Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
トークンリングについて 保坂幸佑. トークンリングとは・・・ トークンリング。 Token Ring 。 媒体アクセス制御方式 として、トークンパッシング方式を使う LAN 。 IBM 社 が開発し、米国で普及したもの。 その後、 IEEE802.5 として標準化されている。 トークンリング。 Token.
Advertisements

計算機リテラシーM 第 11 回 計算機・ネットワーク技術 伊藤 高廣
第1章 ネットワークとコミュニケーション 第2節 ネットワークのしくみ 2 ネットワークを支える技術 (教科書 p36 ~ p37) 今日の用語  モデム (modulator/demodulator:modem)  IP アドレス (internet protocol address)  ドメインネーム.
情報ネットワークと教育 通信と情報ネットワーク プロトコル LAN The Internet. 通信とその歴史 通信とは 電信 (1835 、モールス ) 電話 (1876 、ベル ) ラジオ (1895) 、テレビ (1925) 情報通信ネットワークへ.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
山梨大学 伊 藤 洋 99/06/30 インターネット入門 総合科目V 山梨大学 伊 藤  洋
第1回.
情報ネットワーク (明石高専 電気情報工学科 5年)
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
コンピュータ基礎(10) 11章 通信ネットワーク.
不特定多数の発信者を考慮した ストリーミングシステムの実現
仮想ブロードキャストリンクを利用した 片方向通信路の透過的経路制御 藤枝 俊輔(慶應義塾大学)
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
インターネット構成法 最終課題 ~ネットワークデザイン~.
TCP (Transmission Control Protocol)
「コンピュータと情報システム」 07章 インターネットとセキュリティ
ネットワークの基礎技術.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
情報処理1 1.インターネット利用の基礎.
WindowsNTによるLAN構築 ポリテクセンター秋田 情報・通信系.
2004年6月14日(月) 情報コミュニケーションIII A 第8回 ネットワーク(LAN)構築.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
インターネット メールサーバ DNSサーバ WWWサーバ ファイアウォール/プロキシサーバ クライアント.
家庭からのインターネット ラスト・ワン・マイル ダイアルアップと常時接続 接続帯域
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
心理学情報処理法Ⅰ コンピュータネットワーク概論.
スキルアップ.
コンテンツ配信 エンコード (符号化) CBR (Constant Bit Rate) VBR (Variable Bit Rate)
ネットワーク機器接続 2SK 情報機器工学.
コンピュータ基礎(10) 11章 通信ネットワーク.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
情報コミュニケーション入門 総合実習(1) 基礎知識のポイント(2)
「コンピュータと情報システム」 06章 通信ネットワーク
第2章 第1節 情報通信の仕組み 1 ネットワークの仕組み 2 通信プロトコル 3 認証と情報の保護
イーサネットについて 飯塚務.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
コンピュータリテラシー1              インターネット.
情報処理1 講義              インターネット.
イーサネット.
インターネット概論第3回 kudo担当分.
総合講義B:インターネット社会の安全性 第6回 ネットワークの基盤技術
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
コンピュータとネットワークの利用 国際経営学科 牧野ゼミ3年 足立龍哉.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
ネットワークプログラミング 中村 修.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
情報処理1 第6回目講義         担当 鶴貝 達政 1/1/2019.
ネットワーク技術II 第9.1課 TCP/IPプロトコルスイート
出典・・・基礎からわかるTCP/IPコンピューティング入門 村山公保著
ネットワークの基礎知識 電子制御設計製図Ⅰ   2014年5月2日 Ⅲ限目.
TCP/IP入門          櫻井美帆          蟻川朋未          服部力三.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
情報通信ネットワークの 仕組み.
電子計算機工学 Keiichi MIYAJIMA Computer Architecture
ネットワークの基礎知識 電子制御設計製図Ⅰ   2009年5月19日 Ⅲ限目.
IP over DVB-RCSの設計と実装
片方向通信路を含む ネットワークアーキテクチャに於ける 動的な仮想リンク制御機構の設計と実装
最低限インターネット ネットワークにつなぎましょ!
インターネットの歴史 1969年 ARPANET 実験開始 1970年代後半よりTCP/IP
コンピュータリテラシー1              インターネット.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
マルチホーム事例 ~AS番号をもつ組織のマルチホーム~
情報処理1 講義              インターネット.
異種セグメント端末による 分散型仮想LAN構築機構の設計と実装
ネットワークシステム ネットワークシステム概要.
Presentation transcript:

Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng. 2017.10.10 情報ネットワーク Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng. Keiichi MIYAJIMA

教科書および参考書 教科書:  村山 公保:「基礎からわかる TCP/IP ネットワークコンピューティング入門 第3版」,OHM社,2015年,ISBN 978-4-274-05073-2 参考書:  竹下 隆史,村山 公保 ほか「マスタリングTCP/IP 入門編」, OHM社,2004 (ISBN 4-274-06453-0)

質問および授業に関する情報 講義に関する質問は、E-mailでも受け付けます。 質問がある場合は、下記のアドレス宛にメ-ルを送って下さい。 keiichi.miyajima.fmath@vc.ibaraki.ac.jp 講義に関する情報は、下記のホームページを見てください。 http://fm.ee.ibaraki.ac.jp/index.html

計算機ネットワークの歴史と その技術の展開

Internetの歴史と現状 1967:米国国防省高度研究(ARPA)プロジェクト 広域コンピュータネットワーク技術の確立を目指す 1969:ARPANET実験 UCLA, UCSB, SRI, UTAH 1972:ARPANET 40ノードにまで増加 1975~82:TCP/IPの誕生 仕様策定 1983:ARPAnet TCP/IPをプロトコルに選定 Internetの誕生 1989:LANの急成長 1995~ LAN・WANの一般への普及 2000頃~ WANのブロードバンド化

現状の情報ネットワークの利用 ブロードバンド接続の普及 携帯端末の普及 CATV,ADSL,FTTH等の高速回線 常時接続によるサービス提供 大データのリアルタイム再生(ストリーミング等) P2P型による個人間情報共有 携帯端末の普及 携帯電話型の無線端末 小型,軽量,いつでもどこでも(ユビキタス)

ネットワーク管理者に求められるもの 問題解決能力 デザイン能力 問題の切り分け:トラブルのもとはどこ? 対処方法の考案:どうやったら回避できるか? デザイン能力 ネットワークをどう設計したら通信性能が上がるか? コストの見積もりとリスク評価 どのように設計したら安全に運用できるのか?

情報ネットワークとは? 計算機同士による通信 できることは?(Internetの場合) 計算機:スパコンから携帯まで ネットワーク媒体:無線から光通信まで プロトコル:計算機のしゃべる言葉 できることは?(Internetの場合) WWWによる情報発信・受信 メール,チャットなどによる情報交換 データの配信,交換 分散処理による効率化

計算機とネットワーク 計算機の普及と多様化 スタンドアロン(Stand Alone)利用 計算機の性能が勝負 スタンドアロン利用からネットワークへ 計算機単体能力の性能限界 小型携帯端末の普及 フロッピー等 (a) Stand Alone (b) Networked

ネットワークの発展と計算機の歴史 http://www.aist.go.jp/aist_j/information/strategy2/part2/part2_2_fig1.html

ネットワーク発展までの歴史 ネットワーク発展の六段階 バッチ処理の時代(1950頃) タイムシェアリングの時代(1960頃) コンピュータ間通信の初期(1970頃) コンピュータネットワークの時代(1980頃) インターネット普及の時代(1990~) インターネット技術中心の時代(現在)

バッチ処理の時代 1950年代頃 バッチ処理 計算機→高価 プログラム、データはカードで供給 計算機の操作→複雑 専門のオペレータ 処理時間:数時間~数日 パンチカードシステムの例 プログラムを一括処理 http://ja.wikipedia.org/wiki/ バッチ処理 batch processing / 一括処理 コンピュータのデータ処理方法で、データを一定期間あるいは一定量をまとめてから、一括して処理を行う方式のこと。 また、複数の手順からなる定型処理などで、それをあらかじめ一まとまりの手順として登録しておき、それを連続処理すること。 Program(Card) Printer Card Reader Computer

タイムシェアリング処理の時代 1960年代頃 1台の計算機に複数の端末 端末を順次切り替えて一人で占有(しているかのように) インタラクティブな操作 Computer 時間による切り替え Dump Terminal

コンピュータ間通信初期 計算機の小型化低価格化 情報の共有化 1970年代頃 部署ごとへの計算機の導入 ネットワークによる処理の統合 Computer Computer Printer

コンピュータネットワークの時代 ネットワーク間の相互接続 1980年代頃 FDDI Ethernet Ethernet Ethernet Router Router Router FDDI 読み方 :エフディーディーアイ フルスペル : Fiber-Distributed Data Interface  アクセス制御にトークンパッシング方式を採用し、光ファイバーを利用して100Mbpsの通信が可能なLAN規格の一つ。ほぼ同様の仕様で伝送媒体に銅線を使う規格はCDDIと呼ばれる。  1987年にアメリカ規格協会(ANSI)で標準化され(X3T9.5)、その後、ISOの規格にもなっている。  マルチモード光ファイバーもしくはシングルモード光ファイバーを使い、最大伝送速度は100Mbps、最大伝送距離は2kmである。ネットワークトポロジーはリング型にすることが多いが、スター型も選択できる。  高速性を生かしてEthernetを相互接続する基幹LANなどに利用されたが、Ethernetに比べて機器の値段が高く、Ethernetの高速化に伴い使われなくなりつつある。 FDDI

インターネット,イントラネット(1) Inter-networkingとはネットワーク間の相互接続 データリンク技術とインターネット技術 Router Ethernet Hub TCP/IP: ネットワークとネットワークを接続することができる技術。 ネットワーク間での言葉をTCP/IP→Internet TSS System

インターネット,イントラネット(2) ISP Router 家庭 Router Router 企業 企業 (Internet Service Provider) イントラネット インターネット技術を用いて構築した企業(組織)内LAN

TCP/IPの特徴(1) できること(現在実現できているほぼ全て) 電子メール,ファイル転送(FTP),遠隔操作 WWW,VoIP(IP電話),オンデマンドサービス

TCP/IPの特徴(2) 役割 特徴 通常はユーザに意識されることは余り無い いつでもどこでも(ユビキタス) 通信内容(データ)と通信機器(ハード)間の仲立ち 階層化モデル 通信媒体を選ばない                      (Ethernet, 光ケーブル,ADSL, 無線,・・・) IETFによる標準化 IETF:Internet Engineering Task Force TCP/IPなどのインターネットで利用される技術を標準化する組織。ここで策定された技術仕様は公表される。

ネットワークを学ぶにあたって(1) ネットワークの構成要素(ノードとリンク) Router Router リンク Router ノード

ネットワークを学ぶにあたって(2) ネットワークの形状(ネットワークトポロジ) バス型 スター型 デイジーチェーン型 リング型 メッシュ型 ツリー型

ネットワークを学ぶにあたって(3) Inter-networkingとはネットワーク間の相互接続 データリンク技術とインターネット技術 Router Ethernet Hub ホスト データリンク技術 ホスト ホスト ホスト ホスト TCP/IP: ネットワークとネットワークを接続することができる技術。 インターネット技術 ネットワーク間での言葉をTCP/IP→Internet ホスト CS System

ネットワークを学ぶにあたって(4) パケット交換と回線交換方式の違い ルータ 交換機 交換機 ルータ データ データ データ データ データ

ネットワークとプロトコル × プロトコルを日常会話で例えると データ:話の内容 通信 :発声や聴音によるコミュニケーション 通信 :発声や聴音によるコミュニケーション プロトコル:日本語や英語などの言語 × おはよう Hello 言語プロトコルが異なるので会話不成立 おはよう おはよう 言語プロトコルが一致するので会話成立

HTTP, SMTP, FTP, TELNET, SNMP TCP/IPとその周辺 ネットワークプロトコル間の業界標準 (デファクトスタンダード) TCP/IPの仲間 TCP/IPプロトコル群 アプリケーションプロトコル HTTP, SMTP, FTP, TELNET, SNMP トランスポートプロトコル TCP, UDP 経路制御 RIP, OSPF, BGP インターネットプロトコル IP, ICMP

本日のまとめ 「情報ネットワーク」を学ぶに当たって ネットワークの利点 講義に出てくる用語について 最大の目的:情報の共有  ネットワークの利点  講義に出てくる用語について 最大の目的:情報の共有 パケット、プロトコル、ネットワークトポロジ・・・

本日の課題 1.コンピュータをネットワークで結ぶことの、最大の目的(利点)は何か? 2.パケット交換方式と回線交換方式の違いについて、説明しなさい。