勝手にインフラ隊 (の中の人といっしょ) に学ぶネットワーク講座 Part2

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勝手にインフラ隊 (の中の人といっしょ) に学ぶネットワーク講座
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Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng. Keiichi MIYAJIMA
1 情報ネットワーク 課題レポート 模範解答 身の回りで、階層化されている物事を 1 つあげて、その階層構造を説明 せよ 課題のポイント – 機能が階層ごとに分割されているか – 同じ層でのやりとり(プロトコル)があるか – 上位層と下位層での情報のやりとり(インタフェース)があるか –
情報ネットワークと教育 通信と情報ネットワーク プロトコル LAN The Internet. 通信とその歴史 通信とは 電信 (1835 、モールス ) 電話 (1876 、ベル ) ラジオ (1895) 、テレビ (1925) 情報通信ネットワークへ.
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ネットワークの基礎 part2 ネットワークシステムⅠ 第5回.
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前回の課題 IPv6アドレス IP ARP ICMP NAT インターネット層 2003年12月4日 情報ネットワーク論 新村太郎.
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2004年度 情報システム構成論 第2回 TCP/IPネットワーク
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3.5 ネットワークの ディストリビューション層の構築
TCP (Transmission Control Protocol)
「コンピュータと情報システム」 07章 インターネットとセキュリティ
情報教員のためのサーバ管理技法 3日目 インターネット プロトコル 柴田 功.
コンピュータとネットワークのしくみ 情報通信ネットワークのしくみ.
WindowsNTによるLAN構築 ポリテクセンター秋田 情報・通信系.
Copyright Yumiko OHTAKE
心理学情報処理法Ⅰ コンピュータネットワーク概論.
スキルアップ.
トランスポート層.
(元)勝手にインフラ隊 (の中の人といっしょ) に学ぶネットワーク講座 in 東京
  第7章  LANの構築  LAN(Local Area Network)は,局部ネットワークといい,一施設内程度の規模で用いられるコンピュータネットワークのことである.一般家庭,企業のオフィス,研究所,大学,学部などで広く使用されている.  米国電気電子学会(IEEE)の定義: 「LANは,限定された広がりをもった地域で,コンピュータをはじめとするさまざまな機器の間で自由に情報交換ができるものである」.
ネットワーク機器接続 2SK 情報機器工学.
ま と め と 補 足 ネットワークシステムⅠ 第15回.
パケットの流れ ブラウザ OS TCP IP LANアダプタ ハブ ルータ HTTPメッセージ TCP HTTP断片 TCP HTTP断片
第2章 第1節 情報通信の仕組み 1 ネットワークの仕組み 2 通信プロトコル 3 認証と情報の保護
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
イーサネット.
Copyright Yumiko OHTAKE
総合講義B:インターネット社会の安全性 第6回 ネットワークの基盤技術
Linux リテラシ 2006 第4回 ネットワーク CIS RAT.
Ibaraki Univ. Dept of Electrical & Electronic Eng.
ネットワークプログラミング 中村 修.
インターネットの基礎知識 その3 ~TCP・UDP層編~
ネットワークインターフェース(アクセス)層
復習.
サブネットワーク 一つのネットワークアドレス内部を分割して ホスト台数が少ないネットワークを複数作る 192.168.1.0
ネットワーク技術II 第9.1課 TCP/IPプロトコルスイート
ネットワークの基礎知識 電子制御設計製図Ⅰ   2014年5月2日 Ⅲ限目.
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マルチホーミングを利用した Proxy Mobile IPv6の ハンドオーバー
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第16章 BOOTP:ブートストラップ・プロトコル
Step.7 ダイナミック(動的)ルーティング
TCP/IPとプロセス間通信 2007年1月12日 海谷 治彦.
IP over DVB-RCSの設計と実装
最低限インターネット ネットワークにつなぎましょ!
ネットワーク技術II 第8.1課 イーサネット・スイッチング
P2P型アプリケーション用ライブラリ SUNET
情報実験 第五回 最低限 internet ~ネットワークの仕組みを知ろう~
勝手にインフラ隊 (の中の人といっしょ) に学ぶネットワーク講座 Part2
OSI7層に関係する機器、仕様、機能など 物理層 データリンク層 ネットワーク層 トランスポート層 セッション層 プレゼンテーション層
インターネットワーキング.
担当:青木義満 情報工学科 3年生対象 専門科目 システムプログラミング 第11回 プロセス間通信4 仮想FTPの実現 担当:青木義満
ネットワークプログラミング 05A1302 円田 優輝.
牧野ゼミ 2年 産業情報 学科 韓 憲浩(カン ケンコウ)
TCP/IPの通信手順 (tcpdump)
ネットワークシステム ネットワークシステム概要.
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勝手にインフラ隊 (の中の人といっしょ) に学ぶネットワーク講座 Part2 まーる maruesh@wankuma.com

Agenda 前回の復習 イーサネットの基本動作 コリジョン IP通信 まとめ

前回学んだこと プロトコル:通信手順のこと OSI参照モデル ネットワーク機器 イーサネットの基本 前回の復習 通信手順は双方で同じでないと意味がない OSI参照モデル 通信プロトコルは階層構造 ネットワーク機器 リピータ、ブリッジ、ルータ イーサネットの基本 CSMA/CDとブロードキャスト

CSMA/CD CS(Carrier Sense) MA(Multiple Access) CD(Collision Detection) イーサネットの基本動作 CSMA/CD CS(Carrier Sense) ケーブル(メディア)の通信状況を監視 MA(Multiple Access) 誰でもアクセス可能(特殊なトークン等は必要なし) CD(Collision Detection) 複数ノードが同時に送信すると衝突する。 衝突を検知してランダム時間待ってから送信再開

イーサネットの進化は「いかに衝突を防ぐか」の技術革新の歴史 イーサネットの基本動作 CSMA/CDの原理から 誰かが送信したデータはメディアを共有した全員に届く 同時に複数が送信すると衝突が起こる 衝突が起こると誰も通信できない イーサネットの進化は「いかに衝突を防ぐか」の技術革新の歴史

コリジョンドメイン ネットワーク中で衝突(コリジョン)が起こる範囲(ドメイン)のこと 下の図の場合、A→Bの通信をしていた場合、C・Dも同じコリジョンドメインのためC→Dの通信を同時にできない。 A B C D

ブリッジによるコリジョンドメインの分割 BとCの間にブリッジが入ることによりコリジョンドメインが分割 A→Bの通信と同時にC→Dの通信が可能 もちろんA→Cの通信も可能 A B C D

スイッチングハブによる全二重通信 今までの説明は通信メディアを各ノードで共有していたためどうしても半二重通信となる。 コリジョン スイッチングハブによる全二重通信 今までの説明は通信メディアを各ノードで共有していたためどうしても半二重通信となる。 次の3つの条件をそろえることで全二重通信可能 各ノードが送受信ポートを持つ コリジョンドメインをハブと各ノードに限定 ハブの中でそれぞれのノード間通信をスイッチング

コリジョン Layer 2 Switch 送信 受信 送信 受信 送信 受信 送信 受信 送信 受信 送信 受信 A B C

対してTCP/IPはレイヤ3以上のプロトコル イーサネットはレイヤ2のプロトコル ネットワーク内での相互通信手順 対してTCP/IPはレイヤ3以上のプロトコル IPがレイヤ3、TCPがレイヤ4、そのほかアプリケーションプロトコルがレイヤ5~7 ここからはレイヤ3プロトコルのIPを説明 ネットワーク間の相互通信手順

ネットワークとネットワークをつないで大きなネットワークとして通信しているのが今のインターネット IP通信 ネットワークとネットワークをつないで大きなネットワークとして通信しているのが今のインターネット 逆に言うと巨大なネットワークを小さなネットワークに分割してそれらを相互に接続しているともいえる IPはネットワークをまたいだノード間(エンドtoエンド)の通信を提供 アドレッシングはIPアドレスを利用

IPではイーサネット等のレイヤ2の機能を使って通信を行う。 IPアドレスとイーサネットのアドレスであるMACアドレスのひも付けが必要 自分自身のMACアドレスは当然わかるが、相手のMACアドレスは静的に設定してなければ通常はわからない そのためARPを使って相手のアドレスを調べる

「IPアドレス”xxx.xxx.xxx.xxx”を持つ人は応答してください。」というニュアンスのイーサネットフレームをブロードキャスト IP通信(ARP) 「IPアドレス”xxx.xxx.xxx.xxx”を持つ人は応答してください。」というニュアンスのイーサネットフレームをブロードキャスト IPアドレス”xxx.xxx.xxx.xxx”を持つマシンが自分のMACアドレスを通知 というように大変単純なプロトコル

ARPにより相手のMACアドレスがわかればあとはイーサネットを利用してパケットを相手に送れば通信可能 IP通信 ARPにより相手のMACアドレスがわかればあとはイーサネットを利用してパケットを相手に送れば通信可能 イーサネットはネットワークをまたいだ通信はできない ここでIPのルータ、ルーティングが登場 が、ルーティングだけで1セッション必要と思うのでルーティングの詳細はまた後日

A→Dの通信の場合 Aにとって192.168.2.20は違うネットワークのためルータにパケットを転送 IP通信 A→Dの通信の場合 Aにとって192.168.2.20は違うネットワークのためルータにパケットを転送 ルータは192.168.2.20は192.168.2.1側にいるのでそちらからDにパケットを転送 192.168.1.10 192.168.1.20 192.168.2.10 192.168.2.20 A B C D 192.168.1.1 192.168.2.1

イーサネットの基本動作 コリジョン IP通信 CSMA/CD 「いかにコリジョンを減らすか?」 コリジョンドメイン まとめ イーサネットの基本動作 CSMA/CD 「いかにコリジョンを減らすか?」 コリジョン コリジョンドメイン ブリッジ、スイッチングハブ IP通信 ネットワークをまたいだノード間の通信を提供 ルータによるルーティング