コレクション・フレームワーク J2EE I (データベース論) 第6回 / 2004-05-26
お知らせ http://www.wakhok.ac.jp/~tomoharu/db2004/ 6月9日(水)の授業は、安藤が出張のため、休講の予定です。 第1回レポート課題を出しています。締め切りは6月16日(水)です。 http://www.wakhok.ac.jp/~tomoharu/db2004/
コレクション・フレームワーク コレクション コレクションを繰り返して処理する 代表的なアルゴリズムを使う オブジェクトをまとめたもの ソート、サーチなど
コレクション オブジェクトを集めたもの これらはいずれも「インタフェース」であり、実装クラスが別にある。 java.util.List java.util.Set java.util.Map これらはいずれも「インタフェース」であり、実装クラスが別にある。 単に配列を使ったりするよりも、便利な機能が多い。
java.util.List (1) オブジェクトが順番に並んだコレクション java.util.List はインタフェース 実装クラスには java.util.ArrayList java.util.LinkedList java.util.Vector
java.util.List (2) // 生成 List list = new ArrayList(); // リストの末尾に追加 list.add(line); // 0番目 (=先頭) の要素を取得 String str = (String)list.get(0);
インタフェースの利用 普通ならこう書く。 ArrayList は List インタフェースを実装しているので、こう書ける。 ArrayList list = new ArrayList(); ArrayList は List インタフェースを実装しているので、こう書ける。 List list = new ArrayList(); LinkedList も List を実装しているから、こう書ける。 List list = new LinkedList(); public class ArrayList implements List { ….. }
java.util.List (3) リスト内での挿入や削除が頻繁に起こるなら、実装クラスには java.util.LinkedList を使う。 「ダブルリンクトリスト」というデータ構造が使われており、挿入や削除が高速にできる。 List list = new LinkedList(); とするだけ。 ArrayList や LinkedList は同期化されていない。 同期化するには次のようにする。 List newList = Collections.synchronizedList(list);
同期化 1つのオブジェクトに、2つのスレッドがアクセスする場合 そこで、同時にはアクセスできないようにする。これが同期化。 1つのスレッドからは、オブジェクトを削除するメソッド 別のスレッドからは、オブジェクトを取得するメソッド 矛盾が生じる そこで、同時にはアクセスできないようにする。これが同期化。 ただし、同期化させると遅くなる。
java.util.Set (1) オブジェクトの重複がないコレクション 数学の「集合」と同じ 実装クラスには java.util.HashSet HashSet は同期化されていない。
java.util.Set (2) // 生成 Set set = new HashSet(); // 登録 set.add(“1000”); // 指定したオブジェクトが含まれているかどうか set.contains(“1000”);
java.util.Map (1) 「キー」と「値」がペアになっているコレクション キーの重複はない。 実装クラスには java.util.HashMap java.util.WeakHashMap java.util.Hashtable HashMap や WeakHashMap は同期化されていない。
java.util.Map (2) // 生成 Map map = new HashMap(); // 登録 (“1000” がキー、“夏目漱石” が値) map.put(“1000”, “夏目漱石”); // キーから値を取得 String value = (String)map.get(“1000”);
java.util.SortedSet と java.util.SortedMap 挿入や削除があっても順番を保持する 実装クラスは java.util.TreeSet java.util.SortedMap 内部でキーの順番を保持している Map 実装クラスは java.util.TreeMap
java.util.Iterator (1) コレクションの中のオブジェクトをひとつひとつ処理していく。
java.util.Iterator (2) Iterator iterator = list.iterator(); while (iterator.hasNext()) { String value = (String)iterator.next(); System.out.println(value); }
java.util.Collections コレクションの中でのソート(整列)、サーチ(探索)、最大・最小など、代表的なアルゴリズムをそのまま使える。 Collections.sort(list); ソートの場合は、「自然な順序付け」で行う。例えば、アルファベット順など。 順序付けは自分で定義できる。