経営情報論A (2年生)・経営情報論B (4年生) 第11回 企業の情報化 ※7月11日(火)期末テスト 企業の経営資源は? ・ 人 (企画立案、実行、評価) ・ モノ (拠点や設備) ・ 金 (資金が経営には必要;人件費・仕入・設備投資) ・ 情報 (内外からの情報収集・分析と内外への情報伝達) ※各種資源を有効活用するのは、 人 である。 ※人を有効活用するには適切な 情報 が必要である。 ※情報を有効活用できるのは 人 である。 ・データとは、ある現象や事実を 文字 や 数字 で記録したもの ⇩ ⇩ ⇩ ・情報とは、特定の 意図 や 目的 を持って、データを処理・加工したもの。 ※情報は意思決定における不確実性を削減する機能を持つ
企業が合理的に意思決定するには? 将来何が起こるかわからない(不確実性)中で、合理的な意思決定をするには? ①運まかせギャンブル ②予測精度向上(データ取集) ③いろいろな事態を想定(シュミレーション) 企業が何らかの意思決定を下し、それを実行に移したが、結果が期待通りになるとは限ら ない。その理由は? ①実行するまでの時間差(状況の変化): スピード が大切 ②顧客(消費者)反応が不確定: 市場調査 を実施 ③ライバルの反応が不確定: 多様な事態を 想定 しておく ④協力企業の動向(事故や値上げ): 複数社との取引による リスク 分散 企業 意思決定 結果
IT革命の経営的意義 ①企業と顧客、および企業間の情報共有 ②スピード経営の重視 ・CRM(Customer Relationship Management ):顧客と良好な関係 を構築し、「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」を実施すること が可能になった。 ・SCM(Supply Chain Management):ERP(Enterprise Resource Plannning; 統合基幹業務 システム)などによって、企業 の枠を超えて、必要な情報を共有すること可能となり、サプ ライチェーン全体の効率化が推進された。 ②スピード経営の重視 ・市場動向に 迅速 に対応が可能な生産・販売体制が構築された。 ※情報システムと 物流 システムの連動が強化され、さら に代金回収も配達時に行えるようになるなど、より効果的に 行えるようになった。
①経済の成熟化(ある程度成長したが、成長は止まったあるいは鈍化 した状態) 情報システム導入の背景 ①経済の成熟化(ある程度成長したが、成長は止まったあるいは鈍化 した状態) ・経済成長(生産能力と所得水準の上昇)により購買力が増加 ↓ ・多様な ライフスタイル (都市化、女性の社会進出、高齢化) (成熟市場では細分化が進む;安くて頑丈な製品だけでは売れない) ・製品の ライフサイクル の短縮化(成長鈍化により競争激化) (企業は続々新商品やサービスを投入) ※多様な顧客ニーズを迅速かつ正確に把握し、 多品種少量 の生 産・販売を効率的に行う必要性が高まった。
②ビジネス・プラットフォームとしてのインターネット インターネットがビジネスの 基盤 となる ・企業内部(情報システムはインターネット経由で従業員を結びつけて いる。以前は、口頭、伝言、文書などで伝えなければいけなかっ た) ・対顧客(品揃えの確認、受発注、代金決済などがネット上で広く行わ れている。以前は、電話や店舗で確認し、店頭での買い付け、 FAXや文書での注文を行わざるを得なかった。) ・対協力企業(情報システム上で、在庫確認や注文の受発注が可能に なっている。以前は、電話、文書やFAXで注文・確認していた。) ※ビジネスの様々な側面がネット上で行われるようになった。
③グローバル化 ・企業活動のグローバル化;企業の生産、調達、販売、開発活動が地球 規模で行われるようになっている。 ・ サイバー ・スペース;ネット上のスペースでは、時間と空間を超え て活動が可能となっている。例えば、以前は設計図を 国際郵便で郵送していたが、電子メールで瞬時に送 付することが可能になっている。) ・ ロジスティクス ・システムの高度化;ネットで注文したものを即座 に効率的に届ける仕組みへのニーズが高まり、それ を遂行する体制が整った。 ・国際情勢の安定化;東西冷戦が終わり、政治が安定し、経済的な結び つきが強くなっている。 ※地球規模で迅速かつ効率的に活動することが求められる時代になっ ている。
④タイムベースの競争(迅速な方が得) ・生産(注文後に、迅速に作れれば、余計な 製品在庫 を削減できる) ※すぐ生産できれば倉庫での保管量を減らせる ・製品開発( 顧客ニーズ は日々変化:開発速度が遅いと間に合わな い) ※新製品を販売すると、とりあえず試しに買う人もいるので、新製 品を続々と投入する必要がある。 ・顧客への迅速な レスポンス (注文から提供するまでに要する時間が 短い企業は強い) ※顧客へのレスポンスを素早くするための仕組み作りが求められる。 ※競合他者より迅速に対応するための仕組みが必要となる。
企業における情報化 協力 企業との情報共有体制を整備しなければ、ビジネスを円滑 に行うことは困難になっている。 企業や組織は人の 集合体 であるので、コミュニケーション(情報 の伝達や意思疎通)が重要な役割を果たす。 企業は外部から 収入 を得なければならないので、広告・宣伝活 動や問い合わせへの対応が必要となる。 材料や人材など必要な資源を外部から 調達 しなければならない 時がある。 協力 企業との情報共有体制を整備しなければ、ビジネスを円滑 に行うことは困難になっている。 業績の向上に向けて、情報の入手・ 分析 が有効な手段となる。 関係者に向けて適切に 情報公開 しなければ、社会の一員とし て認めてもらえない(企業市民としての説明責任)。
近年の通信技術の進歩に伴うビジネス環境の変化 ブロードバンド (高速・大容量ネットワーク)化により、音声・画像・動画 などが送れるようになった。 ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line:非対称デジタル加入者専用線; 電話用の銅製の回線を利用し、下りの通信速度を速めたもの)、CATV(ケー ブルテレビ回線を活用)、FTTH(Fiber to the home;光ファイバー)など家庭ま でブロードバンド化が進展した。 インターネット技術+モバイル(機器)技術 ⇒ ユビキタス ・ネットワーキ ング(あまねく利用可能) クラウド コンピューティング(アプリはサーバーのものを利用し、データは サーバーに保存する) ビッグデータ (大量のデータを入手・分析し、貴重な情報を発見する)