第1回応用物理学科セミナー 日時: 5月19日(月) 15:00ー 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室 Speaker:鹿野豊氏

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第24回応用物理学科セミナー 日時: 7月7日(木) 16:10 – 17:40 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室
第2回応用物理学科セミナー 日時: 6月 2日(月) 16:00 – 17:00 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室
単一分子接合の電子輸送特性の実験的検証 東京工業大学 理工学研究科  化学専攻 木口学.
有機りん系化合物とカーボンナノチューブとの特異的相互作用に関する研究(課題番号:S-13-NR-0025)
第23回応用物理学科セミナー 日時: 6月23日(木) 16:10 – 17:40 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室
東北大学工学部・工学研究科 知能デバイス材料学専攻 量子材料学分野
流体のラグランジアンカオスとカオス混合 1.ラグランジアンカオス 定常流や時間周期流のような層流の下での流体の微小部分のカオス的運動
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北大MMCセミナー 第38回 Date: 2015年2月13日(金)16:30~18:00 Speaker: 宮路 智行(明治大学)
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1次元電子系の有効フェルミオン模型と GWG法の発展
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北大MMCセミナー 第20回 Date:2014年1月30日(木) 16:30~18:00 ※通常とは曜日が異なります
第25回応用物理学科セミナー 日時: 7月21日(木) 16:10 – 17:40 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室
第19回 HiHA Seminar Hiroshima Research Center for Healthy Aging (HiHA)
銀河風による矮小銀河からの質量流出とダークマターハロー中心質量密度分布
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担当: 松田祐司 教授, 笠原裕一 准教授, 笠原成 助教
第33回応用物理学科セミナー 日時: 5月15日(月) 16:10 – 17:40 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室
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固体中の多体電子系に現れる量子凝縮現象と対称性 「複数の対称性の破れを伴う超伝導」
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第29回応用物理学科セミナー 日時: 11月10日(木) 16:10 – 17:10 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室
北大MMCセミナー 第65回 附属社会創造数学センター主催 Date: 2017年4月20日(木) 16:30~18:00
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第10回応用化学科グローバルセミナー 主催 大阪工業大学 工学部 応用化学科 協賛 大阪工業大学 界面化学研究会, OIT-P
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第39回応用物理学科セミナー 日時: 12月22日(金) 14:30 – 16:00 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室
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第1回応用物理学科セミナー 日時: 5月19日(月) 15:00ー 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室 Speaker:鹿野豊氏 Affiliation: 分子科学研究所特任准教授 Title:線形パウルトラップを用いたトンネル効果中の     アハラノフ・ボーム効果の実証 Abstract: トンネル効果は量子力学特異な現象にあるにも関わらず、トンネル効果中における量子力学的な振る舞いをこれまで観測する手段がなかった。しかし、量子情報処理技術の発展に伴う量子状態制御技術を用いることにより、このような量子基礎論の問題に対して実験的にアプローチに可能となってきた。そこで本研究では、線形パウルトラップで補足した2次元配置されたカルシウムイオンを用いて、トンネル効果により状態遷移が起こる量子トンネル回転子を実現させた。実験的には、ミクロンオーダーの非常に大きいトンネル領域をもった実験系を組み上げることに成功した。そこに磁場を挿印し、量子干渉の影響を調べるとアハラノフ・ボーム効果によって予言できる干渉パターンが観測された。これにより、トンネル効果中においてもベクトルポテンシャルと荷電粒子は結合しているということを示すことができた。 本講演では、実験の詳細に加え、この研究に派生するトンネル現象における基本的に問題に対して議論を行う。本研究は大阪大学占部研究室の共同研究の成果であり、実験はすべて大阪大学で主に野口篤志氏(現在、東京大学先端科学技術研究センター博士研究員)により行われた。 参考文献: Atsushi Noguchi, Yutaka Shikano, Kenji Toyoda, and Shinji Urabe, Nature Communications 5, 3868 (2014). 世話人:住野 豊(内線:1756)

第1回応用物理学科セミナー 日時: 5月19日(月) 15:00ー 場所:葛飾キャンパス研究棟8F第2セミナー室 Speaker:山本浩史氏 Affiliation: 分子科学研究所教授 Title:有機モット絶縁体の相転移と電界効果トランジスタへの展開 Abstract: 金属中の伝導電子間に生じるクーロン相互作用は、ある値より大きくなるとその伝導電子自身を固化させて金属を絶縁化する。モット絶縁体と呼ばれるこのような物質は外場に対して時に巨大な応答をすることが知られており、圧力や磁場・光によって相転移を引き起こす。 本講演では、有機モット転移に電界効果をかけることによって誘起された相転移と、そのデバイス利用への展開を紹介する。 参考文献:Nature Commun. 4, 2379 (2013), Phys. Rev. Lett., 103, 116801 (2009) 世話人:住野 豊(内線:1756)