ITA 2008 第12回 ネットワークの基礎(1)
<定義> ● LAN (Local Area Network) 同じ敷地内にあるような局所的なネットワーク ● WAN(Wide Area Network) 本社・支社間など建物・敷地を越える遠隔地にあるLAN やコンピュータ を電話回線や専用回線などで結んだネッ トワーク ● Internet 全世界のネットワークを相互に接続した巨大なコンピュー タネットワーク。
LAN、WAN、Internet A国 プロバイダY B国 C社 G大学 プロバイダX F社 専用回線 D大学 E社東京本店 E社京都支店 LAN(Local Area Network) 同じ敷地内にあるような局所的なネットワーク WAN(Wide Area Network) 本社・支社間など離れた地域にあるLANやコンピュータ を電話回線や専用回線でむすんだもの インターネット 全世界のネットワークを相互に接続した巨大なコンピュータネットワーク。 E社東京本店 WAN E社京都支店 専用回線
LANの接続形態 バス型:原型はこの形、同軸ケー ブル使用。1本のケーブルに間 隔おいてPCを接続。 (10BASE-5、10Base-2) ブル使用。1本のケーブルに間 隔おいてPCを接続。 (10BASE-5、10Base-2) リング型:PCをリング状に接続し、 送信するデータを巡回させ、 転送する。トークン使用(トーク ンリングなど) スター型:ほとんどのLANはこの 形。何本ものケーブルを1つに 束ねる集線装置(ハブ)を中心 に置きPCを接続。(10BASE-T、 100BASE-TX、1000BASE-T)
パケット輸送 データ → パケットに分割して、ネットワークに流す。 データ データ ポート 番号 MACアドレス IPアドレス データ → パケットに分割して、ネットワークに流す。 パケット1 パケット2 データ ポート 番号 シークエ ンス番号 MACアドレス IPアドレス データ MACアドレス: ネットワーク機器につけられた識別番号 IPアドレス: パケットに割り振られた送り先を一意に識別できるアドレス
家庭LAN ピアツーピア型 Internet ADSL回線 スプリッタ ADSLモデム内蔵 無線アクセスポイント 無線 10/100BASE-T Hard Disk 家庭でもLANの知識、ISDN、FTTHもある PC 1 PC 2 プリンタ
LAN構築の利点 1)ハードウェア資源の共有 プリンタ、外部記憶装置 (HardDisk、MO) 2)情報資源の共有 プリンタ、外部記憶装置 (HardDisk、MO) 2)情報資源の共有 文書ファイルなどを複数のPCから 利用できる 3)複数のPCより同時にインターネッ トへ接続可能
クライアント・サーバ・システム クライアント サーバ(メール、WWWなど) サービス要求 利用者識別, アクセス権制御 セキュリティ強化 サービス提供 サーバに処理依頼 CPU等負荷軽減 Peer to Peer: PC同士お互い対等のネットワークの意 (例:WindowsのLAN、MacintoshのLAN)
TCP/IP通信プロトコルの階層 階層 プロトコル アプリケーション層 HTTP、FTP、SMTP、POP3 DNS、DHCP、PING、TELNET トランスポート層 TCP、UDP、ICMP インターネット層 IP、ARP、ICMP ネットワークインターフェイス層 Ethernet、ISDN、ADSL RS232C 階層構造にすることにより、各階層の規格の開発が容易になる。 規格策定の主導権争いにみられるように、国、企業にとっては大きい問題。 変な規格を決めるとあとが大変。世界的にも非常に重要。
TCP/IP (Transmission Control Protocol /Internet Protocol) これを使えば、あらゆる機種(Windows、Macintosh、UNIX等)のコンピュータ同士で通信できる。 インターネットでは標準のプロトコル WWW、メールなど(プロトコルとは通信するための取り決め) インターネット利用時には複数のアプリケーションが同一のPC上で同時に通信を行うことが可能(ポート番号の概念)
インターネットの歴史 ARPANET(1960年代後半) 米国国防総省 軍事用ネットワーク、 中央集権型→分散型ネットワーク 軍事用ネットワーク、 中央集権型→分散型ネットワーク NSFNET(1986年) 全米科学財団 学術ネットワークに発展 CERN(1991年) 欧州合同原子核研究機構 T.Berners-Lee氏によるWWWの発明 (ハイパーテキスト、リンク) 日本でのプロバイダ接続(1992年) 商用インターネットサービス開始 Mosaic(1993年) WWWブラウザ(画像表示も可能)の登場
インターネット接続形態の推移 xDSL FTTH CATV ブロードバンド加入者:約2,874万人(内訳:xDSL加入者;約1,271万人、 CATV加入者;約387万人、FTTH加入者;約1,215万人、その他:約1万人) 2008年3月総務省調査より
アプリケーション(TCPの上位)例 HTTP (HyperText Transfer Protocol)(80) ホームページの閲覧 FTP(File Transfer Protocol)(20,21) ファイルの送受信 ホームページのアップロード SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)(25) 電子メール(E-Mail)の送信 POP(Post Office Protocol)(110) メールサーバからメールの受信
DNS (Domain Name Service)(53) URL (Uniform Resource Locator)と アプリケーション(UDPの上位)例 DNS (Domain Name Service)(53) URL (Uniform Resource Locator)と IPアドレスの対応 (例) 202. 223 . 162 . 5 (Cクラス) ネットワーク部 ホスト部 senna . kyoto - phu . ac . jp ホスト名 ドメイン名 DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) IPの設定をネットワーク機器に 自動的に割り当てる
DNSによる名前解決の仕組み STEP1 ルート(.)用DNSサーバ “.jp”のDNSをどこが管理しているかルート STEP2 ネームサーバに問い合わせ STEP2 “.jp”用DNSサーバ STEP3 “aaa.co.jp” DNSサーバ “.co.jp”のDNSをどこが管理しているか “.jp”用DNSサーバに問い合わせ STEP4 “.co.jp”用DNSサーバ “www.yahoo.co.jp” について自社サーバ に問い合わせ “www.yahoo.co.jp” について“aaa.co.jp” DNSサーバが返答 “.yahoo.co.jp”のDNSをどこが管理しているか “.co.jp”用DNSサーバに問い合わせ “yahoo.co.jp”用DNSサーバ “www.yahoo.co.jp”のIPアドレスが何か “.yahoo.co.jp”用DNSサーバに 問い合わせ AAA社 クライアント
NAT/IPマスカレード NAT(Network Address Translation) 外部ネットワークIPアドレスと内部ネットワークIPアドレス 1対1で変換 グローバルIPアドレスを多数用意する必要あり 外部ネットワーク 210.125.100.80 210.125.100.81 210.125.100.82 1対1 192.168.1.10 192.168.1.11 192.168.1.12 IPマスカレード 外部ネットワークIPアドレスと内部ネットワークIPアドレス 1対多で変換 グローバルIPアドレスを多数用意する必要なし 1対多 210.125.100.80 192.168.1.10, 192.168.1.11, 192.168.1.12 外部ネットワーク