(GAmma-ray burst Polarimeter : GAP)

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GAmma-ray burst Polarimeter : GAP
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GAmma-ray burst Polarimeter GAP-S (センサー) 20 cm, 3700g ■ コンプトン散乱の散乱異方性を測定 ■ 幾何学的な対称性が高い r0 : 古典電子半径 E0 : 入射光子のエネルギー E : 散乱光子のエネルギー 偏光方向

機上エネルギーキャリブレーション カウント (5時間積分) エネルギーチャネル 241Am (59.5 keV) ±2 % LD cut

GRB トリガー履歴 ■ 1週間~10日に1回の頻度で検出 ■ GAP が検出したイベントは、必ず他の衛星でも検出されている トリガー時刻 IKAROS距離(km) IKAROS-α IKAROS-δ 入射角 100707A 00:47:22.878 17,917,783.43 -150.290 -24.320 89.9 deg 100715A 00:12:32.568 20,806,431.98 -147.515 -24.896 18.6 deg 100719B 23:44:15.407 22,520,208.30 -145.650 -25.286 145.2 deg 100722A 02:17:25.963 23,218,963.10 -144.838 -25.455 33.6 deg 100804A 02:28:45.837 27,050,613.80 -139.749 -26.476 62.7 deg 100809A 00:32:17.858 28,337,922.70 -137.683 -26.867 Konus のみ 100820A 08:55:31.696 30,602,741.24 -133.100 -27.668 29.5 deg 100826A 22:57:20.805 31,472,564.09 -130.590 -28.046 20.8 deg ■ 1週間~10日に1回の頻度で検出 ■ GAP が検出したイベントは、必ず他の衛星でも検出されている ■ CAL, LD 設定終了後に間違ったトリガーは 1 例も無い (8σ設定) ■ 太陽フレアによるトリガーも無い

GRB100715A 50 % 0 % 100 % ■ GRBの方向は IPN で決定 (KONUS, INTEGRAL と同期) トリガーから 40 秒までのモジュレーション (100 – 300 keV) ■ GRBの方向は IPN で決定 (KONUS, INTEGRAL と同期) ■ エネルギースペクトルは   ベキ -1.5 の PL ■ 偏光観測のパラメータは 「偏光度」と「偏光角」 Γ = -1.5 ± 0.2 χ2ν = 1.15 (12 dof)

GRB100715A偏光情報 χ2ν 90% GRB100715A に対しては、 90% 以上の信頼度では偏光度を制限できていない 99% 68% GRB100715A に対しては、 90% 以上の信頼度では偏光度を制限できていない

CRABモードでの観測 GAP GOES ■ GAPの見ている空間のバックグラウンド偏光測定 ■ 110分の積分モード×12回 (1日の 90% 以上) GOES 太陽フレア GAP LD 設定変更 顕著な 太陽フレア 1%程度の変動 銀河中心方向

まとめ ■ ガンマ線バースト偏光検出器 GAP の運用を開始した。 ■ 1週間~ 10日に1発程度の頻度で GRB を検出している。 ■ GRB 100715A について偏光データ解析を行った。 まだ有意な偏光度は測定できていない。 揃った磁場のシンクロトロン ランダム磁場のシンクロトロン コンプトンドラッグ Lazzati et al. (2005) 偏光度 30 ~ 40% 80% GRB100826A