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北大MMCセミナー 第38回 Date: 2015年2月13日(金)16:30~18:00 Speaker: 宮路 智行(明治大学) Place: 電子科学研究所 中央キャンパス総合研究棟2号館                 5F北側講義室(北12条西7丁目) Title:四つ葉上の軌道をもつ三次元常微分方程式系に対する計算機援用解析 Abstract: 流体力学の文脈であらわれる三次元常微分方程式系に対する周期軌道の存在と分岐について,計算機を援用して解析を行う.あるパラメータにおいては,その方程式の解によってNavier-Stokes方程式の特殊解が与えられることがCraikによって示されている.ほとんど全ての解軌道は非有界であるようだが,特徴的な振る舞いが観られる.それはサドル型の不安定周期軌道によって支配されているようである.一方,系に散逸的な摂動を加えると,豊富な解構造が見えてくる.本講演では周期軌道の 存在に対する数値的検証法を紹介する.また,数値的な分岐解析によって,この系でカオスや大域的な分岐が生じるメカニズムを明らかにしたい. アブストラクト: 等高線法を用いた結晶のスパイラル成長の数理モデルを用いて、共回転対と呼ばれる、 同じ回転方向を示すらせん転位の対による結晶表面の成長速度について考察する。 Burton-Cabrera-Frankによると、対の距離がある臨界距離より遠い場合は 単独のらせん転位による結晶表面の成長と見分けが付かないとされる。 他方その臨界距離より近い場合は、対を限りなく近づけた時の成長速度が 単独のらせん転位の2倍になるとされるが、その中間の距離において 成長速度がどうなるかという評価式は与えられていない。 そこで上記の事実について数値計算実験を行った結果、臨界距離にずれがあることを発見した。 そこで共回転対による成長速度の評価を行い、その観点から臨界距離の新しい定義とその数値を与え、 これが数値計算実験の結果と非常に良く合うことを報告する。 評価と臨界距離の改善において重要な役割を果たしたのは単独のらせん転位により 与えられるスパイラルステップの回転速度で、Burton-Cabrera-Frankはこれを アルキメデスのらせんによる近似から計算していた。この結果をより精度の良いものに 改めることによりある程度の指標となる成長速度の評価式を得ることができた。 連絡先: 北海道大学 電子科学研究所           動的数理モデリング研究室      長山 雅晴  内線 3357 nagayama@es.hokudai.ac.jp 主催: 電子科学研究所 動的数理モデリング研究室 共催: 北海道大学数学連携研究センター