ネットワーク機器接続 2SK 情報機器工学
前回の復習 (インターネットとプロトコル) インターネットでは情報の送受信にIPアドレスを利用して通信する(IP) IPアドレスによる通信経路の選定はインターネット上にちらばったルータが随時決定する URL?とIPアドレスとを対応付けるシステム(DNS)が必要 IPだけでは送受信の信頼性が低いのでTCPにより信頼性↑(ただしUDPもある) 通信の処理を階層化して、独立にプロトコルを決定⇒処理が単純化、保守性↑⇒OSI参照モデル
インターネット インターネットはTCP/IP・・・ 個々のLANは?
LANを構成するハードウェア サーバ クライアント ハブ(HUB) ネットワークケーブル ネットワークインタフェースカード(NIC)等 ルータ 無停電電源装置(UPS)など
LANを構成するハードウェア
LANの構成 ほとんどのLANはEthernetを利用して構築される Ethernetはバス型のトポロジを持ち、機器の追加・削除が容易 他の規格と比べて構築コストが低い MACアドレスと呼ばれる数値によって各ネットワーク機器を区別する(IPアドレスではない) IEEEが規格を制定 CSMA/CD方式(後述)によりデータを送信する
ネットワークアダプタ コンピュータをLANに接続させるための装置 ネットワークインタフェースカード(NIC),LANアダプタなどとも呼ばれる
MACアドレス MAC(Media Access Control)アドレスとは、ネットワークに接続されるすべての機器に付けられている固有番号(アドレス)のこと MACアドレスは48ビット(6バイト)の長さを持ち、上位3バイトは製品の製造会社固有(IEEEで管理)の番号、下位3バイトは製造会社が自社製品内で重複しないように割り当てた番号 例 00-05-4E-45-AA-32 IEEEでMACアドレスを 検索
MACアドレスとIPアドレス MACアドレスはネットワーク機器固有の(物理的な)番号(だった) LANではMACアドレス⇔インターネットではIPアドレス:互換性は? MACアドレスを主に通信する場合は情報としてIPアドレスを埋め込んでいる→インターネットもOK この中にIPアドレスを埋め込んである
LAN内通信の様子 データリンク層 物理層 ネットワーク層 ランク 層 機能 第7層 アプリケーション層 特定のアプリケーションが通信する方法 第6層 プレゼンテーション層 データ形式の定義や変換方法 第5層 セッション層 通信の管理や制御、コネクションの確立/切断 第4層 トランスポート層 データ送信の管理、信頼性を確立 第3層 ネットワーク層 異なるネットワーク先への通信経路を確立 第2層 データリンク層 直接接続されたノード間でのデータの電送制御 第1層 物理層 物理的な接続方法、コネクタ、ケーブルの形状 LAN内通信の様子 ネットワーク層 データリンク層 物理層
Ethernetケーブル(LANケーブル) ツイストペアケーブルが一般的 名称 主な用途 カテゴリー1 電話線 カテゴリー2 ISDN カテゴリー3 10BASE-T カテゴリー4 ATM、トークンリング カテゴリー5 100BASE-TX カテゴリー5e 100BASE-TX、1000BASE-T カテゴリー6 1000BASE-T、10GBASE-T カテゴリー7 10GBASE-T
LAN同士の接続 1本のLANケーブルは 最大100m程度しか 伸ばすことができない リピータ、ブリッジ、ルータ、 スイッチなどのLAN間接続 機器が必要
LAN間接続機器(ハブ:HUB) リピータ、ブリッジ、ルータ、スイッチ、スイッチングハブなど様々な製品がある 主にOSI参照モデルの第1層から第3層までをカバーする ランク 層 第7層 アプリケーション層 第6層 プレゼンテーション層 第5層 セッション層 第4層 トランスポート層 第3層 ネットワーク層 第2層 データリンク層 第1層 物理層
リピータ 2本(以上)のネットワークケーブルを物理的に接続する機器 データの内容にかかわらず、一方から送られてきたデータを他方に中継する 単にハブともいう
ブリッジ(L2スイッチ) データの送り先MACアドレスにより転送するポートを決定するネットワーク接続機器 OSI参照モデルの第2層(データリンク層)で機能するためL2スイッチ(L2スイッチングハブ)ともよばれる
ルータ(L3スイッチ) データの送り先IPアドレスにより転送するポートを決定するネットワーク接続機器 OSI参照モデルの第3層(ネットワーク層)で機能するためL3スイッチ(L3スイッチングハブ)ともよばれる
LAN間接続のまとめ 2つ以上のLANを接続する代表的な機器として、リピータ、ブリッジ、ルータがある リピータは単純に電気信号を中継する役割 ブリッジ、ルータは送り先アドレスにより中継するネットワークを決定 リピータよりブリッジ、ルータの方がネットワークの混雑(トラフィック)が少なくなる
課題 ブリッジ(L2スイッチ)とルータ(L3スイッチ)のデータ中継方法から、セキュリティを考えた場合にはどちらの方が安全なLANを構成できるか検討せよ。ただし、今回は仮想コンピュータは存在しないこととする。