1月19日 シグナル分子による情報伝達 シグナル伝達の種類 ホルモンの種類 ホルモン受容体 内分泌腺 ホルモンの働き.

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18 班 Insulin による CCB 中毒の治 療 Ca channel blockers, Ca 拮抗薬 鹿島和孝 下地直紀 土山健一郎 村上圭吾 中村 靖.
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11-2 知っておくと役立つ、 糖尿病治療の関連用語 一次予防、二次予防、三次予 防 1.1. インスリン依存状態 インスリン非依存状態 2.2. インスリン分泌 3.3. 境界型 4.4. グルカゴン 5.5. ケトアシドーシス、ケトン体 6.6. 膵島、ランゲルハンス島 7.7. 糖代謝 8.8.
スキー部MA8試験対策部隊 作成:yosshi-
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解剖生理学 12月16日(木) 炭水化物の消化・吸収 食環境デザインコース 3年 09210211~09210220.
生物学 第8回 代謝経路のネットワーク 和田 勝.
ホルモンとは何か? 生体内のあらゆる細胞の代謝活性を調節する甲状腺ホルモンの分泌量をどのように制御すべきか?
無機質 (2)-イ-aーH.
4 繁殖生理と     交配・分べん (1 乳牛の繁殖生理)      繁殖の重要性.
脂質 細胞や組織から無極性有機溶媒で抽出することにより単離される天然有機化合物 エステル結合を有し,加水分解できるもの 脂肪,ワックスなど
特論B 細胞の生物学 第2回 転写 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
研究テーマ 福山大学 薬学部 生化学研究室 1) 脂質代謝を調節するメカニズムに関する研究 2) がん細胞の特徴と
骨格筋のインスリン抵抗性が肥満の引き金 1 参考 最近、エール大学のグループは、骨格筋のインスリン抵抗性がメタボリック症候群を引き起こす最初のステップであることを報告した。BMIが22-24の男性をインスリン感受性度で2グループに分け、食事(55%炭水化物、10%蛋白質、35%脂肪)を摂取してから、筋肉のグリコーゲン量をMRI(核磁気共鳴画像法)で調べたところ、インスリン感受性群に比べて、抵抗性群ではグリコーゲン生成が61%減少していた。肝臓のグリコーゲン量は2群間で有意差はみられなかった。しかし、肝臓の
1. 経口薬(飲み薬)による治療が 必要なのは、どんなとき? 2. 糖尿病の飲み薬の種類と特徴 3. 飲み薬による治療を正しく
動物への遺伝子導入 hGH 遺伝子 右:ひと成長ホルモン遺伝子を 導入したラット 左:対照ラット
活性化エネルギー.
男性ホルモン・男性の生殖機能 担当 藤ノ木政勝 生理学(生体制御).
Targeting of Receptor for Advanced Glycation End Products Suppresses Cyst Growth in Polycystic Kidney Disease The Journal of Biological Chemistry, 2014,
外膜 内膜 R- (CH2)n -COOH R-(CH2)n-CO-S-CoA R-(CH2)n-CO-S-CoA CoA-SH
1)解糖系はほとんどすべての生物に共通に存在する糖の代謝経路である。 2)反応は細胞質で行われる。
栄養と栄養素 三大栄養素 炭水化物(糖質・繊維) 脂質 たんぱく質 プラス五大栄養素 ビタミン 無機質.
好気呼吸 解糖系 クエン酸回路 水素伝達系.
代謝経路の有機化学 細胞内で行われている反応→代謝 大きな分子を小さな分子に分解→異化作用 第一段階 消化→加水分解
緩衝作用.
解糖系 グルコース グルコキナーゼ(肝) ヘキソキナーゼ(肝以外) *キナーゼ=リン酸化酵素 グルコース6-P グルコースリン酸イソメラーゼ
第5編 内部環境と恒常性 第5編 内部環境と恒常性.
生物学 第13回 個体としてのまとまり 和田 勝.
セラミド分解の標的導入は全身の代謝を改善し、脂肪肝を減らす
3)たんぱく質中に存在するアミノ酸のほとんどが(L-α-アミノ酸)である。
生体構成物質化学 早稲田大学理工学部化学科 担当 林 利彦.
・神経 続き シナプス 神経伝達物質 ・ホルモン ホルモンの種類 ホルモン受容体 ホルモンの働き
教育と生体リズム Biological Rhythm (概日リズム,サーカディアンリズム)
生命科学基礎C 第5回 早い神経伝達と遅い神経伝達 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
個体と多様性の 生物学 第10回 神経伝達とその修飾 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
生命科学基礎C 第9回 免疫Ⅱ 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
生体分子を構成している元素 有機分子   C, H, O, N, P, S(C, H, O, N で99%) 単原子イオン 
* 研究テーマ 1.(抗)甲状腺ホルモン様作用を評価するバイオアッセイ系の確立 2.各種化学物質による(抗)甲状腺ホルモン様作用の検討
生物学 第15回 愛は神経とホルモンに乗って 和田 勝.
生命科学基礎C 第4回 神経による筋収縮の指令 -伝達 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
細胞と多様性の 生物学 第6回 細胞間の情報交換 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
イオン透過性の差をもたらす機構 ・チャネルにはイオン選択性がある。 ・チャネルは常に開いているものばかり ではない(開閉の制御機構がある)。
コレステロール その生合成の調節について 家政学部 通信教育課程 食物学科 4年 大橋 万里子 佐藤 由美子 鷲見 由紀子 堀田 晴 子
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高脂血症の恐怖 胃 基礎細胞生物学 第14回(1/22) 2. 胃酸の分泌 1. 胃 3. 消化管(小腸)上皮細胞の更新
組織・器官機能の統合 → 中枢神経系の機能 細胞のシグナル伝達 多細胞生物における細胞機能の統合の基礎 統合の方法=細胞間のシグナル伝達
一分子で出来た回転モーター、F1-ATPaseの動作機構 ーたんぱく質の物理ー
カンデル 13章 Principles of Neural Science 4th-edition Chapter 13
生命科学特論B 第5回 感覚情報はどのように浮け取られる 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
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細胞周期とその調節.
生命科学特論B 第3回 神経系と内分泌系の接点 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
DNAメチル化とクロマチン構造の変化による転写制御のモデル
特論B 細胞の生物学 第5回 エネルギー代謝 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
生命科学特論B 第4回 神経伝達方式の違いと行動の変容 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
Central Dogma Epigenetics
生命科学基礎C 第1回 ホルモンと受容体 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
カルビンーベンソン回路 CO23分子が回路を一回りすると 1分子のC3ができ、9分子のATPと 6分子の(NADH+H+)消費される.
生命科学基礎C 第6回 シナプス伝達の修飾 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
嗅覚仮説:サケは嗅覚によって川のニオイを嗅ぎ分けて母川に回帰する
細胞の膜構造について.
1.細胞の構造と機能の理解 2.核,細胞膜,細胞内小器官の構造と機能の理解 3.細胞の機能,物質輸送の理解 4.細胞分裂過程の理解
タンパク質.
The Nobel Prize in Medicine 1953
1月28日 内分泌・免疫 内分泌 ホルモンの種類 ホルモンの作用 環境ホルモンとの違い 免疫 エイズ 遺伝子治療.
物質とエネルギーの変換 代謝 生物体を中心とした物質の変化      物質の合成、物質の分解 同化  複雑な物質を合成する反応 異化  物質を分解する反応 
好気呼吸 解糖系 クエン酸回路 電子伝達系.
特論B 細胞の生物学 第6回 エネルギーはどこから 和田 勝 東京医科歯科大学教養部.
⑥ ⑤ ① ③ ② ④ 小胞の出芽と融合 11/20 ATPの使い途2 出芽 核 細胞質 供与膜 融合 標的膜 リソソーム
内分泌攪乱物質の環境リスク -何がわかっていて、何がわかっていないのか-
好気呼吸 解糖系 クエン酸回路 電子伝達系.
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1月19日 シグナル分子による情報伝達 シグナル伝達の種類 ホルモンの種類 ホルモン受容体 内分泌腺 ホルモンの働き

 シグナル分子による情報伝達 細胞外のシグナル分子 細胞膜の受容体 セカンドメッセンジャー キナーゼ酵素のよるリン酸化 活性化 生理活性

セカンドメッセンジャー サイクリックAMP cAMP サイクリックGMP cGMP ジアシルグリセロール イノシトール3リン酸 カルシウムイオン

シグナル伝達の種類 傍分泌型 シナプス型 内分泌型

シグナル分子の性質による伝達の種類 親水性シグナル分子 細胞膜を透過できない 膜表面の受容体に結合 シグナルの発生 親水性シグナル分子    細胞膜を透過できない  膜表面の受容体に結合    シグナルの発生 疎水性シグナル分子    細胞膜を通過      標的細胞内部の受容体に結合  遺伝子応答

ホルモン受容体によるcAMP増加 細胞表面受容体 ホルモン結合    受容体構造変化          不活性なGタンパク結合       GDP GTPに置き換わる      αサブユニット アデニル酸シクラーゼと結合   ATPからcAMPを合成             ホルモン 解離                GTP はGDPに分解  アデニル酸シクラーゼから離れる  β・γサブユニットと結合       

ステロイドホルモンによる応答 ステロイドホルモン受容体と結合 複合体 遺伝子を活性化 転写 一次応答遺伝子 タンパク質 合成 ステロイドホルモン受容体と結合           複合体 遺伝子を活性化  転写        一次応答遺伝子                   タンパク質 合成 一次応答により合成されたタンパク質  二次応答遺伝子のスイッチ オン・オフ 考えよう!  タンパク質合成阻害剤は二次応答遺伝子の転写は阻害するが、一次応答遺伝子の転写は抑制しないのは何故か

ヒトの内分泌器官 脳 視床下部    甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン                生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン                成長ホルモン放出ホルモン         脳下垂体前葉    甲状腺刺激ホルモン                      ろ胞刺激ホルモン                       黄体形成ホルモン                       成長ホルモン 甲状腺     チロキシン 両性類の変態                   カルシトニン 血中のカルシウムイオン 減少  副甲状腺    副甲状腺ホルモン(パラトルモン)               腎臓でのCa+の再吸収 血中のカルシウムイオン増加        骨からのCa+の動員 副腎皮質     コルチコイド 腎臓でのナトリウムイオン吸収 副腎髄質     アドレナリン(グリコーゲン分解、酸素消費増加)         ノルアドレナリン  血圧上昇  小血管の収縮 膵臓 ランゲルハンス島 α細胞 グルカゴン 血圧上昇 タンパク質脂肪の異化促進 β細胞  血糖低下 グルコース利用増加

生殖関係のホルモン 卵巣 発情ホルモン(エストロゲン) 黄体ホルモン 妊娠維持 性周期の抑制 卵巣 発情ホルモン(エストロゲン)         黄体ホルモン 妊娠維持 性周期の抑制 精巣 雄性ホルモン(アンドロゲン)          雄の性徴 二次性徴 性行動

カスケードによる調節 各段階で働く酵素が前の段階で作られたものによって促進(阻害)される=カスケード すべての酵素活性を1種類の化合物の濃度で調節できる   グリコーゲン分解カスケード     cAMP依存性プロテインキナーゼ、グリコーゲンホスホリラーゼキナーゼ、グリコーゲンホスホリラーゼ  cAMP(セカンドメッセンジャー)による調節 わずかなシグナルを増幅できる

cAMPによる調節の例 cAMP依存性プロテインキナーゼ タンパク質をリン酸化 活性化 グリコーゲン分解   グリコーゲン=グルコースがグリコシド結合により重合  グルコース貯蔵形態(肝細胞・筋細胞) アドレナリン 刺激 アデニル酸シクラーゼ活性化→cAMP濃度上昇 グリコーゲン合成阻害  分解促進   グリコーゲン合成酵素をリン酸化して活性化低下=合成阻害      cAMP依存性プロテインキナーゼが             グリコーゲンホスホリラーゼキナーゼをリン酸化して活性化→この酵素 グリコーゲンホスホリラーゼをリン酸化して活性化→グリコーゲンからグルコース1リン酸つくる

cAMP減少とグルコース合成 アドレナリン 受容体から離れる          cAMP濃度 下がる             ホスホプロテインホスファターゼ         ①グリコーゲン合成酵素を脱リン酸し 活性化    → グリコーゲン合成促進          ②グリコーゲンホスホリラーゼキナーゼとグリコーゲンホスホリラーゼも脱リン酸化 不活性化    → グリコーゲン分解阻害