スパッタの基礎知識
スパッタ装置の構造 一般的には、基板側でアースを取る。 基板[Substrate] 電源 ターゲット[Target] 銅[Cu]、タンタル[Ta] 円筒状のマグネット
「ちなみに、普通のスパッタ装置は500V 位の電圧を印加するが、研究室の装置は6000Vの電圧を印加する特殊な仕様」 で、電源に電圧を印加すると… 「ちなみに、普通のスパッタ装置は500V 位の電圧を印加するが、研究室の装置は6000Vの電圧を印加する特殊な仕様」
スパッタ装置の構造 プラズマ 電源
「プラス粒子とマイナス粒子がほぼ同じ数だけあって、電気的に中性である状態のこと」 ところで、プラズマって? 「プラス粒子とマイナス粒子がほぼ同じ数だけあって、電気的に中性である状態のこと」
とはいえ、よく分からないので 図にすると
全体としては中性になっているのが特徴 プラス粒子[Ar+などの陽イオンが主] マイナス粒子[eなどの電子がメイン]
スパッタ装置の構造 プラズマはこんなイメージ 電源
スパッタ装置の構造 この辺を拡大してみると 電源
プラス粒子がターゲットに突っ込む ターゲットは マイナス電位 スパッタ装置の構造 プラス粒子[Ar+などの陽イオンが主] マイナス粒子[eなどの電子がメイン] 中性粒子[Arなどのガス分子、原子がほとんど] プラス粒子がターゲットに突っ込む ターゲットは マイナス電位
で、プラス粒子がターゲットに突っ込むと
Ar+イオンがかなりの速度でターゲットに向かって突進していく ターゲット原子
Ar+ターゲットの表面と激突する ターゲット原子
Ar+が十分に大きなエネルギーを持っているとターゲット内にめり込む ターゲット原子
Ar+が衝突した衝撃でターゲット原子がビリアードの玉のように基板側に弾き飛ばされる
このとき、1つのAr+に対して4つのターゲット原子が弾き飛ばされているのでスパッタ率は4になる。
飛び出したターゲット原子は元気をなくしながら基板に到着する。 スパッタ装置の構造 基板[Substrate] 飛び出したターゲット原子は元気をなくしながら基板に到着する。 電源 円筒状のマグネット
最終的には、基板表面にターゲット原子の薄膜ができる スパッタ装置の構造 基板[Substrate] 最終的には、基板表面にターゲット原子の薄膜ができる 電源 円筒状のマグネット
ところで、何でプラズマは出来るの?
Z軸方向に電界、Y軸方向に磁界を与えた、右のような空間中に電子を置くと 詳しくは、よく分からんが Z軸方向に電界、Y軸方向に磁界を与えた、右のような空間中に電子を置くと はじめは、速度を持たないので、電界によるZ軸方向へのクーロン力のみを受る。 X Y Z 磁束密度 B 電界E Z 電界による力 Y X
Z軸方向に、速度が付くとローレンツ力が生まれる。 F=q(v×B+E) 詳しくは、よく分からんが Z軸方向に、速度が付くとローレンツ力が生まれる。 F=q(v×B+E) 結局電子の動きをトレースすると、こうなる。この動きはサイクロイド運動という。 Z 電界による力 V×Bによる力 Y X
まったくイメージが付かないと思うので 実際に計算した電子の動きは
まるで、ポンポン跳ねるボールみたいな動きをします。 詳しくは、よく分からんが まるで、ポンポン跳ねるボールみたいな動きをします。
プラズマと何の関係が…と思うかも知れないけど
はじめの、スパッタ装置の構造をよく見ると
スパッタ装置の構造 一般的には、基板側でアースを取る。 基板[Substrate] 電源 ターゲット[Target] 銅[Cu]、タンタル[Ta] 円筒状のマグネット
こんなんでした。 ターゲットの部分に注目すると…
スパッタ装置の構造 一般的には、基板側でアースを取る。 基板[Substrate] 電源 ターゲット[Target] 銅[Cu]、タンタル[Ta] 円筒状のマグネット
マイナス電位のターゲット面 円筒状のマグネット
磁束密度をBを図に入れると
円筒状のマグネット