薬理学PBL 7.かぜ症候群 スライドショー推奨です。.

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薬理学PBL 7.かぜ症候群 スライドショー推奨です。

処方例 その前に・・・・ 1.以下を併用 PL顆粒 1日3g 分3 食後 または カロナール錠 (200mg) 6錠 分3 食後 イソジンガーグル 2~4mLを水で約60mLに稀釈して、 1日数回うがい 2.全身症状が強い場合 ロキソニン錠(60mg) 3錠 分3 食後 3.鼻閉症状が強い場合 トーク 1回2~3滴 1日数回点鼻または噴霧 その前に・・・・

かぜ「症候群」? 薬理学PBL 7.かぜ症候群

0.「かぜ症候群」って何なのさ  かぜ症候群とは種々の病因によって起こる上気道の 急性カタル性炎症を一括したものである。病因は大別し て感染性因子と非感染性因子(寒冷、アレルギーなど) に分けられるが、ほとんどは感染因子によるものであり、 日常診療でみられるかぜ症候群の80~90%はウイル スによるものとされる。かぜ症候群は、病原は異なって いてもその臨床像には共通点が多く、経過も急性でお よそ1週間であり、予後は良好である。         北里大学電子教科書(http://202.24.142.2/qrs/imd/imd00073.html)

症状は色々 基本は症状に合わせた処方(対症療法) 鼻づまり 発熱 ぼーっとする 喉痛い・・・

1-1. PL顆粒(総合感冒薬) サリチルアミド (NSAIDs 腫れや痛みを和らげる) 成分 サリチルアミド (NSAIDs 腫れや痛みを和らげる) アセトアミノフェン (作用が穏やかで安全性の高い非ピリン系解熱鎮痛薬) 無水カフェイン (風邪のボーッとした感じを改善し、他の薬の鎮痛作用を増強) メチレンジサリチル酸プロメタジン  (抗ヒスタミン剤 鼻水やクシャミに有効) COX阻害→PG産生抑制(①抗炎症作用) ②鎮痛作用 ③解熱作用  cAMP phosphodiesteraseの阻害&アデノシン受容体の拮抗阻害 →①中枢興奮作用 ②心臓の陽性変力・変時作用   ③気管支平滑筋の弛緩 ④利尿 カフェイン p596 アデノシン受容体p578 H1受容体拮抗作用 →サリチルアミド、アセトアミノフェンの鎮痛作用を増強する。 

NSAIDsの作用 GE2は「血管透過性の亢進、血管拡張」などの作用から、炎症を起こさせる物質であると分かる。そのため、PGE2の産生抑制をする物質は抗炎症薬となる。 非ステロイド性抗炎症薬はシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することで、結果としてPGE2の産生抑制を抑制する。これによって、抗炎症作用を起こす。 また、PGE2はBK(ブラジキニン)の作用を増強する作用がある。ブラジキニンは発痛物質であるので、この物質の作用増強を抑えることで、痛みを抑えることになる。 COX受容体は血小板にも存在し、NSAIDsが作用することでTXA2産生が抑制されるので抗血液凝固作用を示すようになる。 しかし、よく見てみるとTXA2には「血小板凝集作用」があるが、PGI2には「血小板凝集抑制作用」がある。「どっちが正しいのだ?」と思うかもしれないが、実はNSAIDsの投与量によって変わる。 NSAIDsの一つにアスピリンがある。アスピリンを80~100mgの低用量で投与した場合、TXA2のみを阻害する。これによって血小板凝集阻害作用が得られる。 ここで、鎮痛・抗炎症作用を期待してアスピリンを投与する場合、200~300mgの高用量で使用する必要がある。この場合、PGI2阻害作用により血小板凝集阻害作用が減弱してしまう。これをアスピリンジレンマと呼ぶ。 このようにアスピリンを高用量で使用する場合、血小板凝集阻害作用はあまり期待できず、鎮痛・抗炎症作用を望んで投与される。

NSAIDsの作用 ①抗炎症作用:炎症巣で産生されたPG(特にPGE2)が 血漿滲出作用を増強し、滲出液の貯留を起こす。 NSAIDsがこれを抑制する。 ②鎮痛作用:PGは痛覚神経線維終末の感受性を増大 させて、強い発痛作用をもつブラジキニンを助ける。 NSAIDsがこれを抑制する。 ③解熱作用:PGE2が体温調節中枢のセットポイントを上 昇させて熱の産生を促す。NSAIDsがこれを抑制する。 ②鎮痛作用 PGはそれ自身に発痛作用はないが、痛覚神経線維終末部において、痛覚が発生する閾 値を下げることで、その感受性を増大させる。強い発痛作用を持つブラディキニンは痛覚 受容器付近でPGを産生し、その助けを借りて発痛作用を起こす。NSAIDsは痛覚神経線 維終末部でのPGの産生を抑制することにより鎮痛作用を起こす。この作用は頭痛・歯痛・ 関節痛・筋肉痛などの疼痛には有効だが、内臓痛には無効である。 ③解熱作用 恒温動物の視床下部前部の体温調節中枢には一定のセットポイントがあり、それより脳 の温度が低ければ熱産生、高ければ放散の指令を出し、体温を一定に保つと考えられて いる。発熱時には体温調節中枢付近においておそらくIL-1の作用によりPGE2が産生され、 その量に応じてセットポイントが上昇すると説明される。その新しいセットポイントにより、 発熱時でも熱のバランスが保たれることになる。NSAIDsでPG産生を阻害すると、セットポ イントが正常体温のものに戻り、脳の温度を下げるために発汗の指令が発せられる。この ことより、NSAIDsの解熱作用点は中枢神経系に存在する。なお、正常体温時にはPGE2 はその調節に全く関与しないので、NSAIDsは正常の体温は下降させない。

無水カフェイン cAMP PDEの阻害 アデノシン受容体の拮抗阻害 アデノシンの働き: 脳の神経線維に取り付いて安定感や疲労感をもたらす  心筋収縮力の増大、気管支平滑筋の弛緩、脳細動脈の収縮のような交 換神経興奮様作用を示す。これらの作用の結果、腎血管拡張により糸球 体濾過量(GFR)が増大し、さらに尿細管での水分の再吸収の抑制により利 尿作用を現す。 アデノシン受容体の拮抗阻害  アデノシンの働き:  脳の神経線維に取り付いて安定感や疲労感をもたらす  膀胱括約筋に取り付いてその作用を抑制  これらがカフェインによって阻害されるため、 1:覚醒作用2:利尿作用となって現れる。 カフェイン p596 アデノシン受容体p578

メチレンジサリチル酸プロメタジン 主に2つの作用 H1受容体拮抗作用 抗コリン作用  →気管支分泌抑制がさらに期待でき、鼻水、鼻づまり などの症状を緩和できると考えられる

副作用 ①ショック・アナフィラキシー用作用 ②喘息発作 本剤中のサリチルアミドはアスピリン喘息を誘発するおそれ ③肝機能障害・黄疸 ①ショック・アナフィラキシー用作用  ②喘息発作 本剤中のサリチルアミドはアスピリン喘息を誘発するおそれ ③肝機能障害・黄疸 本剤中のアセトアミノフェンにより肝障害が悪化するおそれ ④SIDS プロメタジン製剤を小児(特に2歳未満)に投与した場合,乳児突 然死症候群(SIDS)及び乳児睡眠時無呼吸発作があらわれたと の報告がある  ⑤眠気  メチレンジサリチル酸プロマジンの抗ヒスタミン作用による

PL顆粒、ダメ、絶対。 禁忌 ①本剤の成分に対する過敏 ②消化性潰瘍 (サリチルアミドによる悪化の危険) ③アスピリン喘息 (サリチルアミドによる悪化の危険) ④昏睡状態または中枢神経抑制剤の影響下   (プロメタジンによる作用の増強) ⑤緑内障 (プロメタジンの抗コリン作用による悪化) ⑥尿路閉塞、前立腺肥大症 (プロメタジンの抗コリン作用による悪化) ⑦15歳未満の水痘・インフルエンザ患者 消化性潰瘍→PG阻害による粘膜保護作用の消失 アスピリン喘息

PL顆粒と併用注意! ①クマリン系抗凝結剤 (ワルファリン) ← サリチル酸系製剤による作用増強 ②中枢神経抑制剤・アルコール ①クマリン系抗凝結剤 (ワルファリン)                 ← サリチル酸系製剤による作用増強 ②中枢神経抑制剤・アルコール                  ← プロメタンジンにより作用が増強 ③降圧剤  ← プロメタンジンにより降圧作用の増強 ④抗コリン作用薬 (フェノチアジン系化合物等)                   ← プロメタンジンにより作用増強 ⑤糖尿病用剤 (インスリン製剤等)   ← サリチル酸製剤が糖尿病用剤を血球タンパクから遊離

↓ 1-2.カロナール 有効成分 アセトアミノフェン ※抗炎症作用は弱く、 NSAIDsに分類されていない!  アセトアミノフェン ※抗炎症作用は弱く、 NSAIDsに分類されていない! ↓ 中枢神経系のみに存在するCOX3を特異的に阻害することで、解熱・ 鎮痛作用を起こす

COX(cyclooxygenase) COX-1:常在性。アスピリンなどによる胃粘膜障害、腎 機能障害はこれのため

アセトアミノフェン

副作用が少なく安全性が高い 必要以上に飲みすぎると、腹痛や下痢を起こしたり、 肝臓の調子が悪くなることがある。(アルコールとの関係も)   副作用が少なく安全性が高い   必要以上に飲みすぎると、腹痛や下痢を起こしたり、          肝臓の調子が悪くなることがある。(アルコールとの関係も) 他に・・・   ショック、アナフィラキシー様症状   重い血液成分の異常   吐き気、食欲不振、腹痛、下痢、発疹

禁忌 カロナール、ダメ、絶対。 消化性潰瘍(症状悪化) 血液の異常(重篤な転帰) 肝障害(重篤な転帰) 腎障害(重篤な転帰) 心機能不全(心不全の憎悪) アスピリン喘息(プロスタグランジン合成阻害作用の関 与) 過敏症

1-3.イソジンガーグル e 主成分:ポピドンヨード ポリビニルピロリドン Iヨウ素 ポピドンヨードとは、ヨウ素をポリビニルピロリドンという物質と結合させたもので、この結合により、ヨウ素が水によく溶けるようになります(だから塗り薬やうがい薬に出来るんですね)。ポピドンヨードの水溶液のなかでは、ポリビニルピロリドンとヨウ素の結合が切れたりくっついたり(平衡)しています。ポリビニルピロリドンとの結合が切れて放出されたヨウ素が、殺菌作用の元となります。 水溶液中に放出されたヨウ素は、周りの物質から電子を奪って、ヨウ素イオンになろうとします。この電子を奪う作用により、生体内の物質、例えばタンパク質やDNAや脂肪酸などの様々な物質を変化させます。 タンパク質の場合は、タンパク質の立体構造の骨組みとなるシステインというアミノ酸(2分子のシステインが結合することでタンパク質の形をささえる筋交いのような働きをします)の性質が変わり、タンパク質の構造が崩れてしまいます。 また、タンパク質や核酸(DNA)の基本構造を維持するのに必要な(専門用語で言うと水素結合を維持するのに必要な)窒素ー水素結合を、窒素ーヨウ素結合に換えてしまい、生体内で働くための構造を壊してしまったりもします。 こうして、細菌やウイルスの生存に必要なタンパク質や核酸がぶっ壊れてしまうので、殺菌作用が生じるのです。殺菌により水溶液中のヨウ素濃度が減ると、ポピドンヨードからヨウ素が供給され、さらに殺菌が進むというわけです。 ポピドンヨードの水溶液のなかでは、ポリビニルピロリドンとヨウ素の結合が切れたりくっついたり(平衡)していいる。ポリビニルピロリドンとの結合が切れて放出されたヨウ素が、殺菌作用の元となる。水溶液中に放出されたヨウ素は、周りの物質から電子を奪って、ヨウ素イオンになろとする。この電子を奪う作用により、生体内の物質、例えばタンパク質やDNAや脂肪酸などの様々な物質を変化させる。。

副作用 重篤な副作用   ショック、アナフィラキシー様症状 ・その他の副作用 過敏症により発疹 口腔 悪心の消化器 不快感など

2.ロキソニン プロドラッグ 一般名:ロキソプロフェンNa (loxoprofen sodium) プロピオン酸誘導体の酸性NSAIDs         であり、体内ですみやかに活性の高い trans-OH型に変換される。 プロドラッグ 体内で代謝されてから作用を及ぼすタイプの薬。体内あるいは目標部位に到達してから薬理活性をもつ化合物に変換され、薬理効果を発揮(活性化)するように化学的に修飾された薬. 消化管吸収性、組織移行性、組織選択性、 化学的安定性などの向上を期待している。 高い薬理活性をもつ化合物でも、投与した後消化管内や肝臓で分解され、最終的に体内中の有効成分が、かなり少なくなってしまう場合がある。

おさらい GE2は「血管透過性の亢進、血管拡張」などの作用から、炎症を起こさせる物質であると分かる。そのため、PGE2の産生抑制をする物質は抗炎症薬となる。 非ステロイド性抗炎症薬はシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することで、結果としてPGE2の産生抑制を抑制する。これによって、抗炎症作用を起こす。 また、PGE2はBK(ブラジキニン)の作用を増強する作用がある。ブラジキニンは発痛物質であるので、この物質の作用増強を抑えることで、痛みを抑えることになる。 COX受容体は血小板にも存在し、NSAIDsが作用することでTXA2産生が抑制されるので抗血液凝固作用を示すようになる。 しかし、よく見てみるとTXA2には「血小板凝集作用」があるが、PGI2には「血小板凝集抑制作用」がある。「どっちが正しいのだ?」と思うかもしれないが、実はNSAIDsの投与量によって変わる。 NSAIDsの一つにアスピリンがある。アスピリンを80~100mgの低用量で投与した場合、TXA2のみを阻害する。これによって血小板凝集阻害作用が得られる。 ここで、鎮痛・抗炎症作用を期待してアスピリンを投与する場合、200~300mgの高用量で使用する必要がある。この場合、PGI2阻害作用により血小板凝集阻害作用が減弱してしまう。これをアスピリンジレンマと呼ぶ。 このようにアスピリンを高用量で使用する場合、血小板凝集阻害作用はあまり期待できず、鎮痛・抗炎症作用を望んで投与される。

2.ロキソニン 副作用 発疹、かゆみ、皮膚障害、胃部不快感、腹痛、まれに間 質性肺炎やアナフィラキシー様症状、肝障害や腎障害 など。主にPGE1、PGE2の胃酸分泌抑制や胃粘膜保護 の作用が失われることによる胃腸障害が多い。

2.ロキソニン 禁忌 1.消化性潰瘍のある患者 〔プロスタグランジン生合成抑制により、胃の血流量が減少し消化性潰瘍が悪化することがあ る。〕 2.重篤な血液の異常のある患者 〔血小板機能障害を起こし、悪化するおそれがある。〕 3.重篤な肝障害のある患者 〔副作用として肝障害が報告されており、悪化するおそれがある。〕 4.重篤な腎障害のある患者 〔急性腎不全、ネフローゼ症候群等の副作用を発現することがある。〕 5.重篤な心機能不全のある患者 〔腎のプロスタグランジン生合成抑制により浮腫、循環体液量の増加が起こり、心臓の仕事量が 増加するため症状を悪化させるおそれがある。〕 6.本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者 7.アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患 者 〔アスピリン喘息発作を誘発することがある。〕 8.妊娠末期の婦人

3.トーク点鼻薬 H23.2.10より 「トラマゾリン点鼻液 0.118%『AFP』」に名称変更 一般名:塩酸トラマゾリン (tramazoline hydrochloride) イミダゾリン誘導体であり、α受容体を刺激することによ り鼻腔内の局所血管を収縮し、鼻粘膜の充血、腫脹を 除去する。

3.トーク点鼻薬 副作用 過敏症状、嘔気、鼻灼熱感、鼻汁、反応性低下、眩暈、 頭痛、味覚障害 心悸亢進、悪心、鼻乾燥感、鼻刺激痛 反応性鼻充血 発汗、徐脈、全身症状、急激な血圧上昇、反応性低下、 局所粘膜二次充血、疲労、不眠、眩暈、嘔気、血圧上昇、 頻脈、体温低下、ショック、反射性徐脈

3.トーク点鼻薬 禁忌 (次の患者には投与しないこと) 1. 本剤に対し過敏症の既往歴のある患者 2. 2歳未満の乳・幼児[過量投与により発汗、徐脈等 の全身症状が発現するおそれがある。] 3. モノアミン酸化酵素阻害剤投与中の患者[急激な 血圧上昇を起こすおそれがある。]