9月27日 パラボラミラーによる ミリ波ビーム絞り 1m先までのビームの様子 @30,80,140GHz.

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9月27日 パラボラミラーによる ミリ波ビーム絞り 1m先までのビームの様子 @30,80,140GHz

目次 1.パラボラミラーの焦点距離の違いによる反射ビームの絞られ方の違い 2.周波数の違いによる反射ビームの絞られ方の違い

1.パラボラミラーの焦点距離の違いによる 反射ビームの絞られ方の違い 概要 まず、以下の状況を考える。 状況   反射ビームの絞られ方の違い 概要 まず、以下の状況を考える。 状況 2次元FDTD法を用いて計算する。 まず、ソースがミリ波ビームを出す。 それを、パラボラミラー2枚を用いて絞る。 ソースはホーンアンテナを想定する。 ビームはZ字のように進ませる。 このとき、後段のパラボラミラーの形を焦点距離の異なる数種類に変える。 後段パラボラからのある一定距離離れた場所でのビーム断面を評価する。

金属製 計算水準の詳細 パラボラミラー(上側) 周波数:30GHz(一定) 金属製 ソース、ミラーの配置位置 パラボラミラー(下側) ソース 図1が基準の配置位置、形状である。 図1において、ソースから出たビームの軸 は次の通り進む。まず、下側パラボラミラー 反射中心点まで真左に167mm進む。 そこで120度折れて、上側パラボラミラー 反射中心点まで458mm進む。さらにそこで 120度折れて真左に進む。 上側パラボラミラー反射点中心から 上側パラボラミラー焦点までの距離を 500mm、1000mm(図1)、1500mm、 ∞mm(平面ミラー) と変化させる。 ソース中心位置は下側パラボラミラーの 焦点の位置に置く。ソースサイズ30mm。 パラボラミラーのサイズは上下とも 直線近似で約220mm。 金属製 パラボラミラー(下側) ソース 図1 ミラーとソースの位置を示す図 白矢印がミリ波ビーム進行方向 計算領域は青色部分

計算水準の詳細(続き) ソースとミラーの位置座標の式  10目盛り=1mmで書いた場合(1次変換して図1にする前)の位置座標の式は  以下の通り  ○ソース   (0,1100)-(0,1400)の線分を、(0,1250)を中心に反時計回りに30度回転   させた線分(パラボラミラー(下側)の反射中心(-1443,416)に向いている)   ○パラボラミラー(下側)   Y = X^2/5000 (-2443<=X<=-443)  ○パラボラミラー(上側)   Y = -(X+5773)^2/15000 + 6250 (-2443<=X<=-443)  @f=500mm   Y = -(X+10103)^2/30000 + 7500 (-2443<=X<=-443) @f=1000mm   Y = -(X+14433)^2/45000 + 8750 (-2443<=X<=-443) @f=1500mm Y = -0.577(X+1443) + 5000 (-2443<=X<=-443)    @f=∞mm   但し、f は焦点距離を表す。 4つの式での反射中心の座標は一定(-1443,5000)となっている。

ソース(ホーンアンテナ)を表す線分上の電界強度は空間的にcosカーブを 維持しながら時間的に以下のようにcosカーブで変化するとした。 全水準で共通な条件 ソース(ホーンアンテナ)を表す線分上の電界強度は空間的にcosカーブを 維持しながら時間的に以下のようにcosカーブで変化するとした。 時間の流れ 電界強度 3[V/m] 位置 図2  ソース線分上での電界強度の変化     (青と赤で1周期)

計算結果の例 @焦点距離1000mm 焦点 図3 図4 EZ(紙面に垂直方向の 図3の白縦線線分上(上側ミラー 電界強度)片側振幅分布 1/e幅は128mm 最大強度は1.281 [V/m] 計算上のビーム軸中心はy=505 図3 EZ(紙面に垂直方向の 電界強度)片側振幅分布 (目盛りは計算させたときのメッシュ の細かさになっている) 図4 図3の白縦線線分上(上側ミラー から1000mm先)でのEZ片側振幅 プロファイル

各水準間でのEZ片側振幅分布(図3に相当)の比較 f:500mm f:1000mm [V/m] [V/m] f:1500mm f:∞mm [V/m] [V/m]

図5  各水準間での1000mm先のビーム断面(図4に相当)の比較 f:500mm f:1000mm f:1500mm f:∞mm

図6 注 注:軸中心で電界強度が最大ではない場合もありえるがほぼ一致していた

図7

2.周波数の違いによる反射ビームの絞られ方の違い 概要 1のときと同様、以下の状況を考える。 状況 2次元FDTD法を用いて計算する。 まず、ソースがミリ波ビームを出す。 それを、パラボラミラー2枚を用いて絞る。 ソースはホーンアンテナを想定する。 ビームはZ字のように進ませる。 また、後段のパラボラミラーから1000mm先でのビーム断面を見る。 今度は、後段のパラボラミラーの焦点距離を1000mmに固定する。 構成物体の位置は先ほどと同じである。 周波数を3種類振る。30GHz、80GHz、140GHzとする。

図8 焦点距離1000mmにおける 各周波数でのビームの軌跡 30GHz 焦点(着目点) 80GHz 140GHz [V/m] [V/m]

図9

図10

実際に使用したパラメータは以下のようなものになる (140GHzでメッシュを比較的小さくとったものの場合)。 補足 FDTD法パラメータ 実際に使用したパラメータは以下のようなものになる (140GHzでメッシュを比較的小さくとったものの場合)。 (input) X方向の分割数+2の値 = 4657 (input) Y方向の分割数+2の値 = 2532 (input) 全ステップ回数 = 12000 (input) セルのX方向サイズ [m]= 0.00025 (input) セルのY方向サイズ [m]= 0.00025 (input) 時間ステップ[s]= 5e-013 (input) 調べる電磁波の周波数[Hz]= 1.4e+011 1秒当たりのステップ回数 = 2e+012 1周期当たりのステップ回数 = 14.28571 (check) セルのX方向サイズ(=セルのY方向サイズ)/波長= 0.1167474 (check)クーラントパラメータ(<1)= 0.8479411 その他 誘電体:なし 導電体:金属製パラボラミラー、ソース以外はなし 解析領域の周辺部:2次のMurの吸収境界条件を用いた