ATLAS 実験における Inner Detector を用いた レベル2ミューオン・トリガーの性能評価 1. Level2 muon trigger 2. Combined muon trigger 3. muon トリガーレート 4. まとめ 小曽根健嗣 (KEK), 大町千尋 (神戸大),河野能知 (CERN),蔵重久弥(神戸大) , 道前武 (東大理),徳宿克夫(KEK),長野邦浩 (KEK), ATLAS-Japan HLT グループ 日本物理学会 第63回年次大会 @近畿大学本部キャンパス 2008.03.26
日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣 目的 Level2 3.5 kHz, 40 msec Level1 Event Filter 75 kHz 2.5 msec L2MuSA L2MuCB TrigmuIso 300 Hz 4 sec B-phys trig muon system (RPC, TGC, MDT, CSC) 単体で muon の pT を算出し、ある threshold 以上の pT の muon を選ぶ。 L2muSA で求めた muon(pT, eta, phi) と、Inner Detector で再構成された track とマッチングを行い、Inner Detector での pT に対してある threshold 以上の muon を選ぶ L2MuSA L2MuCB 低Luminosity (1031~1033cm-2s-1)では low pT(4~6GeV/c 以上) でトリガーがかけられる。B physics 向け。 新たなアルゴリズムを導入しバックグラウンド・レートを抑える。 4 GeV と 6 GeV での threshold でレートを見る。 2008.03.26 日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣
日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣 L2MuCB Barrel では磁場がほぼ一様なので pT と Df の関係式(右図)をもとに、inner detector で測定された track の中から適合するものを選ぶ。 Barrel |h|<1.1 1/Df Df Y 0 10 20 pT pT [GeV/c] Endcapでは磁場が一様ではないため、eta,phi ごとに pT と Df の関係式を用意している。 B2 B1 X 1m 4m 2008.03.26 日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣
日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣 L2MuCB とその改善策 eta,phi resolution Track 測定 Path of prompt muon Barrel phi Barrel eta endcap eta endcap phi s=0.022 s=0.031 s=0.030 s=0.040 従来の L2MuCB では Decay-in-flight muon を reject することが難しい。 MDT このような muon は p(ct=7.8m) や K(ct=3.7m) といったparticle が親。 TILE r L2MuSA 衝突点まで戻してIDのtrackとマッチングをとる。 track fit の c2 cut(<3.5) multiple scattering の効果もあるので、3s で dR matching。 kink 1.15m この角度の差でマッチングをとる ID 3.5m Z Track from Inner Detector 2008.03.26 日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣
physics sample used for performance study minimum bias sample √s=14TeV での pp collision。 PYTHIA 6.4 で作成。 s=80mb (generator の出力は 54.71mb(non single defractive)) stot=102mb(phythia6124), 118mb(phojet), snsd=65mb(pythia6124), 73mb(phojet) 約500k(483,165)イベント。Level1 でも約1000event しか残らない。 Thresholdは 90% efficiency の値に設定してある。 例えば4GeV threshold で L2muSA ではendcapの場合 reco. pT で2.5GeV/c をthreshold とする。 4GeV threshold 6GeV threshold 2008.03.26 日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣
Minimum bias event での performance Decay-in-flight muon は reject されたか? Muon vertex を衝突点から5/10/15cm の面で分けてみる。 5cm未満 5cm以上 118/146 (81±5%) 199/297 (67±8%) pi/K A/B A: MuCB+cutでのイベント数 B: MuCBでの イベント数 10cm未満 10cm以上 201/240 (84±6%) 116/203 (57±7%) 5 10 15 cm 15cm未満 15cm以上 210/254 (83±6%) 107/189 (57±7%) Bottom/charm kink に対する rejection が機能しており、prompt muon は reject されにくい。 2008.03.26 日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣
Muon rate (pT=4 GeV threshold) Total # of events = 483165 L=1031cm-2s-1 Generator level では、400events(662±33Hz) Level 1 MuSA MuCB MuCB+cut p/K 692 170 108 95 bottom 113 91 78 67 charm 225 165 134 127 Other(*) 12 4 Total count 1161 438 324 292 Rate [Hz] 1922±56 725±35 536±30 483±28 イベント数 レート (*) punch-thru や トラックが複雑な low pT muon による。 2008.03.26 日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣
Muon rate (pT=6 GeV threshold) Total # of events = 483165 L=1033cm-2s-1 Generator level では、114events(18±2kHz) Level 1 MuSA MuCB MuCB+cut p/K 242 36 21 18 bottom 58 35 29 26 charm 88 48 39 38 Other 42 2 Total count 430 121 89 82 Rate [kHz] 71±3 20±2 15±2 14±1 イベント数 レート このthreshold に対してはレートが依然1桁近く高いため、Luminosity を1桁落としたとき(L=1032cm-2s-1)のメニューにするか、prescaleすることになる。 2008.03.26 日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣
日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣 Summary 新たに導入したアルゴリズムによって、prompt muon に関しては20%ほどefficiency を落とすが、p や K からくる muon に関しては30%~40% のrejection power があることがわかった。 Level2 での muon rate は 500Hz(4GeV, L=1031 cm-2s-1), 14kHz(6GeV, L=1033 cm-2s-1) と期待される。6GeV に関しては Prescale が必要である。 今後は、 10倍のサンプルでの performance study di-jet サンプルを使ったperformance study。 eta-phi matching の改善。 2008.03.26 日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣
日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣 Backup slides 2008.03.26 日本物理学界 第63回年次大会 @ 近畿大学本部キャンパス 小曽根 健嗣