Hawkeye: 街中ネットワークでのContext-aware Service提供を目指して 立命館大学理工学部情報学科 ユビキタス環境研究室 通山 和裕,西尾 信彦
街中ネットワーク基盤 街中でのネットワーキング 様々なContext-aware Serviceの可能性 MANET, RFID, センサネットワーク, WPAN etc. 既存インフラストラクチャとの融合 ─── 街中Heterogeneous Networkへ 様々なContext-aware Serviceの可能性 それぞれの技術が様々なContextを内包 新規サービスの創出 既存サービスのContext-awareness化 街中でのContext-aware Serviceを 総合的に支援する技術・システムの必要性
想定環境 数百~数万オーダーのユーザが無線端末を持ち歩いている街中 適切な箇所に無線基地局(AP)があり、無線端末は適時APを利用してインフラと通信可能 センサなども設置されている ハイブリッドネットワークという名前と概念を前面に押し出すべきなのか……? MANETであるとここで言明するか否かでかなり変わってくる。 もう少し細かく状況を記述してもよさそうだ。 そもそもこのスライドの場所ってここでいいのか?
今回の注目点 コンテキストを利用したデータ送受信 ネットワーク層のみでコンテキストに基づくネットワークルーティングを行うことは困難 実現すれば(既存の)アプリケーションやサービスから本機構を隠蔽・抽象化することが可能になる → 既存システムへの親和性の向上 サービス非依存の柔軟な実装につながる アプリケーション層とネットワーク層の協調で実現 Network Layer Collaboration 隠蔽した結果として独立・非依存な実装になる →つまり既存システムとの親和性やシステム内のメンテナンス性も向上する 既存システムから{隠蔽/抽象化}されていれば……
Network Layer Collaboration アプリケーション層がネットワーク層を適応的に支援 ルーティングテーブルを書き換える etc. 机上プロトタイプの実装と動作確認
机上プロトタイプ Multi-Hop on Table-Topを全ノードに適用 無線移動端末 無線固定端末 PDA × 2 WiFi Ad-Hoc Mode 無線固定端末 ノートPC × 5 有線LANで相互に接続 Multi-Hop on Table-Topを全ノードに適用 無線通信範囲を数十cmに制限し,スケールダウン
プロトタイプ構成要素(1) 無線移動端末 無線固定端末 ユーザが携帯し,移動性を持つと想定 MANETを形成している 自分自身の位置を推定している (GPS, Radio Trianglation etc.) 今回は無線LAN電波強度による位置推定 無線固定端末 MANETと既存インフラの架け橋を担う 有線ネットワークで相互に接続されている 無線移動端末が形成するMANETに参加している 移動しない MANETを形成しているか否かというのはかなり大きい違い 想定環境はここの直前に入れた方がよい?
プロトタイプ構成要素(2) Multi-Hop on Table-Top (MHTT) しきい値以下の電波強度のノードからのパケットを強制的に受信しないようにする技術 マルチホップ通信を用いたネットワークをスケールダウンできる 今回はMHTTで机上にミニチュアの街を再現した
プロトタイプ構成要素(3) GUIモニタリングツール システム・サービスの動作を一目で把握できる 各ノートPC上に実装 ノードの位置・状態をリアルタイムに監視 システム・サービスの動作を一目で把握できる
プロトタイプの動作確認 想定シナリオ Personal Navigation Smart Advertising ユーザの現在位置から見た目的地の方角を示す Smart Advertising ユーザの移動履歴に応じて異なる広告を配信する Security System on street 特定範囲への確実なSOS 学童見守りシステムに基づくシナリオ
Personal Navigation PDAはノートPCに自分の現在位置と目的地を伝える ノートPCがPDAの目的地がどの方角かを計算し,PDAに通知する PDAの画面に目的地の方角(矢印)がリアルタイム表示される 中継地点 目的地 初期位置
Smart Advertising PDAの移動履歴に応じて,同じ場所でも異なる広告がノートPCから配信される コンテキストに基づく効果の高い広告を配信する 異なる情報が配信される
Security System on street 学童からのSOSを受信した近隣家庭の住民が現場に駆けつける地域セキュリティモデルに基づく PDAが発したSOSが少なくとも1台のノートPCに届いていれば,設定半径内の全ノートPCが確実にSOSを受け取ることができる 有線LANを経由してノートPC間でのSOSを受け渡し 写真内の3台のノートPCが設定半径内 = SOSを受信中 ※設定半径はPDAから変更可能
まとめ Context-aware Serviceを街中で展開するためにはネットワーク基盤技術が必要 机上プロトタイプの動作を確認 コンテキストに基づくルーティングをNetwork Layer Collaborationで実現 しかしサービスシナリオ依存な実装 今後の課題 様々なサービスシナリオに対応可能な方式の考案 アプリケーションから独立したプロトコルとして規定 スケーラビリティの確保
実装 -各プログラム-
実装 -配置とデータ集約- 地域リーダに無線移動端末からのデータを集約 地域リーダ 地域リーダが中央集権的処理 中央の一台のノートPCが中央集権的にデータ処理 Master BSスレッドとSlave BSスレッドが双方とも起動している
実装 –データ配信- リプライ 地域リーダが無線移動端末の近傍の無線固定端末を選定して返答パケット転送を依頼 状況によっては全無線固定端末にデータ転送を依頼