天体電波望遠鏡の開発  研究者:福永 健司 共同研究者:笠原  良太.

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天体電波望遠鏡の開発  研究者:福永 健司 共同研究者:笠原  良太

<目的> 通信用大型アンテナを改良し、電波望遠鏡にする。 野外で安定してデータを収集する観測システムを開発する。 開発した電波望遠鏡で、天体からの電波を測定する。

<原理> パラボナアンテナ ↓ コンバーター(1GHz帯に落とし増幅)  パラボナアンテナ       ↓ コンバーター(1GHz帯に落とし増幅) ブースター(30dB程度増幅)       ↓     検波器(直流電圧に変換)   デジタルテスター     パソコン 3m口径のパラボラアンテナにより捉えられた電波を周波数が3.4~4.2GHzの受信機でカウント 電波を検波器により高周波を直流電流に変換し電圧を測定 デジタルマルチメーターで強度を測定 望遠鏡の視野を天体が通過する状態を観測

<装置> コンピュータ グラフ化を行う X軸→電圧、Y軸→時間 電圧計{DIGITALMULTIMETER(PC5000)} 直流電波の電圧を測定 受信機 {LNBF (SPL-29020)} 太陽等の交流電波を受信 検波器(RFD-1500) 交流を直流に変換 コンピュータ グラフ化を行う X軸→電圧、Y軸→時間

<装置1> <受信機{LNBF-SPL-29020> 受信機の中にコンバータとブースターが内蔵されている 受信周波数   ・・4.2~12.2GHz コンバーター出力周波数   ・・1032~2072 MHz 利得・・48.2~40.3 dBi コンバータ・・ 48~60 ㏈ 電波

<装置2> RF INPUT :アンテナからの信号を入力するF型端子。パラボラ用の電源電圧が重畳されている。 <検波器(RFD-1500)> 周波数範囲    0.15GHz - 2.5GHz 入力、分岐RF出力    -8dBm ~ -40dBm 出力コネクタ    0.01 ~ 3.00 V 形状WDH    DC15V 電源    DCアダプタ、出力ケーブル RF INPUT :アンテナからの信号を入力するF型端子。パラボラ用の電源電圧が重畳されている。

<装置類の保護> 今回初めて屋外に装置を設置する為、直射日光や温度、湿度、風雨から保護する方法を検討 保護ケース内に装置を設置し保護する為、廃熱方法を検討 スムーズに観測するため装置の小型化と軽量化を行う 直射日光から装置を保護する為にケースを銀紙で覆うことを検討 保護ケース内の温度を右図の  温度計で観測し、観測に適した  環境を模索する

<保護ケース内の温度観測と結果> 銀紙で囲み室内にて観測。 結果40度以上 テント内に入れ屋外にて温度観測 30度程度と安定 機器をケースの中に入れ室内で7日間観測 温度は30度程度で安定 銀紙で囲み室内にて観測。 結果40度以上 テント内に入れ屋外にて温度観測 30度程度と安定

<観測> 口径3M アンテナの口径・・3.0m 重量・・60kg 場所・・西校舎 アンテナを太陽に向けて連続観測 気温・・17度 観測期間・・2010,11/21~11/29 アンテナの視野・・1.4度 太陽観測時間・・9.6分 受信機の周波数・・3.4~4.2GHz 口径3M

<結論> 口径3Mのパラボラアンテナを設置した 観測装置の小型・軽量化を行い、野外で安定して観測ができるシステムを開発した この電波望遠鏡により太陽からの電波を検出した

終了

<原理> 3m口径のパラボラアンテナにより捉えられた電波を周波数が3.4~4.2GHzの受信機でカウント 電波を検波器により高周波を直流電流に変換し電圧を測定 デジタルマルチメーターで強度を測定 望遠鏡の視野を天体が通過する状態を観測

<装置類の保護と整理> 屋外にパソコン等の装置を設置する為、直射日光や温度、湿度、風雨から保護する方法を検討 ケース内の熱をできるだけ少なくするために、システムの小型化と軽量化を行った。 整理前 整理後 保護ケースごとテントに入れる

<観測その2> 太陽 口径0.45M アンテナの口径・・0.45m 場所・・屋上 観測日時・・6月4日 観測時間・・16:03~19:22 アンテナを太陽に向けて30秒毎に自動観測 気温・・27度 太陽 Vmax: 口径0.45M 設置 人が通過 Vmin: