がんの予防
図95.主ながんの年度別年齢調整罹患率 年齢調整罹患率(10万人当たり)
図96.がんのリスク要因 農薬工業会ホームページより引用 疫学者のデータはDoll R, Peto R. J Natl Cancer Inst. 1981
表32.がんのリスク要因‐放射線と生活習慣‐ 相対リスク 全部位 特定部位 10〜 C型肝炎(肝臓36) ピロリ菌感染(胃10) 2.5〜9.9 喫煙者(肺4.2−4.5) アルコール( 450g/週)(食道4.6) 1.5〜2.49 1000−2000mS (1.8) 喫煙者 (1.6) アルコール ( 450g/週)(1.6) 高塩分食品毎日(胃2.5−3.5) 運動不足(結腸1.7) 肥満(BMI>30)(大腸1.5) 1.3〜1.49 500−1000mS アルコール ( 300-499g/週)(1.4) 受動喫煙(非喫煙女性)(肺1.3) 1.1〜1.29 200-500mS 肥満(BMI>30)(1.22) 運動不足(1.15-1.19) 高塩分食品(1.11-1.15) 1.01〜1.09 100-200mS 野菜不足 受動喫煙(非喫煙女性) 検出不可能 100mS以下
表33.慢性感染に起因するがん 慢性感染を原因とするがんは、がん全体の17%をしめる。 感染源 がんの部位 年間罹患数 割合 ヘリコバクター・ピロリ菌 胃 490000 5.4 ヒトパピローマウイルス 子宮頚部 550000 6.1 肝炎ウイルス(B型、C型) 肝臓 90000 4.3 EBウイルス リンパ腫、鼻咽頭 99000 1.1 ヒト・ヘルペス・ウイルス8 カポジ肉腫 54000 0.6 ビルハルツ住血吸虫 膀胱 9000 0.1 ヒトT細胞白血病ウイルス 白血病・リンパ腫 2700 肝吸虫 胆管細胞がん 800 感染関連がん総数 1600000 17.7 がん総数(1995) 9000000 100 慢性感染を原因とするがんは、がん全体の17%をしめる。 肝炎ウイルスやピロリ菌など、感染すると発症リスクは10倍以上。
表34.米国における喫煙のがんリスク リスク(男) リスク(女) 口腔・咽頭 27.5 5.6 食道 7.6 10.3 膵臓 2.1 2.3 リスク(男) リスク(女) 口腔・咽頭 27.5 5.6 食道 7.6 10.3 膵臓 2.1 2.3 喉頭 10.5 17.8 肺 22.4 11.9 子宮頸部 2.1 腎臓 3.0 1.4 膀胱 2.9 2.6 非喫煙者のリスクを1として喫煙者のがん発症リスクが何倍になるかで表した。 アメリカ公衆衛生総監報告(1989)より作成
図97. 喫煙による胃がんと乳がんの増加 A. 胃がんと喫煙 B. 乳がんと喫煙 国立がんセンター がん予防・検診研究センター 図97. 喫煙による胃がんと乳がんの増加 A. 胃がんと喫煙 B. 乳がんと喫煙 国立がんセンター がん予防・検診研究センター Int J Cancer. 2002, 101:560-566. 国立がんセンター がん予防・検診研究センター Int J Cancer. 2005、114:317-322.
図98. 禁煙による肺がんリスクの低下 禁煙後の年数(年) The JACC study 「禁煙後の男性肺がん死亡リスクの減少」より作成
表35.遺伝性乳がん・卵巣がん症候群を疑うべき条件 (A) 第一度近親者(親、兄弟姉妹、子)に、本人を含めて3人以 上の乳がん患者がいる。 (B) あるいは、第一度近親者に本人を含めて2人以上の乳が ん患者がおり、いずれかの乳がんが次のいずれかを満たす 場合 1) 40歳未満の若年性乳がん 2) 両側の乳がん(同時でも、時間をおいてでも含まれる) 3) 他臓器にもがん(同時でも、時間をおいてでも含まれる)
図99. 肥満とがん発症リスク 発症リスク BMI 図99. 肥満とがん発症リスク BMI 発症リスク BMIが23−24.9の人のがん全体の発症リスクを1として、各BMIの人の発症リスクを示した。 厚生労働省研究班報告 Cancer cause & Control. 2004 Sep;15(7):671-80より引用
表36. 肥満が発症を増加させるがん 関連の強さ 男 女 確実 大腸がん 大腸がん 食道がん 子宮体がん 腎がん 食道がん 表36. 肥満が発症を増加させるがん 関連の強さ 男 女 確実 大腸がん 大腸がん 食道がん 子宮体がん 腎がん 食道がん 膵がん 胆のうがん 甲状腺がん 腎がん 膵がん 乳がん(閉経後) 可能性あり 白血病 白血病 悪性黒色腫 甲状腺がん 多発性骨髄腫 乳がん(閉経前) 悪性黒色腫 非ホジキンリンパ腫 非ホジキンリンパ腫 「世界がん研究基金」まとめ
表37.がんの発症を抑制する可能性のある食品 野菜もしくは果物 がんの部位 野菜(芋類を除く) 口腔、咽頭、喉頭、食道、胃 ニンニクとタマネギ 胃 ニンニク 大腸 果物 口腔、咽頭、肺、喉頭、食道、胃 葉酸を含む野菜 膵 カロテン類を含む野菜 口腔、咽頭、喉頭、肺 (ビタミンAなど) b−カロテンを含む野菜 食道 リコピンを含む野菜 前立腺 ビタミンCを含む野菜 食道 セレンを含む野菜 前立腺 「世界がん研究基金」まとめ