2004年4月26日(月) 2004年5月10日(月) 情報コミュニケーションIII A 第3回 プロトコル(HTTP、SMTP演習)

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2004年4月26日(月) 2004年5月10日(月) 情報コミュニケーションIII A 第3回 プロトコル(HTTP、SMTP演習)

前回の課題の調べ方(XPの場合) システムのプロパティを表示する システムのプロパティの 表示方法 1.マイコンピュータを 右クリックしてプロパティを 選択 2.コントロールパネル (クラシック表示)から 「システム」を選択

前回の課題の調べ方(つづき) OSの種類 Microsoft Windows XP Professional Service Pack(SP) 1 CPU Intel Pentium M (Mobile) = centrino 1000MHz=1GHz メモリ量 504MB (実際は 512MB)

メモリが実際より少なく表示されるのは? ノートパソコンではメインメモリを画像出力用のメモリ(ビデオメモリ,VRAM)に使う場合が多い 前の例の場合8MBをVRAMに メモリ量はどういう数値になる? 2のn乗の値がチップの単位となる 2,4,8,16,32,64,128,256,512MB 総メモリ量はこれらの組み合わせ 128,192(=128+64),256,384(=256+128), 512,768(=512+256),...

今回の講義内容 前回までは ⇒ コンピュータ単体のハード / ソフトウェア 今回から ⇒ コンピュータ同士の通信 → インターネット プロトコルについて コンピュータ同士の通信を行うときの約束ごと HTTP,SMTP実習 プロトコルの例として     HTTP(WWWの通信に利用)     SMTP(電子メールの通信に利用) → インターネット

プロトコル(protocol) コンピュータ同士が通信する際に定める 「約束ごと」 ネットワーク上にはさまざまなコンピュータが存在 メーカ,アーキテクチャ,OSなどが異なる それでも通信できることが重要(みんなが使えるために) 通信時の約束ごとを明確に定義 通信はコンピュータの違いを意識する必要がなくなる 「約束ごと」 プロトコルが同じなら通信可能 プロトコル Windows MacOS UNIX

日常生活にあるプロトコル 人間同士でも、ほぼ決まったやり取りをする 場合がある 例 コンピュータほど厳密ではない 電話での会話 人間同士でも、ほぼ決まったやり取りをする  場合がある コンピュータほど厳密ではない 例 電話での会話 ファーストフード店 マニュアルにのっとった接客

電話のプロトコル(一般編) 本題の 会話 電話番号ダイアル 電話に出るのを待つ 電話断 「もしもし、○○です」 ××と申しますが 失礼します さようなら 電話が鳴る 電話を取る

電話のプロトコル(友達編) 電話プロトコルはあいまい性が高い!! 本題の 会話 電話番号ダイアル 電話に出るのを待つ 電話断 「まいど、○○や」 「おう○○か。××や」 本題の 会話 「ほな切るわ」 「ほなな」 電話が鳴る 電話を取る 電話プロトコルはあいまい性が高い!!

コンピュータの場合 人間はある程度ルール外でも会話が成立 コンピュータは融通が利かない →プロトコル 知力,応用力,理解力が優れてる 厳密な「約束ごと」が必要 →プロトコル インターネットには国境がない 国,メーカに関係ない統一の規格(RFCなど)がある さまざまなプロトコル やり取りするデータや通信の種類ごとに定められる

プロトコルの種類 TCP/IP プロトコル 各メーカー、団体が独自のプロトコルを開発 互換性がなく不便 標準化が必要 互換性がなく不便     標準化が必要 ISO(国際標準化機構)によって標準プロトコルが開発      OSI (Open System Interconnection) インターネットの世界では普及していない       TCP/IP プロトコル メーカー、団体名 プロトコル Apple Computer Apple Talk DEC(Compaq→HP) DNA IBM SNA / IPX Microsoft NetBEUI Novell Netware(IPX/SPX)

OSI参照モデル(1) OSI参照モデル通信プロトコル設計時の指標 人の会話を階層化してみると 複雑化 プロトコルの階層化 言語層 複雑化      プロトコルの階層化 人の会話を階層化してみると 日本語のプロトコル 言語層 インターフェース 通信装置層 電話機のプロトコル

OSI参照モデル(2) アプリケーション層 上位層 プレゼンテーション層 セッション層 トランスポート層 下位層 ネットワーク層 アプリケーション(メール、ファイル転送など)のプロトコル 上位層 プレゼンテーション層 データ表現形式の整合性をとる役割 セッション層 コネクション(接続)の確立/切断 下位層 トランスポート層 データを相手に確実に届ける役割 ネットワーク層 アドレスの管理や経路選択 データリンク層 機器間におけるデータのやりとり 物理層 通信回線やコネクタの物理的条件、電気的条件についての規定

TCP/IPプロトコル OSI(Open System Interconnection) がインターネットでは普及していない オープン(世界中の誰もが議論に参加できる) IETF(Internet Engineering Task Force: インターネット技術標準化 委員会)でとりまとめ RFC(Request For Comments) というドキュメントで公告 実際に通信できる技術を求める 仕様より開発を重視

TCP/IPプロトコル階層モデル OSI 参照モデル TCP/IP モデル アプリケーション層 トランスポート層 インターネット層 プレゼンテーション層 セッション層 トランスポート層 ネットワーク層 物理層 データリンク層 アプリケーション層 トランスポート層 インターネット層 ネットワーク   インターフェース層

アプリケーションプロトコルの例 HTTP (HyperText Transfer Protocol) WWWの通信 SMTP (Simple Mail Transfer Protocol) 電子メールの送信 POP (Post Office Protocol) 電子メールの受信 FTP (File Transfer Protocol) ファイルの送受信 Telnet 遠隔地(リモート)の端末に接続

HTTP (1) WWWのデータ授受のためのプロトコル 基本的に1回のやりとりで通信が終了 サーバからのデータの受信 URL(Uniform Resource Locator)でデータの場所を指定 クライアントからのデータ送信 フォーム等で入力されたデータ 基本的に1回のやりとりで通信が終了 クライアントからの要求 それに対するサーバからの返事 必要に応じて新たな通信を行う

HTTP(2) クライアント WWWサーバ (ユーザ) どれどれ まだかいな… このページが見たいんやけど GET / HTTP/1.0 ほい.これやろ 接続断

SMTP(1) メールを送信するためのプロトコル 1回の通信で複数のやりとりを行う 送信者の指定 ⇒ From: 宛先の指定 ⇒ To: メールのタイトル、本文の送信 1回の通信で複数のやりとりを行う

SMTP(2) SMTPサーバ クライアント メール送ってもええ? HELO kyoto-wu… ええよ OK この人からあの人宛 内容はこんなやつ… MAIL FROM: …… わかった.送っとくわ 次のメールはこの人から… これで終わり ほいほい

POP メールを読む(受信する)ためのプロトコル POP3 APOP ユーザ認証 メール一覧の取得 メールの受け取り メールの削除 POP Version 3 : 一般的に使われる APOP ユーザ認証暗号化 サーバに送信するパスワードを暗号化して送る

FTP ファイルを送受信するためのプロトコル ftpがアプリケーションプログラム(コマンド名)を指している場合もある ユーザ認証 匿名(anonymous)でのアクセスも可能 ファイルリストの取得 ディレクトリの移動 ファイルの送信 ファイルの受信 など ftpがアプリケーションプログラム(コマンド名)を指している場合もある

Telnet 遠隔地から他のコンピュータにログインして、 遠隔(リモート)操作を行なう仮想端末プロトコル 遠隔地から他のコンピュータにログインして、  遠隔(リモート)操作を行なう仮想端末プロトコル ユーザ認証(ログイン/ログアウト) クライアント(Windows、Mac)からサーバ(UNIX)にログインする使い方が主流 文字型の端末装置として コマンドプロンプト(Windows),ターミナル(Mac) フリーのクライアントソフト 例:TeraTerm (Windows) 、NCSA Telnet (Mac) ポートを指定することによって他の通信も可能 そのポートに割当たったプログラムと,プロトコルに従った 通信が人間の手でできる 

ポート(port)番号 複数の通信を同時に行うためには? 内線番号のようなもの プロトコルごとに専用の受付用ポート番号 通信の窓口を複数持たせる → ポート番号 内線番号のようなもの ⇔IPアドレス:外線番号にあたる          ネットワークインタフェースに1つのみ プロトコルごとに専用の受付用ポート番号 代表的なものはあらかじめ決められている well known port 実際の通信は別のポートで行う場合も ポート1つで、1つの通信しかできない 同種の他の通信が行えるように

窓口とポート 窓口 ポート サービスによってポート(窓口)が違う OS 市役所 行政課 健康課 市民課 福祉課 HTTP SMTP POP プログラム プログラム プログラム プログラム 行政課 健康課 市民課 福祉課 HTTP SMTP POP FTP 窓口 ポート サービスによってポート(窓口)が違う

代表的なプロトコルとポート番号 プロトコル名 ポート番号 HTTP 80 SMTP 25 POP 110 Telnet 23 FTP 21

telnet とポート番号の関係 OS telnet ホスト名 ポート番号 WWWクライアント ユーザ 人間が直接WWWサーバ プログラム プログラム プログラム プログラム プログラム HTTP 80 SMTP 25 POP 110 FTP 21 Telnet 23 人間が直接WWWサーバ (HTTPプログラム)と通信 できる telnet ホスト名 ポート番号 WWWクライアント ユーザ

演習:telnetを使ったプロトコル HTTP,SMTPのプロトコルを体験 telnet プログラムの起動方法 コマンドプロンプトを起動 キーボードからコマンドを入力するもの 「スタート」 → 「プログラム」 → 「アクセサリ」      → 「コマンドプロンプト」 で実行 通信先とポート番号を指定してtelnetを実行 telnet [通信先のホスト名] [ポート番号] 別ウィンドウとしてtelnetが起動する

コマンドプロンプトの例 プロンプト この部分にいろいろコマンドを入力する

演習の前に UNIXへのログイン UNIXへのログイン方法 Windowsのtelnetは、修正が効かない UNIXでtelnetを使うと、修正できる!! UNIX使うしかないでしょ。 UNIXへのログイン方法 Windowsのtelnetを使って… telnet db.kyoto-wu.ac.jp FreeBSD/alpha (sanjo.kyoto-wu.ac.jp)(ttyp2) login: あなたのアカウント Password: メール読むときのパスワード %

参考:ローカルエコー 入力した文字がそのまま画面に表示されること Windowsのtelnetは標準ではこの設定がオフ 何を打ったか確認できない メニューからローカルエコーを行うように設定する メニューから「ターミナル」-「設定」を選択 「ローカルエコー」の欄にチェックを入れる これを設定するのは最初の1回のみ

HTTP実習 通信先 www.cs.kyoto-wu.ac.jp ポート 80 まず以下のように入力してみる ポート 80 telnet□www.cs.kyoto-wu.ac.jp□80   □:スペース    : まず以下のように入力してみる 打ち間違えたて訂正した場合はうまくいかない もう1度接続しなおし GET□/□HTTP/1.0 ↓ ↓ □:スペース ↓:改行(Enter)

サーバからの返答 ステータスライン ヘッダ 空行 HTMLファイルの内容 要求が受け付けられたかどうか データに付随する各種情報 キーワード: で始まる 空行 HTMLファイルの内容 http://www.cs.kyoto-wu.ac.jp/ ブラウザで確認してみよう HTTP/1.1 200 OK Date: Wed, 8 May 2002 02:…. Server: Apache/1.3.17 (Unix) Last-Modified: Mon, 14…. Etag: “47c…. <HTML> <HEADER> <TITLE>……

他のファイルを取り出す 他のサーバ(学内サーバ)からファイルを取り出す test.htmlというファイルを取り出す 存在しないファイルを取り出そうとするとどうなるか? GET□/~ebara/test.html□HTTP/1.0↓ ↓ GET□/~ebara/nainai.html□HTTP/1.0↓ ↓ 他のサーバ(学内サーバ)からファイルを取り出す 通信先 web.kyoto-wu.ac.jp ポート 80 telnet web.kyoto-wu.ac.jp 80

電子メールの構造 ヘッダ部とボディ部に分かれる ヘッダ ボディ 空行が切れ目 メールの属性的な情報 メールの本文 From: 発信人 To: 宛先 Date: 日付 Subject: 表題      など ボディ メールの本文

メールの例 From: nishidat@kyoto-wu.ac.jp To: hoge@kyoto-wu.ac.jp Date: Wed, 8 May 2004 17:14:05 +0900 Subject: long time no see! ごぶさたしてます。西田です。 最近、大学に来てないようやけど、元気にしてる? ヘッダ 空行 body

SMTP演習 通信先 mail.kyoto-wu.ac.jp ポート 25 まずは挨拶から ポート 25  telnet mail.kyoto-wu.ac.jp 25 まずは挨拶から  HELO ホスト名 220 uji.kyoto-wu.ac.jp ESMTP Sendmail 8.9.3/3.7W-01051020; Wed, 8 May 2002 11:35:37 +0900 (JST) HELO mail.kyoto-wu.ac.jp 250 uji.kyoto-wu.ac.jp Hello s028-**.kyoto-wu.ac.jp [192.168.157.2], pleased to meet you

送信者と送信先の設定 メールの送り主のアドレスを指定 メールの送り先のアドレスを指定 まずこれを指定しなければいけない   MAIL FROM: 自分のメールアドレス メールの送り先のアドレスを指定   RCPT TO: 送り先のメールアドレス まずは自分のアドレスを設定 MAIL FROM: nishidat@kyoto-wu.ac.jp 250 2.1.0 nishidat@kyoto-wu.ac.jp... Sender ok RCPT TO: nishidat@kyoto-wu.ac.jp 250 2.1.5 nishidat@kyoto-wu.ac.jp... Recipient ok

メールの本文を書く DATA 本文は自由に 本文を入力せよという指示が返ってくる 文字化けの問題があるので半角英数文字で 改行等は自由 「.」(ピリオド)だけの行を入力すると終了 DATA 354 Enter mail, end with "." on a line by itself test mail desu! . 250 2.0.0 f4B3I4m01934 Message accepted for delivery

通信の終了 明示的に指示しないと通信は終了しない QUIT コマンド HTTPは結果を返すとすぐに通信断 QUIT 221 uji.kyoto-wu.ac.jp closing connection 自分自身にメールが届いたか確認してみよう!

隣の人にメールを出す MAIL FROM: (差出人) RCPT TO: (送り先) DATA 自分のアドレスを指定 隣の人のアドレスを指定 標題(Subject:) を付けてみよう 本文の前に指定 本文が始まる前に空行を DATA 354 Enter mail, end with "." on a line by itself Subject: Hello! Genkidesuka? . 250 2.0.0 f4B3I4m01934 Message accepted for delivery 空行

MAIL FROM:について 自分のメールアドレス以外を書いたら? 必ず自分のアドレスを正しく書く 偽造を見破ったり防止したりする技術がある ⇒書いた通りのアドレスで送られてしまう アドレスの偽造?? 必ず自分のアドレスを正しく書く それがルールでありマナー 偽造を見破ったり防止したりする技術がある ヘッダ情報からの追跡 サーバ送信時にユーザを特定 MAIL FROM:の内容に関係なく送信者の情報を ヘッダに書き込む

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4/26の課題 2.コンピュータの仕組み(ソフトウェア編)のプリントp.14の図4.に示したファイルシステムの「lpd」という名前のディレクトリに関して以下を示せ 絶対パス ディレクトリ「lock」からの相対パス ディレクトリ「httpd」からの相対パス 今日の講義に関する感想、コメント            題名: 0426 本文中に必ず氏名と学生番号を書くこと 送信先メールアドレス nishida-jc3a@s.osaka-gu.ac.jp 〆切 5 / 9

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