すばる望遠鏡による10GeV領域ガンマ線天体の観測 山田科学振興財団研究交歓会 May 20, 2000 すばる望遠鏡による10GeV領域ガンマ線天体の観測 東京大学宇宙線研究所 森 正樹 共同研究者: 京都大学理学研究科 谷森達、折戸玲子 東京工業大学理学研究科 窪秀利、浅原明弘、桜澤幸司 神奈川大学工学部 田村忠久 理化学研究所 河合誠之、吉田篤正
さまざまな波長で見る宇宙の姿 電波 可視光 赤外線 ガンマ線
ガンマ線で宇宙を見る ガンマ線: 最も波長の短い光 ⇔ 高エネル ギー天体現象 ⇔ 激しく活動 する宇宙
高エネルギーガンマ線候補天体 かに星雲/パルサー パルサー星雲 超新星など爆発する火の玉 活動銀河核
ガンマ線の地上観測 解像型チェレンコフ望遠鏡
10GeV領域ガンマ線 ⇔空白域 10-100GeV領域でのパルス? 放射強度 かにパルサー ⇔空白域
世界各地のチェレンコフ望遠鏡 さらに各地で大型計画進行中!
高山におけるガンマ線観測 高高度 →高光密度 →低エネルギー のガンマ線 →高統計量/ 衛星観測との 接続
すばる望遠鏡 (国立天文台) ハワイ・マウナケア島 高度4139m 口径8.2m →高集光力
すばる主焦点の制限 補正レンズのために視野が1度程度に制限される。 チェレンコフ光観測には2度以上の視野が望ましい。 A,B,C: ガンマ線 D,E:宇宙線陽子 チェレンコフ光観測には2度以上の視野が望ましい。
ガンマ線カメラ-1 光電子増倍管のアレイにより微弱な光のフラッシュ(継続時間約1億分の1秒)をとらえ、電気信号をデジタル化して記録する。
ガンマ線カメラー2 CheSS (Cherenkov light detecting System on SUBARU)
テスト観測 2000年3月-1 1/31 マウナケア山頂着 2/08 主焦点装着テスト 2/12-13 全系動作チェック 2/15 夜光観測 テスト観測 2000年3月-1 1/31 マウナケア山頂着 2/08 主焦点装着テスト 2/12-13 全系動作チェック 2/15 夜光観測 2/21-29 全系動作チェック 3/01 主焦点装着
カメラの主焦点への設置 主焦点部 8.2m主鏡
テスト観測 2000年3月-2 3/03 主焦点組み込み トラブル発生! 3/04, 08 動作不良の原因調査 3/09 調整室片付け
まとめ 高山は天体ガンマ線の観測に有利である。 ハワイにある大口径の望遠鏡「すばる」で ガンマ線観測が可能なカメラ(“CheSS”)を製作した。 残念ながらテスト観測はトラブルのために成功しなかった。 再度のチャンスを求めて天文台と交渉中。