パルサーって何? 2019/4/10.

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パルサーって何? 2019/4/10

星の進化(HR図) ~1eV M55 右図は球状星団M55(上写真)の色・等級図(HR図)。 E.ヘルツスプルングとH.N.ラッセルによって考案された図で、 縦軸:星の絶対等級 縦軸:スペクトル型 をとって表したグラフのこと。 ~1eV M55 右図は球状星団M55(上写真)の色・等級図(HR図)。 星の進化に従い、主系列星と巨星が連続的に連なっている。 温度(高い) 温度(低い) 2019/4/10

星の進化(一生) 星の進化の一例 赤色巨星   超新星 中性子星 ガス雲  ブラック ホール 再生 2019/4/10

星の終焉(超新星残骸) 超新星残骸のX線写真集 Cassiopeia A Kepler Crab ©CXC E0102-72 G320.4-1.2 W49B 超新星残骸のX線写真集 2019/4/10

2019/4/10

天体の観測 画像 スペクトル ライトカーブ(光度曲線) 宇宙空間での空間的な広がりを観る 多波長の画像を比較する     天体の観測 X線 可視光 画像 宇宙空間での空間的な広がりを観る 多波長の画像を比較する スペクトル 天体に存在する元素の存在(量,環境温度も)が明らかになる 天体自身や天体の中のガスの速度が分かる 楕円銀河 NGC4636 の画像 太陽 各原子に 特有の輝線 ・吸収線が 観測される ライトカーブ(光度曲線) 天体の自転(回転)速度が分かる 天体のサイズ(大きさ)が分かる 各原子に特有の輝線・吸収線が観測される どんな原子がそこにあるのかわかる 2019/4/10

天体の観測 ライトカーブ(光度曲線) エックス線強度 時間(秒) (例)白鳥座X-1 (Cygnus X-1) X線画像     天体の観測 ライトカーブ(光度曲線) 天体の自転(回転)速度が分かる 天体のサイズ(大きさ)が分かる。 「はくちょう」 (例)白鳥座X-1       (Cygnus X-1) 白鳥座の方向にあるX線星! X線で太陽の1万倍も明るい! X線画像 エックス線強度 1秒 0.1秒以下の時間で X線強度が激しく変動 2019/4/10 時間(秒)

(答)5秒くらいかけて太陽は暗くなり,最終的には,なくなるように観える     天体の観測 ライトカーブの時間変動の意味 (問)もし太陽が一瞬で消えたとする。すると,地球で太陽を観察すると,太陽が徐々に暗くなりはじめてから,最終的になくなるまで何秒ようするか? 太陽の大きさL=約140万km (答)5秒くらいかけて太陽は暗くなり,最終的には,なくなるように観える 星の大きさL[m] 光速度C[km/秒]=30[万km/秒] 例え星が一瞬で消えても、消えるまでにL/C秒かかる。 2019/4/10

天体の観測 太陽直径140万km  Cygnus X-1はとても小さい星     天体の観測 逆に言うと、点いたり消えたりするのにかかる時間から、物体の大きさがわかる。 Cygnus X-1は,0.1秒以下でついたり消えたりする。 従って、大きさは    0.1秒×30万km/秒=3万km より小さい。 太陽直径140万km  Cygnus X-1はとても小さい星 2019/4/10

天体の観測 ”Little Green Man” 1.337sおきに規則正しい電波信号を受信したことを発見した。 LGM-1と命名 時間     天体の観測 1967年Hewish& Bellが惑星空間のシンチレーションの研究のための電波望遠鏡で発見し,1974年Hewishはノーベル賞 時間 1.337sおきに規則正しい電波信号を受信したことを発見した。 LGM-1と命名 2019/4/10 ”Little Green Man”

天体の観測 光 自転軸 中性子星 宇宙の灯台のようなイメージ     天体の観測 光 自転軸 光のビームが,中性子星の自転にともなって,見えたり見えなかったりして,チカチカ点灯しているように観える。 宇宙の灯台のようなイメージ 中性子星 2019/4/10

天体の観測 パルサーの周期を長期に観測すると、周期が伸びていく(回転が減速している)のが観測される。     天体の観測 パルサーの周期を長期に観測すると、周期が伸びていく(回転が減速している)のが観測される。 この減速は、パルサーの回転運動のエネルギーが,電磁波の放射によって失われたために起きていると考えられる。 2019/4/10

天体の観測 (例)カニ星雲のパルサー(Crab pulsar)の場合 パルサーは回転エネルギーを放射に変換して、太陽光度     天体の観測 (例)カニ星雲のパルサー(Crab pulsar)の場合 中性子星の質量 M = 太陽と同じ 中性子星の半径 R = 10 [km ] 中性子星の自転周期 P = 0.03 [秒] 自転周期の変化率 dP/dt = 4 x 10-13 [s/s] から 回転エネルギー E =1.7 x 1042 [J] 回転エネルギーの変化率 |dE/dt | = 4.7 x 1031 [W] となる。   一方,かに星雲のパルサーのおよその放射光度は、    放射光度 L ~ 5 x 1031 [W]   なので、上記の回転エネルギーが電磁波の放射エネルギーを 生み出していることが説明できる。 パルサーは回転エネルギーを放射に変換して、太陽光度 の10万倍ものエネルギーを放出している! 2019/4/10

マグネターの観測 Lx> Lx !!!! マグネター 時間変動解析 Lx~ 1032 ―1034 [ergs/s] くらいである。 伴星がないので正体は単独の中性子星と   考えられている。 時間変動解析 自転周期[s] 自転周期 P = ~2-11 [s](遅い!) 自転周期の変化率(遅くなる)    dP = ~10-9-10-12 [s s-1] (大きい!) 観測で得られるX線光度は Lx~10 35 [ergs/s] 西暦(年) 自転周期の変化率から見積もったX線光度は Lx> Lx !!!! Lx~ 1032 ―1034 [ergs/s] くらいである。 回転エネルギーを種としてX線を 放射する単独の中性子星とは,違う! 2019/4/10