マーケティングのプロセス 4つのステップ http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/ 1970年代のアメリカでのビール会社(ミラー)のシェアは4%であり、売上が低迷し、業界で7位に位置。 トップのアンホイザー・ブッシュ社とシュルツ社は売上高で10%の成長であり、業界の成長率の2倍であった。 フィリップ・モーリス社はタバコ事業の成功により景気が良かった。それを背景にビール市場へ参入するためにミラー社を買収した。この5年間でミラー社を業界2位の位置に押し上げた。 1981年にはミラー社は22%のシェアを獲得し、アンホイザー・ブッシュ社の29%には及ばないが第3位のシュルツ社の8%をはるかに超えている。 当時、ビール会社は生産効率と価格プロモーションを重視した戦略をとるのが一般的であった。 フィリップ・モーリス社は消費者マーケティングの手法を導入した。 消費者マーケティングはプロクター・アンド・ギャンブル社によって開発され、タバコ市場に対してフィリップ・モーリス社が採用したものである。 このアプローチは消費者のニーズと欲求を調査し、市場をいくつかのセグメントに分割し、最適な機会セグメントを見出し、そのセグメントのために特別な製品やパッケージを創造し、新製品をプロモーションするものである。 当時ビール会社にとってビール市場は同質のものであると認識されていた。 ミラー社は同社の製品(ミラー・ハイ・ライフ)を新たな市場における唯一の製品であると位置付けた。 「ビールのシャンパン」として広告され女性や高所得階層の消費者をひきつけた。 ところが、ビールは30%のユーザが80%のビールを消費することを見出し、このヘビーユーザーの人口統計学的、心理学的、媒体プロフィールなどを調査し、ミラー・ハイ・ライフの新たなイメージを創造することを決定した。 また、この調査の副産物として、新しい市場セグメントを見出した。ダイエットを意識する女性や年配の人にとっては従来のビンでは多すぎるのでポニーサイズのビンを導入し成功を収めた。 ライト・ビールの歴史は古かったが大きな市場を形成するにはいたっていなかった。 多量にビールを飲まない人=ダイエットを意識する人にとってライト・ビールがダイエット・ドリンクとして認識されなかった。そのため低カロリーのビールが女性的なイメージを獲得してしまった。 そこでライト・ビールを「ビールのヘビーユーザーにとって肥満を気にすることなくより多く飲むことのできるビール」として位置付けた。 次にドイツのビール会社と共同しレーベンブロイを発売した。このブランドは高価格に設定され、最も高収益を生む製品であった。「良い友人のためのビール」として位置付けられ特別なビールとして成功。 フィリップ・モーリス社はミラーを無味乾燥な生産指向の会社からマーケティング志向の会社へ転換した。 マーケティングは最善の市場機会に合致させるための全体的なプロセスである。 マーケティング管理は 市場機会の分析 標的市場の選択 マーケティング・ミックスの開発 マーケティング努力の管理 から成り立つ。 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
マーケティング・プロセス 市場機会の分析 標的市場の選択 マーケティングミックスの開発 マーケティング努力の管理 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
市場機会の分析 既存製品 新製品 既存市場 新市場 市場浸透 製品開発 市場開発 多角化 企業は新しい市場機会を識別できなくてはならない。 どのような企業であっても現在の製品と市場に対し永続的に依存することは出来ない。自社の強みを戦略的に考えると市場機会は多くのものが存在する。 市場浸透 既存製品を既存市場にもっと多くの売上を獲得できるか? 価格の変更 広告予算の増加 広告メッセージの改善 より有利なスーパーの棚の位置を獲得 より多くの小売店での販売 他のブランドの顧客を自社のブランドにスイッチングさせ、一方自社のブランドの顧客を他者のブランドにスイッチングするのを防止することを考える。 市場開発 既存製品にとっての新しい市場を獲得することができるか? 人口統計学的な市場(年齢、性別など) 組織体 地理的市場(他のエリア、外国) を調査し、これらの市場を獲得できるかを考慮する。 製品開発 既存の顧客に対し新製品が提供できるか? サイズの変更 新パッケージの導入 製品の改良 多角化 新市場に対し新製品を導入することができるか? 現在の市場とは全くかけ離れた事業を開始することもできるし 類似する事業を開始することもできる。 成功のカギは 最も魅力的な市場に参入することであるか? シナジー効果のある市場に参入すべきか? かもしれない。 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
企業の目的と資源に合致するアイデアを選択 標的市場の選択 企業の目的と資源に合致するアイデアを選択 需要の測定と予測 市場細分化 市場の諸機会の分析により多くのアイデアを生み出すことが多い。 その中から生まれたアイデアから最善のアイデアを選択することが任務となる。 「企業の目標と資源に合致するアイデアの選択」をすること。 市場の機会は4つのステップにより評価される。 需要の測定と予測 市場細分化 標的市場の設定 製品ポジションの設定 標的市場の設定 製品ポジションの設定 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
需要の測定と予測 市場の現在及び将来の規模を推定 全ての製品の売上を推定 成長率を予測 市場の現在及び将来の規模を推定する。 そのために市場において販売されている全ての製品の売上を推定する。 また、成長率も予測する。 成長率を予測 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
市場細分化 市場は多くの顧客から成り立 タイプ別に分け顧客グループに分類 顧客グループを市場セグメント 市場は多くの顧客から成り立っている。この顧客をタイプ別に分け顧客グループに分類する。分けられた顧客グループを市場セグメントと呼ぶ。 顧客グループを市場セグメント http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
分類基準 人口統計学的要素 地理的要素 社会学的要素 行動パターン 全ての基準による細分化は必要ない 一定のマーケティング刺激の集合に対し 分類基準は 人口統計学的要素、 性別、年齢、所得、教育 地理的要素、 地域、都市 社会学的的要素 社会階層、ライフサイクル 行動 購買理由、追求されるベネフィット、使用率 である。全ての基準により細分化する必要は無く、同一視できる基準は採用しなくて良い。 市場セグメントは一定のマーケティング刺激の集合に対し同じように反応する消費者から成り立っている。 一定のマーケティング刺激の集合に対し 同じように反応する消費者から成立 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
標的市場設定 製品1 製品2 製品3 顧客1 顧客2 顧客3 企業にとって市場セグメントは選択可能 企業にとって市場セグメントは選択可能である。 ある市場が複数の市場セグメントに再分化できたとする。 細分化の基準が製品(顧客の欲求)と顧客(顧客グループ)であったとする。 そこで採ることのできる戦略は 1. 単一の市場セグメントへの集中 2. 顧客の欲求に専門化 3. 顧客グループへの専門化 4. 選択的専門化 5. 全ての市場への参入 昔は全ての市場への参入を最終的な目標としていた。 最近では、市場の絞込みを目指している場合が多い。 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
ポジションの選択 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/ 製品ポジションの設定 標的市場を決定したら、その市場における最も受用される製品を識別しなくてはならない。 どのような効用を求めているのか? 他のブランドとの差は?同じであればスイッチングはしない。 どのような広告が効果的か? 価格は? 製品ポジションの設定は市場及び標的顧客の中に明確で独自の望ましい位置を占めるよう製品を配置することである。 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
マーケティングミックスの開発 企業が製品ポジショニングののち マーケティング・ミックスによって 計画の作成が可能となる。 企業が標的市場において 好ましい反応を得るために 結合できる統制可能な マーケティング諸変数の集合 マーケティング・ミックスの開発 企業が製品のポジショニングを決定したら、マーケティング・ミックスによって計画の作成が可能となる。 マーケティング・ミックスとは企業が標的市場において好ましい反応を得るために結合できる統制可能なマーケティング諸変数の集合である。 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
マーケティング・ミックス 4P 企業がその製品需要に影響を与えるために なし得うるすべてから成立 製品 (PRODUCT) 価格 (PRICE) マーケティング・ミックスは企業がその製品需要に影響を与えるためになし得うるすべてから成り立っている。 多くの場合4Pと呼ばれるものをさす。 4Pは製品、価格、場所、プロモーションとして纏められている。 製品とは 企業が標的市場に対して提供する財とサービスを意味する。 価格とは 顧客がその製品を獲得するために支払わなければならない金額を意味する。 価格は提供物が知覚される価値または購買者が競合製品を購入するその価値と合致しなくてはならない。 場所とは 標的消費者にその製品を利用させる種々の活動を意味する 卸売業者と小売業者を選定し、彼らがその製品に十分に注意と目に触れる機会を与えるよう動機付けを行い、ストックをチェックし、能率的な輸送と製品不足に対処すること プロモーションとは 製品の価値を伝達しそれを購入するよう標的顧客を説得するために企業が行いうる種種の活動を意味する。 広告を行い販売担当者を採用し販売促進を設定しその製品のためにパブリシティを準備する。 流通 (PLACE) プロモーション (PROMOTION) 4P http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
マーケティング・ミックスと製品ポジション マーケティング・ミックスに関する決定は 製品ポジション設定に関する決定に 著しく影響を受ける ゴージャスなポジションにて市場に導入 高品質の包装を採用 価格は高く設定 これらマーケティング・ミックスに関する決定は製品ポジション設定に関する決定に著しく影響を受ける。 キャデラック・ブランドに導入を決定した場合、 高品質の包装を採用し、 標的となる高級品市場に対し提供されなくてはならない。 価格は高く設定され、 その製品は質を重んじる小売店で販売されるべきである。 広告予算も大きくなければならない 広告はターゲットとなる高級品市場の消費者に対して行われるべきであり、そのブランドイメージを下げるような価格の引き下げや、販売促進を行ってはならない。 このように製品ポジション設定に関する決定が調整されたマーケティング・ミックスを開発するために基礎を提供する。 高級店で販売 広告予算も大 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
マーケティング努力の管理 組織の進むべき道を確認しつづける 戦略計画作成システム マーケティング計画作成システム 企業はどの方向に進もうとしているのか、どこに到達しようとしているのかを常に意識しなくてはならない。 このために、 戦略計画作成システム をもつ マーケティング計画作成システム http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
戦略計画作成システム 企業はいくつかの事業の上に成り立つ 組織の置かれた環境は変動している 変化を見極め資源の配分を決定 戦略計画作成システムは、企業はいくつかの事業の上に成り立つと想定する。 この事業の全てが魅力的であるわけではない ある事業は成長し、ある事業は安定し、ある事業は衰退している。 企業が成長を持続するためには有望な事業に力を注ぎ、限られた資源を現在の事業にどのように配分するかを決定しなくてはならない。 より見込みのある事業を発見し、弱体化した事業を段階的に中断するかを決定していく必要がある。 個々の事業をどのように設定するか決定する。 変化を見極め資源の配分を決定 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
個々の事業に関して詳細なマーケティング計画を策定 マーケティング計画作成システム 個々の事業に関して詳細なマーケティング計画を策定 長期計画 年間計画 マーケティング計画作成システム マーケティング計画作成は個々の事業、製品、ブランドに対して行われる。個々の事業に関して詳細なマーケティング計画を策定する。 マーケティング計画には長期計画と年間計画がある。長期計画は5年間の諸目標、5年間に市場に影響を与える主要な諸要素と諸勢力、必要とされる資本、予想される利益を設定する。 長期計画は毎年見直され改定され、常に5年先を見据えた計画となる。 長期計画が準備された後、初年度の計画を詳細に示すものとして年間計画が提示される。 年間計画は現在のマーケティング環境、現在の脅威・機会、製品やブランドの直面している問題と目標、その年のマーケティング戦略、予算などを明らかにする。 年間計画は製品の目標を達成するために全ての活動を調整するために基礎となる。 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
マーケティング組織 機能別組織 地理別組織 製品管理組織 市場管理組織 企業は計画作成を含めマーケティング活動を行うことできる組織を設計しなくてはならない。 機能別組織 広告・販売促進、販売、マーケティングリサーチ、新製品開発といった機能による組織化 利点:組織が単純 欠点:企業または製品市場が拡大するに従い効率か下がる。 個々の市場や製品に対して計画作成や調整が困難になる。 地理別組織 地理的側面から組織化 利点:担当者がその担当地域の顧客を熟知でき効率的。 製品管理組織 製品・ブランドごとに管理組織を確立したもの プロダクト・マネージャーは特定の製品に責任をもつ製品担当管理者を持つ。 プロダクト・マネージャーは製品計画を開発し、監視し、評価し、必要に応じて修正する。 利点:プロダクト・マネージャーは製品に対して全てのマーケティング・ミックスを調整可能 市場の諸問題に対し迅速に対応できる。 小さなブランドでも無視されることが少ない。 欠点:製品組織間におけるコンフリクトや不満を生む可能性がある。 担当している製品に関してはエキスパートになるが、その他の機能についてはそうはならない。 人件費が多くなる傾向にある。 市場管理組織 市場ごとにマーケティング組織を組織化したもの 利点:特定のセグメントのニーズに対応することが可能である。 製品管理・市場管理組織 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/
マーケティング統制システム 年間計画統制 収益性統制 戦略的統制 http://www.geocities.jp/mogami_shiryoukan/