電子回路Ⅰ 第8回(2007/12/03) 差動増幅器 負帰還増幅器.

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電子回路Ⅰ 第8回(2007/12/03) 差動増幅器 負帰還増幅器

今日の内容 差動増幅器 差動増幅にする理由 利得(差動利得、同相利得) 負帰還増幅器 帰還(負帰還、正帰還)とは? 負帰還にするメリット 帰還のかけ方の種類 入力・出力インピーダンス 安定性

1つのトランジスタを用いた増幅の問題点 増幅器によって増幅されるもの 信号 雑音 安定性 ドリフト(時間的な出力の変化) 温度の影響 A

雑音、ドリフトの低減方法 差動増幅 本質的には、 雑音がない入力信号を、 ドリフト、温度変化がない回路で 回路的に 増幅する 何とかする方法は? 解決方法 特性が同じ2つのトランジスタを使用して、 雑音、ドリフト、温度変化も増幅して打ち消す 差動増幅

差動増幅器 入力 vb1, vb2 (ib1, ib2) 出力 vc1, vc2 vc1-vc2 (差動出力)

差動増幅器の等価回路と出力

差動利得 差動利得 Ad 入力電圧が逆相等振幅(vb1=-vb2) の場合の出力電圧の差 入力電圧の差に比例

同相利得 同相利得 Ac 入力電圧が等相等振幅(vb1=vb2) の場合のトランジスタの出力

差動成分と同相成分の等価回路(イメージ)

差動利得と同相利得の関係 hfeが大きいほどCMRRは大 REを大きくすれば良い (REはAdには無関係) VEEも大きくなる(する必要がある)

CMRRを大きくするために REを電流源(高インピーダンス)で置き換える カレントミラー回路

帰還 出力の一部を入力に戻す より を変形

負帰還と正帰還

負帰還増幅器 一般に AはトランジスタやFETのような能動素子(環境によって特性が変化する) Hは抵抗などの受動素子 (環境によって特性が変化しない) 全体の利得HはAに無関係にできるので安定性が高い

逆相増幅器による負帰還 加算器のほうが作りやすい 右の回路において、v2とv1の関係 を求めなさい。

負帰還増幅器の利点(利得の安定化) Aの変動 Hの変動 ΔAの影響が(1+AH)分の1に減少 ΔHの影響そのまま

負帰還増幅器の利点(非線形ひずみの低減1) トランジスタの利得は非線形(利得は入力の振幅に依存) ひずみの成分は出力段で発生すると考える

負帰還増幅器の利点(非線形ひずみの低減2) 負帰還をかけると (1+AH)分の1に減少

負帰還増幅器の利点(周波数特性の改善) 高域しゃ断周波数 (1+AH)倍に増加 低域しゃ断周波数も同様

負帰還のかけ方 入力、出力でそれぞれ直列、並列があるので、合計4通り

入出力インピーダンス

入力インピーダンスの計算

出力インピーダンスの計算

負帰還のかけ方と入出力インピーダンス 入力インピーダンス 出力インピーダンス 入力:直列 出力:直列 出力:並列 入力:並列 (1+AH)倍

実際の負帰還回路

トランジスタを用いた負帰還回路の実際

前の回路の等価回路と電圧利得 i1 i2 hfei1 hie v2 v1 RL RF

前の回路の等価回路と入力インピーダンス i1 i2 hfei1 hie v2 v1 RL RF

負帰還増幅回路の安定性

ボード線図

ナイキスト安定判別法