臨床診断総論 画像診断(3) 磁気共鳴画像 Magnetic Resonance Imaging: MRI その1 放射線科井田正博
X線CT とMRI 比較 X線 CT 空間分解能が高い 時間分解能が高い 救急対応 X線被曝 横断像が基本 MRI 濃度分解能が高い 再構成で冠状断、矢状断 MRI 濃度分解能が高い あらゆる撮像断面が選択可能 X線被曝がない 造影剤の副作用は稀 時間がかかる 静磁場内の制限 RFパルス照射→熱発生
光源 カメラ 光源 光の反射 内視鏡、人間の眼 レンズ フィルム
カメラ X線(CT) 光源光源(可視光) 光の反射 内視鏡、人間の眼 X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 光源 レンズ フィルム
カメラ X線(CT) MRI 光源光源(可視光) 光の反射 内視鏡、人間の眼 X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 静磁場内 レンズ フィルム X線(CT) X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 X線発生源 フィルム MRI 静磁場内 体内にラジオ波(RF波)を送信 体内からラジオ波(RF波)を受信 RF波送信 アンテナ RF波受信
カメラ X線(CT) MRI 超音波 光源光源(可視光) 光の反射 内視鏡、人間の眼 X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 レンズ フィルム X線(CT) X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 X線発生源 フィルム MRI 静磁場内 体内にラジオ波(RF波)を送信 体内からラジオ波(RF波)を受信 RF波送信 アンテナ RF波受信 超音波 探触子から超音波送信 体内の音響インピーダンス差に反射 探触子で超音波受信 超音波 反射
カメラ X線(CT) MRI 超音波 光源(可視光) 光の反射 内視鏡、人間の眼 X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 静磁場内 レンズ フィルム X線(CT) X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 X線発生源 フィルム MRI 静磁場内 体内にラジオ波(RF波)を送信 体内からラジオ波(RF波)を受信 RF波送信 アンテナ RF波受信 超音波 探触子から超音波送信 体内の音響インピーダンス差に反射 探触子で超音波受信 超音波 反射
電磁波 カメラ X線(CT) MRI 超音波 光源(可視光) 光の反射 内視鏡、人間の眼 X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 レンズ フィルム X線(CT) X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 X線発生源 フィルム 電磁波 MRI 静磁場内 体内にラジオ波(RF波)を送信 体内からラジオ波(RF波)を受信 RF波送信 アンテナ RF波受信 超音波 探触子から超音波送信 体内の音響インピーダンス差に反射 探触子で超音波受信 超音波 反射
電磁波 γ線、X線、可視光線、マイクロ波、ラジオ波 光速で伝播する c = 3 x 108 m/秒 電場Eと磁場Bからなる 電場→電気的成分 磁場→磁気的成分 y = r sin wt
電磁波 カメラ X線(CT) MRI 超音波 光源(可視光) 光の反射 内視鏡、人間の眼 X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 レンズ フィルム X線(CT) X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 X線発生源 フィルム 電磁波 MRI 静磁場内 体内にラジオ波(RF波)を送信 体内からラジオ波(RF波)を受信 RF波送信 アンテナ RF波受信 超音波 探触子から超音波送信 体内の音響インピーダンス差に反射 探触子で超音波受信 超音波 反射
電磁波 電磁波のエネルギーは周波数に比例 カメラ X線(CT) MRI 超音波 光源(可視光) 光の反射 内視鏡、人間の眼 X線の透過性 電磁波の周波数帯域 周波数 Energy 波長 Hz eV m γ線 1024 1010 10-16 X線 1018 104 10-10 紫外線 1017 103 10-9 可視光線 1015 101 10-7 赤外線 1014 100 10-6 マイクロ波 1012 10-2 10-4 MRI 108 10-6 100 ラジオ波 106 10-8 102 超音波 106 10-8 102 レンズ フィルム X線(CT) X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 X線発生源 フィルム 電磁波 MRI 静磁場内 体内にラジオ波(RF波)を送信 体内からラジオ波(RF波)を受信 RF波送信 アンテナ RF波受信 超音波 探触子から超音波送信 体内の音響インピーダンス差に反射 探触子で超音波受信 超音波 電磁波のエネルギーは周波数に比例 反射
電磁波の周波数帯域 MRではラジオ波帯域 MRIの扱う周波数帯域は可視光線よりも低い ラジオ波(RF)の領域 エネルギーも低い “RFパルス” radio frequency MRIの扱う周波数帯域は可視光線よりも低い ラジオ波(RF)の領域 FMラジオやテレビ程度 エネルギーも低い 周波数 MHz FM radio 88-100 MRI 3-100 Television 64 AM radio 0.54 – 1.6
電磁波 電場Eと磁場Bからなる 電場→電気的成分 磁場→磁気的成分 正弦波 電場と磁場は直交 同一の周波数 90°の位相のずれ 伝播因子は電場と磁場に直交 y = r sin wt
MRIが対象とする核種 水素原子 水 自由水 結合水 蛋白 脂肪 水素原子 プロトン、スピン 高分子化合物 タンパク 脂肪 水 OH H H H H - C – C – C – C – OH H20 水 OH H H H H O 骨、石灰化、空気 骨皮質は無信号 骨髄は血球や脂肪成分の信号を反映 H20 H20
水素原子 陽子プロトン 電子 MRIでは測定対象となる水素原子のことを プロトン スピンと呼ぶ 水素原子の周りを電子が回転(スピン)している 原子核 電子e -
水素原子 原子核 + 電子 e - 水素原子核の周りを電子が回転している
水素原子 スピンする荷電粒子 水素原子核の周りを電子が回転している 水素原子核の周りを電子が回転している スピンする荷電粒子と考える 原子核 + スピンする荷電粒子 電子 e - 水素原子核の周りを電子が回転している 水素原子核の周りを電子が回転している スピンする荷電粒子と考える
水素原子 スピンする荷電粒子は磁場を形成 水素原子核の周りを電子が回転している 水素原子核の周りを電子が回転している 磁気モーメント 原子核 + スピンする荷電粒子 スピンする荷電粒子 電子 e - 水素原子核の周りを電子が回転している 水素原子核の周りを電子が回転している スピンする荷電粒子と考える スピンする荷電粒子は磁場を形成する。
水素原子 スピンする荷電粒子→磁場を形成 スピンする荷電粒子は磁場を形成する。 スピンする荷電粒子は磁場を形成する。 双極子モーメント N 磁気モーメント 磁気モーメント l スピンする荷電粒子 スピンする荷電粒子 スピンする荷電粒子は磁場を形成する。 スピンする荷電粒子は磁場を形成する。 双極子モーメント S極からN極
水素原子 スピンする荷電粒子→磁場を形成 磁気量×距離 m = m・l 磁気双極子(magnetic dipole) 磁気モーメント 磁気モーメント l l スピンする荷電粒子 スピンする荷電粒子 磁気量×距離 m = m・l m: 両磁極(N,S)の磁気量 l: 両側磁極の距離 磁気双極子(magnetic dipole) 一対の磁気量(m, -m) 磁性の基本単位 -m スピンする荷電粒子は磁場を形成する。 スピンする荷電粒子は磁場を形成する。 双極子モーメント S極からN極 プロトンは棒磁石と考えられる 磁気双極子 一対の磁気量(m, -m) 磁性の基本単位
カメラ X線(CT) MRI 超音波 光源 光の反射 内視鏡、人間の眼 X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 静磁場内 レンズ フィルム X線(CT) X線の透過性 CTは多方向からのデータを再構成 X線発生源 フィルム MRI 静磁場内 体内にラジオ波(RF波)を送信 体内からラジオ波(RF波)を受信 RF波送信 アンテナ RF波受信 超音波 探触子から超音波送信 体内の音響インピーダンス差に反射 探触子で超音波受信 超音波 反射