛容、人の役に立つというロータリーの堅固な土台の上に平和を築くなら、恒久的なものにすることができます。 (キューバ、ハバナで開かれた1940年RI国際大会でのメッセージ) I have no hesitation in saying that world peace could be achieved and made permanent if reared on Rotary’s firm foundation of friendliness, tolerance, and usefulness. (Message to 1940 RI Convention, Havana, Cuba) ■米山梅吉 「国際の平和を政治外交にのみ依頼すべからず」(昭和6年3月28日台北JFAK放送局から放送された講演)
寄付金は きちんと使われて いるの? 皆さんの米山に対する日頃のご支援に心から感謝申し上げます。 つづいて、財政状況、地区の寄付状況についてご説明します。
寄付はすべて奨学事業に 管理費は利子で賄っています! 収 入 支 出 4億1,111万円 9億1,429万円 奨学金 11億5,286万円 利子収入 8,621万円 寄付金計 13億2,540万円 収 入 普通寄付金 4億1,111万円 特別寄付金 9億1,429万円 奨学金・補助費 13億5,880万円 支 出 ★豆辞典p7-8に対応 みなさんが米山に寄付したお金は、全額、奨学事業に使われます。 このグラフは上が「収入」、下が「支出」です。 下のグラフの緑の部分をご覧ください。理事会などの“会合旅費” 、管理部門の“事務局人件費”などの管理費支出は、上段緑色の“資産の利子収入”で賄っており、いただいた寄付はすべて、奨学事業だけに使われています。 また、支出に占める管理費はわずか4.6%という非常に低い水準であることも、公益性の高さを表しています。 昨年度の寄付金収入は13 億2,540万円(オレンジと赤の部分)だったのに対し、奨学事業に関わる費用の支出は13億5,880万円でした。全体の不足分は1,341万円で、これは流動資産で補いました。 米山では、2013年4月より奨学生数を800人から700人に減らして、事業費を抑えています。 <参考> 詳細は、ホームページ(トップページ > ダウンロード > 情報公開の「決算報告」)で公表しています 補助費ほか 2億594万円 奨学金 11億5,286万円 管理費 6,622万円
当地区の実績(1) 平均寄付額20,000円 (第10位) 個人平均寄付額(平均15,046円) ★豆辞典p13に対応 (青色の矢印を貴地区の棒グラフの上に移動してください。プレゼンテーション時に点滅します) (赤字で示している金額と順位を、p13を参考に、貴地区の数字に変えてください) このグラフは、地区別の個人平均寄付額(普通寄付+特別寄付)です。 昨年度の全国平均は15,046円、最も高かったのは、第2590地区(神奈川県横浜市・川崎市)の28,982円でした。 当地区は青い矢印が指している所で、一人平均○○円、全国で第○位でした。 <参考> クラブの実績は、ホームページをご覧ください トップページ > 寄付金について > 寄付金納入明細表 > 各月の「地区別」
当地区の実績(2) 18.0 特別寄付(任意)をした人は % 全国平均 40% 最大(2650) 79% ★豆辞典p13に対応 特別寄付(任意)をした人は % 18.0 全国平均 40% 最大(2650) 79% ★豆辞典p13に対応 (p13を参考に、特別寄付をした人の%を貴地区の数字に変えてください) (円グラフの数字を貴地区の数字に変えてください。 【手順】グラフ上で右クリック →「データの編集」 →黄色い数字をp13を参考に入力 *「していない」は自動計算されます →エクセルの右上の「×」をおして閉じる) 皆さんは、1年間で、どのくらいの人が特別寄付(クラブが送金する普通寄付以外の任意寄付)をしていると思いますか? 昨年度、全ロータリアンのうち特別寄付をした人の割合は全国平均で40%でした。 ちなみに、第2650地区では79%、8割近くの方が毎年、特別寄付をなさっています。 当地区では○○%の方にご協力いただいています。この割合を今後さらに増やすことができるよう、皆さんにさらなるご協力をお願い申し上げます。
課税所得額750万円の方が10万円寄付をすると、 39,200円 所得税が軽減されます 寄付の税制優遇 所得税、法人税の 税制優遇! 税額控除と所得控除 普通寄付金にも適用可 ※ただしクラブからデータ提供が必要 2,000円 以上の寄付でメリット有 ★豆辞典p11に対応 米山は公益財団法人ですので、米山への寄付は、所得税・法人税の税制優遇が受けられます。※1 「税額控除」と「所得控除」、どちらか有利な方を選択することができます。 「税額控除」とは、寄付額の約40%を、所得税額から直接控除することができるもので、所得控除よりも控除額が大きくなることがあります。 例えば、課税所得額が750万円の方が10万円寄付した場合、3万9,200円も所得税が還付されます。 特別寄付金のほか、クラブから会員数分お送りいただく普通寄付金も控除の対象です。※2 他の団体の領収証と合算して、年間2,000円以上の寄付でメリットがあります。 法人の特別寄付についても、法人税が軽減されます。 このような寄付のメリットをご活用いただきながら、ぜひ、毎年のご支援をお願いいたします。 ※1 東京都在住の方は、所得税のほか、都民税についても寄付金控除を受けることができます。 ※2 クラブ事務局担当者から会員氏名と金額を入力したものをご提出いただきます。詳細は米山のホームページまで。 課税所得額750万円の方が10万円寄付をすると、 39,200円 所得税が軽減されます
20,000円 ご寄付のお願い 当地区の目標 2013年から奨学生数を100人減 特別積立財産を取り崩しません (黄色い枠内に貴地区・貴クラブの目標数字を入力してください) 例: ガバナーが掲げる当地区の今年度の目標額は、1人当たり○○○○円となっております。 地区で奨学生を何人採用できるかは、ほぼ、寄付額の全国比で決まります。 来年の当地区の奨学生数は〇〇人(←p22の2014年の地区別数字を参照)です。 1人でも多くの奨学生を採用できるよう、今年度の目標に向けてご協力をお願いします。 20,000円
元奨学生たちは 何をしているの? 巣立った米山奨学生は、世界で、さまざまな活躍をしています。
米山学友の活躍(1) 姫 軍 さん<中央> (1995-97/東京臨海RC) 日本企業の強い味方、敏腕弁護士 ★豆辞典p15-16に対応 そのうちの1人をご紹介します。 中国の姫軍(キグン)さんは、多くの日本企業を顧客にもつ弁護士で、ヤマハ発動機を原告とする商標権侵害訴訟では、過去最高額での全面勝訴を勝ち取りました。 昨年、日中関係が悪化した際は、中国にいる日本企業や駐在員の安全のため、24時間ホットラインを設けて無料相談を受けたそうです。 彼はまた、2007年から毎年50万円もの寄付金を米山奨学会へ送りつづけてくれており、中国学友会を正式に発足させた初代会長でもあります。 ここで、一つのエピソードをご紹介します。 2010年の夏、中部名古屋みらいRCが中国学友会(北京分会)を訪ねて、一緒に養護施設の子供たちを訪問しました。この日は9月18日。満州事変が起きたこの日は、中国全体で、日本への反感が最も高まる日です。 しかし、中国学友会も、養護施設の子どもも、職員も、ロータリーの一行を快く迎えました。 中部名古屋みらいRC会長として参加した会員は、 「この経験があったからこそ、その後、日中間にどんなことが起ころうとも、お互いを理解し、思いやる気持ちに変わりはありません。この交流が誇りとなり、支えとなり、“動じない強い心”になっています」と、語っています。 姫 軍 さん<中央> (1995-97/東京臨海RC)
米山学友の活躍(2) スチッタ・グナセカラ さん (2010-11/別府RC) スリランカに日本語学校を設立 ★豆辞典p15-16に対応 スリランカ出身のスチッタさんは、一緒に日本に来た仲間たちが日本語になじめずに、夢をあきらめて帰国する姿を見て、母国に日本語学校をつくろうと決意しました。 私財を投じて開校したのは、別府の名を冠した「別府日本語学校」です。日本語 だけでなく、留学後すぐに生活ができるよう、箸の使い方や風呂の入り方など、日本の文化を教えています。 この学校の「留学コース」を修了した学生は、全員日本へ留学を果たしています。 スチッタ・グナセカラ さん (2010-11/別府RC)
学友会も頑張っています 日本に31 海外に4(台湾・韓国・中国・タイ) ★豆辞典p19-20に対応 奨学期間が終わったあとも、ロータリーとの接点を持つために有効な組織が学友会です。学友会は、元奨学生と現役奨学生によって組織されるもので、日本国内に31、海外には台湾・韓国・中国・タイにそれぞれ学友会があります。 活動内容は学友会によって異なりますが、被災地のボランティア活動や、地区大会で母国のお茶サービスをするなど、さまざまな活動をしています。 <クリックしてください(写真が出てきます)> これは2012年に、第2620地区(静岡・山梨)の学友会が、東日本大震災の被災地である岩手県で、桜の植樹を行った写真です。
★豆辞典p19-20に対応 そのほか、いくつかの学友会をご紹介します。 <クリックしてください(写真が出てきます)> 第2770地区学友会では、毎年老人ホームを慰問し、自分たちで考えた企画で、入居者を楽しませています。 第2780地区学友会は、国内で最も活発な学友会です。この写真は地区大会で母国のお茶をサービスしているものですが、このほかにも湘南海岸の清掃活動、ロータリアンを手料理でもてなす交流会、フットサルサークルなど、多くの活動をしています。 2012年に設立されたばかりのタイ学友会も、養護施設の子どもたちとの夕食会、粉ミルクや紙オムツの寄贈、海岸清掃、ウミガメの放流など、すでに数多くの活動を行っています。 <クリックして次のスライドへ>
最新ニュース! 2013年10月にはネパールに 米山学友会が誕生します! 設立に向けた打合せ (2013年8月25日) ★豆辞典に掲載されていません そして、2013年10月19日に、ネパールで海外5番目の米山学友会が誕生します! 母国での学友会設立を望む在日ネパール学友たちも、現地と協力しながら準備をしています。 設立に向けた打合せ (2013年8月25日)
よねやま親善大使 ★豆辞典p21に対応 昨年度、ロータリー米山記念奨学会では、事業創設60周年を記念して、よねやま親善大使を募集しました。 80人を超える応募者の中から選ばれた、初代よねやま親善大使のお二人です。 親善大使は、ロータリーや一般社会に向けて、米山奨学事業のPRをしています。 <参考> ・地区大会・米山関連セミナー・研修会などに親善大使を呼びたい場合は、米山記念奨学会事務局 広報担当までご連絡ください。 ・親善大使の紹介ビデオもあります。9月下旬からHPで公開するほか、希望する方にはDVDをお送りします。
なぜ、外国人留学生を 支援するのですか? さて、日本のロータリーは、なぜ独自の奨学財団を作り、外国人留学生を支援しているのでしょうか。
日本のロータリアンの願い 留学生支援ひとすじに60年 米山梅吉翁の 遺徳を讃える 無形の金字塔 「平和日本を 世界へ」 ★豆辞典p5に対応 米山梅吉翁の 遺徳を讃える 無形の金字塔 「平和日本を 世界へ」 ★豆辞典p5に対応 米山奨学事業は、日本のロータリーの黎明期を支えた大先輩たちの手で作られ、脈々と受け継がれてきた日本独自の事業です。 日本で最初のロータリークラブを創立した米山梅吉氏が1946年に亡くなったあと、“米山梅吉”の名を永遠に偲ぶことができるような、有益な事業をやろうではないか…ということで、1952年、東京RCが「米山基金」を立ち上げました。 なぜ、外国人留学生への奨学金という事業が選ばれたのか、いくつか理由はあったようですが、戦後の復興へと向かい始めた当時、「二度と戦争の悲劇を繰り返さないために、“平和日本”を肌で感じてもらいたい」という、当時の日本のロータリアンたちの強い想いがありました。 東京RCが始めた「米山基金」は、わずか5年で、日本の全ロータリークラブの共同事業となりました。 <参考> 米山梅吉翁(写真右)と、米山基金の構想を発表した古沢丈作氏(写真左)
これ実に(米山梅吉)翁の生前意図されたロータリー事業の一つであり、われらまたもって翁の遺徳を讃うる無形の金字塔となさんとするものであります。 これ実に(米山梅吉)翁の生前意図されたロータリー事業の一つであり、われらまたもって翁の遺徳を讃うる無形の金字塔となさんとするものであります。 ――古沢丈作(東京RC) 1952年11月4日発表「米山記念奨学金(略称・米山ファンド)設定の趣旨」より ★豆辞典に掲載されていません 当時のロータリアンの言葉をご紹介します。 1952年11月4日、東京RCの古沢会長が発表した「米山基金」は、アジアの優秀な学生を日本に招いて、研究させたいというものでした。 この日提出された「米山記念奨学金(略称・米山ファンド)設定の趣旨」の最後の一文に、この構想にかけた並々ならぬ意気込みを見ることができます。 「これ実に翁の生前意図されたロータリー事業の一つであり、われらまたもって翁の遺徳をたたうる無形の金字塔となさんとするものであります」 古沢氏は、「大連宣言」で知られる優れた思想家ですが、彼がロータリー人生の最後に情熱を傾け、奉仕の実践に取り組んだのが、米山奨学事業でした。
彼は4年間、日本で多くのことを学び、人間は基本的に同じであるとわかってくれたはずです。 人は、世界の人々と友情を育むことができるということを、我々は証明したいのです。 ――新田義実(東京RC) 1958年、第1号奨学生の帰国時にバンコク RCへ宛てた書簡(原文は英語) ★豆辞典に掲載されていません 古沢氏は、第1号奨学生のソムチャードさんの帰国を見届けることなく、1955年に亡くなりました。 その3年後、ソムチャードさんがいよいよ母国へ帰る日、東京RCの新田義実氏(にった・よしみ、のちに米山奨学会副理事長)がバンコクRCへ宛てた手紙の一文をご紹介します。 「いよいよソムチャードさんが日本での勉学を終え、帰国します。彼は4 年間、日本で多くのことを学びました。楽しいことばかりではなかったと思いますが、人間は基本的に同じであるとわかってくれたはずです。これは、ロータリーにおけるわれわれの信念であり、人は世界の人々と友情を育むことができるのだと、われわれは証明したいのです。今からソムチャードさんはあなた方の元へ帰ります。あなた方は彼を誇りに思ってくださることでしょう――」
日本のロータリアンが受け継いできた、世界に誇る国際貢献事業 教育への投資=国際親善や友好に計り知れない長期的波及効果 平和への願いを奨学生を通じて 世界に広める ★アニメーション付きスライド → 自動的に、テキストが次々と表示されます 米山奨学事業は、日本のロータリーが世界に誇ることのできる国際貢献事業です。 教育への投資は、国際親善と友好に、計り知れない波及効果があります。 そしてこの事業の根幹は、日本に来てくれた留学生に、ロータリーの心、日本人の心を伝え、お互いに信頼関係を築くことで、世界の平和と発展に貢献することです。 日本のロータリアンたちが受け継いできた米山記念奨学事業は、今を生きるわれわれロータリアンの誇りでもあります。 先輩たちがつないできた米山の灯を消すことなく、次の世代に伝えていくために、米山の灯をますます燃やし続けましょう! ご静聴ありがとうございました。 つなごう、米山の灯を!