IR and IR interpreting
目次 Disclaimer In a nutshell… IRとは (In more detail) IR活動の様々な形態 IR通訳とは : IR通訳者たちはどう感じているか IR通訳の特徴 その① : Q&A形式 IR通訳の特徴 その② : IR Mtg.の主催者兼クライアントは証券会社 IR通訳が不十分だと・・・ 「いいIR通訳」は、ロスが少ない 重要 重要 重要
当資料は、IRISの会社説明会における、通訳者のみなさんとの情報共有の一助とするために、丹埜が個人的に作成したものです Disclaimer 当資料は、IRISの会社説明会における、通訳者のみなさんとの情報共有の一助とするために、丹埜が個人的に作成したものです 当資料に記載されているのは、丹埜の個人的な物の見方・考え方であり、丹埜が所属する団体・会社等の見解ではありません みなさんのご意見も、ぜひお聞かせください
IRとは IR通訳とは 「日本株式会社」を世界にPRし、 日本のファンを増やす仕事 日本のIRの成否を左右する、重要な仕事 In a nutshell… 重要 IRとは 「日本株式会社」を世界にPRし、 日本のファンを増やす仕事 IR通訳とは 日本のIRの成否を左右する、重要な仕事
IRとは (In more detail) 企業の「自主的」なDisclosure VS 法的Disclosure 企業(発行体/事業会社ともいう) VS 投資家 の広報活動 IRの目的 企業の実態を知ってもらうこと 企業の株価を、実態に近づけること 市場のショックを和らげたり、悪い噂が広まるのを未然に防ぐこと IRの重要性 資本市場/株式市場の健全な運営のために、IRは不可欠
これらの各形態を総称し、以下”IR Meeting”と呼びます Visits 海外投資家が日本に出張し、企業を訪問する Tele-conferences 海外投資家、日本企業、IR通訳者を電話でつなぎ、3者通話 ロードショー 上記2つとは逆に、日本企業が海外を訪問し、投資家回り Forums/events 野村等の証券会社主催のイベント(国内外)で、海外投資家と日本企業が面談 これらの各形態を総称し、以下”IR Meeting”と呼びます * 上記以外にも、Web上のIRや、Annual Reportのような紙ベースのIR活動もあります
IR通訳とは (In more detail) IR Meetingにおける通訳です IR Mtg. 投資家 IR通訳者 企業 (発行体/事業会社ともいう)
IR通訳者たちは、IR通訳をどう見ているか IRIS通訳者に対するアンケートを行いました。そこで出た、IR通訳に対する意見は以下の通りです: (複数回答で、回答が多い順に表示) Positiveな意見 「いろいろな業界・企業のことを学べる」 ← 多くのIR通訳者が回答 「仕事量が安定している」 ← 多くのIR通訳者が回答 「他の分野の通訳を上手に行うための基盤になる」 「ビジネスの基本や会計を学べる」 「投資家や企業とのネットワークを構築できる」 「逐次通訳が保証されている(いきなり「Whisperingして」と言われることが少ない)」 Negativeな意見 「疲れる」 (1日4-5社を回るVisitのとき) ← 多くのIR通訳者が回答 「仕事量が不安定」 「アテンド時(特にランチ)に気を遣う」 「礼儀・態度が悪い投資家がいる」 「Visitの時、(経費の)立て替えが大変」 「やや単調に感じる時がある」 * アンケートは、IR通訳経験の有無を問わず、多くの通訳者にご回答いただきました。 ここでは、IR通訳経験のある方の意見のみ集計・表示しています。
投資家 IR通訳者 企業 IR通訳の特徴 その① : Q&A形式 Q : “Is it XXX?” Q訳 : 「XXXですか?」 IR Meetingは、基本的にQ&A形式で行われます 投資家が質問し、企業が答える 企業が投資家に対してプレゼンをすることもある 投資家 IR通訳者 企業 Q : “Is it XXX?” Q訳 : 「XXXですか?」 “OK!” A訳 : “It’s YYY.” A : 「YYYです」 Q : “How is ZZZ?”
IR通訳の特徴 その② IR Mtg.の主催者 兼 クライアント(通訳案件としての) は証券会社 重要 IR Meetingをアレンジするのは、主に証券会社 証券会社が、自身の顧客である海外投資家向けのサービスの一環として、日本企業とのIR Mtg.をアレンジ 通訳エージェントに対しIR通訳業務を発注する人(= 「クライアント」 )も、基本的に証券会社 証券会社 (主催者 兼 クライアント) IR通訳者 通訳 エージェント 投資家 IR Mtg. (現場) 発注 手配・派遣 企業
不十分なIR通訳と、 いいIR通訳
投資家と企業が理解し合えず、日本にとって損失 IR通訳が不十分だとどうなるか 質問を正しく理解しないと、 いきなり精度がガクッと落ちる 精度(正確性)をパーセンテージで表すと: 投資家 IR通訳者 企業 Q : 95-100%でStart Q訳 : 75%に ??? A訳 : 50% A : 60% “No, that’s not what I was after. Let me rephrase the question.” ??? 2回聞いても分からない。Maybe he just doesn’t want to answer the question. I shouldn’t be rude… 何を聞きたいのか よく分からないけど、 とりあえず何か答えなきゃ・・・ Q : “Never mind, next question…” 投資家と企業が理解し合えず、日本にとって損失
いいIR通訳のおかげで、投資家の理解(対企業、対日本)が深まる。 株式の継続的な売買につながり、日本株式会社に貢献 重要 「いいIR通訳」は、ロスが少ない 時には、言葉足らずの投資家に対し、”This is what you mean, right?”と、精度を上げることも IR通訳者 投資家 企業 Q : 95-100%でStart Q訳 : 90-100%に A : 85-95% A訳 : 80-90% “OK, thank you!” Q : “Next question…” 質問を正しく理解出来るので、的確に回答。 的確な回答は、通訳者にとっても訳しやすい 10-20%程度のロスであれば、それを聞いた投資家の頭の中で修復可能 いいIR通訳のおかげで、投資家の理解(対企業、対日本)が深まる。 株式の継続的な売買につながり、日本株式会社に貢献
お読みいただき、ありがとうございました。 IR通訳に興味を持っていただけましたか? IRISでは、日本のIR通訳のレベルを上げるための 勉強会を開催しています。 詳しくは、Websiteの「勉強会」のコーナーを ご参照ください。 通訳者のみなさんの、積極的な参加をお待ちしています!