研修内容(二日目) 概略の説明 水産資源のデータ解析入門 考え方、誤用など エクセルによる実演 ABC算定ルールの解説 Q&A
今までのテキストの説明 資源解析手法教科書(2001)ピンク本 事例集(2000)黄本 補遺(2002)青本 水産資源解析の基礎(2007) 今までのテキストの説明 資源解析手法教科書(2001)ピンク本 事例集(2000)黄本 補遺(2002)青本 水産資源解析の基礎(2007) 水産資源のデータ解析入門(2010) Terrapub(2009、2011)
赤嶺(2007)
入門書 4 松宮(2000)魚をとりながら増やす.成山堂 ベルソーブックス001 桜本(1998)漁業管理のABC.成山堂 入門書 松宮(2000)魚をとりながら増やす.成山堂 ベルソーブックス001 桜本(1998)漁業管理のABC.成山堂 一般向けの解説書。ゲーム理論を用いた 乱獲の説明など。「割引率」による乱獲の 説明は「不確実性」と解釈できる。 4
最近の教科書 5 水産海洋ハンドブック(2004)生物研究社 水産大百科事典(2006)朝倉書店 水研センターが中心 最近の教科書 水産海洋ハンドブック(2004)生物研究社 水産大百科事典(2006)朝倉書店 水研センターが中心 水圏生物科学入門(2009)恒星社厚生閣 安くてお薦め 5
会田編(2009)の3-3(山川)
その他のテキスト 島谷健一郎(2012)フィールドデータによる統計モデリングとAIC.近代科学社 その他のテキスト 島谷健一郎(2012)フィールドデータによる統計モデリングとAIC.近代科学社 渡辺 守(2012)生態学のレッスン.東京大学出版会 安藤洋美(2012)異説数学教育史.現代数学社
水産資源学の基本 成長・・・リチャーズ式 生残・・・指数関数(等比数列)。F、M、Z。 再生産・・・シュヌート式 水産資源学の基本 成長・・・リチャーズ式 生残・・・指数関数(等比数列)。F、M、Z。 再生産・・・シュヌート式 昆虫は数で調節。魚は体サイズで調節。 管理の基本は「フィードバック」。
統計学の基礎 点推定は最尤法 区間推定は尤度比検定 モデル選択はAIC 計算はエクセル・・・R? ベイズ統計?・・・MCMC法 統計学の基礎 点推定は最尤法 区間推定は尤度比検定 モデル選択はAIC 計算はエクセル・・・R? ベイズ統計?・・・MCMC法 区間推定の基本はHDR 事前分布の基本はPMP
インターネットの活用 群馬大の青木繁伸先生のHP 「統計学関連なんでもあり」 成長式の比較(検定方法) 標準偏差はn-1.5で割る? インターネットの活用 群馬大の青木繁伸先生のHP 「統計学関連なんでもあり」 成長式の比較(検定方法) 標準偏差はn-1.5で割る? Terrapub・・・モノグラフ 水研報告 水研ニュース
TACの歴史 11 最初はマイワシ、マサバ、ゴマサバ、マアジ、サンマ、スケトウダラ、ズワイガニ。 後でスルメイカが加わった。 TACの歴史 最初はマイワシ、マサバ、ゴマサバ、マアジ、サンマ、スケトウダラ、ズワイガニ。 後でスルメイカが加わった。 マイワシとサバ類には太平洋南部系群(南西水研)があった? 11
系群(stock)とは? 12 日本で作られた専門用語。 個体群(population)に相当するもの。 系群の定義 系群(stock)とは? 日本で作られた専門用語。 個体群(population)に相当するもの。 系群の定義 「作業仮説」として資源量変動の単位とみ なせるもの。 「種」は存在しない? 中坊(2003)系統群あれこれ.水産 資源管理談話会報(31)3-22 12
ABC算定の歴史 13 ABCは1つのはず? 行政より複数のABCが要請された。 ABCα、β、γ ABCγはすぐに消えた。 ABC算定の歴史 ABCは1つのはず? 行政より複数のABCが要請された。 ABCα、β、γ ABCγはすぐに消えた。 ABCtarget、ABClimitとなった。 行政より「複数シナリオ」が提示された。 13
ABC算定ルール
予防的処置 15 ABC算定のための基本規則 ABClimit・・・ABCの上限。Flimitで計算。 予防的処置 ABC算定のための基本規則 ABClimit・・・ABCの上限。Flimitで計算。 ABCtarget・・・ABCの目標。Ftargetで計算。 Flimit・・・乱獲を避けるためのFの上限値。 Ftarget・・・Flimitに安全率αを掛ける。 Blimit・・・Fを減少させ始める閾値。 Bban・・・禁漁を提言する閾値。 15
基本的な考え方 16 1系の方が2系よりも情報が多く、より詳しく解析されている。 したがって、2系の方がABC値は厳しい。 基本的な考え方 1系の方が2系よりも情報が多く、より詳しく解析されている。 したがって、2系の方がABC値は厳しい。 Bbanは絵に描いた餅ではない。 しかし、実行は難しい! F値がきちんと守られていれば・・・ 16
VPAの具体的な計算手順 17 漁獲尾数→資源尾数 水産独自の手法! コホート解析 ピンク本の「平松」:p104-128 VPAの具体的な計算手順 漁獲尾数→資源尾数 水産独自の手法! コホート解析 ピンク本の「平松」:p104-128 (チューニングしない)標準的な方法 黄本の「檜山」:p1-10 チューニングVPA 17
Q&A 評価手法について 実際に資源評価を行なう際には、複数の手法の中からどのようにして適した手法を選ぶのでしょうか。
Q&A データ数について 2曲線が同一かどうかの検定(F検定)をする際に、比較する両者のデータ数に大きな差がある場合には、そのまま行うべきか、それとも少ないほうのデータ数になるように多いほうのデータからデータを無作為抽出すべきか?
Q&A VPAについて VPA解析で資源量を推定するにあたり、0歳魚、1歳魚は雌雄ともほとんど漁獲されず、2歳魚でも雌がほとんど漁獲されないような場合、前年までの複数年の平均値等で置き換えるなどして、良いものかどうか? また、雌雄の成長差が影響して漁獲年齢に差がある場合で、市場調査で雌雄データも取れれば、別々にVPA解析し、合算するほうが良いかどうか?
Q&A 資源量推定について 新たな操業者の参入で地先操業の範囲が拡がり、資源量推定の基礎となる漁協統計データに加わってきた場合、推定資源量の推移をみるには過去の操業範囲に限定して(区分けできればの話ですが)解析を行うべきと思います。操業場所の区分けができない場合、操業範囲の拡大が資源量の増加となると思います。そのまま計算することにより、結果として計算上も資源量が増大したようになると思いますが、それは止むを得ないものでしょうか?
昨年の質問 決定係数について(非線型) 赤嶺「水産資源解析の基礎」 共分散分析について 山田・北田「生物資源統計学」.成山堂