内山 泰伸 (Yale University)

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2013 年度課題研究 P6 Suzaku によるガンマ線連星 LS I の観測データの解析 2014 年 02 月 24 日 種村剛.
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すざく衛星によるTeV γ線天体HESS J の観測 --dark accelerator?--
パルサー星雲を伴うパルサーの 回転進化について 田中 周太 大阪大学 宇宙進化グループ D2 共同研究者 高原 文郎
信川 正順、小山 勝二、劉 周強、 鶴 剛、松本 浩典 (京大理)
XTE/ASM, PCA, HEXTEの感度と観測成果
超新星残骸から 逃走した宇宙線(e- , p) 大平 豊 高エネルギー加速器研究機構(KEK) 内容 SNRから逃走した宇宙線
NeXT衛星 宇宙の非熱的エネルギーの源を探る focal length m
Astro-E2 Ascent Profile
Fermi Bubble と銀河中心の巨大構造
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XMM-Newton 衛星による電波銀河 Fornax A の東ローブの観測
Fermi Bubble における粒子加速の時間発展と放射の空間依存性
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電波銀河 Fornax A の東ローブのEnergetics の XMM-Newton による調査
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S5(理論宇宙物理学) 教 授 嶺重 慎 (ブラックホール)-4号館409 准教授 前田 啓一(超新星/物質循環)-4号館501
シェル型の超新星残骸G からの非熱的X線放射の発見
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巨大電波銀河 3C 35 の 「すざく」による観測 磯部 直樹(京都大学,
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すざく衛星によるSgr B2 分子雲からのX線放射の 時間変動の観測
ローブからのX線 ~ジェットのエネルギーを測る~
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内山 泰伸 (Yale University) 宇宙加速器の天文学   挑戦的な課題 内山 泰伸 (Yale University)

日本の高エネルギー天文の創始者 小田先生 ブラックホールの天文学 早川先生 宇宙加速器の天文学 根本的な未解決問題 陽子の加速が全く不明 HXD NeXT 2003.11.7 日本の高エネルギー天文の創始者 小田先生  ブラックホールの天文学 早川先生  宇宙加速器の天文学 超新星残骸、パルサー風 マイクロクェーサー 活動銀河核ジェット 銀河団 根本的な未解決問題  陽子の加速が全く不明     宇宙線の主成分は陽子なのに!

高エネルギー陽子の検出方法は? 電子 シンクロトロン放射、逆コンプトン散乱など 陽子 電磁放射 パワー ∝ (加速度)2 ∝ 1/(質量)2 HXD NeXT 2003.11.7 電子    シンクロトロン放射、逆コンプトン散乱など 電磁放射 パワー ∝ (加速度)2 ∝ 1/(質量)2 陽子は困難 陽子    MeV 核ガンマ線  COMPTEL 感度が足りない  π0 ガンマ線  GLAST / チェレンコフ望遠鏡 早川先生の X線・硬X線検出器は、早川先生の時代と比べて、 遥かに高感度。

新たな宇宙線陽子の観測方法を提唱 「荷電パイ中間子シンクロトロンX線放射」: HXD NeXT 2003.11.7 新たな宇宙線陽子の観測方法を提唱 「荷電パイ中間子シンクロトロンX線放射」: (Aharonian 2003, Uchiyama et al. 2003 in prep) PeV protons  エネルギーフロンティアの拡大 「逆制動X線放射」: 高密度ガス中での特徴的な制動X線放射 (Uchiyama et al. 2002)     Multi-MeV protons 隠れた非熱的エネルギー

荷電パイ中間子シンクロトロンX線放射 (Aharonian 2003) 新しいアイデア: 荷電パイ中間子起源のシンクロトロンX線 HXD NeXT 2003.11.7 (Aharonian 2003) 宇宙加速器は陽子を 1015 eVまで加速するはず     (放射損失の激しい電子では難しい、、、)  中性パイ中間子の生成と崩壊によるガンマ線  チェレンコフ望遠鏡は > 10 TeV (Ep> 1014 eV) に感度がない 新しいアイデア: 荷電パイ中間子起源のシンクロトロンX線 p + p → π- ( t= 107 n-1 yr) π- → μ-+νμ ( t= 10-15 yr )   μ- → e- + νe +νμ ( t= 10-13 yr ) e- + B → synch. X-ray ( t= 10 B100uG-1.5 yr) たとえば SNR+分子雲 を考えると、検出可能な 硬X線フラックス 10-12 erg/s cm2 (if Ep > PeV)

PeV 陽子は見え始めている??? SNR RX J1713.7-3946 未同定 TeV ガンマ線源 HXD NeXT 2003.11.7 SNR RX J1713.7-3946 未同定 TeV ガンマ線源 (Aharonian et al. 2002) (Fukui et al. 2003) チャンドラ (Butt et al.) c.f. Uchiyama et al. 2003 Cyg X-3 ? OB stars ? X線は非常にうまく説明 できるが、TeVγ線は難しい

逆制動X線放射 (Uchiyama et al. 2002) HXD NeXT 2003.11.7 逆制動X線放射 (Uchiyama et al. 2002) 電離損失が支配的な場合の制動X線放射/逆制動X線放射の光度 LX = 10-4 β εkeV Le/p 単一エネルギーの電子/陽子 Power-law 分布の電子/陽子でも実質的に単一エネルギー分布からのX線放射 検出可能な光度 逆制動放射が卓越する可能性 (Lp >> Le) 特徴的なフラットスペクトル  Lx = 1033 erg/s for Lp = 1038 erg/s Fx = 10-11erg/cm2s @ 1kpc detectable 微分スペクトルε-Γ 光子指数Γ=1 (1.2) の power-law (extremely flat-spectrum) 観測的に全く未知の非相対論的陽子を探る手段になる 特徴的なフラットスペクトルを持つX線放射を探す!

Multi-MeV 陽子は見え始めている? HXD NeXT 2003.11.7 Multi-MeV 陽子は見え始めている? 星生成領域 RCW 38 (Wolk et al. 2002) ハードなスペクトル OK 星風エネルギーが 効率良く宇宙線加速に回れば Lp=1038 erg/s --> LX =1033 erg/s X線光度も OK γCygni (Uchiyama et al. 2002) AX J1714 (Uchiyama et al. 2002) NGC 6334 江副D論

まとめ 「宇宙加速器の天文学」最大の難題:陽子 簡単には信じない方が健全ですけど、、、 高感度のX線硬X線観測によって HXD NeXT 2003.11.7 まとめ 「宇宙加速器の天文学」最大の難題:陽子 高感度のX線硬X線観測によって PeV 陽子と MeV 陽子の探査が可能になる ことがわりとリーズナブルな仮定から予言できる。 実際、X線で徴候が見え出している(かも)。 --- PeV 陽子 20%の自信 --- MeV 陽子 50%の自信  簡単には信じない方が健全ですけど、、、