VariSpec液晶チューナブルフィルター&冷却CCDカメラ 使用 フォトテクニカ株式会社 ハイパースペクトル イメージング VariSpec液晶チューナブルフィルター&冷却CCDカメラ 使用 フォトテクニカ株式会社 表紙
ハイパースペクトル・イメージングは、 物質または物体ごとに吸収(又は反射) する光の波長が異なるという原理を利用 して物質を認識し特徴付ける技術です。 ハイパースペクトル・イメージングには 分光法の技術が使用されます。二次元の面分光にも利用でき、同時に異種の物体が含まれる「対象領域」全体を分析できます。対象はすぐ近くの小さな対象物から遠くの広い領域とすることもできます。
このようにハイパースペクトル・イメージングは、単体の農作物から農作物全体、或いは地質、鉱物、天体、などの特性を判断するために航空機または衛星から地表の遠隔探査するリモートセンシングに役立ちます。 また顕微鏡に取付けて生体組織分光(皮膚、神経細胞、血液)を行なったり、美術品の分析や復元等にも役立ちます。
ハイパースペクトル・イメージングで使用される光は、人間の目に見える波長(可視域)の範囲内にある場合と、赤外線域または紫外線域にある場合があります。 下記は液晶チューナブルフィルターを利用したリモートセンシングによるイメージングです。
液晶チューナブルフィルターを利用した面分光イメージングです。 衛星写真の分光イメージ 果物の非接触イメージ
液晶チューナブルフィルターの主な仕様
波長ごとにデータを捉える為、鮮明で正確な画像処理が可能 高速(50~150ms)で1nm毎の任意の波長を選び出すことが可能 ◆液晶チューナブルフィルターの主な特長 波長ごとにデータを捉える為、鮮明で正確な画像処理が可能 高速(50~150ms)で1nm毎の任意の波長を選び出すことが可能 PC操作にて数100nm以上の連続波長操作が可能
◆リモートセンシングの用途 果実や野菜の熟し具合、傷や痛みの非接触検査 航空機等に搭載し、地形・地質・水質等の分析 管理農業、農畜産物の品質管理
◆ハイパースペクトラル・イメージング 液晶チューナブルフィルター(LCTF)による画像処理の応用 スペクトルデータCUBE LCTFは波長ごとにアクセスしたデジタルデータを取得でき、モノクロCCDカメラで画素ごとに捉え、イメージングソフトウェア(画像処理ソフト)で蓄積し、真の画像を再現することが可能です。
■綿花へのリモートセンシングの応用例 試料として健康な綿花、罹病した綿花、 枯れた綿花の反射特性をLCTFで画像及び スペクトルデータとして把握する。 畑地にてLCTFのリモートセンシングにより、 綿花 全体の反射特性画像データを収集する。 畑地のどの部分に手当て(給水、施肥、除虫 等)を施すべきかが判り、作物管理の局所 対応が可能。
■綿花へのリモートセンシングの応用例 反射特性のスペクトルデータ LCTFリモートセンシングによる 画像データ
■NIR(近赤外域)単波長による 非破壊検査の応用例 VariSpec –LNIR (850-1800nm)による 絵画の分析例 非接触・非破壊で行えるので、美術品の復元や保存に極めて有効。 LCTFとCCDカメラにより、NIR(近赤外域)の希望波長毎の撮像が可能になり、デジタルデータとして取得できるので、異波長のデータから得られる正確な画像の統合により、絵画に使用された顔料の同定が可能。 さらにNIRの優れた透過性を利用して下描きをはっきりさせることができる。
◆結論 VariSpec 液晶チューナブルフィルター利用の ハイパー・スペクトルイメージングは簡単にマルチスペクトルの画像 処理ができ、リモートセンシングや非破壊検査等、いろいろな応用が可能な優れた画像処理と言えます。