無線ネットワークの模擬(1j) タン スウファー 湯   素華.

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第1章 ネットワークとコミュニケーション 第2節 ネットワークのしくみ 2 ネットワークを支える技術 (教科書 p36 ~ p37) 今日の用語  モデム (modulator/demodulator:modem)  IP アドレス (internet protocol address)  ドメインネーム.
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無線ネットワークの模擬(1j) タン スウファー 湯   素華

授業概要 概要 無線LANによく使用されているCSMA/CA(搬送波感知多重アクセス/衝突回避)を学び、それを実装して複数端末がチャネルを共有して通信できる無線ネットワークを模擬 キーワード:チャネルアクセス制御          搬送波感知多重アクセス/衝突回避 説明 CSMA/CAは無線LANのみならず、分散的なネットワークにもよく使用されているチャネルアクセス制御手法 勉強の上、実装 CSMA/CA: Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance

授業予定 実験場所:CED室 エリア5 授業予定 授業資料 宿題 10月3日、10月15日、西9-115 ほかの日、CED室で個別指導 質問について 西9-437号室へ直接聞きに行く メールベース、shtang@uec.ac.jpへメールを送信 次の授業タイミングで、CED室に行って回答 授業資料 http://www.tang.cs.uec.ac.jp/teaching.html 宿題 CSMA/CAで端末間の通信を実現できるよう、実装・レポート提出

提出資料 1回目 2回目 メール提出先:shtang@uec.ac.jp 実装予定(電子ファイル:PPT, Word, PDFのいずれ) メールで提出、〆切:10月13日(土)夜12時 2回目 ソースコード:Matlab, C/C++, C#, Java, Pythonなどのいずれ readmeファイル(コンパイル・実行に関する説明) レポート:Word, PPT, PDFのいずれ メールで提出、〆切:11月7日(水)夜12時 件名: 実験第二1j(2回目)--名前(学籍番号) メール提出先:shtang@uec.ac.jp 学籍番号・名前がわかるように

レポートに含まれる内容 CSMA/CAを理解したうえで、その概要を書く フローチャート及びソースコードとの関係(主要関数の説明) 動作確認 CWの動的調整結果を書く CSMA/CAの利点と欠点、及びその理由 感想(難易度・面白さ・応用性など)

シーケンス シーケンス 一つのデータフレームを送信するために、フレームのシーケンス(DATA/ACK、または、RTS/CTS/DATA/ACK)が送信される フレームのシーケンスの間に、最小DIFSのスペースが必要 SIFSは同じシーケンスにおけるフレームを区別するためのスペース DIFS/SIFSの間に、バックオフカウンタを減少しない tSLOT = 9us, tSIFS = 16us, tDIFS = tSIFS + tSLOT * 2 レポートにbackoffと送信時間を一例書くこと tACK tACK Busy tSIFS ACK tSIFS ACK AP tDIFS tDIFS tSLOT tSLOT A Start (BOA=8) 7 6 5 4 3 2 1 tDATA B Start (BOB=4) 3 2 1 PB tDATA C Start (BOC=3) 2 1 PC

CWの調整 CWの初期値はCWmin ACKを受信できなければ、衝突によるパケットロスと判断 → CWを2倍に  →(統計的に)より長い待ち時間を設定 チャネルがidleになったら、新しいCWでバックオフカウンタを設定し再送 ACKを受信できれば、CWを最小値CWminに設定 レポートにCWの調整を一例書くこと CW ← min{2×CW+1, CWmax} 0~15 CWmin=15 0~31 0~63 0~127 CWmax=127

実装予定について 言語 Flowchart シーケンス CW調整 完成度 1411207 未定 動作主体不明 低 1610013 送受信あり、BO調整は要注意 あり 中 1610262 疑似コード、BO調整は要注意 1610313 わかりにくい 1610339 C 同じBOの判定が怪しい 1610341 送受信あり、BO調整がうまい 高 1610369 無し、コードが4台端末に限定 1610379 無し 1610462 疑似コード

状態遷移 (例) CH BUSY、CH IDLEの判断はRSSIを元に NAV終了 BO==0, NO DATA BO==0, DATA WF_NAV WF_DIFS CW調整、再送 BO==0, NO DATA BO==0, DATA CH IDLE 他端末宛フレームを受信 BO!=0 CH BUSY CH BUSY BO==0, DATA BACK OFF Start TX Data CH BUSY X_CTS X_RTS WF_CTS WF_DATA CTS無 RTS受信 X_BROADCAST IDLE X_DATA X_UNI CAST DATA受信(RSSI計算) 送信後 SIFS間隔 受信後 SIFS間隔 X_ACK X_ACK WF_ACK ACK無 CW調整

Flowchart(例) idle 受信 BO!=0 BO==0 送信 閾値 以下 CWを用いて BOを初期化 CH busy RSSI計算 DIFS待つ CS閾値以上 CH busy BO==0 BOを減少 DATA送信 DATA受信 SIFS待つ SIFS待つ ACK無 CWを倍増 ACK待つ ACK送信 ACK有 CWをReset

宿題について チャレンジしたい人 端末をAPとの距離が400mになるまで移動 送信レートの動的調整 隠れ端末問題の調査 AP RSSI Rate ≥-67dBm 54Mbps ≥-69dBm 48Mbps ≥-73dBm 36Mbps ≥-77dBm 24Mbps ≥-79dBm 18Mbps ≥-82dBm 12Mbps ≥-83dBm 9Mbps ≥-85dBm 6Mbps AP (100,100) A D B C (90,95) (110,95) (95,90) (105,90)

IEEE 802.11に係る面白い研究

Power Save Mode(PSM) Wi-FiのPower Save Mode(PSM) Wi-Fiモジュールは通常スリープ ビーコンは端末宛のデータの有無に関する情報を持つ データがある時にはデータを受信するまで待機 通常モード

IoTへの応用(1) たくさんの端末から共通のシンクノードへ 普通のCSMA/CA 自端末のパケットが送信されるまで、待機 衝突が多い、消費電力も多い 802.11ahにおけるrestricted access window (RAW) 端末をスロットに割り当て、割り当てられたスロットにのみ起きる CSMA/CA RAW

Multiple access uplink Wi-Fi装置のさらなる省電力化(2) 上りリンク:複数の端末は競合でチャネルを共有 他端末の送信が終了するまで待機 送信待ち状態でのパケット長さ程度のアイドル 積み重なると消費電力量の浪費が大 より消費電力の小さいモジュールでチャネルを監視 ウェイクアップ受信とWi-Fiの統合設計 → 短期間のアイドルをなくす 無線LANの上りリンクでは、複数の端末は競合でチャネルを共有して共通のアクセスポイント(AP)へ送信します。一台の端末がチャネルを占有すると、ほかの端末は待機するしかありません。 このような送信待ち状態でのパケット長さ程度のアイドルは、消費電力量は少ないですが、積み重ねると、消費電力量の浪費が大きいです。これは今まであまり検討されていませんでした。 本研究では、無線LANモジュールとウェイクアップ受信機の統合設計により、このような短期間のアイドルをなくします。 ーーーーーーーーーーーーーー 先ほどのウェイクアップ受信機は、端末の受信待ちをなくすために、有効です。一方、 ここでは、ウェイクアップ受信機は、無線LANモジュールの代わりにチャネルを感知し、チャネルがアイドルになったら無線LANモジュールを起動させます。 自端末あてのウェイクアップ信号を検知したら無線LANモジュールを起動させます。 無線LANモジュールの細かいスリープ・ウェイクアップ制御を実現し、 無線LANモジュールのスリープ・ウェイクアップ制御を実現するために、自端末のうぇいうアップ受信機を使ってキャリアセンスを行います。 A B C Multiple access uplink AP CS: carrier sense A CS TXA CS Re-TXA B CS TXB CS Re-TXB C CS TXC Wait for the channel to be idle 下りリンク 上りリンク 待機理由 受信待ち 送信待ち 待ち時間 長い 短い ウェイクアップ受信機 起動指示を受信 チャネルを感知 起動指示 遠隔起動指示 自端末起動指示

802.11pに基づく車車間通信(3) 車両間定期的な位置情報の交換 道路・交通情報の共有 緊急ブレーキ情報の送信:優先送信制御 車両台数が増える場合の対応 道路・交通情報の共有 効率的なマルチホップ配信 緊急ブレーキ情報の送信:優先送信制御 2015 (IEEE 1609.2) Security Safety mess. (SAE J2735) Min. Perf. Req. (SAE J2945) Non-safety app DSRC WSMP with safety sublayer (IEEE 1609.3) TCP / UDP IPv6 2015 DSRC upper-MAC (IEEE 1609.4) 2015 DSRC PHY+MAC (IEEE 802.11p) 2010 2015

直接見える車両の位置情報・電波を利用して、 歩行者測位(4) S3 S2 歩行者の測位 内蔵のGPS受信機 都市部での精度劣化 建物の遮蔽・反射 測位精度の改善 多衛星システム 歩行者推測航法(PDR) 自動運転:車両位置精度高 マップマッチングなどを併用 カメラ・LiDARによる車線検知 衝突事故回避:車車間通信 IEEE 802.11p信号 車両を擬似衛星とする 車両からの信号を傍受・測距 S1 S4 C A B 直接見える車両の位置情報・電波を利用して、 正確な位置を求め、見えない車両へ送信

ヘルスケア(5) ウェアラブル装置による健康管理:呼吸、脈拍 Wi-Fi信号による非接触型センシング 胸の起伏により無線チャネルが周期的に乱れる 時間 周波数 電波の強さ 受信機 送信機 電波の強さ 周波数 時間 電波の強さ 特定の周波数 特定の時刻 一つの周波数上の信号強度の時間変化

研究室公開 ネットワークに興味があれば、研究室公開説明会へようこそ 調布祭期間中(11/25)公開 メールによる連絡があれば より詳細な紹介 西9号館511号室 メールによる連絡があれば 日時:11/28(17:00~18:00)、11/30(17:00~18:00) 場所: 西9号館511号室 なお、日時・場所は変更となる場合がありますので、その都度、研究室のホームページで確認してください