(bottom flavor physics)

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(bottom flavor physics) Search for BcBsπ (bottom flavor physics) 素粒子実験研究室 三宅 秀樹 2008/06/19 宇宙史拠点実習I 説明会

Introduction B中間子(bクォーク束縛系) 現在Bc解析が行えるのは世界でTevatronのみ Bc+中間子 (bc) 6.286GeV/c2 Bs0中間子 (bs) 5.368GeV/c2 Bu+中間子 (bu) 5.279GeV/c2 Bd0中間子 (bd) 5.279GeV/c2 現在Bc解析が行えるのは世界でTevatronのみ 1998年 発見 (CDF Run I@110pb-1) 2005年 CDF Run II@360pb-1 BcJ/ψπ、J/ψlX 2006年 CDF Run II@1.0fb-1 BcJ/ψπ 2007年 CDF Run II@2.2fb-1 BcJ/ψπ いまだ多くが未知の領域… 現在も精力的に解析が進められている hot topicのひとつ b c b s b u b d Bc@PDG2006 B0は12P

? Why Bc? (1) QCD、EWの良いテストベンチ b 生成断面積~チャーモニウム異常生成の謎 b b c c c c c (Quarkoniumではない 唯一のtwo heavy quarks system) 生成断面積~チャーモニウム異常生成の謎 測定されたppcc (J/ψ、ψ(2S)) 直接生成断面積が 理論 (Color singlet model)の50倍@CDF Run I Color octet model (NRQCD)ならば よく合うように見えたが、 チャーモニウム偏極分布が予言と合わず… 最近のRun IIにおける生成断面積測定もRun I測定を 支持している 本当にppcc生成断面積が大きいとすると、 bc束縛系であるBcの生成断面積にも影響があるはず b c J/ψ生成断面積@Run I PRL 79 (1997) 572, PRL 79 (1997) 578 ? J/ψ偏極分布@Run II

Why Bc? (2) 質量、寿命~重要な基礎パラメータ 各終状態への相対崩壊分岐比 Br(BcBsX )~64% u W d c s さらにBcを知るとわかること 質量、寿命~重要な基礎パラメータ QCD計算モデルの検証 (e.g. Lattice QCD) 特に寿命計算の場合、クォークの束縛状態モデルや 重いクォーク系での有効理論 (HQET)などの検証 各終状態への相対崩壊分岐比 理論の検証 (form factor calculation model; BSW, ISGW, ISGW2…)や、上記物理量の抽出に重要 b b Bc予測崩壊分岐比 Br(BcBsX )~64% Br(BcBsπ)~16% V.V.Kiselev hep-ph/038214 (2003) 二番目に大きな崩壊分岐比を持つモードのひとつだが、未発見 Bs解析におけるメリット これまでに測定されたのは~0.1%(J/ψπ)、~4%(J/Ψlν)のみ Bs寿命測定への 影響を正しく考慮 Overestimate π Primary Vertex Bs Bsフレーバー同定for Bs振動/CP位相測定 Bc 固有崩壊長 Ds π

BcBsπ analysis とにかくBsをたくさん再構築しなければならない BsJ/ψΦ BsDsπ(ππ) シグナル選別 これらはCP位相測定やBs振動解析にも 用いられるクリーンかつ統計量の高いモード BcBs+π+ X signal MC BcBsπ BcBs*π BG シグナル選別 M(Bc)-M(Bs) J/ψΦ Daughter meson再構築 J/ψμμ DsΦπ、K*K、πππ ΦKK K*Kπ Ds(Φπ)π

Estimation of expected signal BcJ/ψlν測定より 金先生@金曜セミナー 各種生成断面積、崩壊分岐比の理論値及び実験値を 用いて相対生成断面積込みの崩壊分岐比を計算: すなわち、Bs candidateの0.8%がBcBsπ由来 BsJ/ψΦ事象数: 2506±51@1.7fb-1 (PRL100,121803(2008)) 34±15@3fb-1個のBcBsπ事象の検出を期待 BsDsnπ事象数: 5600@1fb-1 (PRL 97,242003 (2006)) 129±57@3fb-1個のBcBsπ事象の検出を期待

ここまでコードを 頂けました。 はっきり言って tough です が、 from 青木さん @CDF→D0 Analysis flow Trigger selection (di-muon, two track trigger) Track selection Daughter meson reconstruction Bs meson reconstruction Bc meson reconstruction Vertexing Ntupling Bc candidate selection Cut optimization (Validation) (Systematic estimation) (Box OPEN!) Trigger selection (di-muon, two track trigger) Track selection Daughter meson reconstruction Bs meson reconstruction Bc meson reconstruction Vertexing Ntupling Bc candidate selection Cut optimization (Validation) (Systematic estimation) (Box OPEN!) ここまでコードを 頂けました。 はっきり言って tough です が、 from 青木さん @CDF→D0

Cut optimization 青木さん、大変ありがとうございます。 大きな難所を突破したので、 いきなり解析のおいしい所にとりかかれます。 シグナル統計有意度の最適化 ゆるいcutを通したpreselection dataから、シグナルを残しつつ 背景事象を排除する最適なcut parameterを決定する 期待事象数が十分あるのでFigure of merit=s/√s+bを最大にする点 がベスト いわば解析の肝であり多くの流儀があるが、各パラメータをゆるい cutで選び、多変量解析的手法でまとめて処理するのが効果的 (相関があるので) 今回はNeural Networkを使ってみようと思います (余裕があればFisherにもちょっと色気) パッケージ(*)を勉強しましょう (知っていたら教えて下さい) cut NN NN vs cut based (*)Toolkit for Multivariate Data Analysis with ROOT http://tmva.sourceforge.net/

What you can do (改めて) 解析の流れ 青木さんNtuple解読・理解 同時に、入力データの準備 Mass,track Ptなどをプロットしてみる 同時に、入力データの準備 シグナル (正解)…Monte Carloイベント生成 (Bグループ標準MCジェネレータ) バックグラウンド (不正解)…MC?Data? (厳密に言えば両方必要) Ntuplize TMVAに入力、トレーニング、評価 どのパラメータ(の組合わせ)が効果的か? 必要ならばコードをいじくってre-ntuplize。 どんどんフィードバックをかけましょう Track Pt sig vs data 先駆的研究 (CDF8537) 同様にNNを用いているが、比較的シンプル

Brainstorming CDF8537のシグナル定義はinclusive Bs…Bs*Bsγなども含む。これは正しい? (要比較?) Bsのバーテックスクォリティは利用できないか? (トラックエラー等はCDF8537でも考慮済み) CDF8537はdual NN (BsとBc)。同時に実行 できないか?(処理時間が問題?) Bcの周囲には、gccの相方でできたcharm meson (たぶん殆どD(*)0/D(*)+)がいるはず この人々のふるまいをMCで見て、もしくはいきなり NNに放り込んでみて何か掴めないだろうか? アイデア募集。まずは色々ntupleで遊んでカンを磨きましょう

Summary/Advertise Bc physicsは現在Tevatronでしか行えない、CDF看板解析の一つ Bc生成断面積の研究はチャーモニウム直接生成断面積の謎の 解明の一端に寄与する他、BcBsπモードの解析はBs物理の精 度向上にも繋がる。 Bc(BsJ/ψΦ (Dsnπ))π崩壊では、積分ルミノシティ3.0fb-1に おいて34±15 (129±57)事象の検出が期待される 今、この解析に最適化チューニングを施すのはベストタイミング

Prompt J/ψ generation Color singlet model Color octet model (NRQCD)

Prospect for BcBsπ